群馬・太田市の21年度法人税収4割減 SUBARU減産で
群馬県太田市がまとめた2021年度の当初予算案によると、法人市民税は19億円となり20年度当初予算比で4割減と大きく落ち込む。市内に工場を持つSUBARU(スバル)のコロナ禍を受けた生産調整などが響く。減少は3年連続になる。スバルを取り巻く経営環境の悪化で企業城下町の財政は大きく揺さぶられている。
21年度の法人市民税が落ち込むのは、スバルが国内唯一の完成車工場である群馬製作所(太田市)の生産を昨年に一時停止した影響が大きい。また、法人市民税の「法人税割」について税率が引き下げられたことなども要因だという。
同市ではスバルの完成検査不正問題により20年度当初予算でも法人市民税がその前の年度比で4割減と急減していた。当初予算で19億円という法人市民税額は05年に1市3町が合併して現在の太田市が誕生して以来、最低になる。
来年度予算の歳入では法人市民税以外も大きな影響を受ける。個人市民税は4%落ち込む。スバルやその関連企業で働く人が多く、休業や残業削減などによる所得減が響く。税収減に対応して市の「貯金」にあたる財政調整基金から45億円を繰り入れる。繰入額は20年度当初予算(44億円)を上回って過去最大規模。年度末の基金残高は26億円を見込む。
一般会計の当初予算案は総額で842億円(0.5%減)となる。減少は4年ぶりだが、規模としては過去3番目に大きい。高校生世代に対する医療費助成事業などを新たに盛り込んだため。21年度の当初予算案について、太田市の清水聖義市長は「市税が大きく減るが、災害が起きても対応できる規模の基金を残せた。良い予算案を組めた」としている。
太田市によると法人市民税のうちスバルの納付分は多いときで約7割を占める。自動車業界を巡っては世界的な半導体不足が各社の生産に影響を与えており、スバルも1月に減産したばかり。市税収入の動向は予断を許さない状況が続きそうで、太田市の財政運営は今後も難しい対応を迫られそうだ。
(前橋支局長 古田博士)
SUBARU、コロナ危機対応でタスクフォース設置
既存製品の高付加価値化やサプライヤー支援など検討
SUBARU航空宇宙カンパニー戸塚正一郎プレジデントら幹部が本紙の取材に応じ、このコロナ禍における航空宇宙カンパニーの対応として、「3つのスローガンを掲げている」(戸塚プレジデント)ことを明らかにした。そのうちの1つが、事業規模のダウンサイジングだ。「ボーイング社が大幅に減産するため、我々としてもダウンサイジングして事業構造の見直しを進める」と、ダウンサイジングを図りながら事業構造改革に着手したことに言及。さらにゼロベースでの徹底的な経費節減に取り組むほか、全社的な対応として、航空宇宙部門を自動車部門がバックアップする体制となっていることも明らかにした。
このダウンサイジングと経費節減の一環として、SUBARU航空宇宙カンパニー内に「複数のタスクフォースチームを編成した」とのことで、このタスクチームで「部門横断型の課題解決に取り組んでおり、既にいくつかの成果を挙げることに成功している」との認識を示した。
SUBARU航空宇宙カンパニーの担当部長兼資材部長の松本崇氏(以下、松本部長)によれば、「各タスクフォースチームで吸い上げた課題を、若い世代が課題解決に向けた議論を行い、解決していく活動」であることを明かした。これまでに、社内の様々な課題はもちろんのこと、ヘリコプターなどの既存製品の売上拡大に向けて一層高付加価値化することができる搭載装備品の検討、さらにはサプライチェーンに対する支援のあり方など、多角的な活動を行っているとのことで、次世代の航空宇宙カンパニーを担う若手人財を中心に、この未曾有の危機を乗り越えて、その先の成長を虎視眈々と狙っている。
コロナで大打撃の国内航空機産業
防衛産業弱体化に懸念も
本当の危機は来年度以降
固定費圧縮に着手
サプライチェーン支えるSUBARU
採算悪化事業の内製化や効率化支援も
(以下、次号以降に続く)
※写真=コロナ禍で大打撃を受けているSUBARU航空宇宙カンパニー。危機に光を見出すべく、タスクフォースを立ち上げた。事業規模のダウンサインジグは余儀なくされるが、事業構造改革で急場を乗り切る。写真中央が戸塚プレジデント。松本崇担当部長兼資材部長、技術開発センター研究部兼回転翼機設計部部長の東稔俊史部長、技術開発センター次期戦闘機技術室の横塚誠室長、航空機第二部部長兼国内営業担当課長の山根章弘部長(昨年12月21日撮影)
※写真=コロナ禍からの回復が比較的早い自動車産業の仕事をサプライヤーに斡旋するなどの取り組みも。写真中央は日本カー・オブ・ザ・イヤー2020を受賞した「レヴォーグ」
1月の日本車4社、米販売は微減
日本の自動車メーカー4社が2日発表した2021年1月の米新車販売台数は、前年同月と比べ2・2%減の計33万116台となった。新型コロナウイルスの流行で急減した需要の持ち直しが続いており、ホンダを除く3社がプラスを確保した。
トヨタ自動車とSUBARU(スバル)はともに微増で、それぞれ16万6232台、4万6400台となった。マツダは6・9%増の2万5259台と堅調だった。
ホンダは9・2%減の9万2225台と販売回復の遅れが目立った。
日本の自動車大手のうち、日産自動車と三菱自動車は月次のデータを開示していない。
綿半HDはSUBARU矢島工場の従業員駐車場建設工事などを完成
■自走式駐車場発電設備として日本最大級
綿半ホールディングス<3199>(東1)は1日、子会社綿半ソリューションズが、SUBARU矢島工場従業員専用立体駐車場の建設工事及び工場と駐車場を繋ぐ連絡橋工事の完成を発表した。
同工事には、国土交通大臣より認定を受けた5層6段(5階建て)2棟の自走式立体駐車場を採用しており、延床面積約33,287㎡、駐車台数は1,146台にのぼる。連絡橋は延長145m、駐車場3階より、県道を跨ぎ工場へ渡る連絡通路となっている。 駐車場屋上階には、年間推定総発電量763,000kHwの太陽光発電システムを設置しており、発電された電力は工場へ供給される環境に配慮した駐車場となっている。自走式駐車場発電設備として日本最大級で、年間413,000kgの二酸化炭素削減に貢献するとしている。
また、駐車場構造架構形式には、『綿半スーパーロングスパン』を採用。駐車・操車の妨げになる間柱・ブレースを極限まで減らしたもので、大規模工場、空港施設、大型商業施設など、入出庫が集中する施設への建設を想定して開発した。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
トヨタ紡織:SUBARU新型「レヴォーグ」が樹脂タイミングチェーンカバーを採用
また質量については従来比30%以上の軽量化を図り、燃費向上にも貢献している。
このエンジンには、同社の樹脂インテークマニホールドやシリンダーヘッドカバーも採用されており、これらの製品は、今年度からユニット部品の生産を開始したトヨタ紡織東北の宮城工場の新ラインにて生産している。
スバルの海外生産、12月単月として過去最高を記録
SUBARU(スバル)は1月28日、2020年12月の生産・国内販売・輸出実績(速報)を発表。世界生産台数は前年同月比4.0%増の8万6689台で2か月ぶりのプラスとなった。
国内生産は『レヴォーグ』等が増加し、同2.1%増の5万8964台で2か月ぶりのプラス。海外生産も『アウトバック』等が増加し、同8.2%増の2万7725台と3か月ぶりのプラス、12月単月として過去最高を記録した。
国内販売は同35.8%増の1万0386台で3か月連続のプラスだった。登録車は『レヴォーグ』等が増加し、同47.8%増の9097台で3か月連続のプラス。軽自動車は同13.5%減の1289台と2か月連続で前年実績を下回った。
輸出は『フォレスター』等が減少し、同14.3%減の4万9111台で2か月連続のマイナスとなった。
スバルの世界生産、コロナ禍影響で10.4%減の88万4874台 2020年
SUBARU(スバル)は1月28日、2020年暦年(1~12月)の生産・国内販売・輸出実績(速報)を発表。世界生産台数は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、前年比10.4%減の88万4874台で3年連続のマイナスとなった。
国内生産は同7.8%減の57万0416台で4年連続の前年割れ。海外生産は同14.7%減の31万4458台で2年ぶりのマイナスとなった。
国内販売は同19.6%減の10万5540台で、3年連続のマイナスとなった。登録車は同19.3%減の8万4773台で3年連続のマイナス。軽自動車も同20.7%減の2万0767台で14年連続のマイナスとなった。
輸出は同5.6%減の47万7141台。4年連続のマイナスとなった。
新型レヴォーグ体感試乗会/青森スバル
実車、VRで魅力提案
青森スバル自動車(本社青森市)は、SUBARUの新型レヴォーグの「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー」受賞を記念し、3月31日まで体感試乗キャンペーンを実施している。
スバル車を実際に運転して走行性能や安心・安全へのこだわりを体感する「真価体感試乗」と、新世代アイサイトやアイサイトXなど、最先端の運転支援システムを仮想現実(VR)で体験する「先進体感試乗」の二つの試乗スタイルを用意。期間中に試乗すると、オリジナルデスクツールをプレゼントする。
また、新車購入資金最大30万円が抽選で当たるキャンペーンも実施中。
問い合わせは同社青森原別店(TEL017-736-3121)ほか、県内各店へ。
【SUBARUは消えない】スバル、欧州で苦戦も「未来は明るい」 課題はブランドイメージ?
スバルの英国部門によると、英国と欧州における2020年の販売台数が「信じられない」ことになったため、同地域の事業について抜本的な見直しが行われているという。
新型コロナウイルスの流行の影響で、ほとんどの自動車ブランドが販売台数を大幅に減らした中、最も大きな打撃を受けたのはスバル(英国の独立輸入業者であるインターナショナル・モーターズが英欧で運営)で、前年比68%以上の減少を記録した。
2019年は3000台弱だったのに対し、2020年は951台しか販売されていない。8月は、69ある英国のディーラーの合計販売台数はわずか34台だった。
昨年夏に英国部門の責任者に就任したジョン・ハーティグは、「2020年はひどい年だった」と認めている。
「何と言えばいいのでしょうか?正直なところ、これ以上の状況はありません」
ハーティグは、2020年がスバルにとって最悪の年になった具体的な理由をいくつか挙げつつ、「数字が示すほど悪くはない」と述べている。
「スバルは2019年12月に非常に高い登録台数を記録しました。実際、スバルUKがこれまでに経験した中で最高の月でした。そのため、余裕のある状態で2020年に入ったのです」
ハーティグは、これは2020年1月に欧州連合のCO2削減規制が施行される直前、多額の罰金を回避するために一斉に新車登録したことによるものだと認めた。この時に登録された車両はすべて、年間を通じて割引価格で販売されたという。
最大の課題はディーラー網の再構築
スバルが新型コロナウイルスにより受けた影響は、大きく分けて2つの要因によるものだとハーティグは語る。その1つはスバルの顧客基盤だ。
「正直に言うと、当社のターゲットは高齢者です。彼らは外出することに対して非常に慎重になっていたため、それが当社の売上に影響を与えた理由の1つかもしれません」
もう1つは「ディーラー網を根底から再構築する」必要性にあるという。
「わたし達は、スバルUKの中で多くのことを変えてきましたが、ディーラー網の構造を全面的に変える必要があります。これまで欠けていたものが数多くあるのです。わたしはディーラーだけを非難しているのではなく、50%は組織としてわたし達にも責任があると思っています」
英国でスバルの存在感を高めるためには、マーケティングやブランド認知度向上のための投資が必要であることは認めつつ、それ以上にディーラーにブランドに関わってもらい、メッセージを伝えることが重要なのだという。
「適切なディーラーを必要としています。最高のマーケティングとブランド認知度を得ることはできても、ディーラーが同じ場所に立っていなければ意味がありません。そのため、手を取り合って取り組まなければなりません」
ハーティグは英国でのネットワーク拡大に向けて「積極的」な計画を立てており、今年だけでも15の拠点を新設したいと考えている。
【スバル レヴォーグ 新型試乗】やればできるじゃないか、スバル!…岩貞るみこ
スバルらしからぬ挑発的な色気
ボンネットフードに大きく開いた穴。ここから空気を取り入れてエンジンを冷やすのだが、この穴を、しかも存在感いっぱいに残し続けるところがいかにもスバルである。一方、きりりとしたヘッドライトに、複雑な面で構成された立体的なフロントバンパーあたりは、スバルらしからぬ挑発的な色気を放っていると思う。
日本市場を考えた横幅1795mmのボディ。ただ、運転席に座ると車内はやたら広く感じる。ダッシュボードからドアにかけてのコーナーあたりを無駄にラウンドさせず、直角に近いデザインでうまく作りこんでいることが成功していると思う。
エンジン音は、水平対向エンジンならではの女ゴコロをくすぐる低いドロドロ音。1.8リットル+ターボのエンジンは、低速から中速にかけて一気にきれいに加速する。1.8リットルとは思えない軽さ、いや、速さである。飛ぶように軽い加速と表現したいクルマはこれまでにいくつも体験したけれど、レヴォーグの場合は、軽さより速さ。重心の安定感は感じつつ、すっと速いのである。
ハンドリング以上に惚れたブレーキの挙動
スバル レヴォーグ GT-H
ハンドル操作のしやすさや、シートのさりげないホールド感、さらに、コーナーを駆け抜けるときの、自分の意志よりも先にクルマが曲がっていこうとする大胆なパフォーマンスはわくわくする。同時に、スバルの技術者の、走ることが好きというメッセージがばしばし伝わってくる。不器用ですから、こうしか作れません……という声が聞こえそうだけど、いえ、それでいいんですって、スバルの場合。
ハンドリングに胸がときめくけれど、それ以上に惚れるのは、ブレーキを踏んだときの挙動である。きゅっと短く踏んでも、むやみに車体が前後にゆれない。ボディ全体が反応しすぎず、落ち着いて受け止めてくれるのだ。もちろん、減速はする。しっかりとしてくれる。そしてそのままブレーキペダルを踏み続けると、止まりきるまで安定したまま速度がゼロになるのである。
いい。このブレーキは、これだけでも欲しい。
やればできるじゃないか、スバル!
スバル レヴォーグ GT-H
これまでスバルは、インテリアの雑さが女性受けを拒んできた部分がある。しかし、今回採用した大型ディスプレイにより、使いやすさの向上と田舎くささをうまく回避。ついでにこれまで、さまざまな機能の表示や使い勝手がドライバー(私)の感覚に合わず、一度など「配線がまちがっている」と正式にクレームを入れた経験もあるのだが、レヴォーグは間違わずにきちんと使うことができた。いや、きちんとどころかすごくわかりやすかった。
やればできるじゃないか、スバル!
骨太な男臭さは相変わらず醸し出しているけれど、とても使いやすくて乗りやすい。あとは、もうちょっとだけ燃費がよくなってくれたらなと、リクエストしておこう。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。
SUBARU BRZ、米国でベールを脱いだ「意のままに走る」新FRスポーツ
新型BRZは“意のままに走る歓び”を追求したFRピュアスポーツである。従来比15%トルクがアップした2.4Lボクサー4(231ps/245Nm)を搭載。ボディは高剛性仕様。スタイリングはアグレッシブに変身し、室内にはデジタルメーターを装備する。ルーフ/フード/フロントフェンダーはアルミ製。日本登場は2021年春以降を予定する。
新開発2.4Lボクサーエンジン
高剛性ボディの採用
新型SUBARU(スバル)BRZが米国でベールを脱いだ。2ndモデルは、従来と同様にトヨタと共同開発したFRピュアスポーツ。「低重心/軽量/コンパクト」というキャラクターを継承し、新開発2.4Lボクサーエンジン(231ps)と、高剛性ボディの採用で、ぐっとポテンシャルを引き上げている。
米国仕様のラインアップは、プレミアムとリミテッドの2グレード。メカニズムは両車共通。違いはタイヤサイズ。プレミアムが17インチ、リミテッドは18インチを装着する。
走りのキーポイントとなる心臓部は、筒内直接噴射とポート燃料噴射を組み合わせた水平対向4気筒DOHC16V。米国仕様のスペックは231ps/245Nm。従来の2Lユニット(207ps/212Nm・MT)比で、24ps/33Nmパワフル。徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減で、トルクを15%向上させた。レッドゾーン設定は7400rpm。メーカーは「レスポンスに優れ、滑らかに吹き上がるスポーツカーらしいフィーリングと、力強い加速を実現した」とアピールする。
トランスミッションは6速MTと6速AT。ATはスポーツモードの制御が緻密になり、ホット走行時に最適な自動シフトを提供。ドライバーの意思に忠実な走りを追求した。
プラットフォームは従来モデルを大幅に改良。SGP(スバルグローバルプラットフォーム)から得たノウハウを注入。インナーフレーム構造や構造用接着剤の採用により、旧型比でフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%アップした。「ステアリングの応答性を高め、より軽快な動きとトラクション性能を向上した」点が魅力だ。
軽量化の取り組みを徹底も
ダイナミックなスタイリングに
新型は軽量化への取り組みを徹底。ルーフ、フード、フロントフェンダーはアルミ製。さらに前後重量配分の適正化と低重心が図られた。足回りは前ストラット/後ダブルウィッシュボーンの4輪独立。リミテッドは215/40R18サイズのミシュラン・パイロットスポーツ4タイヤが標準である。
スタイリングはダイナミック。スバルの新デザインフィロソフィー“BOLDER=大胆”をモチーフに、スポーツカーらしい“走りの造形”にまとめた。サイドシルのスポイラー状成型やフロントフェンダー後方のエアアウトレットが個性を主張。各部の空力処理も洗練された。ボディサイズは全長×全幅×全高4265×1775×1310mm。従来型(同4240×1775×1320mm)と同等。ホイールベースは2570mmで、同値である。
SUBARU「フォレスター」vs「レヴォーグ」新1.8Lターボ対決
昨年末に2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーの栄冠を勝ち取った新型レヴォーグ。名実ともに「今イチバン良いクルマ」を証明したわけだが、そのしなやかな走りを支える新エンジンも大きな魅力のひとつだ。そして、レヴォーグの登場とほぼ同時期にこのニューエンジンを搭載した新しいフォレスターもデビュー。その走りはいかほどのものか?注目のスバル対決だ!
SUBARU 新世代1.8L ターボエンジン
従来と同じく直噴ターボを採用するが、まったくの新型として開発されている。実用性能の向上と燃費の改善に更なるロングストローク化と低負荷時の超希薄燃焼などを採用。1.8Lながらストロークは2.5LのFB25型に迫る。また、ボアピッチの縮小によりエンジン長を従来のFB16型より40mm短縮し、搭載時のフロントオーバーハング重量軽減を図った。組み合わされるCVTは強い屈曲率でも効率の落ちにくいチェーン式のベルトの特徴を活かし、変速比幅を拡大。柔軟なドライバビリティとターボらしい昂揚感のあるパワーフィールが見どころだ。
フォレスター SPORT
引き締まったフットワークでオンロード性能を高めた!
スバルSUV戦略の旗艦となるモデル。アウトドアレジャー用途への適性を高めたキャビン設計やパッケージング、4WD制御を採用している。マイナーチェンジでは2.5Lガソリン車を廃止。2Lハイブリッドのeボクサーを標準パワートレーンとし、レヴォーグから展開している1.8Lターボ搭載の「スポーツ」を最上級仕様として新設定した。
新型1.8Lターボを搭載するスポーツは、専用開発のダンパーとコイルスプリングを採用。スポーティな走りが魅力的だ。
ブラック塗装のフロントグリルや、ダークメタリック塗装のアルミホイールなどでより精悍なイメージに。左右2本出しマフラーが高性能をアピールする。
従来モデルとデザインは同様だが、加飾パネルやドアトリムにウルトラスエード表皮などの上質な素材を使用。高級感を高めている。
シート素材にはホールド性に優れたウルトラスエード/本革を採用。最上級スポーツグレードに相応しい質感だ。
後席は左右6:4で分割格納可能。荷室左右の操作レバーで倒せるのが便利だ。シート格納時にフロアには若干傾斜が残る。
■フォレスター SPORT(4WD)主要諸元
●全長×全幅×全高(mm):4625×1815×1730 ●ホイールベース(mm):2670 ●車両重量(kg):1590 ●パワートレーン:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ガソリンターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:CVT ●最小回転半径(m):5.4 ●燃料タンク(L):63<レギュラー> ●燃料消費率(WLTCモード:km/L):13.6 ●タイヤサイズ:225/55R18
レヴォーグ STIスポーツ EX
スポーツし過ぎない気持ちいい走りでバランス良し!
ワゴンブームを牽引してきた躍進期のレガシィ・ツーリングワゴンのコンセプトを引き継ぐモデルとして誕生し、2代目となる新型では同車の持ち味であるスポーツ&ツーリング性能の向上と走りの質感の改善が施された。また、新開発の1.8Lターボの搭載やスバル初となる電子制御ダンパーの採用などハードウェアも一新された。
今回の試乗車はスバル初の電子制御ダンパーを採用したSTIスポーツグレード。 サスペンションやステアリングなどの設定を自分好みにアレンジ可能だ。
新デザイン思想BOLDERによる、密度の高い塊感が見る者に力強い印象を与える。STIスポーツ系グレードは専用18インチホイールを装備。
水平基調に機能的にまとめられた先進のグラスコックピット。11.6インチの縦型センターインフォメーションディスプレイが目を引く。
STIスポーツはボルドー/ブラックの専用内装。フロントシートのホールド性を向上させ、姿勢保持もしやすいように配慮されている。
4:2:4分割可倒式後席のため荷室アレンジも豊富。荷室左右のスイッチで後席格納もワンタッチだ。トノカバーはラゲッジ床下に収納可能。
■レヴォーグ STIスポーツ EX(4WD)主要諸元
●全長×全幅×全高(mm):4755×1795×1500 ●ホイールベース(mm):2670 ●車両重量(kg):1580 ●パワートレーン:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ガソリンターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:CVT ●最小回転半径(m):5.5 ●燃料タンク(L):63<レギュラー> ●燃料消費率(WLTCモード:km/L):13.6 ●タイヤサイズ:225/45R18
フォレスターvsレヴォーグ試乗比較
スバル新世代を代表するハイレベルな2モデル!
前車軸周りの低重心は水平対向の大きな長所だが、縦置きFFベースのためフロントオーバーハング重量の増加が短所。また、エンジンルーム幅によるピストンストロークの制限もある。こういったデメリットの改善が、レヴォーグから採用された新世代エンジンのCB18の設計要点のひとつ。シャシー性能もそうだが、新型レヴォーグの開発時のノウハウが時間差僅かで現行モデルに注がれているのが昨今のスバル車の特徴である。
ここで試乗したフォレスター・スポーツもレヴォーグ開発技術波及モデルのひとつ。レヴォーグのパワートレーンを移植すると共に専用開発のダンパーを採用。スポーツの名のとおりオンロード性能を強化しているのが特徴だ。
ただし、フォレスターのラインナップとしてはオンロード寄りとなるが最低地上高は標準系同様の220mm。前後のエアダム周りも標準系同様。悪路向けの4WD制御システムのXモードも装備する。しかも装着タイヤはXブレイクと同じくオールシーズン。悪路対応力低下要素はロール剛性が高まったことくらいで、総合的な悪路適性はXブレイク並みと言える。
さらに言えばダウンサイジングターボらしく低回転から発生する太いトルクはオン&ラフロード両面で優れたドライバビリティを示す。30kg・mを超えるトルクは国内向け現行スバル車では最大であり、そのゆとりは日常走行域からも十分に活かされ、汎用性に優れた高性能エンジンでもある。
レヴォーグでは実用性能や余力感を基本に高回転まで伸びやかな加速性能が見所となるが、フォレスターでは車重を感じさせない大トルクがオン&ラフロードでの扱いやすさに活かされている。
ちなみにWLTC相互モード燃費は両車ともに13・6km/L。誇れるほどの数値ではないが、動力性能面のアドバンテージを考慮するなら納得できる範疇だろう。
フットワークについては前述のとおり従来モデルに比べると抑えが利いたロール制御など全体的に引き締まっているが、無理にストロークを詰めた印象はない。ストローク速度は程よく抑制されているが意外と深いストロークを使う。ストローク量よりも収まりのよさを重視した特性であり、安定感と穏やかさのバランスがいい。SUVとしては良質な乗り心地だ。
操縦性も同様である。切れ味や軽快感を誇張するような演出がなく、操舵初期から綺麗にラインに乗っていく。従来モデルに比べると回頭感覚とラインコントロールが一致。前後のグリップバランスがよくなっていた。
こういったフットワークの特徴もレヴォーグと似ている。もちろん、レヴォーグのほうがキレも限界付近での粘りでも勝っている。車重に大きな違いはないのだが、切り返し等の挙動に重心高の違いを意識させられる。低重心の小気味よさと高重心をストロークでいなすしなやかさの違いである。
もっとも、そこまで行けば善し悪しよりも好き嫌いの領域でもある。嗜好的な意味でのスポーツ性を求めるならレヴォーグのハンドリングは好ましいが、フォレスターの着座位置でキレを求めれば忙しい横Gの変化で乗員の負担が増大してしまう。スポーツ性という点では物足りなさを感じるかもしれないが、緊張感の少ない運転感覚を基準にするならフォレスターは好バランスだ。
こうして乗り比べてみるとフォレスター・スポーツがレヴォーグから発展したSUVのように思えてくる。同じパワートレーンを搭載しているせいもあるが、操安性や走りの味付けの根幹の部分を共用し、それぞれがスポーツワゴンとして、SUVとして進化した感じなのだ。
その共通した部分がスバルファン限定ではなく、同カテゴリーの一般的なユーザーにも理解しやすいのもスバル新世代と評する由縁。スバル車以外のユーザーも一考するだけの価値ある両車である。
フォレスターか?レヴォーグか?選び分けのPOINT
走りのテイストはどちらもかなり近い
ワゴンかSUVか、使用用途で考えたい
重心高の増加と乗り心地の面から従来のフォレスターは定常円旋回に入ってからの操舵応答を落としていた。操舵初期の回頭感覚にスバル車らしさはあるが、レヴォーグと比較すると如何にも別系統の車種といった印象である。しかし、今回追加されたスポーツのドライブフィールはパワートレーン関連だけでなくフットワークも含めてレヴォーグにかなり似た印象がある。スポーツ性に強くこだわればレヴォーグに分があるのは間違いないが、そこまででもないならワゴンとSUVの適応用途の違いだけで選び分けてもいいだろう。
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
スバル BRZ 新型のSUPER GT参戦マシン登場、走行動画を配信…東京オートサロン2021
SUBARU/STIはバーチャルで開催されている東京オートサロン2021のブースにて、『BRZ』をベースとした2021年SUPER GTに参戦する「SUBARU BRZ GT300 2021」(プロトタイプ)の走行動画を初公開した。
2020年末のSUBARU/STIのSNSでは、新型BRZ をベースとしたSUPER GT GT300クラス参戦マシン、と思われる車両を写した写真の投稿を行なっていた。その後、12月27日に配信イベントとして行われた「SUBARU モータースポーツファン感謝の集い」では、わずか数秒の走行シーンが映し出されていた。真っ黒なボディカラーに、センターにシルバーのレーシングストライプが施され、配信イベントのチャットでも、ファンから期待を寄せるコメントが多く届いていた。
今回のバーチャルオートサロンでは、幕張メッセをイメージしたバーチャル空間の東8ホールにおいて、SUBARU/STIブース内のセンター、いわゆるステージ上に「SUBARU BRZ GT300 2021」(プロトタイプ)が配置され、画面をクリックするとBRZ GT300 2021の走行シーンの動画を見ることが出来る。そこにはピット内でメンテナンスされ、富士スピードウェイをBRZ GT300 2021プロトタイプが駆け抜ける映像が映し出されている。そのスタイリングや排気音などに期待を膨らませるファンも多いことだろう。
また、2月22日にシェイクダウン オンラインイベントが開催されることが発表された。現在は真っ黒なボディカラーだが、2021年のカラーリングが発表され、オンボード映像の公開、SUBARU MOTORSPORT 2021体制発表など、コンテンツが盛りだくさんのようだ。詳細はSUBARU MOTORSPORT MAGAZINE、SUBARU MOTORSPORT Twitterにて順次告知されていく予定だ。
またSUBARUブースでは、2020年カーオブザイヤーを受賞した新型『レヴォーグ』の紹介、レヴォーグや『インプレッサ』などにラインナップされるSTI Sportの紹介、STIのパフォーマンスパーツの紹介。さらにオンライングッズ販売の紹介などが展開されている。
半導体不足で日産が3月まで減産、1万台減の可能性。スバルも日米で調整
日産自動車は半導体の不足を受け、3月まで国内で車の減産を見込んでいることが分かった。1月は数千台規模の減産を予定し、3カ月間の減産規模は1万台を超える可能性もある。4月以降は挽回を見込むが、生産計画は流動的とみられる。半導体は新型コロナウイルスの感染拡大などを受け世界で需給が逼迫(ひっぱく)しており、車業界への影響の広がりが懸念される。
日産は当初、1月に追浜工場(神奈川県横須賀市)で主力小型車「ノート」を約1万5000台生産する計画だった。ただ2020年12月に入っても半導体を組み込んだ車載部品の調達規模がまとまらず、1月から減産に踏み切ることにした。取引先など複数の関係者によると1月のノートの減産規模は8000台程度とみられる。
2月以降もあらゆる対策を講じて減産規模を徐々に縮小していく予定だが、3月まで半導体不足の影響が続く見通しだ。これまで1月の減産予定については明らかになっていた。
4月以降は部品の調達難が改善する可能性もあるが、具体的な生産計画に落とし込むまでには至っていないもようだ。ノートは日産の国内最量販車種で、20年12月に投入した新型は人気も高まっていた。
自動車メーカーは20年前半にコロナ影響を受け車の生産を絞り込んだ。半導体受託製造(ファウンドリー)大手は車載向け半導体の受注減を受け、パソコンなど需要が旺盛な製品向けの生産に切り替えた。20年後半から中国を中心に車需要が回復したが、機動的な増産が難しい半導体の供給が追いつかず、車各社の減産という形で問題が表面化した。
SUBARU(スバル)は日米で自動車を減産する。対象となるのは、完成車工場がある群馬製作所(群馬県太田市)と米国の「スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ(SIA)」。1月中はそれぞれの拠点で複数車種、数千台規模で生産調整する見通し。群馬製作所では2直体制は維持し、残業や休日出勤の取りやめなどで対応する。スバルは北米の新車販売が好調なのに加え、日本での新型スポーツワゴン「レヴォーグ」の効果で増産基調だったが水を差された格好となった。
半導体不足の影響は他の車メーカーにも広がる。ホンダが1月に国内で約4000台、北米で5車種、中国でも減産を計画。トヨタ自動車は1月に米国で1車種の減産を決めた。独フォルクスワーゲン(VW)は1―3月期に中国、北米、欧州での生産調整を発表している。
SUBARU 15日から国内主力工場の生産停止へ 半導体不足の影響
スバル 新型アウトバックが2021年初夏に登場!? フルモデルチェンジでアイサイトXも搭載か
デビュー7年目を迎えたアウトバックもいよいよファイナル!?
スバルのワゴンモデルといえば、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した「レヴォーグ」が人気だが、アウトドア派ユーザーを中心に根強い支持を集める兄貴分がいる。その名は「アウトバック」(レガシィアウトバック)。現行型は2014年10月に登場し、現在デビュー7年目を迎えており、フルモデルチェンジの噂ものぼっている。
実はもうすでにスバルの販売会社では、現行型アウトバックの生産終了に伴う受注生産の案内を顧客に案内している。メーカーオプションや希望のボディカラーなどをオーダーしたいとしても、2021年1月中には受付が完了する模様だ。その後しばらく在庫車のみの販売となる。
ただし、いつもならモデルの切り替え前に「掲載モデルの受注生産の注文受付を終了いたしました」とのメッセージを掲出する生真面目なスバルも2021年1月11日現在、公式サイト上で特にアナウンスはしていないようだ。
日本では終売なのに! えっ!? WRX STIの2021年モデルが北米で発売!
日本では、2L水平対向ターボエンジンを搭載した最後のモデル「ファイナルエディション」を限定発売し終売したスバル『WRX STI』。なのだが、米国部門のスバルオブアメリカは2020年12月10日、2021年モデルの『WRX』と『WRX STI』を2021年3月に米国市場で発売すると発表。
搭載するエンジンは2.5L水平対向ターボエンジン。WRXが「ベースモデル」「プレミアム」「リミテッド」、WRX STIが「ベースグレード」「リミテッドウイング」「ロープロファイル・トランクスポイラー」を設定するとした。
なぜ日本では終売したのに、北米だけ2021年モデルを登場させたいのか!? 新たに登場する2021年モデルがどういったモデルなのか? スバルが抱える日本と北米の事情の違いについて、日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材する桃田健史氏が考察していく。
文/桃田健史
写真/SUBARU、編集部
■「アメリカファースト」の印象色濃く
なぜ日本では消えて、アメリカで存続するのか?
スバルのアメリカ法人、スバルオブアメリカ(SOA)は現地時間の2020年12月10日、『WRX』と『WRX STI』の2021年モデルを2021年3月に発売すると発表した。
一方、日本市場では周知のとおり、第46回東京モーターショー(一般公開:2019年10月25日~11月4日)に『EJ20 ファイナルエディション』プロトタイプが公開され、同年12月23日まで限定555台の注目受付を終了した。
市場の違いや、仕様の違いなど、さまざまな理由はあるにせよ、アメリカでのWRX STI新モデル登場のニュースを日本人が聞くと、WRX STIの日米におけるスバルの商品戦略に対して、改めて疑問を持つユーザーが多くいるのではないだろうか。
その疑問を解くカギとして、まずSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)の基本方針からご紹介したい。
STI本社(東京都三鷹市)で平岡泰雄社長に2020年7月、STIの過去・現在・未来について詳しくお話を聞いたことがある。インタビューの際、スバル本社(東京都渋谷区恵比寿)で、EJ20 ファイナルエディションの広報車を借りてSTIに向かった。
■STI平岡社長は「スバルフィロソフィーの定着を目指す」と強調
まず、「STIブランドの現状」について、業界の現状を筆者なりに考察した。
メーカー系ハイパフォーマンスブランドは2000年代以降、大きく変化してきた。海外ではダイムラーによるAMG内製化、BMW・Mの多モデル化、さらに国内ではレクサスFシリーズの開始などがプレミアムブランドでの正規チューニングが当たり前となり、通常ラインアップに加わった。
一方、STIと三菱ラリーアートは世界ラリー選手権(WRC)を起源として、ほかのメーカー系ハイパフォーマンスブランドとは別の道を歩んできた。その上で、STIはいま、独ニュル24時間レースを軸足としたブランドイメージを継承しており、そうした中でSTIとスバルの関係性がどう維持されているのか?
これについて平岡氏は、STIはスバルの100%小会社であり、事業計画はスバルとの協議を上に進めるのが基本であること。レース参戦の知見をSTIが、またアイサイトに代表される先進安全技術での知見をスバルが、というように互いの得意分野を尊重すること。なかでも、STI SportsについてはSTIのサスペンションセッティングに関するデータがフル活用されていることを指摘した。
次に、STIブランドとしての認知度についても聞いた。
この点については、2019年に国内で数百人を対象とした調査を行った結果、「STIに興味があるが、自身では操れないシロモノのようなイメージが残る」として、試乗、そして購入へと結びつかないケースがあることがわかったという。
そうした中で、「STIフィロソフィー」として掲げている、STIが目指す「速いが、人にやさしく、例えSシリーズでも長距離乗って疲れないクルマ」という認識をさらに高めていきたいと主張した。
こうしたSTIブランドの訴求は着実に進めていくことと同時に、スバル本体の販売事業計画の中で、STI量産モデルの在り方を、仕向け地(販売地)別に考えていく必要があるとも指摘した。つまりそれは、日本市場とアメリカ市場で異なる事業戦略を取るという意味である。
■アメリカでのスバルとSTI
では、アメリカ市場でのSTIを含めたスバルブランドの存在について、1980年代から2020年代まで、アメリカ各地での実体験を基に振り返ってみたい。
1990年代まで、アメリカでのスバルブランドのイメージは、日本でもスバルの古典的な商品イメージである、降雪地域での生活四駆だ。具体的な地域は、西海岸のオレゴン州とワシントン州、中部ではコロラド州、中東部ではミシガン州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、そして東部ではニューヨーク州、ニューハンプシャー州、メーン州である。さらに北米大陸としたはカナダ全土を含む。
こうした米北部地域から南下した、カリフォルニア州、テキサス州、ジョージア州など
サンベルトと呼ばれる自動車販売台数が多い主要マーケットへの販売促進活動が2000年代中盤から本格化した。それに伴い、商品企画を大きく見直した。
これが、現時点まで続く、スバルの事業方針であるアメリカシフトであり、スバル成長の基盤となっていることを改めて言うまでもないだろう。
この2000年代、アメリカシフトが本格化する少し前、アメリカでは日系チューニングカーブームが到来した。映画「ワイルドスピード(原題:ザ・ファスト・アンド・ザ・フューリアス)で描かれた世界である。そのブームの真っただ中に、スバル・インプレッサWRXが北米上陸。筆者は当時、ロサンゼルスでWRXを購入して日常利用していた。
その後、WRX STIが上陸し、ハイパフォーマンス系スバルの商品イメージでの訴求が始まった。
だが、日系チューニングカーブーム終焉後、ラリーやニュル24時間レースの認知度があまり高くないアメリカでは、STIに対するブランドイメージがなかなか定着しなかった。
実際、平岡氏も2020年7月時点で「アメリカのSTIは、一部に熱狂的なファンがいるのだが、いまだにSTIはブランドとしてではなく、モデルグレードとしての認知にとどまっている」と指摘している。そのために、『S209』を中心にSTIブランド全体の底上げが必須だという。
そうした点を考慮すれば今回、2.5Lユニットを搭載したWRX STIを2021年モデルとして継続的にアメリカ導入することは、スバルおよびSTIとしては当然の流れだと思う。
アメリカ市場では一般的に、フルモデルチェンジやマイナーチェンジといった考え方ではなく、毎年イヤーモデルとして商品改良する商法であり、2021年モデルについても、全米スバルディーラーからの各種要望を踏まえた細かい改良にとどまっている印象がある。
こうしたアメリカ市場と比べて日本では、STIの商品改良とは走りの本質に根差した本格的な技術進化を求める声が多く、そのためにEJ20ファイナルエディションが存在した。
日本向け『次期WRX STI』の登場は、いましばらくの時間が必要だ。
最新モデル試乗」どこでも快適!eボクサー搭載SUBARU・XVがファンに受けている理由
SUBARU・XVはインプレッサをベースにしたクロスオーバー。本格SUVの高いドライビングポジションは苦手だが、適度な開放感がほしい、というユーザーにぴったりの4WDである。オンロードでの操縦性と、オフロードの走破性はスバルならでは。海外でも高い人気を誇るグローバルモデルだ。
最新モデルは、内外装がより洗練され、CVTにアダプティブ変速制御をプラス。足回りの設定がリファインされた。試乗車は最上級グレードのアドバンスである。
パワートレーンは2リッターの水平対向 4気筒(145ps/188Nm)とモーター(13.6ps/65Nm)を組み合わせたマイルドハイブリッド。
ドライビングは、心地よくスムーズ。モーターの適切なアシストをさまざまなシーンで実感する。発進はモーターが担当。すぐにエンジンが始動し、スピードを高める。その連携は自然でリニア。モーターの効果で力強く、しかも静粛性は高い。
高速道路の追越加速でもモーターの威力を感じた。アクセルを踏み込んだ瞬間の反応が実にいい。加速力はスポーティと表現するほどではないが、アクセルの踏み込みに即応するレスポンスが頼もしい。80km/h+αまでの領域であれば、巡航時にエンジンが停止し、燃費を高める。走行状況に応じた「賢い制御」を実感する。今回の約300kmの試乗ではトータルで14km/リッターと十分に納得できる燃費をマークした。
アイサイトの効果絶大。安全・安心,乗って楽しいマルチSUV
新設定のアダプティブ変速制御は、走行モードとリンクして最適な変速を実現。とくにスポーツモード時の瞬時に力が盛り上がるフィールは心地よかった。
乗り心地は上質。荒れた市街地の路面でも、ストロークの長い足回りは滑らかな乗り味を示し、速度が上昇するほどフラットに変化する。直進状態からステアリングを切り始めた瞬間の応答性も引き締まっていた。快適でドライバーの意志に忠実なフットワークの持ち主である。
スバルのお家芸、アイサイトの完成度も高い。高速道路ではアダプティブクルーズコントロールに任せた安心走行が楽しめる。ドライバーのミスを防ぎ、サポートする賢い安全装備は大きな魅力だ。
XVは、スマートな印象ながら、悪路走破性を高めるXモードを標準装備する。最低地上高は200mm。全長×全幅×全高4485×1800×1550mmの「小さすぎず、大きすぎないサイズ」と相まって、オールラウンド性は抜群。日常使いから、本格アウトドア領域まで守備範囲は広い。安全・安心、乗って楽しい、スタイリッシュなSUVである。
SUBARU・XVはインプレッサをベースにしたクロスオーバー。本格SUVの高いドライビングポジションは苦手だが、適度な開放感がほしい、というユーザーにぴったりの4WDである。オンロードでの操縦性と、オフロードの走破性はスバルならでは。海外でも高い人気を誇るグローバルモデルだ。
最新モデルは、内外装がより洗練され、CVTにアダプティブ変速制御をプラス。足回りの設定がリファインされた。試乗車は最上級グレードのアドバンスである。
パワートレーンは2リッターの水平対向 4気筒(145ps/188Nm)とモーター(13.6ps/65Nm)を組み合わせたマイルドハイブリッド。
ドライビングは、心地よくスムーズ。モーターの適切なアシストをさまざまなシーンで実感する。発進はモーターが担当。すぐにエンジンが始動し、スピードを高める。その連携は自然でリニア。モーターの効果で力強く、しかも静粛性は高い。
高速道路の追越加速でもモーターの威力を感じた。アクセルを踏み込んだ瞬間の反応が実にいい。加速力はスポーティと表現するほどではないが、アクセルの踏み込みに即応するレスポンスが頼もしい。80km/h+αまでの領域であれば、巡航時にエンジンが停止し、燃費を高める。走行状況に応じた「賢い制御」を実感する。今回の約300kmの試乗ではトータルで14km/リッターと十分に納得できる燃費をマークした。
アイサイトの効果絶大。安全・安心,乗って楽しいマルチSUV
新設定のアダプティブ変速制御は、走行モードとリンクして最適な変速を実現。とくにスポーツモード時の瞬時に力が盛り上がるフィールは心地よかった。
乗り心地は上質。荒れた市街地の路面でも、ストロークの長い足回りは滑らかな乗り味を示し、速度が上昇するほどフラットに変化する。直進状態からステアリングを切り始めた瞬間の応答性も引き締まっていた。快適でドライバーの意志に忠実なフットワークの持ち主である。
スバルのお家芸、アイサイトの完成度も高い。高速道路ではアダプティブクルーズコントロールに任せた安心走行が楽しめる。ドライバーのミスを防ぎ、サポートする賢い安全装備は大きな魅力だ。
XVは、スマートな印象ながら、悪路走破性を高めるXモードを標準装備する。最低地上高は200mm。全長×全幅×全高4485×1800×1550mmの「小さすぎず、大きすぎないサイズ」と相まって、オールラウンド性は抜群。日常使いから、本格アウトドア領域まで守備範囲は広い。安全・安心、乗って楽しい、スタイリッシュなSUVである。
統合顧客ID管理に「Auth0」を選んだSUBARUの新デジタルマーケティング戦略とは?
デジタルトランスフォーメーションの波は、自動車の開発・販売の現場にも達している。そこで問題になるのが顧客管理だ。
SUBARUでは目下、新しいプラットフォームの策定に取り組んでいる。「Web担当者Forum ミーティング 2020 秋」のセッションで、株式会社SUBARUの安室敦史氏が、12月に運用スタート予定の新システムについて語った。
デジタルトランスフォーメーションの波は、自動車の開発・販売の現場にも達している。そこで問題になるのが顧客管理だ。
SUBARUでは目下、新しいプラットフォームの策定に取り組んでいる。「Web担当者Forum ミーティング 2020 秋」のセッションで、株式会社SUBARUの安室敦史氏が、12月に運用スタート予定の新システムについて語った。
2016年に統一ID「SUBARU ID」運用開始、しかし一部サービスには非対応
自動車業界はいま、「100年に1度」とも呼ばれる大変革の時代を迎えている。中でもConnected(コネクテッド/テレマティクス)、Autonomous(自動運転)、Shared(所有から利活用)、Electric(電動化)の4つについては、それぞれの頭文字をとって「CASE(ケース)」とも略され、自動車メーカーが対応すべき技術像として、特に注目が集まっている。
SUBARUもまた、積極的な動きを見せている。安室氏は2008年に中途入社後、ディーラーへ出向して販売担当、マーケティング部門を経て、2020年に設立された「ビジネスイノベーション部」へ配属。現在は「スバルデジタルイノベーション推進部」と兼務する形で、新規事業開発などに取り組んでいる。
直近の計画としては、アプリ「SUBAROAD」の新規公開が予定されている。ドライブアプリの一種だが、最短距離を案内するのではなくあえて“遠回り”をさせるのが特徴。自動車で走行して楽しい、走りがいのある道を案内して、車の運転をより楽しんでもらおうというアプローチだ。
こうしたデジタル施策を充実させる一方で、安室氏が「非常にお恥ずかしい話だが……」と話し始めたのが、SUBARU関連サービスで利用するIDの不統一問題である。
SUBARU関連サービスを利用するための統一IDとして、すでに「SUBARU ID」の運用が始まっている。コミュニティサービスの「#スバコミ」、オーナー向けアプリ「マイスバル」などでは、このIDが利用されている。
一方で、主にロイヤルカスタマーが多く利用するSUBARUオンラインショップや、SUBARUが出場する海外レースの応援ツアーの募集サイトなどではSUBARU IDが利用できていなかった。部門間・グループ会社間でサービスが分断されていて、思うように連携が進まなかったと安室氏は率直に認めている。
ID基盤刷新と同時に、デジタルマーケティング基盤も整備
ID管理の統合は、顧客体験の観点からも急がれるが、やはり技術上・仕様上の課題は多かった。ちょっとしたパスワードポリシーの違いによって、設定すべきパスワードの桁数が揃わない……というのは、その代表的な例だ。
他にもSSOに対応しておらず、サービスごとに毎回ログインしなければならなかったり、ID発行のための確認メールが迷惑メール扱いされてユーザーに届かなかったりといった不便さもあった。また、リード(見込み客)獲得のためのサービスにもIDが要求され、取得のハードルが高いといったことも、昨今のWeb事情からしてみると遅れていた。
これらの解消にむけて、安室氏らの部門では対応方針を以下の3つに整理した。
1. ID認証基盤を中央集権化して統合し各サービスに提供
サービスレベルを統合し、メールアドレス以外の電話番号やSNSによる認証を可能にするほか、各サービスのマスタ・トランを統合。顧客管理基盤との紐付け・連携を実施する。
2. トレンドを踏まえたID管理ポリシーを確立
ID認証については要求水準・仕様が大きく変わるため、将来の変化にも対応できるポリシーを確立させる。
3. 拡張性が高いソリューションと方式の採用
ID管理ポリシーの傾向を踏まえたうえで、システム開発面での効率性確保も目指していく。
そして、2020年6月に成立・公布された改正個人情報保護法への対応も同時に進める。同法では、Cookie利用時の本人同意の徹底など、デジタルマーケティングへの影響が少なくない。
サービスレベルを統合し、メールアドレス以外の電話番号やSNSによる認証を可能にするほか、各サービスのマスタ・トランを統合。顧客管理基盤との紐付け・連携を実施する。
ID認証については要求水準・仕様が大きく変わるため、将来の変化にも対応できるポリシーを確立させる。
ID管理ポリシーの傾向を踏まえたうえで、システム開発面での効率性確保も目指していく。
RFP提示の全ベンダーから「Auth0」導入提案
ここで安室氏は、これまでのSUBARUデジタルマーケティング基盤を図示した。
中核となっている顧客管理基盤が、2017年に導入したTreasure Data(トレジャーデータ)だ。ここへWebサイトのアクセスログ、オフラインイベントの参加データ、メルマガ登録者、さらには販売店内に用意されているWi-Fiの利用歴などを集約している。
そして、将来的に目指しているマーケティング基盤としては、Webサイト構築・運用ツール(CMS)としての「Sitecore(サイトコア)」にはじまり、主要サーバーのAWS移行、そしてID統合基盤である「Auth0(オースゼロ)」の導入が計画されている。また、格納している顧客情報については、特にリードに関連した部分について、自動車ディーラーが利用する「Salesforce」から参照できるようにする。
プロジェクトは2019年8月にスタート。RFP(提案依頼書)をまとめ、これを外部のSIerに提示していく方式で進めていった。各SIerがそれぞれの提案を挙げてくる中、ID認証基盤については全社がAuth0の導入を提案していた。Amazon Cognito(アマゾンコグニート)などをカスタマイズして作るのだろうと想像していた安室氏だったが、ここでAuth0を強く意識することとなったという。
Auth0は2013年創業。米国ワシントン州に本社を構え、IDのSaaS、つまり「Identity-as-a-Service (IDaaS) 」を提供している。
最終的には、要件定義フェーズでAuth0の導入が決定。新型コロナウイルス問題で2020年4~5月には開発が中断し、投資の再判断を行う場面もあったが、これをクリアして開発が再開した。新システムは年内12月にも運用がスタートする予定だ。
「Auth0」採用の決め手は?
最終的なAuth0選定までには、さまざまな項目を検討した。多要素認証、ソーシャルログインなど近年一般的な技術への対応はもちろんだが、ID統合基盤の開発にあたってはセキュリティが最も重要なファクターでもあった。総当たり攻撃からの防御、高リスクと判定された場合の追加認証機能も欠かせない。
一方で、想定されるアクティブユーザー数に対して十分な性能を確保できるか、旧システムから移行しやすいか、保守性に問題はないか、などの点も考慮しなければならない。
実際のところ、Amazon Cognitoは有力な導入候補であったという。その中でAuth0を選んだ理由としては、対応言語65種以上という幅広さ、1つのダッシュボードから設定できるシンプルさ、SSO(シングルサインオン)対応を明言している点などを挙げた。
開発負荷の軽減はコストの抑制や、機能アップデートのために割くことができる相対的な工数の増加にも繋がる。Auth0では、サブスクリプション型かつマンスリーアクティブユーザー数に基づいた課金形態をとっており、ここも魅力だったと安室氏は振り返る。
最後に安室氏は「SaaS(IDaaS)企業とユーザー企業はWin-Winのパートナーであるべき」との私見を披露した。Auth0のようにSaaSを事業として展開する企業にとっては、採用企業の増加はもちろんだが、その対象サービスを間接的に無償利用するエンドユーザー(消費者)の増加もまた、知名度向上やサービス改良のヒントを得る上で重要という指摘だ。
Auth0が日本市場展開で得た知見を、さらなる製品改良へ繋げていってほしい──安室氏はこう述べ、講演を締めくくった。
さすがのスバルも2020年は販売台数ダウン。北米スバルの2020年セールスは、前年比マイナス12.6%の61.2万台に それでもフォレスターは17.6万台売って人気は健在だ
2020年12月 スバルの北米セールス
2020年は、スバルに限らず世界中のすべてのマーケットが新型コロナウイルス流行の影響を受けた。スバルの北米セールも、年後半にだいぶ回復してきたが、それでも年間では前年比マイナスとなってしまった。
まずは2020年12月の販売台数データから。
2020年12月
フォレスター 1万6006台(ー2.6%)
インプレッサ 3970台(ー30.8%)
WRX/STI 1968台(+26.1%)
アセント 6692台(ー19.1%)
レガシィ 2522台(ー26.1%)
アウトバック 1万7272台(+3.7%)
BRZ 171台(+30.5%)
クロストレック 1万4957台(+47.5%)
トータル 6万3558台(+1.9%)
となっている。好調だったのはクロストレック(日本名XV)だ。前年同月比で+47.5%と大きく販売台数を伸ばした。フォレスター、アウトバックといった主力車種もほぼ前年並みまで回復している。
2020年1-12月 北米スバルのセールス
年間ではどうだろうか? まずは販売データを見てみよう。
2020年1-12月
フォレスター 17万6996台(ー1.8%)
インプレッサ 4万3628台(ー34.3%)
WRX/STI 2万1178台(ー3.0%)
アセント 6万7623台(ー17.5%)
レガシィ 2万7240台(ー22.3%)
アウトバック 15万3294台(−15.4%)
BRZ 2267台(ー2.9%)
クロストレック 11万9716台(ー8.7%)
トータル 61万1942台(ー12.6%)
主力のフォレスターは、前年比ー1.8%と健闘したが、アウトバックがー15.4%となったのが痛い。アウトバックとフォレスターが北米スバルの2枚看板なのだが、アウトバックはー15.4%となってしまった。
2019年比でどのくらい販売台数が落ちてしまったか?
フォレスター:3183台
インプレッサ:2万2787台
WRX/STI:660台
アセント:1万335台
レガシィ:7823台
アウトバック:2万7884台
BRZ:67台
クロストレック:1万1436台
である。
快進撃を続けてきたスバルの北米セールスだが、コロナ禍の影響で減速を余儀なくされた。21年のV字回復に期待したい。
スバル米国販売が12年ぶりに減少…新型コロナの影響 2020年
SUBARU(スバル)の米国部門のスバルオブアメリカは1月5日、2020年の新車販売の結果を発表した。総販売台数は61万1942台。前年比は12.6%減と、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響により、12年ぶりに前年実績を下回った。
最量販車は、『フォレスター』だ。2020年実績は17万6996台。前年比は1.8%減と、2年ぶりのマイナスとなった
もうひとつの主力車種の『アウトバック』は2020年、15万3294台を売り上げた。前年比は15.4%減と、2年ぶりに減少する。セダンの『レガシィ』は、22.3%減の2万7240台と、4年連続のマイナスだった。
『クロストレック』(日本名:『XV』に相当)は減少傾向にある。2020年は、11万9716台にとどまる。前年比は8.7%減と、2年連続のマイナスだった。
『WRX』シリーズは、『WRX STI』を含めて、2020年は2万1178台を販売した。前年比は3%減と、5年連続のマイナスだ。『インプレッサ』(「WRX」を除く)は2020年、4万3628台を販売した。前年比は34.3%減と、3年連続で前年実績を下回っている。
【絶対比較】販売絶好調、新型スバル レヴォーグは従来型からどこがどう進化したのか?
デザインはキープコンセプトだが、すべてが刷新された
「より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に」というスバルのグランドツーリングの DNA を受け継ぐレヴォーグが、2016年6月のデビュー以来、初めてのフルモデルチェンジを行った。
この新型、8月20日から始まった先行予約では8290台のオーダーを獲得、10月15日の発売前から注目を集めていた。さらに、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、多くのモータージャーナリスト達からも高い評価を獲得、その実力は早くも折り紙付きとなっている。
今回は新旧レヴォーグを比較することで、2代目となった新型レヴォーグの魅力を探ってみたいと思う。
ボディサイズ(全長×全幅×全高/ホイールベース)は、先代が4690×1780×1490㎜/2650㎜(2.0STIスポーツ アイサイト)なのに対し、新型は4755×1795×1500㎜/2670㎜(STIスポーツ)と拡大されている。
搭載されるエンジンが異なるなど単純な比較はできないが、参考までに先代2.0STIスポーツ アイサイトの車両重量が1570㎏に対し新型STIスポーツは1580㎏で、新型エンジンや5代目インプレッサから導入されたSPG(スバルグローバルプラットフォーム)の採用などにより効果的な軽量化が図られており、装備が充実されているものの実質的な重量増には至っていない。
新型のモデル構成は「GT」「GT-H」「STIスポーツ」の3タイプで、各モデルに「アイサイトX」標準装備の「EX」(+35万円)が用意されている。
エンジンは、先代では1.6Lと2.0Lの2タイプの直噴ターボ「DTI」をラインアップしていたが、新型では新開発の1.8L直噴ターボ「DTI」のみの搭載となった。このエンジンは日常での使いやすさを重視して、1600〜3600rpmの回転域で最大トルクの300Nmを発生。CVTとの組み合わせでSTIスポーツがWLTCモード13.6㎞/L、GTは13.7㎞/Lを実現している。使用燃料はレギュラーガソリンだ。
新型スバル レヴォーグ 車両価格(税込み)2020年10月発表
GT:310万2000円
GT EX:348万7000円
GT-H:332万2000円
GT-H EX:370万7000円
STI スポーツ :370万7000円
STI スポーツ EX:409万2000円
従来型スバル レヴォーグ 車両価格(税込み)
1.6 GT アイサイト:294万8000円
1.6 GT-S アイサイト:316万8000円
1.6 STI スポーツ アイサイト:366万3000円
2.0 GT-S アイサイト:371万8000円
2.0 STI スポーツ アイサイト:415万8000円
エクステリアデザインは先代のフォルムを踏襲しながらも、新デザインコンセプト「BOLDER」の採用により、「レヴォーグが持つ個性をより大胆に際立たせ、意のままにコントロールする愉しさや先進性を表現」したという。立体的かつワイドなヘキサゴングリルや精悍なイメージのヘッドランプ、リアにかけシャープなラインを描くガラスエリア、やはりシャープな印象を持たせたリアコンビランプなど、さらに洗練された印象だ。レヴォーグのアイコンのひとつであるボンネットのエアインテークは新型でも残された。
エクステリアに対し、インテリアは「ずいぶん変わったな」という印象だ。アイサイトX搭載グレードの「EX」には、タブレットのような大型センターインフォメーションディスプレイを標準装備するほか、12.3インチのフル液晶メーターを採用するなど先進的なコクピットのデジタル化が進められた。「STIスポーツ」ではさらにブラック/ボルドーによる本革インテリアとするなど、素材感にもこだわった、さらなる上質感とスポーティさを兼ね備えた空間演出が施されている。
ワゴンモデルとしての機能性もさらに高められた。カーゴルームは492Lの容量を確保。また新たにフロアボード下部に69Lのサブトランクも用意されたほか、ハンズフリーによるオープンパワーリアゲートなど、快適な機能も加えられた。
とくに走行性能では、この新型レヴォーグに採用された「SPG」と、「フルインナーフレーム構造」による高剛性化、新設計のサスペンションなどにより走りの質感が一新されている。
「STIスポーツ」にはドライブモードセレクトを採用。これはパワーユニットに加え、AWD システムや電子制御ダンパー、パワーステアリング、アイサイトの追従加速度、エアコンといったデバイスを制御することでスポーティな走りから乗り心地を重視した走りまで、クルマのキャラクターを変えることができるもので、「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「スポーツ+」と好みの特性に設定できる「インディビディアル」の5モードがスイッチ操作で簡単に切り替えられる。「GT」「GT-H」には2モード(I/S)のSI-DRIVEが装備される。
最後になったが、広角化した新開発ステレオカメラや前後4つのレーダーを組み合わせ360度のセンシングを実現した新型レヴォーグのADASは、このクルマを語る上で欠かすことのできないポイントだ。
プリクラッシュブレーキや全車速追随機能付きクルーズコントロールなど「アイサイト」のコアテクノロジーに加え、進化した「アイサイトX」では「渋滞時ハンズオフアシスト/渋滞時発信アシスト/アクティブレーンチェンジアシスト/カーブ前速度制御/料金所前速度制御/ドライバー異常時対応システム」といった高度な運転支援機能が追加された。
またさらに、24時間365日コールセンターとつながるコネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」(基本機能は無料)も採用されている。
価格は310万2000円(GT)から409万2000円(STIスポーツ EX)の6グレード。ちなみに消費税10%導入後の先代の価格は294万8000円(1.6 GTアイサイト)から415万8000円(2.0STIスポーツ アイサイト)だった。価格面においても新型レヴォーグは、かなり魅力的なプライスタグが付けられているようだ。(文:丸山佳彦)
新型スバル レヴォーグ STIスポーツEX 主要諸元
●全長×全幅×全高:4755×1795×1500mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1580kg
●エンジン:水平対向4DOHCターボ
●排気量:1795cc
●最高出力:177ps/5200-5600pm
●最大トルク:300Nm/1600-3600pm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:4WD
●サスペンション:ストラット/ダブルウイッシュボーン
●タイヤサイズ:225/45R18
先代スバル レヴォーグ 1.6 STI スポーツ アイサイト 主要諸元
●全長×全幅×全高:4690×1780×1490mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1570kg
●エンジン:水平対向4DOHCターボ
●排気量:1599cc
●最高出力:170ps/4800-5600pm
●最大トルク:250Nm/1800-4800pm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:4WD
●サスペンション:ストラット/ダブルウイッシュボーン
●タイヤサイズ:225/45R18
【最新版】スバルのかっこいい車ランキングBEST5!車の専門家イチオシの車種はどれ?
4WDや水平対向エンジン、そしてラリーでの活躍など、スバルといえば走りのイメージの強いメーカーです。しかし、そんなイメージを振り払ったのが、かつて窓際と言われた部署が開発した「アイサイト」。スバル独自の運転支援システムであるアイサイトは「ぶつからないクルマ」というキャッチフレーズによって、マニアだけではない一般の人まで支持を広げました。今回は日本だけでなく世界でファンの多いスバル車の中から、自動車評論家の萩原文博さんがチョイスしたかっこいい5車種を紹介しましょう。
こだわり続ける姿勢がスバルのかっこよさの秘密
スバルと言えば、まず思い浮かぶのが水平対向エンジンと4WDの駆動方式でしょう。ポルシェと同じ水平対向エンジンは1966年、そして、4WD車は1972年から作り続けています。スバルらしいのは、同じ車種の4WDでもミッションや搭載するエンジンによって異なるシステムを搭載するようなところでしょう。このような走りにこだわる姿勢が「スバル車はかっこいい」と言われる大きな理由です。その姿勢はミニバンが主流となってもセダンやステーションワゴンにこだわっている点、そしてアイサイトの前身であるADAの開発と進化を止めなかったことなどにも表れています。
萩原さん認定!かっこいいスバル現行車ランキングTOP5
1位 レヴォーグ
2位 WRX S4
3位 XV
4位 フォレスター
5位 レガシィアウトバック
現在、国産車で人気のボディタイプと言えば、コンパクトカー、ミニバン、そしてSUVでしょう。しかし、スバルはこの3カテゴリーの中ではSUVしか販売していません。それだけニッチな市場で高い人気を誇っているのです。
第1位としたレヴォーグは国産車で絶滅危惧種と言っていいステーションワゴンです。元々商用車ベースのライトバンが主流だった日本市場に欧州由来のステーションワゴン文化を定着させたのは、レヴォーグのルーツであるレガシィツーリングワゴンでした。低重心そして豊富な容量を誇るラゲージルームをもつレヴォーグは国産ステーションワゴンの中でトップレベルの走行&安全性を実現していることから第1位としました。
続いて第2位としたのはWRX S4です。こちらもスポーティセダンという、かなりマニアックなカテゴリーですが、2019年に生産終了したWRX STIとともにその灯を点し続けてきたモデルです。実用性の高いセダンに高い走行性能をプラスしたWRX S4は若者からも高い人気を得ているモデルです。
3位〜5位は日本だけでなく、海外でも高い評価をされているSUVが並んでいます。まず、第3位のXVですが、全幅1800mm、全高1550mm以下という都市部に多い立体駐車場にベストマッチしたパッケージングが特徴。しかもタフギア感も満点で、非常にかっこいいSUVに仕上がっています。
第4位は日本国内市場に導入されているスバルのSUVの中では最も悪路走破性が高いフォレスターとしました。直線的なデザインはSUVの中でも個性派と言えるでしょう。第5位はレガシィアウトバックです。ステーションワゴンのクロスオーバーモデルのSUVは国産車ではこのレガシィアウトバックだけで、背の高いSUVが主流の中、このスタイルを変えない部分がかっこいいポイントです。
1位「スバルレヴォーグ」伝統と最新が融合した走りのステーションワゴン
●310.2~409.2万円 ●全長4755 mm、全幅1795mm、全高1500mm
2代目となる現行型レヴォーグは2020年10月に登場しました。スバルの新しいデザインコンセプト「BOLDER」を量産車で初めて採用したモデルで、スバル車の新時代の幕開けを告げるモデルです。この12月には「2020–2021日本カー・オブ・ザ・イヤー」にも輝きました。
外観デザインはレヴォーグのもつ個性をより大胆に際立たせて、「意のままにコントロールする愉しさ」や「先進性」を表現しています。走りのステーションワゴンという、レガシィ以来の伝統を、現代的なテイストで見事にまとめ上げました。
レヴォーグはスタイル以外にも魅力盛りたくさん。搭載するエンジンは新開発の1.8L水平対向4気筒直噴ターボ“DIT”で、ミッションはリニアトロニックというCVTを搭載。スバルグローバルプラットフォーム×フルインナーフレーム構造により走りの質感を向上させています。
スバル独自の運転支援システムである「アイサイト」は360°センシングを実現し安全性を向上させた「新世代アイサイト」を全車に標準装備さらに、EXグレードには高精度マップを活用し、より高度な運転支援が行える「アイサイトX」を採用。GPSや準天頂衛星「みちびき」などの情報から自車位置を正確に把握し、渋滞時ハンズオフアシストや料金所前速度制御、アクティブレーンアシストなどが行えるようになっています。
さらに、つながる安全として、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」を採用。11.6インチセンターインフォメーションディスプレイやGPS、車載通信機などを搭載し、24時間365日コールセンターを繋がる安心のサポートサービスを受けることが可能です。
2位「スバルWRX S4」栄光の歴史を今に伝える高性能セダン
●416.9万円 ●全長4595mm、全幅1795mm、全高1475 mm
現行型のWRX S4は2014年8月に登場しました。先代まではインプレッサファミリーの一員でインプレッサWRXというネーミングでしたし、1990年代はWRC(世界ラリー選手権)で輝かしい記録を残しています。
同じような成り立ちの三菱ランサーエボリューションが絶版となって久しいのですが、WRX S4はその栄光の歴史を今に受け継ぐモデルであり、いかにも高性能セダンというルックスはやはりかっこいい、という言葉がよく似合います。
WRX S4のボディの骨格はひと世代前のSI-シャシーをベースにS4用に高張力鋼板を効果的に使用し、軽量化と剛性を両立できるようにチューンアップされています。エンジンは最高出力300psを発生する2L水平対向4気筒直噴ターボのDITを搭載。組み合わされるミッションは変速ショックのない滑らかな加速を実現するCVTのスポーツリニアトロニックを採用し、走行モードを切り替えられるSI-DRIVEをS♯に切り替えるとMT車のように8段の変速が楽しめるのが特徴です。
以前はMT車のみのWRX STIというさらにスパルタンなモデルを設定していましたが、2019年末で生産終了となり、このWRX S4も現在はSTIスポーツという1グレードのみが販売されています。かつてのラリーの栄光を背負ったWRXはスバルのスポーツモデルの最高峰と言えます。
3位「スバルXV」洗練された都会派SUV
●220.0~292.6万円 ●全長4485 mm、全幅1800 mm、全高1550mm
2017年5月24日から販売されたコンパクトSUVのXV。3代目の現行モデルはベースとなるスバルインプレッサと同様に次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」を採用し、安全性能と走行性能を飛躍的に進化させているのが特徴です。
そんなXVは都会派SUVらしく、都市部に多い立体駐車場が利用可能な全高に抑えた優れたパッケージングと、インプレッサをベースにセンス良くまとめ上げたSUVルックのバランスの良さがかっこいい理由です。
搭載するエンジンはデビュー当初は1.6L水平対向4気筒DOHCと2L水平対向4気筒DOHCの2種類でしたが、2020年9月のマイナーチェンジで、2Lエンジンはマイルドハイブリッド化したe-BOXERに変更されています。
ミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVTが組み合わされていますが、よりスムーズな加速が行えるように、e-BOXER搭載車はアダプティブ変速制御を搭載しています。駆動方式はフルタイム4WDのみで、走破性と安心感を高める制御システム、X-モードが追加され、都会派SUVながらオン・オフ問わない走破性の高さが魅力です。
4位「スバルフォレスター」タフな走行性能を見事に表現した外観デザイン
●291.5~328.9万円 ●全長4625mm、全幅1815mm、全高1715 mm
5代目となる現行型フォレスターは2018年6月に登場しました。スバルのSUVラインナップの中で、ロードクリアランスを220mm確保し最も高い悪路走破性を誇るのがフォレスターです。
その性能を表現した外観デザインは、ライバルのRAV4よりもさらにタフさが強調されています。一方で「Advance」というグレードでは都会派のような洗練されたデザインに一変させているあたりも見事です。
ボディの骨格には次世代プラットフォームのスバルグローバルプラットフォーム(以下SGP)を搭載。SGPの採用によって衝突安全をはじめとした総合的な安全性能のレベルを引き上げると同時に、ドライバーの思いのままに動く忠実なハンドリング、そして不快な振動、騒音を低減した快適な乗り心地を実現しています。
搭載されているパワートレインはデビュー当初、2.5L水平対向4気筒エンジンとe-BOXERと呼ぶ2L水平対向4気筒エンジン+モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムシステムの2種類でした。しかし、2020年10月の一部改良で2.5Lエンジンが廃止となり、その代わりに最高出力177ps、最大トルク300Nmを発生する1.8L水平対向4気筒直噴ターボDITをスポーツというグレードに搭載しました。
5位「スバルレガシィアウトバック」知的な印象を与える低重心SUV
●341.0~363.0万円 ●全長4820 mm、全幅1840 mm、全高1605mm
3代目となる現行型レガシィアウトバックは2014年10月に登場。国産車では数少ない、ステーションワゴンをベース(今やステーションワゴン版は存在しない)としたクロスオーバーモデルですが、200mmというロードクリアランスを確保。低重心が生み出す走りは揺れが少なく疲れにくさが特徴です。最近の大型化した専用ボディを持つSUVに比べると、派手さはありませんが知的な印象を与えてくれるデザインだと思います。
搭載されているエンジンは最高出力175ps、最大トルク250Nm発生する2.5L水平対向4気筒自然吸気の1種類のみで、組み合わされているトランスミッションもリニアトロニックと呼ばれるCVTのみというシンプルな構成で駆動方式も4WDのみ。
さらに4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールすることで、悪路からのスムーズな脱出を実現するX-モードを搭載。路面状況に応じて、雪道や砂利道など滑りやすい道を走行する時は「SNOW・DIRT」モード、深雪やぬかるみといったタイヤが埋まってしまうような道では「DEEP SNOW・MUD」モードという2つのモードを設定します。2014年の販売開始以降、改良が加えられており、熟成の域に達しているモデルと言えます。
番外編!車の専門家イチオシの歴代スバルのかっこいい車
商業的に成功とは言えませんでしたが、スバル車の中で最もかっこいいクルマと言えば、1991年〜1997年まで販売されたアルシオーネSVXです。2ドアクーペのアルシオーネSVXの外観デザインはVWゴルフIなどを手掛けたイタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロが手掛けています。ガラスを多用したキャノピーが特徴で、ドアガラスがルーフ面にまで回り込む形状となっており、サイドウィンドウは一部しか開閉できません。
スバルのフラッグシップGTカーとして開発されたアルシオーネSVXは高い空力性能を実現し、ロングドライブを得意としていました。搭載するエンジンは3.3L水平対向6気筒エンジンで、ミッションは4速ATが組み合わされていました。4WDシステムは、ハンドリング性能と走行安定性を両立させるため、不等&可変トルク配分のVTD-4WDシステムを採用。さらに4WS(4輪操舵)も採用するなど当時としてはかなりのハイテクマシンでした。価格も当時のスバル車としては300万円以上と高価格でしたが、現在でも高い人気を誇っており、中古車は高額となっています。
カーリースならかっこいいスバル車に思ったよりも低い金額で乗れるかも(カルモくんからのお知らせ)
さて、ここでカルモくんからのお知らせです。ここまで紹介してきたスバルのかっこいい車の中には、カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したレヴォーグなど300万円を超えるような車種もありました。しかしそんな車でもカーリースを利用することで、思ったよりも低い月々の支払いで乗ることも可能になるかもしれません。
カーリースは、リース会社が所有する車を定額制で利用できる新しい車の利用方法です。リース料には各種税金や手数料などが含まれているので、頭金も初期費用も必要なく、定額料金だけで車に乗ることができます。
数あるリース会社の中でも、月額10,000円台から新車に乗れるカーリースの「定額カルモくん」なら、次のようなメリットでよりお得にカーライフを楽しめます。
〈定額カルモくんのメリット〉
- 国産全車種全グレードから自由に選べる
- メーカーオプションやディーラーオプションも新車購入と同様に選択可能
- 車選びから申込みまでオンラインで完結
- 納車時は自宅まで届けてくれる
- 時には3ヵ月ほどかかる納車期間が、車種によっては最短4週間の即納が可能
- 契約期間は1年から業界最長の11年(2020年3月、定額カルモくん調べ)のあいだで、1年単位で好きに選べる
- 安心のクローズドエンド方式で、返却時に追加料金の心配もナシ
- 全国30,000店舗以上の提携大手事業者でメンテナンスが受けられる
- 毎年の自動車税(種別割)、車検時の法定費用や自賠責保険料なども定額料金にコミコミ
- メンテナンスプランをつければ、車検基本料や一部消耗部品の交換費用も定額にできる
- メーカー保証と同程度の延長保証や返却時の原状回復費補償のついたプランもアリ
- 一定条件を満たせば、契約満了時に車がもらえる
- 電話やメール、LINEなどでマイカーコンシェルジュに気軽に相談できる
流行に流されないスバル車のかっこよさ
スバルのかっこよさは、流行に流されないクルマ作りだと言えます。クルマの基本であるセダン、そしてスバルブランドを大躍進させたステーションワゴンというボディタイプで良いクルマを作り、水平対向エンジン+4WDという独自のパワートレイン、アイサイトという運転支援システムもスバルのこだわりが生んだ賜です。SUV隆盛の時代ですが、アイサイトXを搭載したレヴォーグによって、平成の時に初代レガシィが起こしたステーションワゴンブームのような新しい流れが生まれるかもしれません。
※記事の内容は2020年12月時点の情報で制作しています。
カルモマガジンではガソリンチケットプレゼントなどのお得な情報や最新の車情報、車生活のお役立て情報などをメルマガにて配信しています。
スバルのかっこよさは、流行に流されないクルマ作りだと言えます。クルマの基本であるセダン、そしてスバルブランドを大躍進させたステーションワゴンというボディタイプで良いクルマを作り、水平対向エンジン+4WDという独自のパワートレイン、アイサイトという運転支援システムもスバルのこだわりが生んだ賜です。SUV隆盛の時代ですが、アイサイトXを搭載したレヴォーグによって、平成の時に初代レガシィが起こしたステーションワゴンブームのような新しい流れが生まれるかもしれません。
※記事の内容は2020年12月時点の情報で制作しています。
カルモマガジンではガソリンチケットプレゼントなどのお得な情報や最新の車情報、車生活のお役立て情報などをメルマガにて配信しています。
全車トランスミッションはリニアトロニックと呼ばれるスバル独自のCVTが組み合わされ、駆動方式は全車4WDのみとなっています。さらにX-モードとよばれる4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールすることで、悪路からのスムーズに脱出できるデバイスを搭載。一部グレードにはドライバーモニタリングシステムを搭載しドライバーの疲労を検知して休憩を促してくれる、スバルらしからぬおもてなし機能もついています。
あふれるスバル愛!群馬県太田市「伊勢屋」のレトロかわいい「スバル最中」【旅するデザイナーがおすすめする旅先でのお土産たち!】
まちに創造性をもたらす知と感性のプラットフォーム「太田市美術館・図書館」。
年末年始のお休みは、ゆっくりお家で本を読みたいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここ最近、各地域で新設されている「図書館」がとても興味深く、今までの概念から大きく変わりつつあります。
中でも群馬県にある「太田市美術館・図書館」はとても印象的でした。場所は東武鉄道太田駅の目の前。「まちに創造性をもたらす知と感性のプラットフォーム」をコンセプトに、「ものづくり」を通して育まれてきた太田市民の創造性を、これからの「まちづくり」に生かしていくための拠点となることを目指しています。
「太田市美術館・図書館」にはそれぞれ違った魅力を持った5つの箱があります。それはギャラリーだったり、カフェだったり、本や雑誌が読める場所だったり、子どものための読書室だったり、勉強ができるような静かな場所だったり、空中庭園だったり、いろいろです。訪れた人は、それぞれ自分が居心地良く感じる場所を見つけて、思い思いの時間を自由に過ごすことができます。
それぞれに特徴を持った箱の間を抜けるように歩くのは、街の中を歩くような体験となり、ここが図書館や美術館だったことを忘れそうになります。通路は二重螺旋となっていて、従来の「図書館」や「美術館」というイメージとは大きく異なり、自由で活気のある、街と人と自然が入り混じったような、生きたサイクルを生み出す場所となっているのです。
図書館と美術館の境い目も感じることなく、あらゆる場所に感性が刺激されるポイントがあります。
いつでも誰でも気軽に訪れて、自然にアートや文化に触れることができる、こんな斬新でワクワクする図書館や美術館が、自分の家の最寄り駅前にも欲しい!と、とても衝撃を受けました。
見えない絆がつまっている、スバル愛にあふれるかわいい最中。
そんな太田市美術館・図書館のすぐ近くにあるのが、老舗和菓子屋「伊勢屋」。入り口には「スバル最中」という看板が!気になってちょっとのぞいてみると、その名の通り、スバルの自動車の形をしたかわいい最中を発見!
実は太田市は「ものづくりのまち」。自動車のSUBARUの本工場があるなど、日本を大表する工業都市なのです。「太田市スバル町」という住所まで存在します。
創業昭和9年。昔ながらの製法を守り続けて86年。ひとつひとつ、心を込めて作るお菓子は、創業当時そのままの味。
気になったのが、この「スバル最中」とレトロな包装紙。
なんてかわいい色の組み合わせ!ロゴも渋いです。
箱の中には「スバルの歩み」というリーフレットが。歴代のスバルの車と写真が掲載されています。
とってもキレイな形。焼き型の精度がとても高いのが分かります。さすがものづくりの街。包装紙と同じ四代目BLレガシィB4なのだそう。食べるのがちょっともったいないです。
最中を割ってみると中には餡がぎっしり。入っている餡は、豆の形をそのまま残す特別なもの。職人が3日がかりで作り上げるそう。ひとつひとつ、昔から変わらず職人が丹念に作り上げています。甘すぎず、昔懐かしい最中の味。しかも上品な厚みなので、とても食べやすいんです。
太田市の街、 SUBARU、スバル最中、それぞれの見えない絆を1箱の最中で感じることができます。年末年始にゆっくり本を読みながら、お茶と一緒にいただきたい。スバル愛にあふれるステキな最中でした。
身近な日本の軌跡と奇跡。旅するデザイナーrumiのInstagram。
最優秀車どう開発 スバル「レヴォーグ」まとめ読み
その年の最も優秀な新型車に贈られる「日本カー・オブ・ザ・イヤー」にSUBARU(スバル)の「レヴォーグ」が選ばれた。高い評価につながった独自の運転支援システム「アイサイト」のほか、エンジンやドアなども大きく進化した。どんな技術や部品を使って、どのように開発したのだろうか。日経電子版テクノロジーに掲載している日経BPの報道の中から、製品化の裏側や技術戦略がわかる記事をまとめた。
スバルの海外生産が33.6%減、部品輸送の遅れで生産調整 11月実績
SUBARU(スバル)は12月25日、2020年11月の生産・国内販売・輸出実績(速報)を発表。世界生産台数は前年同月比17.1%減の8万1164台で5か月ぶりのマイナスとなった。
海外生産は、部品輸送の遅れにより生産調整を行った影響で、同33.6%減の2万2661台と2か月連続のマイナス。国内生産も『フォレスター』等が減少し、同8.2%減の5万8503台。3か月ぶりのマイナスとなった。
国内販売は同6.7%増の1万0016台で2か月連続のプラスだった。登録車は『レヴォーグ』等が増加し、同9.3%増の8413台で2か月連続のプラス。軽自動車は同5.3%減の1603台と2か月ぶりに前年実績を下回った。
輸出は『WRX』等が減少し、同6.4%減の4万5412台で4か月ぶりのマイナスとなった。
【48時間アンケート】伝説になりそうなスバル車はこれかな
スバルのFRレイアウト内燃機関駆動2ドアスポーツクーペ『BRZ』が8年ぶりにモデルシェンジ、新型で2代目が米国市場において2021年から販売される予定だ。日本市場向けの発売や仕様について具体的な発表はまだないが、スバリストの期待は高まっている。
さて、レスポンス読者が「これは伝説になる」と思うスバル車はなんだろうか。聞かせて欲しい。
年式や仕様グレードで分けると回答が細分化されて、多数の車種がそれぞれ少数の支持を受ける、という形が予想されるので、今回のアンケートでは「車名」でまとめる。競技用車両もベースの量産車に含める。
ただし
『アウトバック』…レガシィ・アウトバック、レガシィ・グランドワゴン、レガシィ・ランカスターを含む。アウトバックスポーツはXVとする。
『アルシオーネ』…アルシオーネSVXは別の車種とする。
『アルシオーネSVX』…アルシオーネとは別の車種とする。
『インプレッサ』…インプレッサWRX、WRXを含む。インプレッサグラベルEXはXVとする。
『レガシィ』…レガシィ・アウトバック、レガシィ・グランドワゴン、レガシィ・ランカスターはアウトバックとする。
『WRX』…インプレッサとする。
『XV』…アウトバックスポーツとインプレッサグラベルEXを含む。
アンケート回答締め切りは12月28日21時59分。
スポーツカーって、いいなと思わせる新型SUBARU・BRZ、米国発表。スタイリング&エンジンが大幅進化
231ps仕様の2.4リッター水平対向4搭載! ボディ剛性は大幅アップ
新型SUBARU(スバル)BRZが米国でベールを脱いだ。2ndモデルは、従来と同様にトヨタと共同開発したFRピュアスポーツ。「低重心/軽量/コンパクト」というキャラクターはそのままに、新開発2.4ℓボクサーエンジン(231ps)と,高剛性ボディの採用で、ぐっとポテンシャルを引き上げている。
米国仕様のラインアップは、プレミアムとリミテッドの2グレード。メカニズムは両車共通。違いはタイヤサイズ。プレミアムが17㌅、リミテッドは18㌅を装着する。走りのキーポイントとなる心臓部は、筒内直接噴射とポート燃料噴射を組み合わせた水平対向4気筒DOHC16V。米国仕様のスペックは231ps/245Nm。従来の2ℓユニット(207ps/212Nm・MT)比で、24ps/33Nmパワフル。徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減によってトルクを15%向上させたことが光る。レッドゾーン設定は7400rpm。メーカーは「レンスポンスに優れ、滑らかに吹き上がるスポーツカーらしいフィーリングと、力強い加速を実現した」とアピールする。
プラットフォームは従来モデルの大幅進化版。SGP(スバルグローバルプラットフォーム)から得たノウハウを注入。インナーフレーム構造や構造用接着剤の採用により,旧型比でフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%アップした。「ステアリングの応答性を高め、より軽快な動きとトラクション性能を向上した」点が魅力になる。
スタイリングはアグレッシブ。各部軽量化を徹底
新型は軽量化への取り組みを徹底。ルーフ、フード、フロントフェンダーはアルミ製。さらに前後重量配分の適正化と低重心が図られた。足回りは前ストラット/後ダブルウィッシュボーンの4輪独立。リミテッドは215/40R18サイズのミシュラン・パイロットスポーツ4タイヤが標準だ。
スタイリングはダイナミック。スバルの新デザインフィロソフィー“BOLDER=大胆”をモチーフに、スポーツカーらしい“走りの造形”にまとめた。サイドシルのスポイラー状成型やフロントフェンダー後方のエアアウトレットが個性を主張。各部の空力処理も大幅に進化した。ボディサイズは全長×全幅×全高4265×1775×1310mm。従来型(同4240×1775×1320mm)と同等。2570mmのホイールベースも共通になる。
室内は2+2構成。インパネは水平基調デザイン。新型は7㌅TFT液晶とセグメント液晶を組み合わせたデジタルメーターを新採用。ドライブシーンに応じて表示が選べる。米国仕様はアップルカープレイ&アンドロイドオート対応8㌅マルチメディアインフォテインメントシステムを装備。シートはクルマの挙動を正確にドライバーに伝達する新形状だ。
安全・運転支援システムも進化した。AT車はアイサイト付き。衝突被害軽減ブレーキや全車速対応ACCが快適なクルージングをサポートする。
気になる販売時期は,米国は2021年秋。日本は春以降の模様。トヨタ86もほぼ同じタイミングでデビューする可能性が高い。
SUBARU最新モデルイッキ乗り!
インプレッサ スポーツ STIスポーツ【一部改良】
●発売日:’20年10月8日 ●価格帯:200万2000~292万6000円
STIスポーツの2WDはFF版レヴォーグとも 呼べる走り!
スバルと言えば4WDスポーツ。インプレッサにSTIスポーツを設定となれば当然4WD車を想像するが、試乗車はFF。もちろん4WD車もラインナップするのだが、媒体露出のため、いわば看板になる試乗車にFF車が選択されていたのは驚かされた。
しかし、試乗して納得した。インプレッサSTIスポーツ2WDはFF版レヴォーグとも言えるモデルだったのだ。
周波数応答型ダンパーの採用とSTIの手によるサスチューニングはFMCしたばかりのレヴォーグを彷彿させる。ロールの入りはスムーズだが、すぐにロール速度は抑制され、さりとて抑え込むわけでもなく、比較的大きめのロールを使う。ロールに逃がして初期回頭反応を大きめに取るのはこれまでと同じだが、車両旋回力が早めに立ち上がるのでターンインから定常円旋回への移行が滑らかになっている。スバル流ファントゥドライブと滑らかな操縦感覚の両立手法がレヴォーグ的でもある。リヤサスが締まった感じの前後ロール配分がFF車を意識させるが、ツーリングに適した扱いやすさとファントゥドライブがうまく融合していた。
パワートレーン関連は従来と変更ない。巡航時の余力感と加速への滑らかな移行、加速時のエンジン回転数と車速の一致感にインプレッサとeボクサーの相性のよさを実感。STIスポーツのイメージからすればもう少しパワーが欲しくなるが、そこまで高性能にのめり込まずにバランスよく纏めるのがインプレッサであり、FF初のSTIスポーツが成立したという訳である。
マニア視点ならちょっと中途半端にも思えるが、長距離ツーリングを主体にスポーティドライビングも楽しめる大人っぽいプレミアムコンパクトを求めるには価格も含めて魅力的。レヴォーグではスポーツ味が濃すぎるし、経済性も気になるというユーザーは当然として、ツーリング性能におけるコスパを重視するならスバルファンでなくても要チェックの一車だ。
価格:270万6000円
■主要諸元(STIスポーツ)
●全長×全幅×全高:4475×1775×1480(ルーフアンテナを含む。ルーフ高は1455)mm ●ホイールベース:2670mm ●車両重量:1350kg ●駆動方式:FF ●パワートレーン:2.0L水平4DOHC(154PS/20.0kg・m) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード燃費:13.0km/L ●最小回転半径:5.3m ●タイヤサイズ:225/40R18
カーボン調+ブラック塗装付きのフォグランプカバー、ブラックのシャークフィンアンテナなどを特別装備。試乗車はスカートリップなどアクセサリーを装着。
フロントグリルもブラックで、アルミホイールは18インチのダークメタリック塗装となり、タイヤサイズは225/40R18。
TIチューニングのショーワ製SFRDフロントダンパーと、STIチューニングのリヤダンパーを採用して走りをレベルアップ。
高触感革の本革巻きステアリング、レッドメーター、各部のブラックラスト塗装などの専用インテリアはスポーティな雰囲気。
ファブリック/トリコットシートはブラック+レッド/ブラック+ライトグレーの配色となり、ステッチはレッド。
シリーズでは高価格モデルになるが、同クラスのスポーティモデルとしては買い得感が高い。抑えの利いた内外装のドレスアップがもたらすプレミアム感も大いに魅力である。
今回乗れなかったが、上位グレードとして、アドバンスと2.0e-L アイサイトというふたつのeボクサー搭載グレードが新登場。
標準グレードの最上位という位置付けのアドバンスは、ネイビー/ライトグレーの専用シートを装着するなど特別な仕立てとなる。
フォレスター【マイナーチェンジ】
新1.8Lターボ搭載車は力強さとターボらしい加速を味わえる
スバルSUV戦略の基軸となるのがミドルクラスSUVのフォレスター。このMCでは登場時に採用していた2・5Lを廃止し、2Lハイブリッドのeボクサーを標準設定とし、レヴォーグに採用された新型1.8Lターボを搭載した「スポーツ」を新設している。
「スポーツ」は未登録のため構内でのチョイ味見程度だったが、浅いアクセル開度での穏やかな力強さと踏み込んだ時のターボらしい加速のノリはレヴォーグ同様。ストローク速度の抑制が利いたフットワークなど、レヴォーグ開発で得た知見をフォレスターに応用したモデルと思えた。なお、最低地上高は他グレードと同じ220mm。悪路で邪魔なエアロもなし。4WDモード設定も同じ。タイヤはオールシーズンで、SUVポテンシャルに翳りはない。
eボクサーに換装したXブレイクだが、動力性能の印象は従来車とあまり変わらない。ハイブリッドにしては踏み込み時のアシスト感が希薄。電動の「蹴り出し」を強調しないのはひとつの見識ではあるが、もう少し力感が欲しい。
とはいえ、スタック回避の悪路モードとなるXモード、前後サスのバランスが取れた安心感のあるハンドリングや穏やかな乗り心地などファミリー&レジャーに適した走りは好感触。スバル車の中でも最も一般的なユーザーに理解しやすいタイプである。
この他、従来車ではアドバンス専用だったドライバーモニタリングシステムを全グレードに展開するなどの改良が加えられたが、使い勝手や適応用途は従来どおりだ。
価格:328万9000円
■主要諸元(スポーツ)
●全長×全幅×全高:4625×1815×1715(ルーフレール装着車は+15)mm ●ホイールベース:2670mm ●車両重量:1570kg ●駆動方式:4WD ●パワートレーン:1.8L水平4DOHC直噴ターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:CVT●WLTCモード燃費:13.6km/L ●最小回転半径:5.4m ●タイヤサイズ:225/55R18
新しく設定されたスポーツには直噴ターボ「DIT」を搭載。新型レヴォーグと同じ最新エンジンで、力強くパンチのある走りが味わえる。
グリルはブラック塗装。専用開発のダンパーとスプリングも採用していて、SUVでありつつ質感の高い、スポーティな走りを目指したという。
ホールド性など、機能性に優れたウルトラスエード/本革シートを採用。最上級グレードにふさわしいインテリアとしている。
価格:305万8000円
オレンジの差し色がアクティブな印象を高めるXブレイク。eボクサーに搭載パワーユニットを変更。新制御のモーターアシスト、e-アクティブシフトコントロールを採用した。
公道試乗前だが、ターボのトルクとオフ&ラフロード向け機能の面からSUV用途でも最も高い性能を発揮する可能性大。従来の2.5L車代替モデルと考えてもいい。
スバル XV【マイナーチェンジ】
●発売日:’20年10月8日 ●価格帯:220万~292万6000円
昨年のMCから2L車を全車eボクサーとし、今回のMCでは2L車のスポーツモード選択時に運転状況に応じた変速制御を行うeアクティブシフトコントロールを採用。穏やかに走れば回転を抑え、加減速が強まれば高回転を維持。スポーツモードを選択しても無駄回し感がないのは好感。ただ、電動パワーアシストによる巡航ギヤ維持能力や深いサスストロークを用いたオン&ラフロードで扱いやすいフットワークなど走りは従来車とほとんど変わっていない。都市部から長駆レジャーまでそつなくこなすタイプ。キャビンはインプレッサスポーツと共通だが、悪路も含めて汎用性に優れている。
MCによりプロテクター感を強化したエクステリア艤装もあり、アドバンスのグレード名に不似合いなほどSUVらしい雰囲気を強化。インプレッサに対するXVのキャラクターが一層鮮明となったのも見所のひとつである。
価格:292万6000円
ボディカラーにプラズマイエロー・パールを新設定。バンパー、グリルのほかアルミホイールデザインも変更されている。
1.6i-L アイサイトやアドバンスなど、一部グレードはカラーコーディネートやシート表皮などインテリアも見直されている。
ラフロード走行とツーリングでの余裕を考慮すれば2L車が狙い。2L車同士では走行メカや実用装備に大きな違いがなく、「L」を基準に嗜好に沿ったグレードを選ぶのが無難。
レガシィ アウトバック【一部改良】
●発売日:’20年10月2日 ●価格帯:341万~363万円
次期レガシィのプロトタイプも発表され、今回のMCはファイナルエディションの周知と考えてもいいだろう。リリースによる主な変更点はWLTCモード燃費への対応であり、内外装デザインや走行メカ、グレード展開等は従来車から変更されていない。
久しぶりのアンコール試乗となったわけだが、傑出した部分はないがアウトバック(グランドワゴン)がスバルSUVの基本を構築したモデルだったことを再認識。時として柔と感じるほどのゆったりしたサスストローク。前後のロールバランスもよく、穏やかな回頭感覚とスムーズに立ち上がる旋回力。細かな路面凹凸で発生する振動に設計の古さを感じられたが、適度に鷹揚な味わいはフォレスターにもXVにも活かされている。4・8mを超える全長は一般的とは言い難いが、上級SUVらしい味わいであり、ゆったりツーリング派なら一考の価値あるモデルだ。
価格:346万5000円
試乗車はスポーティなXブレイク。搭載エンジンは全車2.5Lの水平対向で、懐かしい味わい。今回の改良でWLTC燃費を発表。
デザインなど、各部に古さを感じてしまう部分はあるが、たっぷりとしたシートなどでくつろげる室内。荷室は当然広々。
価格差が少なく、内外装の好みで選び分けてもいいが、SUVらしく使うなら撥水ファブリックとのコンビシート表皮を用いたXブレイク。外観も一番SUVらしい。
●文:川島茂夫 ●写真:土屋幸一
SUBARU新型レヴォーグ公道試乗レポート
価格帯:310万2000~409万2000円
問い合わせ先:0120-052215
リアルワールドでの実力は如何に?
走行性能がどれほどの進化を遂げたのかは気になるが、アイサイトXを含めた最新アイサイトの実力がどれほどなのか? ここも大きなポイントだろう。
アイサイトXの中で最も特徴的な機能となるのが高速道路渋滞時のハンズオフでの自動操舵。作動条件は高速道路走行中で前走車あり、速度50km/h以下、衛星測位システムの電波受信や車線区分線の認識などが必要になるが、この効果を確かめるべく、渋滞真っ最中の首都高速に飛び込んでみた。
朝の通勤時間と重なったこともあり凄い渋滞だが、システムが正常に作動すると、ペダル操作もステア操作もシステム任せでOK。手放しの状態でレヴォーグは違和感なく走ってくれる。トンネルやビルにより衛星電波受信が途絶えると、ハンズオフ走行は解除されてしまうのだが、解除されてもアイサイトのACC/LKA機能が維持されるので、無理にハンズオフにこだわらず、ステアリングを掴んでいれば不便は感じない。渋滞は精神的ストレスが溜まるシチュエーションだが、巧みな操舵制御のおかげもあって、ゆったりとした気分で走ることができる。
また高速道路上でのACC作動に備わった前方コーナーを検知して速度抑制を行うカーブ前速度制御機能や料金所前速度抑制機能も運転ストレス軽減には大いに役立つ。機能作動ではメーターパネルにアイコンが表示されるのだが、正常作動の確認とちょっとしたクルマとの対話感も好感。システムと二人三脚で走りをマネージメントしている感覚は、SF的なファントゥドライブとも言いたくなる。
安定した高速ツーリングに入ると新エンジン/新シャシーがもたらした走りが運転ストレス減少の要素に加わる。新型レヴォーグのサスには標準系と電子制御ダンパーを採用したSTIスポーツがあるが、最も穏やかな乗り心地を示すのはSTIスポーツ(以後STI)のサスモードの「コンフォート」という選択。サスストロークの硬柔だけでなく、路面当たりも和らぎ滑らかさがアップ。それでいて揺れ返し等の不要な挙動の抑制も効いている。
標準系のサスチューンはSTIのサスモード「ノーマル」相応だが、走行状況に応じた減衰力制御がないせいか、低中速域ではちょっと硬めに感じられる。ただうねり路面やコーナリング時で長めのストロークを用いながらサスストローク速度を抑え、揺れ返しも少ないなどの特性は共通している。路面当たりはちょっと目立つが、ゆったりとした乗り心地である。
操安性は、言うまでもなくSTIのサスモード「スポーツ」が最も高速走行に似合う。さらに操縦特性も他モードや標準系とは異なっている。標準系や他モードは操舵初期の回頭反応を重視したセッティング。先代に比べると回頭と横Gのタイムラグは減少し、比較的早い時期から横Gをじわりと立ち上がらせるが、その後の応答遅れが気になる。これは高速直進での据わりにも影響し、軽快感はあるが落ち着きに欠ける。
だが「スポーツ」は違っていた。初期から操舵量相応の横Gを立ち上げ、ラインコントロール精度が高い。回頭/横G/ラインが一体となったように反応する。身を翻すような軽快感は失われ、最も車重を感じさせる特性だが、STIのコンプリート「S」シリーズを彷彿させるハンドリングである。
ただし、低中速域の乗り心地はストロークも路面当たりも強い。速度が乗ってしまえばいいのだが、一般走行ではハードコアスポーツ的。サスセットの「コンフォート」と「スポーツ」を上手く使い分けるのがコツでもある。
新世代化されたエンジンはこういったレヴォーグのシャシー性能に適した特性。実用走行では回転を抑えてゆったり、スポーツドライビングでは高回転域の心地よさとターボならではの盛り上がるトルク感が違和感なく共存する。従来のターボとは違った感覚だが、ゆとりと昂揚感を中庸でまとめたわけではない。アクセルストロークの浅い部分と深い部分で、ダウンサイジングターボと高性能ターボが棲み分けできているような印象を受けた。だから共存なのである。
燃費はスバル車のウイークポイント。省燃費運転を心掛けても伸びはいまひとつ。ただ、ターボのスポーツモデルとしてはそう悪くもない。ロングツーリングをストレスなく過ごし、時として気合いの入った走りも楽しめる。
これまで以上の多彩なファントゥドライブを楽しめる新型レヴォーグは、スバル車の次世代を予感させるに十分な実力を持つモデルと感じた。
■主要諸元 ●全長×全幅×全高(mm):4755×1795×1500 ●ホイールベース(mm):2670 ●車両重量(kg):1580 ●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHCターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:リニアトロニック ●WLTCモード燃料消費率 (総合モード):13.6km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F/R) ●サスペンション:ストラット式(F)ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/45R18
新型は高速ツアラーとしても正常進化を遂げた。STIスポーツは電子制御サスが採用される唯一のグレード。減衰力可変機能を備えており、ドライブモードセレクトで自分好みの足回りを選ぶこともできる。
■主要諸元 ●全長×全幅×全高(mm):4755×1795×1500 ●ホイールベース(mm):2670 ●車両重量(kg):1570 ●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHCターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:リニアトロニック ●WLTCモード燃料消費率 (総合モード):13.6km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F/R) ●サスペンション:ストラット式(F)ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/45R18
GT系の足回りはコンペンショナルなサスを採用するが、サスストロークの速度を巧みに制御する特性で、コーナー時などでも粘り強さを感じる。硬さが勝っていた先代とは明らかに異なる走り味に仕上げられている。
1.8L水平対向DOHCは、CB18型と名付けられた最新ターボユニット。先代の1.6Lターボと比べると、低速域でのトルク特性に優れる美点もある。またロングストローク化されたにもかかわらず、エンジンユニットのコンパクト化も達成している。
アイサイトXのハンズオフ自動操舵は、スバル初となる運転支援機能。高速道路の低速走行時などの作動条件はあるが、渋滞時には重宝できそう。作動時の運転制御も極めて巧みで、自分で運転していると錯覚してしまうほど。
EX仕様車のメーターは12.3インチのカラー液晶仕様。メーターのセンターの表示部にはアイサイトの作動状況やカメラと地図データから得た道路情報(交通標識や料金所など)がリアルタイムで表示される。
新型レヴォーグ 最終結論
この秋から冬にかけて、スバルは多くのモデルをアップデート。インプレッサのSTIスポーツを筆頭に、新型レヴォーグの開発で得たノウハウを他モデルへ積極的に注ぎ込んだ。そういう意味でも新型レヴォーグは、スバル車の新時代の幕開けモデルともいえるだろう。
その一方、新旧レヴォーグを比較すると、新型になってツーリングワゴン復権を図ったようにも思える。2L級時代のレガシィ・ツーリングワゴンの後継車として誕生したレヴォーグを指して「ツーリングワゴン」の復権を唱えるのも今さらだろうが、先代はスバル流ファントゥドライブに傾倒したスポーツワゴンというべき存在。新型はその軸脚をスポーツからツーリングに切り替えたともいえよう。
ツーリング用途では快適性と安心感が重要。シャシーもパワートレーンも、ある種の二面性を与えてスバル味とツーリング性能の一般論を両立している。その象徴的存在がSTIスポーツである。さらにその魅力をアイサイトXが下支えする。新型レヴォーグは、久々に国内に登場した良質のツーリングワゴンなのだ。
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
「ぶつからない車」に新兵器! スバルの新世代アイサイトは自動ブレーキNo.1か
新世代アイサイト 進化の肝「カメラ」は肉眼にも勝る!?
改めて新世代アイサイトのセンサー性能を紹介しておく。ベースになっているのはスバル得意のステレオカメラだ。スバルのシステム、基本的にすべてカメラからの情報で制御している。
ベンツのようにステレオカメラをレーダーと併用している他のメーカーもあるけれど、決定的に違うのがカメラ性能。ダントツに高い、と言って間違いなし。
従来のアイサイトVer.3は、システムの「目」であるカメラに日立オートモーティブ製を使っていたが、スウェーデンのオートリブ(正確にはヴィオニアという関連会社)に変更。
さまざまな判断を行う「頭脳」にオン・セミコンダクター社のイメージセンサーを使っている。オン・セミコンダクター社、航空宇宙部門の優良企業だったりする。
結果、カメラのカバー範囲は、圧倒的にワイドとなり、処理能力も飛躍的に高くなった。このあたりのスペック、TVが映るロジックと同じく理解できないのだけれど、アイサイトVer.3より4000倍くらい能力アップしているそうな。
人間の目と頭脳の能力を超えている状況すらあるという。逆光など、人間が見えなくても車線を追えている。
トヨタに劣勢だった従来型アイサイトの弱点は?
もう少し具体的に説明したい。アイサイトVer.3で厳しかったのは、車両の陰から出てくる歩行者に対する自動ブレーキ性能など。
トヨタの新世代システムを採用した車両を見ると、大人のダミー人形で日本で行われる試験上限速度の45km/h。子どもダミーも試験上限速度の40km/hをクリアしている。アイサイトVer.3、大人が45km/hに届いていない。
ここまで読んで「大人だけ5km/h遅いだけなら許容範囲」と思うだろうけれど、ヨーロッパだと60km/hまで行う。
そして日本と同じシステムを使っている欧州仕様カローラは、自転車も子供の歩行者も夜間であっても60km/hから事故を回避出来る性能を持たせているのだった。アイサイトVer.3だと勝負にならない。
ということがバックボーンにあったのだと思う。世界TOPのスペックを目指した時、日立オートモーティブ製のカメラだと目標性能に届かなかった、ということです。
アイサイトX(後述)を搭載した新型レヴォーグのハンドル握り、オートリブ+オン・セミコンダクターのシステムを使う運転アシストのスイッチ押すと「なるほど~!」。私は運転アシスト付きのクルマを3台所有している。ボルボ XC60とリーフe+、WRX S4です。3車種とも、アダプティブクルーズをセットしてレーンキープアシストをオンすれば、ハンドルに手を乗せているだけで車線をキープし、先行車が居たら速度をコントロール。
渋滞などのノロノロ走行に出くわしてもストレス圧倒的に少ない。アイサイトXの信頼感や車線の維持性能はハッキリわかるほど高い。
新世代アイサイトは世界トップクラスか
ちなみにアイサイトX、新世代アイサイトをベースに準頭頂衛星『みちびき』や3D高精度地図を使う高度運転支援システムを加えたもの。
ハンドルを握っているかどうか判別するのに静電センサーを使っていることもあり、ハンドルに触れているだけで走ってくれる。
さらに渋滞などで先行車が入れば50km/h以下の車速はハンドルから手を離すことも可能(国際協定によりアイサイトXは日本でも手放し運転が合法になってます)。
「居眠りしたらどうするんだ?」と突っ込みたくなるだろうけれど、車載カメラでドライバーを常時監視しており、よそ見したり目を瞑ったりしている時間長いと警告されます。
少し脱線した。といった高性能システムを持つため、新世代アイサイトは相当期待していいと思う。実は新型レヴォーグの試乗のため恵比寿のスバル本社をスタート。50mくらい走ったあたりで路地から特攻自転車が飛び出してきた。
車道にノーブレーキで出てきたから命知らずだ。私は現役のラリードライバーだからして(笑)、瞬時にブレーキ!
すると、そいつを追いかけるようなタイミングで新世代アイサイトがブレーキ制御してきた。現役のラリードライバー(笑)だって気を抜いて運転することはある。
真横からの自転車に気付くのが1秒遅れたら、完全に新世代アイサイトのおかげで事故を起こさず済んだと思う。この件だけでも新世代アイサイトの実力に脱帽する。
また、急制動に対するブレーキのレスポンスを挙げようとすると従来の負圧(バキューム)を使った、ブレーキサーボではタイムラグ出るということから電動サーボを採用している。これだけで減速の立ち上がりが0.1秒は早くなったという。
以上。新世代アイサイトの性能は現時点で世界TOPクラスだと考えていいだろう。
ファン待望! SUBARU新型BRZ、ついにアンヴェール
噂されていた次期スバルBRZがついに北米で公開。ファン熱望のモデルだけに、どのような進化を遂げたのかが気になるだろう。発売は来年後半が有力だが、その日が本当に楽しみである。
国内デビューは2021年後半が有力
去る11月18日、北米時間の午前9時、日本時間の深夜11時に、スバルは新型BRZを世界初公開した。この8月に生産を終了し、ファンをやきもきさせていた世界でも希少なFRスポーツクーペの次期モデルの存在が、ようやく公式に発表されたのだ。
現行スバルBRZのデビューは、2012年3月のこと。兄弟車となるトヨタ86は、その直後の4月に発売されている。以来、実に8年余り。今回の発表を予告した米国のスバル公式サイトでは新型を2022モデルと記しているから、モデルイヤーで言うと10年ぶりの新型ということになる。
そのリリース文を読み込んでみると、新型BRZがスポーツカーの一大市場である北米の意向を反映させて進化したことがわかる。
リリースにあるインチ表示のボディサイズを換算すると、新型は全長が25mm伸ばされる以外は、ほぼ現行モデルと同じ。2575mmのホイールベースも近い。
ホイールサイズは現行の17インチに加えて18インチが用意され、215/40R18というビッグサイズのミシュランパイロットスポーツ4を履くが、このタイヤサイズも現行型最後期のSTIスポーツには設定されていた。
フロントがストラット、リヤにダブルウィッシュボーンのサスペンション形式も変わりない。
つまりプラットフォームは現行型をベースとしたものだが、スバルは最新のSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の知見を取り入れ、インナーフレーム構造や構造用接着剤などの採用によって、現行モデルよりフロント曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%向上。ステアリングの応答性や旋回時のトラクション性能が向上していると主張している。
さらにルーフやフード、フロントフェンダーをアルミ化。前後左右の重量配分適正化や低重心化で、運動性能を向上させているという。
搭載されるエンジンは、もちろんスバル伝統の水平対向4気筒。現行型では2Lだった排気量は2.4Lに拡大されて、より力強い走りを実現させるのも、北米市場の好みを考えれば当然の進化だ。
いっときターボ化も噂されていたが、スバルの北米向けモデルに搭載されていたFA24型を現行型と同様にトヨタの技術(D-4S)で直噴化したNAのようだ。北米の馬力表示では228hpを発揮する。日本国内向け表示は230psになるだろう。現行の2Lから30psのパワーアップだ。同様に184lb-ftと表記されているトルクは、換算すると25.4kg-m。現行型から約4kg-mの増加になるが、より低回転から力強い味付けになるのは間違いない。
AT車へのアイサイト標準装備やスバルコネクトの搭載など、最新モデルらしい進化もぬかりない。
現在のところトヨタ側のアナウンスはないが、そもそもトヨタ86/スバルBRZの企画は、ラリーの学生チャンピオンの経歴を持ち、広く愛されるスポーツカーを作りたくてトヨタに中途入社した開発者の多田氏が叶えた夢。縦置き水平対向エンジン+4WDのスバルのパワートレーンなら、容易にFR化できると踏んで共同開発を持ち掛けたのも彼だ。
サーキット走行のためのスペアタイヤが4本乗るラゲッジルームなど、走り屋ならではのこだわりを満載したトヨタ86とスバルBRZの兄弟は、彼の情熱と知恵があってこそ成立したビジネスモデルだ。
ただし、彼はその後もう一クラス上のトヨタGRスープラを、BMWと共同開発するチームを率いた。その仕事が一段落するまで、86/BRZの次期モデルに手を付ける余裕がなかったのだろう。
2021年後半の発売が予想される新型も、彼の熱い想いを受け継ぐことは間違いない。期待して待とう。
パワーユニットは2.4L水平対向NAエンジン。6速のMT&ATが選択可能
エンジンは、北米向けモデルのアセントに積まれている2.4L水平対向4気筒がベース。切れ味のいい走りを目指すBRZでは、現行モデルと同様の直噴NAエンジンとなる模様だ。
エンジンは、北米向けモデルのアセントに積まれている2.4L水平対向4気筒がベース。切れ味のいい走りを目指すBRZでは、現行モデルと同様の直噴NAエンジンとなる模様だ。
全体のプロポーションやフォルムは、ひと目でスバルBRZとわかるキープコンセプト。FRスポーツらしい、振り回す楽しさも継承されるだろう。その一方で、誰にでも乗りこなせるフレンドリーな味付けも加わるはず
唯一無二の個性が宿る。スタイリングの美しさも健在
スバルのアイデンティティであるヘキサゴングリルの左右に、ワイルドなエアインテークを配したマスクが精悍。ルーフとエンジンフード、フロントフェンダーはアルミ製だ。
後ろ姿はよりボリューム感を増す。全幅は現行モデルと変わりないが、筋肉質なリヤフェンダーやシャープなリヤコンビランプなどによって、現行より格上を思わせる存在感を醸す。
フロントフェンダー後方に口を開けたエアアウトレットや存在感のあるサイドシルスポイラーは、単なる飾りではなく、空力や冷却などの性能を追求した、文字通りの機能美である。
インパネは現行型と同様に、コーナリング中のロール量が掴みやすい水平基調。ホールド性の高いスポーツシートとともに、クルマの挙動を正確にドライバーに伝えてくれるだろう。
メーターパネルは高級車のような全面TFT液晶ではなく、7インチのTFTとセグメント液晶の組み合わせ。リーズナブルな価格で先進性を表現しようとする努力がうかがえる。
Apple CarPlay、Android Autoに対応した8インチSUBARU STARLINKマルチメディアインフォテイメントシステムを採用。直感的に使えて操作性に優れている。
エアコン関連の操作はハードキーで行うタイプ。トグルとダイヤルのスイッチ類は形状も現行型と似ている。
■主要諸元(Limited) ※北米仕様車 ●全長×全幅×全高(インチ):167.9×69.9×51.6 ●ホイールベース(インチ):101.4 ●パワーユニット:2.4L水平対向4気筒(228hp/184lb-ft) ●トランスミッション:6速MT/6速AT ●駆動方式:RWD(後輪駆動) ●サスペンション:ストラット式独立懸架(F)ダブルウィッシュボーン式独立懸架(R)●タイヤ:215/40R18
名車ズラリ 孤高の独自路線が目白押し 歴代最高のスバル車はどれか
ラインナップの全面的な刷新、新型レヴォーグ発売開始・カー・オブ・ザ・イヤー受賞、そして2代目BRZの出現など、絶好調・明るい話題に事欠かないスバル。独自路線・技術を貫きながらメインストリームでもあり続ける、そうした意味で唯一無二の存在と言っていい。
そんなスバルの、歴代すべてのクルマたちのなかでいったいどのモデルが「最高」なのか? 自動車評論家5氏に選出してもらった。
単純なお題ではあるが、歴代レガシィ、インプレッサWRXをはじめ、スバル360にサンバーなどなど、ナンバーワンにふさわしいモデルが出揃った。各氏が悩みに悩み抜いた結果はいかに!!?
■今なお最高は4代目レガシィ!(国沢光宏)
歴代モデルナンバーワンは迷うことなく4代目レガシィとしておく。このクルマ、今見ても&乗っても「いいね!」したくなる。
なんたって凝ってます。ボンネットにアルミを使うなど軽量化を行い、最新の安全性も確保しながら重くなりがちなステーションワゴンのターボ4WDで1400kg台前半を実現。
当時のライバルをまったく相手にしなかった走りの実力を含め素晴らしい。「BPを超えるモデルなし」と乗っている人が多いほど。
ナンバーツーはWRCで大暴れした2代目インプレッサGDB後期型「鷹目」としておく。
初期型の「丸目」は熟成不足が目立ったものの、WRCの戦闘力を高めるべく毎年のようにボディやエンジンのモディファイを繰り返した結果、後期型になって圧倒的な完成度を持つに至った。
もちろん成果はハッキリ出て、WRCで大活躍。当時のスバルを駆ったP・ソルベルグは今でも日本で最も人気のあるWRCドライバーです。
GDBをベースにしたSTIのコンプリートカーはどのモデルも超人気なのだけれど、個人的に一番の「よかったな~!」といえばS204となる。
バランス取りした320psのエンジンは高回転まで気持ちいい音と振動(いわゆる振動はないけれどバランスのいいモノが回転している感覚)で素晴らしく官能的。
ハンドリングも文字どおり「意のまま」感を持っており、このクルマをもってして、本当の意味での「人馬一体」だと思う。
4位と5位は少しばかり変化球。スバル360についちゃ今さら書くまでもない。クルマの随所に貧しかった60年前の日本ながら心意気じゃ負けないという精神を感じます。
WRX S4は発売された2014年当時、これほど優れた走りと安全のバランスを持っていたクルマなど世界に存在しなかった。
もうすぐスバルの高性能ターボエンジン車は本当の意味での絶版になるため、新車で買うなら最後のチャンスとなります。
■国沢光宏のスバル オールタイム・ベスト5
・1位…4代目レガシィツーリングワゴン
・2位…2代目インプレッサWRX STi
・3位…S204
・4位…スバル360
・5位…現行型WRX S4
■最後の自社生産サンバーは凄い!(渡辺陽一郎)
「これは凄い」と驚いたスバル車の筆頭は、OEM車に変更される前の先代サンバートラックだ。
軽トラックながら足回りは4輪独立式で、乗り心地は実に快適。操舵に対する車両の反応も自然で、4気筒エンジンは滑らかに回る。後部に搭載するからノイズも小さい。
「軽トラックとしては」という条件をつけず、乗員と荷物に優しい上質なクルマだった。同じカテゴリーのライバル車同士を比べて、先代サンバートラックほど競争相手に大差をつけて勝つクルマはなかった。
2位はスバル360。発売は1958年で、独創的なモノコックボディにより、4名乗車の可能な居住空間を備えながら車両重量は385kgだ。当時の軽自動車は500kg前後が中心で、スバル360は20%以上軽い。
足回りは4輪独立式で、デコボコの多い当時の道路をしなやかに走った。クルマが急速に進化した時代に、11年間も作られ続けている。その本質は今のスバル車に通じている。
3位は初代レオーネエステートバン4WDだ。水平対向エンジンに4WDを組み合わせたスバルでは最初の市販車で、最低地上高を210mmに設定した外観はレガシィアウトバックの祖先に思える。
ツール感覚と野性味が調和して、今の時代に合った雰囲気も感じる。
4位は3代目レガシィだ。1990年代の中盤以降、ミドルサイズ以上の日本車は海外を重視して次々と3ナンバー車になったが、3代目レガシィのツーリングワゴンとB4は5ナンバーサイズを守った。
視界と運転のしやすさ、走行安定性、居住性などを高水準で調和させていた。
5位は初代インプレッサだ。走りが軽快で、スポーツワゴンは荷室の両側に大きなウィンドウを装着する。デザイン性も優れていた。
以上のようにスバルは、ほかのメーカーとは違う独自のクルマ作りを、ユーザーの視点に立って愚直に、地味に続けている。
■渡辺陽一郎のスバル オールタイム・ベスト5
・1位…6代目サンバートラック
・2位…スバル360
・3位…初代レオーネエステートバン
・4位…3代目レガシィ
・5位…初代インプレッサ
■いかにもスバルっぽい初代レガシィ(清水草一)
私は非スバリスト。STIの限定モデルにもあまり試乗もできていない。そして新型レヴォーグには乗っていない(よって対象外)。そういう一般ピープルな目から見たベスト5です。1位は、初代レガシィツーリングワゴン。出た時からカッコいいなと思ってたし、使い込むほど味が出る、いかにもスバルっぽいいいクルマだと思ってたけど、昨年本当に久しぶりにスバルの保存個体に乗せてもらって感動!
乗り味は歴代レガシィのなかで一番濃いと感じて感動しました。その裏には、古いというだけでつい加点してしまう味わいがあるとは思うけど、それにしてもよかった。
アレを超えるスバル車は出てない気がする。燃費を除いて。
2位は、名車と言われる4代目B4の2Lターボモデル。実にスバルらしい男の世界なクルマで、コイツなら高速道路でポルシェと戦える!! みたいな雰囲気ビンビン。実に端正で精悍なクルマだった。あえてB4を選んだ人はカッコイイ!
3位は、日本ではまったく人気のなかった6代目レガシィB4。完全なアメリカンサイズで、日本での販売は最初から捨ててたけど、あのゆったりおおらかな乗り心地はステキだった。
精度の高いアメ車って感じで、でっかいオトコになれる雰囲気で! 全幅を生かしたデザインもカッコいいし。
4位は、初代レヴォーグの後期モデル。私が乗ったのはC型というヤツです。これはBMW的ないいクルマで、4代目レガシィツーリングワゴンの正統な後継モデルの雰囲気だったなぁ。
そして5位は現行XV。SGPのデキはそんなでもないし、パワーも燃費もイマイチだけど、とにかくデザインがいい。これに乗ってる人は知的でカッコいい遊び上手に見える!
ひたすらデザインのよさで5位に入れました。
あっ、唯一所有したスバル車であるSVXが入らなかった……。
●清水草一のスバル オールタイム・ベスト5
・1位…初代レガシィツーリングワゴン
・2位…4代目レガシィB4 2.0GT
・3位…6代目レガシィB4
・4位…初代レヴォーグ2.0STI Sport
・5位…現行型XV
■日本自動車史に輝くスバル360(斎藤 聡)
1位は、戦後の国産自動車史に燦然と輝く名車スバル360。テントウムシの愛称でも知られるこのクルマは、軽量化のために航空機の技術をそのまま持ち込んだモノコックボディを採用し、室内スペースを広げるためトーションバースプリングを採用。
また、横置きのリアエンジンも省スペースのためのレイアウトだった。かわいいだけじゃなく当時の先進技術を満載しているのが理由。
2位には、国内におけるスバルの評価をイッキに押し上げたレガシィツーリングワゴン(初代)を挙げたい。
ツーリングワゴンの一時代を築いたクルマ。完成度で4代目BP/BL型、レガシィらしさで3代目BE/BH型だが、やはり元祖BC/BF型を代表モデルに推す。
ちなみにレガシィからスバルはWRCに参戦を開始。1993年のニュージーランドラリーで1勝を挙げる。
3位はスバルの名前を世界に轟かせた初代インプレッサWRX。レガシィによるWRC参戦を引き継ぐ形で、勝つためのパッケージとして開発されたインプレッサWRX。ここは始まりの1台として、初代となるWRX STiタイプRAを推したい。
ついに新型WRX登場へ!! スバル 来年出る新車 総チェック
2021年はスバルも新車攻勢へ。主力3モデルにフルモデルチェンジの可能性。
今年は新型レヴォーグを発売。進化した予防安全システム「アイサイトX」を同車で初採用するなど話題を呼んだが、来年はさらなる飛躍の1年となりそうだ。
新型レガシィアウトバック、そして新型WRXの登場もいよいよ迫る!? 現時点での最新情報を流通ジャーナリストの遠藤徹氏が解説する。
文:遠藤徹/写真:SUBARU、ベストカー編集部
2021年はスバルも新車攻勢へ。主力3モデルにフルモデルチェンジの可能性。
今年は新型レヴォーグを発売。進化した予防安全システム「アイサイトX」を同車で初採用するなど話題を呼んだが、来年はさらなる飛躍の1年となりそうだ。
新型レガシィアウトバック、そして新型WRXの登場もいよいよ迫る!? 現時点での最新情報を流通ジャーナリストの遠藤徹氏が解説する。
文:遠藤徹/写真:SUBARU、ベストカー編集部
スバル新型「BRZ」を日本でチラ見せ!? 本気仕様が先行公開で日本発表の期待高まる!
全部日本で売ってほしい!! S209 アセント トライベッカ… 海の向こうのスバル車 7選
新型レヴォーグの好評、フォレスターの1.8Lターボ搭載、そしてついに姿を現した2代目BRZなど、最近面白い動きを見せているスバル。
日本国内に熱狂的なファンが多いスバルは当然、海外での評価も高い。とはいえ国が変わればクルマの使われ方・求められる要件も変わるわけで、日本向けとまったく同じクルマをかの地で販売するわけにはいかない。
ここでは古今から集めたスバルの海外専売車たちを紹介してみたい。「北米偏重」なんて表現もされるスバルだが(ベストカーもやってますすみません)、地道に海外での販路を開拓し生き残ってきたからこそ、新型レヴォーグの激賞という現在があるのだ。ここに並べさせてもらった7台は、そのまま「スバル 生き残り戦略の系譜」とも言えるだろう。
■S209(2019年発表)
VAB型をベースとする「Sシリーズ」の最終モデルとして北米市場で販売。搭載する2.5Lの水平対向4気筒ターボは、歴代STIモデル最強の341psを発生していた。
■アセント(2018年~)
トライベッカの後継モデルとして登場した全長約5m、全幅1930mmの堂々としたボディを持つ3列シートSUVで、エンジンはFA24型ターボを搭載する。
■B9トライベッカ(2005~2014年)
北米市場で販売を開始し、後に販売エリアが大きく広がった、3ℓの水平対向6気筒エンジンを搭載するSUV。2008年モデルからは「B9」が取れ、トライベッカのみに車名変更。
■バハ(2003~2006年)
2代目(BH系)アウトバックをベースに製作された4ドアピックアップトラック。デビュー時は2.5Lの水平対向NAのみだったが、2004年にターボモデルも追加された。
■ジャスティ(1994~2011年)
初代はスバルオリジナル、5代目はダイハツ・トールのOEM車として日本で販売されているが、2~4代目が欧州専売。2、3代目はスズキ。4代目はダイハツからのOEM。
■アウトバックセダン(1994~2007年)
初代(BG系)から3代目(BP系)まで北米市場で販売されていた、セダンのクセに悪路もイケるナイスモデル。2.5Lの水平対向4気筒エンジンを基本として展開していた
■ブラット(1977~1990年)
レオーネをベースとするピックアップで、初代は1977年に北米に輸出が開始された。1981年に2代目にフルモデルチェンジ。
【番外コラム】キミは知ってるか?「SAAB 9-2X」というクルマ
スバルの株を20%所有していたGMが、サーブを完全子会社としたことで、2000年に北米市場向けに企画。ベースは2代目インプレッサスポーツワゴン。意外と売れたもよう。
スバル WRX に2021年型、「WRX STI」もまだ買える…2021年3月米国発売
SUBARU(スバル)の米国部門のスバルオブアメリカは12月10日、2021年モデルの『WRX』と『WRX STI』を2021年3月、米国市場で発売すると発表した。
WRXに相当する日本向けの『WRX S4』に関しては2020年7月、商品内容を一部変更し、最上級グレードの「STIスポーツ EyeSight」に1本化された。WRX STIについては、『WRX STI EJ20 ファイナルエディション』が555台限定で発売され、2.0リットルの「EJ20」エンジンとともに、生産を終了している。
しかし、米国仕様の2021年モデルでは、WRXがベースグレード、「プレミアム」、「リミテッド」の3グレード、WRX STIがベースグレード、大型リアウイング付きの「リミテッドウイング」、小型リアスポイラー付きの「ロープロファイル・トランクスポイラー」の3グレード、合計6グレードが設定される。
WRX STI の2.5ターボは最大出力310hp
2021年モデルのWRX STIには、2.5リットル水平対向4気筒ガソリンターボエンジンが搭載される。このエンジンには、最新の吸気システムやエンジンコンピュータ、ハイフローの高性能エグゾースト、強化ピストンなどが採用されており、最大出力は310hp、最大トルクは40.1kgmを引き出す。
足回りには、STIチューンのビルシュタイン製ダンパーを装着した。マシーン仕上げのブラック塗装の19インチアルミホイール、245/35R18サイズのパフォーマンスタイヤ、6ピストンフロントキャリパーと2ピストンリアキャリパーのブレンボ製パフォーマンスブレーキを装備する。
インテリアは、「Ultrasuede」をキャビン全体に使用した。前席と後席には、赤のステッチが施されたレッド&ブラックのレザーボルスターがアクセントに配される。ペダルはアルミ製で、フロアマットにはSTIのロゴが刺繍される。フラットボトムの革巻きステアリングホイールは、オーディオ、クルーズコントロール、Bluetoothのコントロールスイッチが付く。 8ウェイのパワー調整を備えたレカロ製パフォーマンスフロントシートは、2250ドルのオプションで選択できる。
プッシュボタンスタートによるキーレスアクセス、 「SUBARU STARLINK」の7インチマルチメディアプラスシステム、高さ調整コントロール付きステアリングレスポンシブLEDヘッドライト、デュアルUSBポートなどを備えている。
最新の「アイサイト」
WRXの2021年モデルでは、プレミアムにプッシュボタンスタート付きキーレスアクセスが追加された。最新の「アイサイト」とコネクティビティも採用されている。
最新のアイサイトは、プリコリジョン・ブレーキアシスト、プリコリジョン・スロットルマネジメント、車線逸脱および揺れ警告、アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援、車線逸脱防止機能などで構成されている。
「SI-DRIVE」は、ステアリングホイールのスイッチを操作して、インテリジェント、スポーツ、スポーツシャープの3つのモードから選択できる。これにより、ドライバーは、車両の運転特性を調整できる。
マルチメディアシステム「SUBARU STARLINK」
2021年モデルには、最新の車載コネクティビティを装備した。標準のSUBARU STARLINKの6.5インチマルチメディアシステムは、6.5インチの高解像度タッチスクリーンを備える。Appleの「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」も導入されており、スマートフォンとの連携が図られている。Bluetooth、「SiriusXM」、オールアクセスラジオ、「TravelLink」も利用できる。
プレミアムグレードは、ダークグレー仕上げの18インチアルミホイール、ヒーター付きフロントシート、フォグランプ、パワームーンルーフ、ウェルカムライティング、自動ヘッドライト、7インチの高解像度タッチスクリーンが付くSUBARU STARLINKの7インチマルチメディアプラスシステムを装備している。
リミテッドグレードは、プレミアムのアイテムに加えて、パワーランバー調整付きの10ウェイパワーシート、ステアリングレスポンシブLEDヘッドライト、LEDフォグランプが装備される。
さらに、「HarmanKardon」製スピーカーシステム付きのSTARLINK 7インチマルチメディアナビゲーションシステムを追加し、レーンチェンジアシストとリアクロストラフィックアラートを備えたブラインドスポット検出が可能なオプションパッケージを、2100ドルで用意した。スポーツリニアトロニックCVTを選択すると、オプションパッケージにリバース自動ブレーキとハイビームアシストが含まれる。
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