広島DFイヨハ理ヘンリーが4年連続の期限付き移籍で鹿児島へ「1日1日を大切にしていきたい」
鹿児島ユナイテッドFCは4日、サンフレッチェ広島からDFイヨハ理ヘンリー(22)が期限付き移籍で加入することを発表した。
イヨハ理ヘンリーは広島の下部組織出身で、2016年にトップチーム昇格。2018シーズンから3シーズン続けて岐阜へ期限付き移籍していた。
岐阜では2020シーズンの明治安田J3で24試合に出場し1得点を記録していた。
イヨハ理ヘンリーはクラブを通じてコメントしている。
◆鹿児島ユナイテッドFC
「プロデビュー戦の時に対戦したチームに加入出来ることに縁を感じています!鹿児島ユナイテッドFCの力となり、昇格する為に1日1日を大切にしていきたいと思います。宜しくお願いします!」
◆サンフレッチェ広島
「今年で4年目の期限付き移籍になりますが、広島への思いはもちろん今も変わらず強く抱いています。毎年、広島の方からの応援の声で力をもらっている中で、今年も自分の力を発揮し、成長できるよう努力していきます」
◆FC岐阜
「この3年間FC岐阜というチームで沢山の経験をする事が出来ました。リーグ戦デビュー、ゴール、アシスト、怪我、昇格争いから降格争いまで、全てがこのチームで得た物です。ただ、その中でチームの勝利に貢献出来なかったことを悔しく思います」
「チームを離れることにはなりますが、これから自分が活躍をする事で少しでも恩返しが出来ればと思います。3年間ありがとうございました」
熊本が9ゴールの大卒ルーキー高橋利樹ら3選手と契約更新
ロアッソ熊本は4日、MF黒木晃平(31)、FW高橋利樹(22)、MF岡本知剛(30)との契約更新を発表した。
黒木は2013年にサガン鳥栖から加入。2020年は明治安田生命J3リーグ26試合に出場した。
高橋は2020年に国士舘大学から入団。J3リーグ32試合に出場して9得点の活躍を披露した。
岡本はサンフレッチェ広島や鳥栖、湘南ベルマーレ、松本山雅FCを経て、2019年からプレー。33試合1得点を記録した。
広島鉄人DF佐々木がV導く「ぎらついた思いある」
サンフレッチェ広島が6年ぶりのJリーグ優勝に照準を定めた。2021年が幕を開け、主将の日本代表DF佐々木翔(31)や東京オリンピック(五輪)を狙うGK大迫敬介(21)、就任4年目を迎えた城福浩監督(59)が、今季の目標に「優勝」を掲げた。J1リーグ戦では森保監督時代の15年以来優勝はない。ワールドカップ(W杯)予選や東京五輪も開催される今季も過密日程は続くが、あくまでタイトルを目指す。【取材・構成=横田和幸】
広島の主将就任2年目の今季、佐々木はストレートな思いをぶつけた。色紙に記したのは「(Jリーグ)優勝」。この2文字で十分だった。
「僕らは常にぎらついた思いがある。まずはJリーグの優勝。そこで優勝すれば(22年の)ACL出場権もついてくる。もちろん、カップ戦(ルヴァン杯、天皇杯)を含めてタイトルを取りたい思いは強い」
20年は日本代表の国内組の活動がなかった。国際Aマッチ9試合の出場経験があり、22年W杯カタール大会を目指す佐々木には、今年は延期されたW杯アジア2次予選も待つ。その重要性は理解した上で、所属クラブで結果を出すことを自らのノルマにする。
主将1年目だった20年はずばぬけた活躍だった。J1リーグは全34試合あったが、先発した32試合で途中交代は腰を強打した最終戦のみ。1試合が出場停止だったため、休んだのは実質1試合。DF荒木の2970分に次ぐ、チーム2番目となる2846分プレーした。
「主将の役目に、しんどさは感じない。数多くの責任はあるが、少しでも仲間にいい影響を与えられるようにしていた」
3バックの左から前線へのフィードは、広島の大きな武器。20年は1得点だったが、セットプレーから得意のヘッドで決めた。ヴァンフォーレ甲府から広島に移籍して今年で6年目。移籍1年目の15年にJ1優勝を達成した佐々木が、自身2度目のタイトルに挑戦する。
◆展望 21年の広島は一部主力の入れ替えは予想されるとはいえ、20年の陣容をほぼ残しての戦いになる。足立修強化部長(48)は「外部から大胆に選手を連れてくるのも補強だが、継続性で対抗するのも補強」と、育成型クラブの軸はまったくぶれていない。
実際にGK大迫、MF森島、東、FW浅野ら、自前で育てた選手が東京五輪を狙える。関大から入団3年目のDF荒木は、いずれ日本代表の主力になるのは間違いない。現代表DF佐々木や元代表MF青山らベテランと若手、中堅の融合具合は日本屈指だろう。
新型コロナウイルスで昨年のJクラブは、練習を非公開とするのが当たり前となった。だが広島は感染者を1人も出しておらず、報道陣には練習を公開し、メディアを通じた発信でファンとのつながりを大切にした。Jリーグ29年目の今季、久々に天下を取る予感がする。
鳥栖が清水からファン・ソッコを完全移籍で獲得「強い覚悟と責任感を持って決断」
サガン鳥栖は3日、清水エスパルスからDFファン・ソッコが完全移籍で加入することを発表した。
【森﨑ツインズ×吉田安孝がサンフレッチェ広島を語らう!#3】人気クラブになるために、必要なこととは?
186センチ広島荒木が強さ発揮/自陣空中戦最多勝
今季のJリーグのデータを独自の視点で分析して各賞を選出する、恒例「ニッカン・フットボール・アウォーズ」を3回にわたって連載します。第2回は守備編。【構成=石川秀和】
<自陣空中戦最多勝>
サンフレッチェ広島DF荒木が最多88勝。186センチの体格を生かし、空中戦で強さを発揮した。プロ1年目の昨季は日本代表にも初選出され、リーグ戦24試合に出場。今季は守備の要として33試合でフル出場など、さらなる飛躍を遂げた。
富山が栃木退団の大崎淳矢を獲得 「全てを地元富山の為に捧げます」
カターレ富山は3日、MF大崎淳矢(29)の加入決定を発表した。
大崎はサンフレッチェ広島、徳島ヴォルティス、レノファ山口FCを経て、2019年から栃木でプレー。2020年も明治安田生命J2リーグ10試合1得点を記録したが、シーズン終了後の退団が決定した。
新シーズンから出身地クラブの富山でプレーする大崎はクラブを通じて、次のようにコメントしている。
「カターレ富山を愛する全ての皆さん! 初めまして! そしてただいま! 大崎淳矢です。地元でサッカーができる、こんな幸せなことはないと思っています。僕のもっている全てを地元富山の為に捧げます。共に上目指しましょう!」
松本DF橋内優也が契約更新、20年はリーグ戦25試合出場
松本山雅FCは3日、DF橋内優也(33)との来季契約を更新したことを発表した。
橋内は2006年にサンフレッチェ広島でJリーグデビューを飾ると、ガイナーレ鳥取を経て、10年から徳島ヴォルティスに移籍。17年から松本でプレーしている。20シーズンのJ2では25試合に出場していた。
【森﨑ツインズ×吉田安孝がサンフレッチェ広島を語らう!#2】日本人アタッカーが絶対に必要!
横浜FC川崎裕大、J2昇格の相模原移籍! 「全力でプレーします
SC相模原は2日、横浜FCに所属するDF川崎裕大(28)の完全移籍加入を発表した。
横浜FC下部組織出身の川崎は2015年にサンフレッチェ広島入り。2017年夏にレンタルで横浜FC入りを果たすと、翌シーズンから完全移籍に移行した。2020シーズンも横浜FCでスタートしたが、同年8月から期限付き移籍でカターレ富山へ。明治安田生命J3リーグ10試合に出場した。
富山からも期限付き移籍期間満了が発表され、新シーズンからJ2リーグ挑戦の相模原に活躍の場を移す川崎。クラブを通じて次のようにコメントしている。
◆SC相模原
「相模原でプレーする事が出来て嬉しく思います! SC相模原のホームタウンである綾瀬市出身なので、相模原の為に全力でプレーします!」
◆横浜FC
「横浜FCからSC相模原へ完全移籍することを決めました。横浜FC泉jrで育ち、いつかトップチームに上がる事を夢みながらサッカーを続け、プロ3年目にして、横浜FCでプレーする事ができ、三ツ沢のピッチに立って自分の応援、横浜FCの応援を聞いたとき、ものすごく鳥肌が立ちました」
「横浜FCで4年間もプレー出来たことに感謝しています! いままで声をかけてくれたファン、サポーターのみなさん、本当にありがとうございました。これからも横浜FCを応援したいと思います!」
◆カターレ富山
「半年間と少ない期間、J2に上げる為にカターレ富山にきたにもかかわらず、自分自身満足できる結果を出すことが出来ず申し訳なく思っています! 少ない期間でしたが自分自身の足りない所が分かり成長することが出来ました。来シーズンはJ2に昇格してくれるのを期待して応援しています! 短い期間でしたがありがとうございました」
サンフレッチェ広島、日本代表DF佐々木翔ら3選手との契約更新発表!
明治安田生命J1リーグのサンフレッチェ広島は2日午前、日本代表DF佐々木翔、MF柏好文、MF茶島雄介の3選手と2021シーズンの契約更新を行ったことを公式発表している。
横浜F・マリノスの下部組織、神奈川大学出身である佐々木翔は2012年にヴァンフォーレ甲府へ入団。プロ1年目からJ2リーグで35試合に出場しJ1リーグ昇格に大きく貢献すると、2014シーズンまで主力としてクラブを支え続けた。同選手は複数クラブが関心を寄せる中2015年にサンフレッチェ広島へ移籍。2016年に右膝前十字靭帯断裂という大怪我に泣かされたが、2018年に復帰すると一気にレギュラーポジションを掴み、森保一監督率いる日本代表にも招集された。2020シーズンは公式戦33試合に出場するなど、主力として引き続きディフェンスラインを支えている。
柏好文は山梨県立韮崎高等学校、国士舘大学をへて2010年にヴァンフォーレ甲府へ入団する。2012シーズンには城福浩監督に高く評価されJ2リーグで41試合に出場すると、2014年にサンフレッチェ広島に移籍。加入1年目からサイドを主戦場に本来のパフォーマンスを発揮しコンスタントな出場機会を得ており、現在も主力としてチームを支えている。
サンフレッチェ広島の下部組織出身である茶島雄介は2014年にプロ契約を締結すると、2016シーズン以降徐々に出場機会を増やす。2018年にはジェフユナイテッド市原・千葉へレンタル移籍すると、加入1年目に公式戦40試合に出場。2019シーズンもジェフユナイテッド市原・千葉でプレーした同選手は2020年にサンフレッチェ広島に復帰し、J1リーグで29試合に出場していた。
チーム得点王が流出 城福体制4年目へ課題の得点力を改善できるか【J1戦力動向・広島】
【今オフ動向まとめ】チーム得点王L・ペレイラの穴を埋めるストライカー補強を画策
Jリーグの2020年シーズンが終了し、来季に向けたチーム編成が動き始めている。すでに移籍のリリースが出始めているなか、各クラブは今オフにどのように歩みを進めていくのか。20年シーズンの成績とすでに発表されている戦力動向を踏まえながら、来季に向けた注目ポイントをポジションごとに展望していく。
サンフレッチェ広島は、城福浩監督の下で戦った3年間で最も低い順位でシーズンを終えた(2位→6位→8位)。総失点はリーグ3位タイ(37)ながら、総得点は9位(46)と伸び悩んだ影響は小さくないだろう。すでに城福監督の契約更新が発表されており、2015年以来のJ1制覇を目指す。
広島はもともと、予算の規模がビッグクラブに比べると小さく、若手を自前で育て、ピンポイントで補強するスタイルのため、ここまでは既存戦力の契約更新が中心で大きな動きはない。いかに得点力をアップさせるかが新シーズンで巻き返すポイントになりそうだ。
■FW編
2020年シーズンにチームトップの15得点したブラジル人FWレアンドロ・ペレイラがレンタル期間満了で退団。完全移籍を打診したなかで、金額面の開きを埋められずに断念する結果となった。首尾よくストライカーを補強できるかが大きな鍵を握るのは間違いないだろう。
■MF編
完全復活したMF青山敏弘をはじめ、MF森島司、MF川辺駿、MF東俊希、MF浅野雄也らレギュラー陣がこぞって契約更新している。
2020年シーズンに32試合に出場して5得点した浅野(23歳)のほか、森島(23歳)、東(20歳)、愛媛FCからレンタル復帰するMF長沼洋一ら東京五輪世代のさらなる成長に期待したいところだ。
■GK&DF編
現時点でDF櫛引一紀(→大宮アルディージャ)以外、退団選手はいない。主力ではDF佐々木翔が契約更新はまだしていないが、2020年シーズンの主力がベースとなるのは間違いないだろう。
ヴァンフォーレ甲府から完全移籍となったDF今津佑太が新たな風を吹かせるか、注目される。
【森﨑ツインズ×吉田安孝がサンフレッチェ広島を語らう!#1】引退後もクラブに貢献する2人の活動とは?
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、生活様式が一変した2020年。サッカー界も例に漏れず、長期中断やレギュレーションの変更などコロナ禍の影響を真正面から受ける形となった。
日本代表を目指せ! 2021年Jリーグでブレイク必至の5人
いつも以上に若手選手がピッチに立った2020年のJリーグ。そのなかで2021年、さらなる飛躍を見せてくれるのは誰か。試合をウォッチしてきた識者にイチ押しの選手を挙げてもらった。
従来の日本にいなかった大型FW
原大智(FC東京)
杉山茂樹(スポーツライター)
日本は低身長国。平均身長178.8センチは、ロシアW杯に出場した32カ国の中で30番目だった。一般的に、選手の動きは平均身長を超えるほど緩慢になる。巧緻性が失われていくものだが、日本人選手はその限界のラインを、少しずつ更新している。大型選手の像は変わりつつある。
とはいえ、190センチを越えるとさすがに厳しいのではないか――という常識に相変わらずとらわれていた。それだけに、原大智は眩しい存在として映った。2019年にFC東京U-23でJ3の得点王に輝き、2020年トップチームに昇格した21歳だ。
2020年にトップチーム入りした原大智(21歳、FC東京)
身長191センチといえば、空中戦をはじめとするポストプレーを連想する。相手ゴール付近に立ち、目印の役目を果たそうとする。だが、原が起用された場所は4-3-3の右ウィングで、CFに比べて機動力が求められる。これまで長身選手には適さないとされてきたポジションだった。
それは従来の長身選手の多くは、ドリブルという武器を持ち合わせていなかったからだ。もっと言えば、器用そうではなかったからだが、原はそうした意味で例外になる。膝から下の動きがしなやかで、小刻みなタッチができる。足も速い。俊敏で縦への推進力もある。
真ん中もできれば、サイドもできるオールラウンダー。多機能性に富んだ長身FW。かつての日本代表である原博実、高木琢也というよりは、マルコ・ファン・バステン、ルート・ファン・ニステルローイ、最近でいえばロベルト・レバンドフスキ的だ。
従来の日本サッカー界には存在しなかったタイプ。順調に成長することを誰よりも期待したくなる選手だ。
「最低でも日本代表」の器のサイドバック
中野伸哉(サガン鳥栖)
小宮良之(スポーツライター)
2020年のサッカー界で、ルーキーとしては一番の衝撃だった。
サガン鳥栖の左サイドバック、中野伸哉(17歳)は、「世界」の入り口にいる。そのサッカーセンスは非凡。Jリーグの歴代選手でも屈指だろう。たとえば鳥栖で言うなら、鎌田大地(現フランクフルト)以来の才能だ。
「とにかくスピードがある」と、鳥栖のチームメイトたちは口をそろえる。初速が速く、ステップも細かい。守るにも攻めるにも、それだけでアドバンテージだ。
2020年8月、クラブ史上最年少出場記録でデビューを果たした中野伸哉(17歳、サガン鳥栖)
もっとも、単純な速さだけではない。初動が早い理由は、予測力にある。半歩だけで違う風景になるのがトップレベルのサッカーだが、彼は常にプレーを読み、適切なポジションを取ることができる。
最終節の大分トリニータ戦でも、4回、5回とインターセプトに成功する一方、ボールを引き出す動きだけでマークに来た相手を置き去りにし、攻撃に転じていた。敵味方の動きを読み、スペースを認知し、何よりタイミングを心得ている。間合いが抜群で、居合斬りのように一瞬で相手と入れ替われるのが特徴だ。
こうしたセンスはトレーニングで鍛えるのは限界がある。中野はそれを天分のように持ち合わせている。
左利きでありながら、右足でも同じように蹴れるというのも、大きな利点と言えるだろう。相手は的を絞れない。自ずとプレーの選択肢が豊富になるのだ。
2021年、中野はJリーグを代表する左サイドバックになっても不思議ではないだろう。コロナ禍で不透明とはいえ東京五輪代表のメンバー入りも不可能ではないし、日本代表も遠くはない。「最低でも代表になれる器」であり、その飛躍は日本サッカーの希望だ。
抜群の加速力を誇るサイドアタッカー
畑大雅(湘南ベルマーレ)
浅田真樹(スポーツライター)
毎年のように主力を他クラブに引き抜かれながらも、新たな若手を代わりの主力に育てる。そんな育成型サイクルが、この10年ほどは滞ることなく続いている湘南ベルマーレにあって、2020年シーズンはまたひとり、楽しみな10代が台頭してきた。
18歳のサイドアタッカー、畑大雅である。
2020年8月、プロデビューを果たした畑大雅(18歳、湘南ベルマーレ)
2019年、畑はU-17日本代表の右サイドバックとしてU-17ワールドカップに出場。スピードを生かした攻撃力を武器に、日本のベスト16進出に貢献した実績を持っている。
だが、当時の畑は「経験を積み重ねながら、周りの選手に技術や判断でも追いつこうと取り組み、だいぶ成長した」(森山佳郎U-17日本代表監督)とはいえ、まだまだ優れたポテンシャルを持て余している印象は否めなかった。
今季J1でも、第21節までに出場した試合数はわずかに2。時間にして合計15分。秘めたる才能に疑いはなくとも、粗削りゆえ、プロの練習でもっと鍛える必要があるのだろうと想像できた。
ところが、才能の発芽は急だった。
畑は第23節で初めて先発起用されると、以降は最終節まで13試合連続先発出場。一瞬で相手DFを振り切る抜群の加速力で、たちまち主力の座を手にしてしまったのである。
ポジションこそ、高校時代とは逆サイド(3-5-2の左アウトサイドMF)に移った。だが、本人によれば、「僕のよさを最大限生かせる配置にしてもらっている」という。
高卒ルーキーながら、デビューシーズンで15試合1170分出場。ブレイク前夜の俊英は、課題が多いのは確かでも、だからこそ底知れぬ可能性を感じさせる。
複数のポジションをこなす「実戦派」
成瀬竣平(名古屋グランパス)
中山淳(サッカージャーナリスト)
2019年はリーグ戦の出場がわずか1試合で出場時間は45分。ところが2020年のリーグ戦では25試合に出場し、スタメン18試合、出場時間は1682分に急増した。昨年は多くのティーンエージャーが台頭したが、18歳の成瀬峻平の成長速度はそのなかでも突出していた印象だ。
2000年、出場時間を大幅に増やした成瀬竣平(18歳、名古屋グランパス
開幕当初、右SBのレギュラー宮原和也の負傷により、成瀬にとっては降って湧いたような出場機会といえたが、そのチャンスを逃さずに定位置を確保したこと自体が、いい意味で予想外だった。
シーズン終盤こそ夏に加入した韓国代表オ・ジェソクにスタメンを譲ったが、試合を重ねるごとにレギュラー格の雰囲気を漂わせたことは驚きでもあった。気がつけば、「吉田豊、丸山祐市、中谷進之介、成瀬」の鉄板バック4が完成。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得にも大きく貢献した。
風間八宏前監督のもと、2018年に17歳でプロデビューを果たした成瀬は、決してテクニックのレベルが高いとはいえないが、スピード、スタミナ、ゲームセンスに優れているのが最大の特長。両SB、MF、ウィングと複数ポジションをこなす器用さも兼ね備え、左右両足を使えるという"売り"もある。技術に頼りがちな日本人の若手には数少ない"実戦的"な選手で、試合のなかで伸びていくタイプと言える。
調子の波があるなど課題は多いが、この成長速度を持続できれば2021年に大ブレイクする可能性は十分にある。頭角を現した2020年もそうだったが、特に守備の指導に長けるマッシモ・フィッカデンティ監督の指導を受けられるということが大きなアドバンテージになるだろう。
日本代表の兄を超えるアタッカーに
浅野雄也(サンフレッチェ広島)
原山裕平(サッカーライター)
32試合に出場し、5ゴールを記録したのだから、すでにブレイクしたと言えるかもしれない。しかし、そのポテンシャルを考えれば、こんなものではないという見方もできる。今季、サンフレッチェ広島で頭角を現した浅野雄也のことだ。
2000年、移籍するやすぐにチームの武器となった浅野雄也(23歳/サンフレッチェ広島)
日本代表FWの浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード)を兄に持つ23歳のレフティは、2000年、水戸ホーリーホックから広島に加入(契約上では2019年に加入するも、同年は期限付き移籍により水戸でプレーした)。当初はドリブルを武器としたサイドプレーヤーと目されていたが、シャドーの位置にポジションを移すと、ゴールに直結する仕事をこなすアタッカーとしての能力を開花させた。
兄にもひけをとらないスピードを持ち、左利き特有のボールタッチの細かさは兄にも勝るだろう。ゴールを奪う能力こそ譲るものの、独力で局面を打開できるスキルの高さは、今季の広島の武器のひとつとなった。
持ち味はやはり、果敢に仕掛けるドリブルだ。バイタルエリアでボールを受けると、迷うことなくゴールに向かって、フィニッシュに持ち込んでいく。力強く振り抜く左足の精度も高く、遠い距離からでも高い確率で枠を捉えていく。もちろん、スピードを生かした裏抜けも得意とし、ショートカウンターの急先鋒としての役割もこなす。
年末にはU-23日本代表のトレーニングキャンプメンバーに選出されたように、評価は急上昇中。ゴール前での駆け引きと判断力に磨きがかかれば、J1の舞台で兄も成し遂げられなかった二桁得点も十分に狙えるだろう。
アル・アインDF塩谷司、コロナ禍を乗り越えさせた恩師の教えと理想の選手像への挑戦
【インタビューVol.1】海外4年目、逞しさを増したメンタル「多少のことでは動じない」
UAE1部アル・アインのDF塩谷司は、2020-21シーズンで海外挑戦4年目を迎えた。当初は未知だった中東という環境に飛び込み、逞しさを増した万能センターバックは「チームを勝たせられる選手になりたい」と目標を掲げる。
塩谷がサンフレッチェ広島からアル・アインに渡ったのは、プロ7年目の2017年6月。「海外でプレーしてみたい」との思いから、日本人史上3人目となるUAE1部でのプレーを決断した。2018年のFIFAクラブワールドカップ決勝で、世界的名門のレアル・マドリード相手に技ありのヘディング弾を決めてその名を轟かせたのは記憶に新しい。異国の地でプレーし続けることで、メンタル面の成長に手応えを感じているという。
「今はセンターバックで固定されていますけど、怪我人が出たり代表選手が抜けた時にいろんなポジションを経験してきて、安定したパフォーマンスを発揮できるようになったと感じています。あとは精神的に強くなったのかな、と。(2012年8月に)広島に行った時は、周りの選手が上手すぎて、ついていくのが精いっぱいで『なんで自分はこんなにダメなんだろう』と落ち込んだりもしました。でも、日本とまったく文化の異なる国に来て、生活もサッカーも全然違うなかやってきて、多少のことでは動じなくなりましたね」
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るった2020年、塩谷がプレーするUAEも制限付きの日常生活を余儀なくされた。チーム練習は約4カ月間行うことができず、自宅待機の日々。「正直、日本に帰ろうかなとも思った」と明かす。
「UAEは結構規制が厳しかったです。3~4月は街を消毒するから夜間外出禁止、車に乗れる人数も制限がありました。日本は最終的に自己判断で拘束力がないですけど、UAEは罰金とかルール化されている。しかも、細かく変化していくので、それを確認するのは苦労しました。ただ、日本も状況が良くなくて、移動するリスクを考えて帰国せずにUAEに残りました。ありがたいことに、行動範囲が限られるなかでも軽く動けるくらい庭の広さがあったので、自分でトレーニングはしていました。子供のこともあったので、家族は日本に帰っていて、今は単身です」
未曾有の状況において、塩谷の支えの一つになったのが、広島時代に師事した森保一監督(現・日本代表監督)の教えだった。
「今、自分にできることを精一杯やっていこう」
チーム練習はオンラインで週2~3回実施されていたが、施設での練習がいつ再開するのか、そもそも再開できるのかさえ分からない不透明な状況。それでも、トレーニングを積むことにフォーカスすることができた。
岡山DF椋原健太、31歳で現役引退を決断…FC東京やC大阪、広島でもプレー
ファジアーノ岡山は31日、DF椋原健太が2020シーズン限りで現役を引退すると発表した。
椋原は東京都出身の現在31歳。横浜バディSCからFC東京の育成組織に入団すると、2008年にトップチームへ昇格し、同年7月にJリーグデビューを果たした。また、U-15からU-19までの世代別日本代表に選出された経験も持つ。
同選手は2013年にセレッソ大阪へ期限付き移籍し、2015年にはC大阪へ完全移籍。しかし、C大阪のトップチームでの出場機会は限られ、2017シーズン後半はサンフレッチェ広島へと期限付き移籍した。
2018年に完全移籍で加入した岡山では主力として活躍し、3シーズンで明治安田生命J2リーグの98試合に出場した。12月3日、契約満了に伴い、2021シーズンの契約を更新しないことが発表されていた。
椋原は本職の右サイドバックだけでなく、左サイドバックやセンターバックにも対応可能な選手として知られた。そんな同選手は、キャリアを通じて公式戦通算274試合に出場。J1リーグ通算69試合出場1得点、J2リーグ通算141試合出場2得点、J3リーグ通算16試合出場、JリーグYBCルヴァンカップ通算26試合出場、天皇杯通算19試合出場、AFCチャンピオンズリーグ通算3試合出場1得点を記録した。
椋原は発表に際し、岡山の公式サイトを通じて次のようにコメントした。
「このたび、引退することを決断いたしました。これまでに所属した横浜バディSC、FC東京、セレッソ大阪、サンフレッチェ広島、ファジアーノ岡山、そしてサッカーを通して出会った全ての方々に感謝いたします。サッカーに出会えて本当に幸せでした。ありがとうございました」
福岡が大分FW渡大生を獲得「毎日頑張り続けます。常に頑張り続けます」
アビスパ福岡は30日、大分トリニータのFW渡大生(27)を完全移籍で獲得したことを発表した。
渡は広島皆実高からギラヴァンツ北九州に加入。2012年から4シーズンを過ごし、16年から徳島ヴォルティスに移籍した。18年から2年間はサンフレッチェ広島でプレーし、今季は大分でJ1リーグ23試合2得点を挙げていた。
大分の公式サイトを通じ、「自分への不甲斐なさと感謝でいっぱいです。ありがとうございました!大好きでした!」とコメント。福岡の公式サイトでは「渡です。渡大生です。毎日頑張り続けます。常に頑張り続けます。全てを受け止めてください」と伝えている。
サンフレッチェ広島がMF青山敏弘、柴崎晃誠ら5選手との契約更新を発表!34歳のバンディエラは一筋で18年目へ
サンフレッチェ広島は12月31日、MF柴崎晃誠、MF青山敏弘、GK増田卓也、DF井林章、MF東俊希の5選手と2021シーズンの契約を更新したことを発表した。
36歳とベテランの柴崎は国見高校から国士舘大学に進学し、2007年に東京ヴェルディでプロキャリアをスタート。川崎フロンターレ、徳島ヴォルティスを経て、2014年に広島に完全移籍した。広島では2015年頃から主力としての地位を確保し、リーグ制覇にも貢献。2020シーズンは明治安田生命J1リーグ13試合に出場している。
また、34歳でチームの象徴でもある青山は作陽高校卒業後の2004年に広島に加入して以来、同クラブ一筋でプレー。2006年夏からは欠かせない選手となり、2012年、2013年のJ1リーグ連覇にも大きく貢献した。2015年のリーグ優勝時には最優秀選手にも輝いている。2020シーズンはリーグ戦31試合に出場して1ゴールを記録した。
サンフレッチェ広島、レアンドロ・ペレイラの退団発表「広島でプレーし続けることを望んでいましたが…」
明治安田生命J1リーグのサンフレッチェ広島は31日午前、FWレアンドロ・ペレイラが期限付き移籍満了に伴い今季限りで退団することを公式発表している。
レアンドロ・ペレイラはベルギーのクラブ・ブルージュから2019年1月に松本山雅へ加入。同クラブで公式戦14試合に出場し2ゴールをあげると、シーズン後半戦はサンフレッチェ広島に期限付き移籍により加わると、今季はJ1リーグ26試合に出場し15得点をあげるなど、前線をけん引する存在となっていた。
同選手はサンフレッチェ広島を離れることについて「サンフレッチェ広島でプレーし続けることを望んでいましたが、それがかなわず悲しく思っております。一緒に過ごせた時間は感謝の気持ちでいっぱいです。いつまでも応援しています」とクラブ公式サイトを通じてコメントを残している。
佐藤寿人と徳永悠平、引退する2人の名選手が「日本サッカー」に遺したもの
コロナ禍の“超過密日程”を乗り切った2020年のJリーグ。J1は川崎フロンターレのブッチ切り優勝で幕を閉じた。この時期になれば、今シーズン限りでピッチを後にするJリーガーたちの話題が増えてくる。
8月に鹿島アントラーズの内田篤人、11月に川崎フロンターレの中村憲剛という“クラブの顔”が現役引退を表明していたが、12月に入ると他にも続々と引退する選手が出てきた。J1通算歴代2位の161得点を誇るJ2ジェフユナイテッド千葉の佐藤寿人や、2012年のロンドン五輪ベスト4入りに貢献したJ2V・ファーレン長崎の徳永悠平ら元日本代表もスパイクを脱ぐという決断を下している。
佐藤38歳、徳永37歳。彼らもまた日本サッカーに足跡を残した名フットボーラーであった。
Jリーグの歴史に残る名ストライカー
佐藤寿人が最も輝いたと言えるのが2012年だろう。
このシーズン、30歳にして初めてJ1で20得点以上の“大台”となる22得点を叩き出し、サンフレッチェ広島をJ1初制覇に導く見事な活躍ぶりであった。キャプテンとして文字どおり先頭に立ってチームを引っ張り、得点王とMVPをダブル受賞している。
相手との駆け引きに長け、ワンタッチでゴールに蹴り込む“ワンタッチゴーラー”としての印象も強い。ディフェンスの背後を取る動きはまさに芸術的で、オフサイドにならないギリギリの線を攻略する達人。相手のラインもさることながら、副審の位置まで判断基準にした頭脳派のプレーは30歳に入って凄味を増していった。身長170cmと小柄ながら、相手との肉弾戦でボールを味方につなぐ“つぶれ役”にもならなければならない1トップを器用にこなした。低い重心でボールを受けることで激しい当たりに対しても屈しなかった。
彼はこう語っていた。
「重心を低くしないと倒されてしまうというのはありますよ。背負うことを考えれば、体を強くしていかないといけません。
ただ、サンフレッチェの場合、イブラヒモビッチみたいに長く前線でボールをキープしなければならないという役割ではありません。僕が求められているのは(トップ下の)2シャドーと絡んで、ボールを動かしていくという仕事。ゴールに向かうという部分で、もっと周囲とタイミングを合わせていければと思うんです」
思考と工夫が光る選手だった。サンフレッチェ時代にはエースストライカーとして計3度のリーグ優勝を経験している。主力選手が他クラブに引き抜かれて攻撃パターンに変化があっても、そこにアジャストする器用さもあった。
サイドの突破力を強みとした2015年のリーグ優勝ではクロスからのゴールを量産している。長身ではないために、どうやったらシュートのポイントにポジションを取れるかを考えたという。この年、広島の練習を取材した際にもクロスの送り手と何度もコミュニケーションを取ってタイミングを合わせていく姿があった。
リーダーシップにも長けていた。キャプテンを後輩の青山敏弘にバトンタッチした際もフォロー役、相談役に回っている。青山が2015年のリーグMVPに輝いた際、彼はセレモニーを終えてからそう時間を空けずに「寿人さんがいなければこの賞は絶対になかったと思っています」とLINEで感謝のメッセージを送っている。2016年限りで12シーズン在籍したサンフレッチェを離れて名古屋グランパスに移籍。サイドハーフに挑戦するなど、思考と工夫によって適応力を発揮した。2019年からは古巣ジェフに復帰。現役最後のゴールは11月8日、ホームでのモンテディオ山形戦だった。0―5と大きくリードされた後半38分、左サイドからのクロスに、マーカーを外してファーでヘディングシュートを決めている。佐藤らしい一発であった。佐藤はイタリアの名ストライカー“ピッポ”ことフィリッポ・インザーギに憧れてきた。オフサイドの攻略法は、まさにお手本だったに違いない。インザーギもまた30歳を過ぎて駆け引きの巧妙さを増した感がある。33歳で臨んだリバプールとの欧州CLファイナルの舞台ではカカのスルーパスを呼び込んで右足でゴールを奪い、2年前の雪辱を果たしてミラニスタの溜飲を下げたその活躍は今もファンの語り草となっている。佐藤は奇しくもそのインザーギと同じく38歳で引退に踏み切った。憧れの人はケガも多かったものの、“日本のインザーギ”はケガに強く、毎シーズンのようにコンスタントに働いてきた。J1、J2合わせて通算220得点という数字は、歴代最多である。Jリーグ28年の歴史のなかで最もゴールを奪ったストライカーであったことを強調しておきたい。
五輪チームを支えた「いぶし銀」
徳永悠平が最も輝いたと言えるのも2012年だろう。
FC東京で不動のサイドバックとして働いてきた彼はオーバーエイジ(OA)枠でロンドン五輪のメンバーに選出された。早大時代の2004年、アテネ五輪に参加しながらもケガで本領発揮とはいかなかった悔しさもある。対人に強く、何よりもタフ。複数のポジションをこなせることも18人しか登録できない五輪では大きな意味を持つ(ワールドカップは23人登録)。だが当時はA代表で常連でもなかった28歳の徳永の選出はちょっとしたサプライズでもあった。
疑問視する声もなかったわけではない。多くを語らない男は、黙ってプレーで示す。壮行試合のニュージーランド戦で左サイドバックに入って先発し、彼のミドルシュートが得点につながっている。守備陣に落ち着きをもたらし、チームを背中で引っ張った。
チームの一員として認められるために敢えてネジを巻いた。引き分けてブーイングが起こるなかでも、年下の選手たちに声を掛けていく。自分の役割も理解していた。
ロンドン五輪において関塚隆率いるU-23代表は躍進する。
グループリーグ初戦にスペインを1―0で撃破する大番狂わせ。徳永は体を張ってスペインの攻撃に粘り強く対処して、左サイドを死守した。チームは勢いに乗ってグループリーグ首位で決勝トーナメントに進出。1―0と快勝した準々決勝のエジプト戦ではあのモハメド・サラーとも対峙している。
最終的にはメダルを獲得できなかったものの、低評価を覆しての4位フィニッシュ。徳永の貢献度に対して、関塚監督も「いぶし銀の働きをしてくれた。チームに安定感というものを与えてくれた」と感謝していた。このときの五輪は中2日で試合が続いた。「試合が終わったらすぐに次の試合に向けた準備を始める」という徳永のスタンスは北京五輪の経験に基づいたもの。クールダウンとアイシングを徹底して回復を早めようとする姿勢は、後輩たちのお手本となっていた。彼に当時の話を聞くと、いつも謙遜して言う。
「別に僕が何か言わなくても、いい意味でみんな主張しあっていましたから。雰囲気は悪くないなってずっと思っていましたし、僕はそれに乗っかっただけですよ」
武骨さといぶし銀が魅力。
FC東京でもそうだった。入団した2006年からはほぼ試合に出ずっぱり。調子の波もなく、与えられた役割を淡々とこなしてきた。
随分前になるが、“ミスターFC東京”と呼ばれた藤山竜仁氏に聞いた彼に対する評価が今でもしっくりくる。
「対人の強さをよく言われますけど、アイツはボールを持つ姿勢が凄くいい。だから相手に強く当たられてもバランスを崩さない。そして姿勢がいいということは視野が広い。周りがよく見えるので、FC東京ではボランチでも使われてきたんだと思います。パフォーマンスにあんまりムラがないし、監督にとっては計算の立つプレーヤーなんです」J1通算386試合、J2通算78試合に出場。Jリーグ28年の歴史のなかでも指折りのタフなサイドバックであったことを強調しておきたい。
佐藤はユースから育ってきたジェフユナイテッドで、徳永は生まれ故郷のクラブであるV・ファーレンで現役を締めくくった。彼らなりのポリシーを示した引退の形であったと言える。
今季も多くの功労者たちがピッチを去ることになった。
それでも輝かしい記憶はずっとファンの記憶に残る。あのワンタッチゴールも、あのハードディフェンスも――。
サンフレッチェ広島MF川井歩がレノファ山口FCに完全移籍。直近2シーズン期限付き加入「10年以上もお世話になり…」
サンフレッチェ広島は25日、レノファ山口FCに育成型期限付き移籍しているU-22日本代表MF川井歩が、同クラブに完全移籍することを発表した。
スクール時代から広島の育成組織に在籍していた川井は、2018年にリーグカップでトップチームデビュー。しかし、明治安田生命J1リーグでは出番が与えられないまま、2019年から山口に育成型期限付き移籍で加入していた。
2シーズンにわたり山口でプレーした川井は、2020シーズンに明治安田生命J2リーグ27試合に出場。完全移籍移行に際して、広島の公式サイトを通じて「サンフレッチェ広島にはスクールから合わせると10年以上もお世話になり、本当に感謝しています。自分は隣の山口県で頑張り続けるので、引き続き応援をお願いします」とコメントした。
大宮が広島から2選手を補強!2年ぶり復帰のDF櫛引一紀は完全移籍、MF松本大弥は期限付き移籍
大宮アルディージャは30日、サンフレッチェ広島からDF櫛引一紀(27)を完全移籍で獲得することを発表した。
また、MF松本大弥(20)を期限付き移籍で獲得することも発表。期限付き移籍期間は2021年2月1日から2022年1月31日までとなり、広島との公式戦には出場できない。櫛引は北海道コンサドーレ札幌、名古屋グランパスでプレーし、2019年途中に期限付き移籍で加入。明治安田J2で18試合に出場し1得点を記録していた。
2020シーズンは広島へ完全移籍。しかし、明治安田J1で2試合の出場に留まっていた。
松本は広島ユースから2018年に昇格。3シーズンを過ごし、明治安田J1で11試合に出場。今シーズンは7試合でプレーしていた。
両選手はクラブを通じてコメントしている。
◆DF櫛引一紀
・大宮アルディージャ
「また大宮のユニフォームを着てプレーできることを本当にうれしく思います。J2優勝、J1昇格を達成できるように強い覚悟と責任を持って頑張ります。NACK5スタジアム大宮で皆さんと会えるのを楽しみにしています!」
・サンフレッチェ広島
「サンフレッチェ広島という素晴らしいクラブの一員としてプレーできたのは僕の財産です。広島で学んだことを今後のサッカー人生に生かしたいと思います。1年間ありがとうございました」
◆MF松本大弥
・大宮アルディージャ
「大宮アルディージャに関わる皆さま、はじめまして、松本大弥です。大宮アルディージャという伝統のあるクラブの一員になれて、とてもわくわくしています。自分ができることに全身全霊で取り組み、J1昇格を目指していきます」
「ファン・サポーターの皆さま、このコロナ禍の時代、まだまだ苦しい状況が続くと思いますが、大宮の力になれるよう頑張りますので、応援よろしくお願いいたします!」
・サンフレッチェ広島
「大好きな広島を離れるのは残念ですが、自分を育ててくれた広島に恩を返せるよう、全身全霊をかけて努力します。そしてチームに貢献できる力をつけて戻ってきたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いします」
広島が今季加入のFW永井龍、GK林卓人、ルーキーMF土肥航大と契約更新
サンフレッチェ広島は30日、FW永井龍(29)、GK林卓人(38)、MF土肥航大(19)との契約更新を発表した。
永井は松本山雅FCから今シーズン加入。明治安田J1で15試合に出場し1得点を記録していた。
林は2019シーズンはGK大迫敬介にポジションを譲り、4試合の出場に終わっていたが、今シーズンは明治安田J1で19試合に出場していた。
土肥は広島のユース出身で、今シーズン昇格。明治安田J1で13試合に出場していた。
日本代表GK大迫敬介が広島と契約更新!
サンフレッチェ広島は29日、GK大迫敬介(21)と2021シーズンの契約を更新したことを発表した。
広島のユース出身の大迫は2018年にトップチーム昇格。プロ2年目の2019シーズンにチームの正GK林卓人の負傷により出番が回ってくると、昨年2月19日に行われたAFCチャンピオンズリーグのチェンライ・ユナイテッド戦でプロデビューした。
その4日後のJ1開幕戦の清水エスパルス戦でJリーグデビューも果たすと、同シーズンはリーグ戦29試合に出場。さらに同年6月には、コパ・アメリカ初戦のチリ戦で日本代表デビューもするなど、飛躍の年となった。
今季も守護神としてスタートした大迫だったが、凡ミスが散見されるようになり9月19日の第17節柏レイソル戦を境に林にポジションを奪われてしまった。結局、プロ3年目は明治安田生命J1リーグ15試合、YBCルヴァンカップ1試合の出場にとどまった。
町田、水本裕貴の完全移籍移行を発表! 8年半を過ごした広島に別れ
FC町田ゼルビアは29日、元日本代表DF水本裕貴(35)の完全移籍移行を発表した。
水本はジェフユナイテッド千葉、ガンバ大阪、京都サンガF.C.、サンフレッチェ広島、松本山雅FCを経て、今季からレンタル加入。明治安田生命J2リーグ41試合に出場して、1得点と活躍した。
8年半を過ごした広島に別れを告げ、来季も町田でプレーする水本は両クラブを通じて次のようにコメントしている。
◆FC町田ゼルビア
「完全移籍で加入する事になりました。今年の経験を活かして来年はもっと上の順位に行けるよう頑張ります。自分の力を全て出し、チームに貢献していきたいと思います。ファン・サポーターの皆さん一緒に戦いましょう」
◆サンフレッチェ広島
「このたび、サンフレッチェ広島からFC町田ゼルビアへ完全移籍することになりました。8年半、素晴らしいチームや仲間、ファン・サポーターと共に戦えたことは誇りです。そして3回のリーグ優勝や残留争いなど全ての経験が僕の財産となっています。本当にありがとうございました」
愛媛GK原裕太郎が今季限りで現役引退「良いプロサッカー人生だったと自信を持って言えます」
愛媛FCは28日、GK原裕太郎(30)が今季限りで現役を引退することを発表した。
原はサンフレッチェ広島の育成組織から2009年にトップチームデビュー。15年にロアッソ熊本を経て、16年途中から愛媛に移籍した。愛媛の公式サイトでは「プロサッカー選手としての12年間は本当に素晴らしいものでした」と語り、その思いを伝えている。
「12年間の中には、嬉しかったこと、悔しかったこと、苦しかったこと、逃げ出したくなったことなど沢山の思いが詰まっています。どちらかと言えば、悔しさや苦しかったことの方が多かったですが、それも含めて良いプロサッカー人生だったと自信を持って言えます。沢山の人に支えられて、応援して頂き幸せな時間を過ごさせていただきました」
「両親、家族をはじめ、サポーターの皆様、チームメイト、全ての方へ感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。今後も自分らしく、自分の人生を生きていきます。本当にありがとうございました」
広島が今季36試合2得点の今津佑太を甲府から獲得! 「闘志剥き出しで闘いたい」
サンフレッチェ広島は28日、ヴァンフォーレ甲府に所属するDF今津佑太(25)の完全移籍加入を発表した。
◆サンフレッチェ広島
「ヴァンフォーレ甲府から移籍してきました。今津佑太です。パッションと向上心をもって闘志剥き出しで闘いたいと思います。サンフレッチェ広島の勝利に貢献したいです。よろしくお願いします」
◆ヴァンフォーレ甲府
「まずはじめに、今シーズンコロナ禍にも関わらず多大なるご支援をいただいたスポンサー様、サポーターの皆様ありがとうございました。この度サンフレッチェ広島に移籍する決断を致しました。3年前に僕を練習生から迎え入れてくれたヴァンフォーレ甲府には本当に感謝しています。地元でプロサッカー選手としてたくさんの人に応援してもらえることはこの上なく幸せでした」
「山梨は、ヴァンフォーレ甲府は、僕にとってとても居心地の良いところです。そんな大好きな地を離れてでも叶えたい夢があります。そしてその夢にチャレンジする姿はきっと次世代の山梨のサッカー少年たちの希望になると信じています。ヴァンフォーレ甲府の一員ではなくなってしまいますがこれからも応援よろしくお願いします。3年間ありがとうございました」
【クラブユース登録メンバー】サンフレッチェ広島F.Cユース(中国1 / 広島)
■出場回数
27回
■予選結果
第1節 1-0 vs レノファ山口FC U-18
第2節 1-0 vs ガイナーレ鳥取U-18
第3節 5-2 vs ファジアーノ岡山U18
■チーム成績
【リーグ】高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 中国(1位)
■登録メンバー(No./選手名/前所属チーム)
▽GK
1 / 平野碧 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
16 / 名越瑛恆 / 京都JマルカFC COMRADE(コムラッド)
21 / 波多野崇史 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
31 / 中原碧琉 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
▽DF
2 / 香取潤 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
3 / 松本太一 / 東京武蔵野シティFC U-15
4 / 内海陽樹 / 東急SレイエスFC
5 / 伊藤太陽 / シーガル広島JY
7 / 末次颯 / F.Cuore(エフクオーレ) U-15
12 / 北奥蓮 / FC Viparte(ヴィパルテ)
13 / 増村風月 / ブラウブリッツ秋田U-15
18 / 光廣健利 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
23 / 豊田将大 / 大阪市ジュネッスFC
32 / 渡邉雄大 / サンフレッチェくにびきFC
▽MF
6 / 城水晃太 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
8 / 竹内崇人 / 東急SレイエスFC
9 / 佐野陸歩 / サンフレッチェくにびきFC
10 / 福﨑伶青 / 東京武蔵野シティFC U-15
15 / 西村岳 / 横浜F・マリノスジュニアユース
17 / 関祐斗 / FC古河
22 / 池田柚生 / 大阪市ジュネッスFC
24 / 藤野和樹 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
25 / 高柳英二郎 / FC.フェルボール愛知 (第3種)
26 / 笠木優寿 / サンフレッチェびんごジュニアユースFC
27 / 髙下仁誓 / サルパFC
28 / 越道草太 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
29 / 井野佑優 / 千里丘FC
30 / 滝口晴斗 / 柏田SC (第3種)
34 / 畑野遼太 / FCバイエルン ツネイシU-15
▽FW
11 / 菅野翔斗 / FC.Livent(リベント)
14 / 西村伊織 / 伊丹FCジュニアユース
19 / 森夲空斗 / FC.フェルボール愛知 (第3種)
20 / 棚田遼 / サンフレッチェ広島F.Cジュニアユース
33 / 辛島優一朗 / セイザンFC U-15
35 / 妹尾颯斗 / サンフレッチェくにびきFC
36 / 濱田蒼太 / 神戸FCジュニアユース
▽第44回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
第44回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
U-23日本代表候補、DF東俊希が離脱
12月24日、日本サッカー協会(JFA)は22日からトレーニングキャンプを行っているU-23日本代表候補において、DF東俊希(サンフレッチェ広島)が怪我のためチームを離脱することを発表した。なお、新たな選手招集はない。
▽GK
波多野豪(FC東京)
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
沖悠哉(鹿島アントラーズ)
▽DF
渡辺剛(FC東京)
岩田智輝(大分トリニータ)→怪我のため不参加
中村帆高(FC東京)
町田浩樹(鹿島アントラーズ)
大南拓磨(柏レイソル)→怪我のため不参加
古賀太陽(柏レイソル)
橋岡大樹(浦和レッズ)
瀬古歩夢(セレッソ大阪)
東俊希(サンフレッチェ広島)→怪我のため離脱
森下龍矢(サガン鳥栖)→追加招集
▽MF
相馬勇紀(名古屋グランパス)
田中駿汰(北海道コンサドーレ札幌)
金子拓郎(北海道コンサドーレ札幌)
安部柊斗(FC東京)
高嶺朋樹(北海道コンサドーレ札幌)
金子大毅(湘南ベルマーレ)
齊藤未月(湘南ベルマーレ)
郷家友太(ヴィッセル神戸)
渡辺皓太(横浜F・マリノス)→追加招集
▽FW
浅野雄也(サンフレッチェ広島)
前田大然(横浜F・マリノス)
上田綺世(鹿島アントラーズ)
一美和成(横浜FC)→追加招集
名古屋DF千葉が新潟へ移籍「素晴らしい2年間」
名古屋グランパスは24日、DF千葉和彦(35)が来季からJ2アルビレックス新潟へ完全移籍すると発表した。
サンフレッチェ広島から19年に名古屋入りした千葉は、今季は公式戦の出場がなかった。J1通算349試合7得点の実績を持つ大ベテランは来季、新潟でJ1復帰に尽力する。
千葉はクラブを通じて「素晴らしい仲間、素晴らしい環境、そして素晴らしいファミリーに恵まれた2年間でした。名古屋グランパスは日本を、そしてアジアを代表するクラブになれると信じています。このクラブに携わる皆さんとの出会いという1歩を共に歩めたことに感謝し、これからも大切にしていきます」などとコメントしている。
2020年Jリーグ引退選手5人(2)。初優勝へと導いた川崎フロンターレとサンフレッチェ広島の象徴
フロンターレのバンディエラ
MF:中村憲剛(川崎フロンターレ)
生年月日:1980年10月31日(40歳)
J1通算成績:471試合/74得点
J2通算成績:75試合/9得点
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都立久留米(現東久留米総合)高校から中央大学を経て2003年に川崎フロンターレ入り。関塚隆監督が就任した翌年はボランチにコンバートされ、J2優勝の原動力となった。06年にはイビチャ・オシム監督により日本代表に初選出。Jリーグではこの年から5年連続でベストイレブンに選出されるなど、Jリーグを代表する選手として活躍する。
36歳だった16年には史上最年長でJリーグMVPに選出される。川崎Fはシルバーコレクターと呼ばれてきたが、鬼木達監督の下で17年にJ1初優勝、翌年は連覇を達成し、中村自身も38歳となる18年まで3年連続でベストイレブンを受賞している。
19年11月には左膝の前十字靭帯を損傷したが、翌年8月には自身のゴールで復帰戦に花を添えた。40歳の誕生日を迎えた翌日に今シーズン限りでの現役引退を発表。J1史上11位となる通算471試合出場という数字を残した。
ドイツでも活躍したMF
MF:田坂祐介(ジェフ千葉)
生年月日:1985年7月8日(35歳)
J1通算成績:156試合/15得点
J2通算成績:18試合/0得点
中高の6年間をサンフレッチェ広島の育成組織で過ごした田坂祐介は、青山学院大学を経て川崎フロンターレに加入した。07年に特別指定選手としてデビューすると、10年にレギュラー定着して27試合に出場している。
12年7月にドイツのボーフムへ移籍する。冬には右膝を負傷したが、2度の監督交代に見舞われて低迷したチームで1年目から主力として活躍。ブンデスリーガ2部で3シーズンを過ごし、81試合で9得点という成績を残している。
15年夏に復帰した川崎Fでは、怪我の影響もあり出場時間は限られた。それでも、サイドバック起用にも適応する献身性でチームに貢献し、17年からの川崎Fのリーグ連覇を支えた。18年からはジェフ千葉でプレーしたが、2シーズンで18試合の出場に終わり、リーグ最終節の3日前、12月17日に今シーズン限りでの現役引退を発表した。
古巣札幌で引退
DF:石川直樹(北海道コンサドーレ札幌)
生年月日:1985年9月13日(35歳)
J1通算成績:264試合/11得点
J2通算成績:66試合/3得点(J2)
千葉県出身の石川直樹は、ジュニアユースからプレーする柏レイソルでプロキャリアをスタートさせる。守備的なポジションをマルチにこなすバイプレーヤーとして4クラブでプレーし、17年間でJリーグ通算330試合に出場した。
柏で約3年間師事した石崎信弘監督に請われる形で、09年途中にコンサドーレ札幌に移籍する。J2で戦うチームで主力としてプレーすると、11年にアルビレックス新潟に移籍。13年から4年半はベガルタ仙台でプレーし、17年7月に札幌へ8年ぶりとなる復帰を果たした。
18年から指揮を執るミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下では途中出場が多かったが、昨季はYBCルヴァンカップ6試合に出場して札幌の決勝進出に貢献。PK戦にもつれ込んだ川崎フロンターレとの決勝では、延長後半からピッチに立った。5人目のキッカーを任されたが、キックは相手GKセーブされ、チームは初タイトルを逃している。今季はリーグ戦3試合の出場に終わり、12月1日に現役引退が発表された。
鳥栖のJ1昇格に貢献
MF:早坂良太(北海道コンサドーレ札幌)
生年月日:1985年9月19日(35歳)
J1通算成績:198試合/8得点
J2通算成績:73試合/14得点
奈良県出身の早坂良太が静岡大学卒業後に加入したのはHONDA FC。ホンダの社員として2年間プレーし、2010年にサガン鳥栖でプロキャリアをスタートさせている。
FWからDFまでこなすユーティリティー性は高く評価され、鳥栖では7シーズンでリーグ戦189試合に出場。豊田陽平らと攻撃陣を牽引して10得点を挙げた11年は、チームをクラブ史上初のJ1昇格へと導いている。
17年には北海道コンサドーレ札幌に移籍した。1年目は四方田修平監督の下で右ウイングバックとして起用されたが、翌年以降は出場機会が減少。35歳となった今季はキャリア初の先発出場0に終わり、シーズン終了と共に現役を引退した。
広島を3度の優勝に導いたエース
FW:佐藤寿人(ジェフ千葉)
生年月日:1982年3月12日(38歳)
J1通算成績:404試合/161得点
J2通算成績:156試合/59得点(J2)
佐藤寿人は双子の兄、勇人とともにジェフユナイテッド市原(当時)のトップチームに昇格。02年はセレッソ大阪、03年からはベガルタ仙台に期限付き移籍し、完全移籍に切り替わった04年はJ2で20得点をマークしている。
05年、世代別の日本代表で指導を受けた小野剛が指揮を執るサンフレッチェ広島に移籍した佐藤は、加入1年目にJ1で日本人最多となる18得点をマーク。06年のドイツワールドカップ前に日本代表にも選ばれた佐藤はジーコ、イビチャ・オシム、岡田武史、アルベルト・ザッケローニの4人の指揮官に仕え、主にジョーカーとして31試合に出場して4得点を挙げている。
森保一が広島の監督に就任した2012年には得点王とJリーグMVPに輝き、クラブ史上初のリーグ優勝に貢献している。12シーズンプレーした広島では3度のリーグ優勝を経験し、17年から2シーズンは名古屋グランパスでプレー。19年には18年ぶりに千葉に復帰し、この年限りで引退した勇人との兄弟共演を果たしたが、自身も1年遅れでユニフォームを脱ぐこととなった。J1通算161得点は大久保嘉人(185得点)に次ぐJリーグ2位の記録となっている。
【了】
栃木がMF大﨑淳矢の契約満了を発表「心残りがあるとすれば、僕のチャントを聞かずして離れちゃうことです」
栃木SCは24日、MF大﨑淳矢(29)の契約満了を発表した。
今シーズンは明治安田J2で10試合1得点を記録。栃木では2シーズンで37試合5得点を記録していた。
大﨑はクラブを通じてコメントしている。
「この度、栃木SCを離れることになりました。今年は度重なるケガに悩まされプレー出来なかったことを歯痒く感じてます。しかし、人としてプレーヤーとして色々なことに気付け今までよりも大きく成長した年になったと感じています」
「僕から3つ、皆さんに伝えたいことがあります」
「まずは1つ目。サポーターのみんな、どんな時も背中を押してくれてありがとう!グリスタでみんなの前でプレーするのが大好きでした。1つ心残りがあるとすれば、僕のチャントを聞かずして離れちゃうことです。本当に支えられました。これは僕からのお願いで、これからも栃木SCに所属してる選手を全力でサポートしてあげてください。華やかにみられがちだけど、実は地味で孤独な職業です。自分の感情を押し殺してチームの為に戦ってます。今年のチームも自分本意でプレーしてる選手は1人も居ませんでした。そんな選手たちの後押しをよろしくお願いします」
「2つ目は、社長、フロントスタッフの皆さん、まさに縁の下の力持ちで僕たちが不自由なくサッカーに打ち込めたのはあなた達のおかげです。社長は、良い意味で選手との距離も近く、何度も貴方の何気ない言葉に救われました。本当にありがとうございました。最後に、僕を栃木に連れてきてくれた新里前強化部長、ありがとうございました」
「3つ目は菅ちゃん。貴方との出会いが僕を大きく変えてくれました。常に自己犠牲を払い、自分よりも周りのために常に動く姿を見て“菅ちゃんがやってるから俺らも!"とみんなが思わされました。その大きい背中を僕はこれからもずっと見続けています!!」
「僕自身、2年しか栃木にいませんでしたが廣瀬浩二、菅和範という偉大な2人の最後に偶然居合わせることができて、本当に良いときにきたなと思っています」
「その栃木SCの土台を支えてきた2人がいなくなった今これから、栃木SCの真価が問われるときだと思ってます。応援しています!」
「keep moving forward!本当にありがとうございました!」
【Uー23代表】悔しさを胸に前進する大迫敬介。GKの競争激化も「良いこと」
東京五輪世代の国内組による『U-23日本代表候補トレーニングキャンプ』がスタートした。今回の合宿には3人のGKが選ばれたが、代表常連の大迫敬介は今季のJリーグで若きGKが活躍したことを歓迎。競争激化を前向きにとらえていた。
あの大会の悔しさは忘れない
2020年は大迫にとって、苦しい1年だったと言えるのかもしれない。1月のU-23アジア選手権では3試合でゴールを守ったが、2分け1敗でグループ最下位で敗退という屈辱を味わった。さらに所属するサンフレッチェ広島では常時出場は叶わず、2019年に比べて出場数を減らすことになった(29試合→15試合)。 その中で、今季のJリーグでは五輪世代のGKが台頭した。今回の合宿に選ばれている波多野豪(FC東京)や沖悠哉(鹿島)のほかにも所属チームで出場機会をつかみ、成長著しい選手がいる。五輪世代でJ1で出場機会を得ているGKの筆頭が大迫だった昨シーズンとは状況が変わった。つまりはそれだけライバルが増えたということでもある。 「今年、オリンピックの世代のキーパーがJリーグを通して出てきたというのは自分にとっても刺激になります。逆に僕は今年、満足いくシーズンではなかった。そういう中でライバルの選手たちがピッチで躍動する姿というのは、もちろん悔しい気持ちがありました。そういう選手に負けないこともそうですけど、自分自身の目標というのはもっと上の方にあるので、そこは意識し過ぎず、自分がやるべきことに目を向けて、今シーズンは過ごしていました」 まずは所属チームで活躍すること。それが大前提になる。安定感を誇る先輩、林卓人とのポジション争いに勝っていかなくてはならない。 「出られていない時期でも、なんで出られないんだろうと、自分のウイークポイントに目が行きがちになりますけど、そうではなくて、もちろんウイークな部分をストロングにする努力はしますが、それよりも自分のストロングを磨き続けて、自分に自信を持つことが急に来たチャンスで自分の強みを出せるカギになると思いました。ネガティブなことではなくて、自分のストロングを磨くことに集中して日々を過ごしていた」 自身のストロング(強み)は、「シュートストップだったり、クロスの対応だと思っています」。磨き続けた武器を、今回の合宿でしっかり出すのはもちろん、広島でもしっかりと出して、定位置確保につなげるつもりだ。 「あの大会(U-23アジア選手権)はやっぱり全員が悔しい思いをしたと思いますし、アジアで敗退してしまったことは受け止めなければいけない現実だと思っています。以前から期待されているぶん、大会が始まる前に危機感を与えてもらったというのは、自分たちにとって一つの収穫だと思ってもいます。悔しい思いを持ちながら、限られた時間の中で危機感を増しながら、一つ一つ取り組むことであの大会が生きると思うので、あの大会を無駄にしないように、経験した選手もそうじゃない選手も、一つになって、準備していければと思います」 本大会の1年延期は、大迫自身の状況を変え、チームの編成も大きく変わることになるかもしれない。それでも「ある意味準備する期間が増えたというとらえ方をしましたし、1月に敗れてあのまま少し不安が残るまま本大会に行くよりは、1年間、自チームで活躍して、オリンピック代表の活動はなかなかできなかったですけど、キーパーで言えばこうして若い選手が出てきて、競争が始まったというのは良いことだと思う。その意味ではネガティブにはとらえていない」と前向きだ。 同世代のGKをけん引してきたのはこれまで間違いなく大迫だった。その力と自信を今回の合宿でも、改めて示すことになる。
合宿初日を迎え、トレーニングする大迫敬介(写真◎サッカーマガジン)
広島、19歳MF土肥航大とプロA契約を締結「ここがスタートライン」
サンフレッチェ広島は23日、MF土肥航大がプロA契約を締結したことを発表した。現在19歳の土肥は広島のユース出身で、2019年9月にプロ契約を締結した。今季は明治安田生命J1リーグで13試合に出場、JリーグYBCルヴァンカップで1試合に出場。12月16日に行われたJ1リーグ第33節の柏レイソル戦に出場したことで、プロA契約の締結条件である450分(J1)の試合出場時間を超過し、プロA契約締結に至った。
プロA契約締結にあたり、土肥はクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「A契約締結に合意できて嬉しく思います。ここがスタートラインだと思うので、今後もチームの力になれるように頑張ります。応援をよろしくお願いいたします」
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