スキップしてメイン コンテンツに移動

「完」不動産投資へのこだわり!6  不動産活用の新選択!「住宅サブスクリプション」は変革を起こすか「不動産 投資 初心者 勉強」

不動産活用の新選択!「住宅サブスクリプション」は変革を起こすか

サブスクリプションというと「定額制サービス」というイメージを持っている人も多いかもしれません。サブスクリプションとしては車や洋服、音楽配信などがおなじみですが、その波が不動産の世界にも押し寄せているのです。「住宅サブスクリプション」と呼ばれるサービスが登場し定額制で各地にある住宅を利用できることから「定住以外の選択肢」として人気を集めています。
ここでは住宅サブスクリプションが人気を集めている理由と今後の不動産投資への影響について解説します。

住宅サブスクリプションとは

不動産,活用,住宅サブスクリプション
(画像=Pixelbliss/Shutterstock.com)
住宅サブスクリプションは新しい概念なので最初に概要を確認しておきましょう。毎月定額料金を支払うことで「使い放題」になるのがサブスクリプションの特徴ですが、このサービスを住宅に当てはめた形が住宅サブスクリプションです。単なる「住み放題」であれば従来の賃貸住宅と同じですが、住宅サブスクリプションではサービス事業者が提供している各地の住宅物件を自由に利用することができます。
例えば業界大手のHafH(ハフ)は、「定額で世界中住み放題」がキャッチコピーです。日本国内では東京、大阪をはじめ兵庫や静岡、石川、山口など海外にはマレーシアやベトナム、オーストラリアなどで物件が利用できます。これらの施設はいずれもゲストハウス形式になっているため、定額料金で各地を泊まり歩くことができるのです。

優良物件への近道、投資での不動産販売会社を選ぶコツ


多くの優良物件は「人」を介して見つかる

ここからは、具体的な優良物件の探し方のコツを見ていきます。優良物件は、不動産販売会社の店頭に並ぶマイソクやインターネットに公開されている情報から見つけることもできますが、そうした誰もが手に入れることができる情報源から探し出すのは、容易なことではありません。
ですから、いかに情報を早く手にするかが大事になってくるのです。そこでポイントになるのが「人」です。公にはされていない物件情報や、「◯◯さんがアパートを売りたがっている」という話を、人的ネットワークを駆使して仕入れていくのです。
その「人」とは、当然ながら第一候補になるのは不動産販売会社です。といっても、不動産販売会社ではなく、不動産販売会社に勤める「人」とつながるということです。
ここで、多くの人が勘違いしているポイントがあります。それは、「お客さまは神様」というフレーズです。つまり、不動産販売会社に対して、「こっちはお金を出す神様だぞ」という態度を取ってしまう人が多いのですが、これはご法度です。
不動産販売会社は多くの顧客を抱えています。そのなかであなたは特別な顧客になる必要があります。もちろん相当な大金持ちの人であれば、どのような態度を取ってもいいでしょう。しかし、「絶対に間違った買い物はできない」と考える、本書の読者である皆さんは、誠実な対応を取っておいたほうがいいでしょう。
それは、ペコペコと頭を下げるという意味ではありません。
自分がどういう条件の物件なら買いたいと考えているのかを明確にして伝えること。もらった連絡には、「イエス」であるにしろ「ノー」であるにしろ、迅速にレスポンスを送ること。メールや電話だけで済まさず、月に1度は直接コミュニケーションを取ること。その際には、ちょっとしたお土産を忘れないことなどが必要です。
そのようにして関係性をつくり、その人にとって特別なお客さまになることができたら、ポータルサイトや別の顧客に紹介する前に、あなたのところに物件情報を持ってきてくれるようになります。そのような環境を構築するのが理想です。あとは、より詳しい理想の物件像を伝えることで、それに合った物件を探してきてもらえるようにします。
ただ、10人も20人も、そのような人間関係をつくっていたら、体がいくつあっても足りません。担当者レベルで2〜3人ほど太いつながりがつくれれば十分です。
では、その2〜3人はどう選べばいいのか。実は、不動産販売会社によって、あるいはそこで働く人によって、数多くある物件の中でどれを紹介するのかというのは、案外バラバラで特徴があります。手当たり次第に送ってくるところもあれば、利回りのよいものばかりを送ってくるところ、わけあり物件が多いところもあります。
ですから、最初は少し多めに不動産販売業者の担当者と会ってみましょう。その後に、自分の感覚や好みに合っていると感じる相手に絞っていけばいいのです。
ただし、販売会社の担当者と知り合うために各社のウェブサイトから会員登録をする場合は、個人情報が伝わるので、営業の電話が頻繁にかかってきたり、メールが湯水のように送られてきます。もし、営業色が強い会社だった場合は断わるなどしていきましょう。また、個人情報の漏洩も問題になっています。信用できる会社に限り、個人情報を開示しましょう。

優良物件を紹介してくれる「味方」はどこにいる?

そうした皆さんの味方となってくれる人は、不動産販売会社だけに限りません。ほかにも銀行、工務店、リフォーム・リノベーション会社なども物件情報を持ってきてくれる可能性があります。
ただ、やはり第一選択は不動産販売会社です。特に一棟目を購入する前だと、不動産販売会社一択になります。工務店などは、実際にマンションを持つようになってからつながりが生まれ、仕事をお願いすることによって、強固な関係がつくれるようになります。彼らも事業者です。したがって、「この人に物件を紹介したら、うちに仕事をくれる」という期待値を込みで紹介するケースが多いからです。
ここで、私なりの不動産販売会社を選ぶコツをお伝えします。
自分が住んでいるエリアにある不動産販売会社がよいということはなく、むしろより大事な視点は、レスポンスのスピード感です。反応は、早ければ早いほどいいでしょう。それは、その人が誠実であるかどうかのものさしになるばかりでなく、あなたがどれだけ重要な顧客と認識されているかもわかるからです。加えて、実際に購入する段階に入ったらスピード勝負になるので、単純に仕事が早くないと、買い逃してしまう可能性が高まります。その意味でも、レスポンスは早いほうがいいのです。
また、不動産販売会社は「大手のほうが安心だ」と考える人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。むしろ大きなところほど、担当者の裁量が小さいことに加え、お金持ちの顧客をたくさん抱えていることも少なくないのです。頭にあるのは、税金対策になるようなキャッシュフロ―があまり出ない物件であることが多いのが実情です。
ですから、投資用不動産ばかりを扱っていて、そこまで規模が大きくないところがお勧めです。具体的には4〜5人で会社を回していて、濃い人間関係のなかで勝負しているところです。私が懇意にしている不動産販売会社で「全社を挙げて、物件購入のお手伝いをさせていただきます」といわれ、その対応に喜んでいたら、社員が2名の会社だったということもありました。ただ、そういった会社は、誠心誠意、対応してくれるように私は感じています。
私の経験上、不動産販売会社同士は連絡を密にしている、という印象があります。特に地域に根ざしたようなあまり大きくないところは、その傾向が強いと思います。そういった不動産販売会社は、「◯◯さんの紹介」というだけで、一気に距離を縮めることができます。皆さんはすでに会社の経営者ですから、いろいろなお付き合いをお持ちでしょう。たとえば社員用の賃貸物件を扱ってくれている不動産販売会社があったら、そこから口をきいてもらうといいのではないでしょうか。

「味方」ができたら積極性と少しの厚かましさで一棟目を手に入れる

中小企業取引
(画像=PIXTA)
投資用物件を扱う不動産販売会社と関係性がつくれたら、「自分はこういう物件がほしいと思っている」ということを積極的に情報発信します。
場合によっては、将来の投資家像を語るのもいいでしょう。たとえば「10年後には5棟のマンションを保有したいと思っている」といった設計図を伝えるのです。すると、相手は「今回のお付き合いだけでなく、今後もこの人は物件を購入してくれそうだ」と思うわけです。すると、たとえ過去に不動産投資の実績がないあなたにも、一棟目としてよい物件を持ってきてくれる可能性が高まります。
また、雑談のなかで自分の本業について触れてもいいでしょう。すると、相手はこう思います。本業でお金を借りている経験があるなら、融資を受けるということに慣れているし、抵抗はないだろう、と。
というのも、会社員で投資家を目指している人などは、どうしても不動産の融資金額にびっくりして、土壇場で腰が引けてしまうことが多々あります。「本当に1億円も投資していいのだろうか」と。本人だけでなく、家族から「待った」がかかることもあります。
一方、自分で会社を経営しているような人は、数千万〜1億円くらいの融資はさして珍しいことでもありません。ですから、安心して物件を紹介できるというわけです。
さらに、経営者は事業計画書を考えたり、作成したりすることにも長けています。ですから、不動産投資における展望も、スラスラと伝えられるでしょう。
先に、不動産販売会社にとって顧客はあなただけではない、ということをお伝えしました。だからといって、必要以上に自分を小さく見せる必要はありません。
むしろ、少し厚かましいくらいの態度で、自分がいかに優良な顧客なのかを伝えることは、その後の不動産販売会社とのお付き合いにも好影響を与える可能性が高いといえます。

実はインターネットでも優良物件は見つかる

インターネットでも優良物件は見つかります。不動産物件ポータルサイトでも、Wゲインシートの数字で、基準に近いような物件はときどき出てきます。
そうしたときに、大事なことはふたつ。まずスピード。何度もお伝えしているように、いい物件はライバルがたくさんいますから、いかに早く買いますと手を挙げるか。そして、融資の話を通すかがポイントになります。
少し前までは「買います」と申し込みを行った順番が重視されていましたが、私の感覚では数年前から融資が通った順番を優先するようになりました。不動産投資家の数が増えていることや、いろいろなレベルの不動産投資家が出てきたことによって変わった、というのが私の見解ですが、とにもかくにもお金の都合がついた人の優先順位が上ということになってきました。その意味では、もちろん現金(キャッシュ)がいちばん強いわけですが、次に資金調達に見通しがついた人が強いのです。
とはいえ、売り手や不動産販売会社も人間関係、業者間関係のなかで生きているので、やはり知り合いに売りたいという側面もあります。ですからスピード=人間関係という部分もありますので、インターネットでいい物件が見つかる可能性があるといっても、不動産販売会社との関係性を軽視していいわけではありません。
もうひとつ大事なことは、不完全な物件にこそ、優良物件が眠っている可能性があるという視点です。
たとえばポータルサイトに掲載されている物件で、売れ残っているものがあったとします。そうした物件のなかには、「ここの数字さえ変われば、買いなのに」というものがあります。極端な例でいえば、「物件価格が1億5000万円から1億3500万円になれば買うのに」といった具合です。そのようなケースで、うまく交渉できるのが経営者です。
日頃、本業で培ってきた交渉力で値引きに成功すれば、晴れて優良物件が手に入るというわけです。
売れ残っているのには、理由があります。その理由を知恵と工夫で解決できれば、まったく問題ないわけです。交渉の仕方は、売れ残っている原因を指摘していく、というようなやり方ではありません。
「自分はこういうスタンスで不動産投資をしている。この物件は、立地も築年数も理想に近いのですが、物件価格が想定よりも300万円高いのです。ですから、あと300万円安くなれば買います」と直接、伝えるだけでいいのです。
このときに、「安くなったら検討するんですが」というような中途半端なことではなく、きっぱりと「◯◯円安くなれば買う」と断言することです。
もちろん売れ残っている原因が心配だという人もいるでしょう。たとえば、踏切が近くにあって、音と照明が気になるという物件だったとします。
それならば、遮光カーテンを設備として入れ、防音設備を入れればいいわけです。その2つに300万円がかかるならば、300万円が値引きできればいいですよね。
ただし、気をつけないといけないのは、「買います」と断言しておきながら、値引き交渉後に「買わない」と態度を翻した場合、間に入ってくれた不動産販売会社との関係性にヒビが入ります。特に私がお勧めしたようなあまり大きくない規模でやっている不動産販売会社は、人間関係のなかでうまく商売をしているところばかりです。そういう相手の顔をつぶしてしまえば、その後の関係はなくなってしまいます。
経営者のための初めての不動産投資戦略
曽我 ゆみこ(そが ゆみこ)
化粧品会社経営。投資家。不動産投資にて、インカムゲインとともにキャピタルゲインもプラスにすることを目指した「Wゲインスクール(WゲインCLUB)「金持ち大家さんファミリー」を主宰。また、「クオンタムリーヴの会」では、不動産投資家を目指す経営者が、本業でさらに活躍をするために、不動産投資家を目指す経営者のサポートをしている。2010年、がんにかかり、抗がん剤治療を開始。働かなくても経営が成り立つようにと不動産投資を思い立つ。その後、頭金1000万円で都内近郊の駅近物件を選び不動産投資を始め、資産6億円、返済比率40.11%以下にて運用。40代以上の女性の自立支援塾「乙女塾40」塾長を務める。著書に『毎月100万円! 確実に増える不動産投資』(辰巳出版)がある。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます


マンション投資とクラウドファンディング投資の利回り比較、リスクや注意点も


1.区分マンション投資の特徴

区分マンション投資とは、マンションの1戸(あるいは複数戸)の現物資産を購入し、それを賃貸して家賃収入を得たり、売却して利益を得たりする投資方法です。
投資対象となる物件は新築・中古、ワンルーム・ファミリータイプなどの区別に分けられ、築年数・広さ・立地などで購入に必要な費用や収益性が異なります。
例えば、同じ都内の物件でもワンルームよりも広いファミリータイプのほうが購入価格・売却価格や家賃の水準が高くなります。ファミリータイプは年間の家賃収入も高くなりますが、1室あたりの家賃が高い分、空室リスクが高くなる特徴があります。

2.クラウドファンディング投資の特徴

クラウドファンディングは、インターネット上で資金を集め個人や事業者などに投融資する仕組み(=プラットフォーム)のことです。運営事業者は、「資金調達をしたい人」と「投資をしたい人」を結びつけ、両者を仲介する役割を担います。
クラウドファンディングは主に「投資型」と「非投資型」に分かれ、投資型としては「融資(貸付)型」「ファンド型」「株式型」の3種類があります。
融資型は「ソーシャルレンディング」とも呼ばれており、ファンドが個人投資家から募った資金を借り手となる企業等に貸し付け、投資家へのリターンとして元金の返済や利子を分配する投資です。
ファンド型は特定の事業(不動産事業を含む)やプロジェクト等について投資家から資金を募る仕組みで、投資家は事業等の成果に応じて配当金やサービス等が得られます。社会貢献性の高い事業等への投資などが多いものの、元金割れや無配当の可能性もあります。
株式型は、未上場企業が発行する有価証券(未上場株など)をもとに多数の人から少額資金をインターネット上で集めるタイプになります。投資家は業績に応じて配当金が得られ、将来株式上場や事業の売却などにより大きなリターンが狙える可能性があります。

3.利回り等を徹底比較!収益性が高いのはどっち?

ここで区分マンション投資とクラウドファンディング投資の利回りや初期費用、リスク等を比較するので確認しましょう。

3-1.利回りが高いのは?

築年別に見た都内の区分マンションの表面利回り(=費用等を考慮しない利回り)の目安は次のようになります。
新築物件3~4%前半
築20年程度までの中古物件3~5%台
築20年から築35年程度の中古物件6~10%台
上記の利回りの値は満室状態を想定した値になるため、空室や滞納が発生した場合は低下します。また、管理費や固定資産税等の税金は含まれていないため、これらを考慮した実質利回りはさらに低下することになります。
次に、区分マンション投資と比較しやすいように不動産を対象とする不動産投資クラウドファンディングの利回りを紹介します。不動産投資クラウドファンディングとは、インターネット上で多数の投資家から資金を集め、その資金をもとに不動産を運用し運用益や売買差益を投資家に分配するという仕組みのことです。
今回は不動産投資クラウドファンディングとして人気の以下サービスの利回り(満室状態・税引前)をご紹介します。
サービス名利回り事業内容
OwnersBook(オーナーズブック)2.0~6.0%融資型(お金を借りたい企業に対して不動産を担保にとって融資するタイプ)とエクイティ型(不動産の賃料収入や売却益を分配金の原資とするタイプ)を提供しています。
Rimple(リンプル)5.0%前後プロパティエージェント株式会社が運営するサービスで、案件は都心の投資用マンションが中心となっており、永久不滅ポイントが投資に使えるメリットがあります。
CREAL(クリアル)3.0~5.0%保育園、学校、ホテルやマンションなど多彩な不動産を対象とする不動産投資クラウドファンディングです。
Jointoα(ジョイントアルファ)3.4~5.0%穴吹興産株式会社が運営するサービスで、地域に眠る不動産価値の高い物件などを発掘するといった地域創生にも取り組んでいます。

3-2.初期費用がかかるのは?

都内のマンションを購入する場合、新築ワンルームなら数千万円、中古なら数百万円の資金が必要です。
金融機関などで不動産投資ローンを組むことも可能ですが、金利は住宅ローンよりも高めになります。フルローン(=全額借り入れ)できない場合は、2割程度の頭金を求められることもあります。
一方、クラウドファンディング投資は少額から始められます。1口1万円程度で参加できる不動産案件もあり、まとまった資金を必要としないのが特徴です。なお、サービスによっては案件ごとに投資できる金額に制限を設けている企業もあります。

3-3.リターンの金額が大きいのは?

新築ワンルームの利回りは4%程度ですが、投資額が数千万円と大きいため、そのぶん利益も大きくなります。例えば、満室時の表面利回り3.74%のワンルームマンション(2,440万円、練馬区)の場合、満室時家賃収入は年間91.3万円(月収7.6万円)となります。そこから様々な必要経費やローンの返済などの支出を引いた手残りが収入になります。
一方、クラウドファンディング投資では10%以上の利回りを狙える場合もありますが、少額投資なのでリターンも小さめです。例えば想定利回り7.0%の不動産ファンドを10口購入した場合(1口10万円)、年間あたりの予想分配金は約7.7万円となります。
物件によって大きく異なるため、区分マンション投資とクラウドファンディング投資のどちらの方がリターンが高いかは一概に言えませんが、平均投資額が大きいぶん区分マンション投資のほうが金額的には大きなものになるでしょう。

3-4.運用しやすいのは?

区分マンション投資では不動産に関する一定の知識が必要になります。特に物件の良し悪しを適切に見極める知識や経験などが重要です。
例えば「ローンを組んで物件を買えるかどうか」だけでなく、築年数・広さ・立地・周辺相場・将来の賃料下落率等を参考に、実質利回りを含めて物件の収益性を判断する必要があります。
また物件購入後は賃貸業を営むことになるので、入居者探しや物件の修繕などの様々な維持管理業務が伴います。これらの業務は管理会社に委託することもできますが、家賃の数%程度の費用がかかります。
さらに、家賃収入などの不動産所得がある場合は、基本的に確定申告をする必要があります。家賃収入だけでなく、減価償却費など事業に要した経費も計上した上で申告を行う必要があるため、記帳や確定申告書記入の手間や、これらを税理士に依頼する場合は報酬の支払いが発生することになります。
一方、クラウドファンディング投資では運営事業者が選定した物件(ファンド)内容を理解できる程度の知識があれば運用可能です。投資する際はサイト上で気になる案件を選んで応募し、分配金を待つだけでいいので手間もかかりません。利益が出ても、その年に発生したその他の給与所得・退職所得に該当しない所得が20万円以内の場合は、原則として確定申告の必要もありません。

3-5.運用期間が長いのは?

投資方針にもよりますが、区分マンション投資では投資期間が10年以上の長期に及ぶことも珍しくありません。
一方で周辺の賃料相場が下がった時や、大規模修繕が迫った時、急に現金が必要になった時など、個人の事情に応じて売りに出すことができます。個別条件によるため一概には言えませんが、売りに出してから数ヶ月程度で現金化することが可能です。
一方、クラウドファンディング投資の中でも不動産投資型の運用期間は比較的長めです。大体3カ月~1年までの案件が中心となり、長い場合でも3年程度です。なお、運用期間の途中解約は原則できないので、急にお金が必要になってもすぐには現金化ができません。

3-6.リスクが大きいのは?

株式投資などに比べると値動きが緩やかなため、不況に比較的強いのが不動産投資の特徴とも言われますが、マンション投資では様々なリスクがあります。空室リスク、家賃滞納リスク、金利上昇リスク、自然災害リスク、売却リスクなど、購入者の知識や経験等が浅いとその対応に苦慮することもあるでしょう。
なかでも賃借人がなかなか決まらないという空室リスクへの対策は不動産投資の成否を大きく左右するポイントになります。そもそも入居者が付かなければ家賃収入を得ることはできないので、入居需要を適切に見極める必要があります。
必要に応じて入居者募集の広告を見直したり、家賃を下げたりするなど、不動産会社と相談して対応することが重要です。
一方、クラウドファンディング投資のリスクは「元本割れ」「投資先、融資先企業の倒産」が挙げられます。担保付き案件の場合や、運営企業が一定の範囲を負担する方式(劣後方式)の場合、投資家の損失負担はある程度軽減されますが、元本が100%保証されるものではありません。
それぞれにリスクはありますが、投資額が大きいぶん区分マンションのほうがリスクは高くなります(そのぶんリターンの期待値も大きくなります)。上述の通りリスクの種類も幅広いため、投資を検討する際は慎重にリスクヘッジを行うことが求められます。

4.腰を据えてじっくり取り組みたい方は「区分マンション投資」

区分マンション投資は、金融機関の融資を利用して、大きな収益を上げられる可能性のある投資方法です。
ただし、初期費用としてまとまった資金が必要になるほか、物件選びから購入後の賃貸管理、将来の売却まで考える必要があるため、腰を据えてじっくり取り組む必要があるでしょう。
物件選びでは入居需要などを調査する必要があるので、物件を取り扱っている不動産会社の担当者と相談したり、必要に応じて不動産投資セミナーに参加したりするなどして、一定の知識を身につけることが大切です。
また、建物は築年数に応じて経年劣化するので、資産価値も徐々に減少します。
節税対策や相続税対策として不動産を購入するケースも見受けられますが、物件のタイプや築年数によってその効果の程度は大きく異なるので、各リスクを考慮した上で正しく計算することが大切です。

5.少額資金で手軽に始めたい方は「クラウドファンディング投資」

クラウドファンディング投資は、不動産に関する知識や経験は必ずしも問われないので、投資初心者の方にも向いています。
現物不動産投資と比べてリターンの金額は小さいものの、1口1万円程度から投資でき、徐々に口数を増すことも可能です。応募・入金・契約後は分配金や元金の返還を待つだけなので運用の手間もかかりません。
リスクとしては、運用状況によって投資元本の一部が毀損したり、運営企業もしくは貸し付け先の企業が倒産したりした場合には全額返還されない可能性もあります。そのため投資初心者の方は、利回り(≒リスク)が低く担保付きの案件や優先劣後方式のものを目安に選ぶのがおすすめです。
なお、クラウドファンディング投資はその手軽さから、案件応募が殺到しやすいのも特徴です。特に高利回りで最低投資金額が低い案件は応募が殺到するので、公開後、即締め切られることがあります。
気になる案件がある場合は早めに投資家登録をするなど、情報収集を定期的にすることも大切です。

まとめ

区分マンション投資とクラウドファンディング投資の利回りには一見大きな差はありませんが、長期にわたって大きな資産を形成する場合は、融資を受けることでレバレッジが効く区分マンション投資が役立ちます。
一方、クラウドファンディング投資は比較的短期の運用で投資額も小さいため、リターン規模は小さいもののリスクを抑えた投資が可能です。
投資対象も高利回りが狙える案件から地域創生・社会貢献につながるファンドなどまで種類が豊富です。投資経験者に限らず初心者の方も参加しやすいのが特徴と言えます。
この記事を参考に不動産投資を始める方は、自己資金や投資方針などを考慮した上で、ご自身に最も合う投資タイプを検討してみてください。


「レンタルスペース投資」のメリット・デメリット


投資として考えたときのレンタルスペースのメリット

レンタルスペースのニーズが高まっている理由の1つに「シェアリングエコノミー」が大きく関係しているといわれています。
シェアリングエコノミーとは、モノや場所、スキルなどを共有することです。
SNSなどによって個人同士が常時オンラインで繋がるようになったことで、ニーズを必要としている人同士でモノやスペース、スキルをシェアしやすい環境となり、レンタルスペースの需要も拡大したと考えられます。
では、レンタルスペース投資は具体的に投資としてどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1:初期費用が安い

レンタルスペース投資の基本的な考え方は、空いているスペースの有効活用です。
そのため、ゼロから物件自体を購入したり建てたりするのではなく、自分自身が保有している物件の空室を有効活用したり、物件を賃貸してレンタルスペースとして運用するケースが一般的なので、ほかの不動産投資法に比べると初期費用がとても安いという特徴があります。
自身の保有物件でレンタルスペース投資を始める場合は、ニーズにあった家具、設備類を買い揃えるくらいです。

メリット2:築年数の影響を受けにくい

レンタルスペース
建物を人に貸す場合、貸し出す期間が短ければ短いほど築年数の影響を受けにくくなるという傾向があります。
2年契約で住むとなるとユーザーの判断はシビアになりますが、1時間借りるだけのスペースであれば、築年数を気にするユーザーはほとんどいません。
必要とする設備が整っていれば、築年数が古くても十分勝負になります
そのため、築年数が古いことが原因で空室が増えている物件については、レンタルスペースに転用することで収益が回復する可能性もあるでしょう。

メリット3:収益性が高い

建物を他人に貸す場合、貸し出す期間が短くなればなるほど、時間当たりに換算した単価を高くすることができます。
例えば、家賃6万円の物件をレンタルスペースに転用した場合、1時間1,000円で運用したとして1日5時間の利用があったとすると1ヵ月の収益は5,000円×30日=15万円にもなります。
稼働率が維持できれば、1時間単位で細かく貸し出すことができるレンタルスペースのほうが高収益なのです。

メリット4:価格変更などフレキシブルな対応がしやすい

2年間で賃貸借契約を結ぶと、少なくとも家賃は2年間変更することができず、更新のタイミングでも借主が了承しなければ実質的に金額の変更は難しく、また、契約内容についても基本的には途中で変更ができません。
対してレンタルスペースの場合は、状況に応じて価格や使用細則などをフレキシブルに変更できるため、市場のニーズや経営状況に合わせて柔軟に対応することが可能です。

投資として考えたときのレンタルスペースのデメリット

レンタルスペース投資はほかの不動産投資法とは異なる点が多く、デメリットについては次のようなことがあります。

デメリット1:収入が不安定

時間単位で貸し出すことで単価は上がりますが、その分収入が不安定になるというリスクもあります。
通常の賃貸借契約であれば、長期的な収益がある程度保証されたような形になりますが、レンタルスペースの場合は常に単発で予約を取らなければならないため、先の収益が読みにくく不安定になりやすいです。

デメリット2:住居より立地条件がシビア

レンタルスペースは築年数の影響を受けにくい一方で、立地条件についてはシビアです。
気軽に利用しやすい駅前周辺でアクセスしやすい場所でないと、利用者が定着せず収益が安定しない原因となる可能性があります。
シェアオフィス

デメリット3:融資を利用しにくい可能性

物件を購入してレンタルスペース投資をするとなると問題なのが「融資」です。
収益が安定しやすいアパート経営に比べ、レンタルスペースの場合はより事業性が強いため将来的な収益の見込みが立ちにくく、金融機関から融資を受けにくい可能性があります。

デメリット4:手間が多い

レンタルスペースは稼働率がよくなればなるほど、利用者の回転が多くなるため清掃や鍵の受け渡し、クレーム対応といった手間も増えます。
最近では外部委託も可能になってきていますが、自分ですべて対応するとなるとサラリーマンの方が副業としてやるにはちょっと厳しいかもしれません。

デメリット5:レンタルスペースとして利用可の物件が少ない

レンタルスペースという投資モデルは最近できたものなので、実際に物件を賃貸して始めようとすると審査の段階でNGになってしまい貸してもらえないケースがよくあります。
特に居住用の区分マンションなどについては、管理規約などで住居以外の使用を禁止しているケースが多いです。

まとめ

レンタルスペース投資は不動産投資というよりも、事業としての性質がとても強い投資法なので、収益を安定させるためにはある程度の経験とノウハウが求められます。
うまく稼働すれば高利回りを期待できますが、いきなり物件を購入して始めるとなるとかなりのハイリスクを伴いますので、基本的には物件を賃貸して始めた方がよいでしょう。

「30代の女性」こそ不動産投資を始めるべき明確な理由とは?

30代女性だからこそ考えるべき資産形成

女性にこそ「将来の資産形成」について考えてほしいと考えます。その理由は男性と比較して、結婚・出産・復帰・離婚などライフプランが変わりやすいからです。

おひとりさまの場合はもちろん老後について考える必要ありますし、結婚して家族ができた時も備えが必要です。特に今や3組に1組は離婚する時代で、その万が一にも備える必要があります。

特に30代の女性は、結婚、出産、離婚など最も変化が起きやすい年代です。何が起きても慌てないように準備しておくことが大切なのです。そのために、どんなにライフプランが変わっても続けられるような資産形成・資産運用を考えていきましょう。

不動産投資が30代女性に適している、3つの理由

株式、FXなど数多く投資商品があるなかで、筆者がファイナンシャルプランナーとして、30代女性には不動産投資をオススメしています。

理由1)不動産投資ローンの融資が通りやすい
不動産投資は株や投資信託等と違い、不動産を担保に金融機関から融資を受けて始めることができます。一方、不動産投資ローンが通らなければ多額の現金がないと始めることができません。

30代になると年収も上がり、勤続年数も伸びることで銀行から見た信用力が上がります。また、出産された方も育休を終えて仕事復帰し、収入も戻ってきたという方もいらっしゃるでしょう。

つまり、30代の女性は融資を受けるのに有利な条件を揃えているため、融資が通りやすいのです。

理由2)ほとんど手間ひまかからないため本業などが忙しくてもできる
一般的に女性は日々の家計のやり繰りは得意ですが、投資など長期のお金について考えるのは苦手、男性はその逆の方が多いといわれています。

しかし、不動産投資は株やFXと違い、管理をプロの不動産会社に委託してしまえば、オーナーはほとんど手間をかけることなく運用することができます。毎月銀行口座に家賃が振り込まれ、それをローンへの返済をするという流れができるのです。

不動産投資はほとんど手間暇がかからないため、仕事に趣味に家事・育児に、忙しい女性でもできるのです

理由3)ライフプランが変わっても続けられる
「独身の時にはお金も自由だったので、毎月5万円保険や投資信託の積み立てを始めたけど、出産して育児休暇に入ってしまったので続けられなくなってしまった」

そんな女性の声をよく聞きます。

不動産投資は融資状況や選ぶ物件のタイプにもよりますが、基本的に毎月のローン支払いは入ってくる家賃収入で賄うことができます。月々の負担としては1万円程度見ておけばお釣りがくるでしょう。自己資金の負担が少ないことからライフプランが変わっても続けることが可能なのです。

とはいえ、空室時のローン負担、設備交換などの費用を負担するケースもあるので注意が必要です。

不動産投資…初心者でも失敗しないためのポイント

「初心者でいきなり不動産投資は怖い!」と心配される方も多いですが、どの投資商品もみなさんは初心者からスタートしています。商品の仕組みについてきちんと理解し、初心者でも失敗しないポイントをおさえおくことが重要です。

不動産投資初心者でも失敗しない3つのポイントを見ていきましょう。

ポイント1)物件の立地を間違えない
初心者の方は、まずは入居ニーズが高く安定した家賃収入を見込める物件を持ち、慣れてきたらリスクをとって収益性の高い物件を狙っていくことがオススメです。そのためには東京23区内、駅から徒歩10分以内の物件から始めましょう。また、どんなに収益性の高い物件でも入居者が入らなければ利回り0%であることを覚えておきましょう。

ポイント2)投資している意識を忘れない
「任せっきりにできるのが不動産投資のいいところでは?」と思われた方もいるようです。不動産会社のなかには、みなさんが任せっきりだとわかると各種費用を知らずに加算してくる悪い会社があるのも事実です。そうならないようにしっかり投資している意識を持ち、不動産会社・担当者に任せっきりにし過ぎないようにしましょう。

(3)担当者の重要性
もし、あなたが不動産投資初心者なら物件選びと同じぐらい担当者選びにも力を入れましょう。不動産投資は入口の物件選びはもちろん大事ですが、購入後にどのように管理・運用していくか、売却を含めた出口戦略をどう考えていくかがより大切です。

筆者が考える最も理想な担当者選びのポイントはこちらです。

● 不動産業界歴は最低5年以上
●いくつかの会社を経験している
●FP資格があるなど不動産以外の知識も持っている
●担当者自身も不動産投資を行なっている
●不動産投資以外の投資もアドバイスできる

間違っても「この担当者はがんばっているから応援してあげよう」などと気持ちの部分で購入しないようにしましょう。不動産投資は購入後、株や投資信託と違ってすぐにやめられないのが難点です。担当者があなたの資産を守ってくれるわけではありません。

カンボジア不動産投資の特徴は?メリット・デメリットや注意点も解説


1.カンボジアで不動産投資をするメリット

カンボジアで不動産投資をするメリットとして、経済成長率の高さと為替リスクを抑えられる点が挙げられます。そのほか、カンボジアの外国資本に対する規制は、他国と比較して緩やかな特徴があります。

1-1.カンボジアの2020年の経済成長率予測値は7%前後

カンボジア中央銀行(NBC)は「マクロ経済および金融部門に関するレポート(クメール語)」を発表し、2020年の経済成長率の推計は、今年の経済成長率を7.1%と予測しました(ただし、世界銀行は6.8%と予測)。
国際通貨基金(IMF)は、2020年の日本経済の実質国内総生産(GDP)成長率を0.7%と予測しています。カンボジアの経済成長率は、日本と比較してかなりの高水準となっていることが分かります。

1-2.カンボジアは米ドルが使えるため、為替リスクを抑えられる

カンボジアでは都市部で米ドルが流通していて、街中でも米ドルを使えます。このため、カンボジアの通貨「リエル」ではなく、米ドルで家賃収入を得ることが可能です。
カンボジアでは1990年代初頭まで約20年に渡る内戦が続いていた影響から、自国通貨のリエルが国内であまり信用を得ていません。そのため、当時も国外から流入していた米ドルが現在でも一般的です。
カンボジアは経済が好調なことも投資対象として優秀な理由の一つですが、経済を見ると、例えばベトナムも比較的経済が上向きです。しかし、ベトナムでは通貨はベトナムドンしか流通していません。ベトナムドンと米ドルとを比較すれば、米ドルで家賃を得られるカンボジアの方が為替リスクを抑えやすいと言えます。

1-3.金融機関への預金金利が高い

カンボジアでは、USドル建ての定期預金金利が12ヶ月で4%〜5%となっています。2020年2月時点で、カンボジア国内最大手のアクレダ銀行では12ヶ月定期預金の金利が4.5%です。(*アクレダ銀行ホームページ「ACLEDA Bank Plc.」を参照)
日本ではマイナス金利政策が続いており、金利はかなり低い状況が長期化しています。日本の大手三行(みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行)における1年定期預金の利率はいずれも0.01%です(2020年2月現在)。日本の銀行と比較すると、金利の高さは大きな魅力です。

1-4.非居住者の銀行口座開設が比較的容易

カンボジア国内で大手のプノンペン商業銀行には、日本語デスクを有する支店があります。海外で非居住者が口座開設するのは難易度が高いです。
何よりも言語の問題が大きく、日本語デスクを頼るかデベロッパーのサポートがないと難しいでしょう。言語の問題をクリアできれば、比較的容易に銀行口座の開設をすることができます。

1-5.カンボジアからの海外送金が比較的容易

カンボジアでは通貨の持ち出しに関する規制が緩やかです。90年代まで内戦が続いていた経緯から、経済成長に関しては外資に頼らざるを得ない状況が続いてきました。このため、他国と比較すると、外資に関する規制がまだ緩やかな状況が続いています。
各国で海外送金に関する規制が厳格化し始めている東南アジアにあって、カンボジアには大きなメリットがあるといえるでしょう。

1-6.カンボジアは日本から距離が近く現地に行きやすい

カンボジアに限った話ではありませんが、海外不動産投資を進めるにあたり、事前に現地を見ずに投資するのは危険です。少なくとも一度は現地を見に行く・売主の担当者に会うほうがベターです。欧米は移動に10時間以上かかることもありますが、カンボジアは日本から6時間前後で行けます。
また、長期的に家賃収入を得ることが目的であれば、物件購入後も機会を見て現地の管理会社にアポイントを取ると良いでしょう。
このように、定期的に日本と現地を往復することを考えれば、距離が近いことは大きなメリットになります。

2.カンボジアで不動産投資をするデメリットや注意点

ここまで、経済成長率の高さや為替リスクの少なさを中心とした金銭的なメリットなどをご紹介しました。続いて、カンボジアで不動産投資をするデメリットや注意すべきポイントについて解説します。

2-1.カンボジア不動産投資ができる不動産会社の比較が難しい

タイやマレーシアなどと比較すると、カンボジアの不動産を取り扱いしている日本の業者はあまり多くありません。選択肢が少ないため、業者そのものの比較は難しくなります。業者を見極めるためには、担当者とのコミュニケーションをしっかり取るようにしましょう。

2-2.日本人投資家の投資対象となる物件は東南アジアの中で比較的高額

カンボジアの不動産投資では、外国人による土地の所有が規制されているため、所有できるのはアパートやコンドミニアムといった集合住宅の2階以上です。そのため、カンボジアの中でも富裕層向けの物件が投資対象となります。
首都プノンペンの不動産価格は1,500万円〜2,000万円台が多く、東南アジアの中でも比較的高額な価格帯になっています。例えば、フィリピンでは1,000万円前後で投資できる物件も多く、より安く物件を購入することが可能です。
購入できる物件が限られているため、物件価格が高額になる点はカンボジア不動産投資のデメリットの一つです。

2-3.プレビルド物件の未竣工リスクに注意

未竣工リスクとは、売主や施工会社の倒産により建設予定の物件がプロジェクトの途中で頓挫し、すでに支払った代金が返金されないリスクのことです。
日本人投資家が投資できる物件は完成前のプレビルド物件が多くなります。プレビルド物件には未竣工リスクがあるため、物件購入前に、売主の財務状況・過去の竣工実績・物件の売れ行きと販売開始時期などをしっかり確認することが必要です。
なお、財務状況が良くて過去の竣工実績があっても、現在販売している物件の売れ行きが良くないと、そのプロジェクトは途中で頓挫してしまう可能性もあります。東南アジアのプレビルド物件では、竣工前に売買契約を締結して回収した資金を、そのまま建設資金に回している例があります。
売れ行きが良くないと、建設資金の回収が追いつかず、建設途中で工事が中止されてしまいます。一度工事中断した物件が再び売れるようになるということは考えにくく、未竣工のままで終わってしまう可能性も高いので注意が必要です。

2-4.家賃設定や入居者ターゲットの妥当性に注意

カンボジアの投資用不動産には長期の家賃保証がついている物件があります。一方、東南アジアで不動産投資に失敗した・詐欺にあったなどの例というのは、主に以下のようなものです。
  • 家賃保証がついている物件だったのに、購入後に家賃が入ってこない
  • 家賃の送金が止まった後、売主と連絡が取れなくなった
日本から買える物件の大半は、カンボジアの中では高級なコンドミニアムです。物件価格の高さから、利回りを稼ぐためには相応の家賃を設定する必要があります。
そのような家賃は現地の富裕層や外国人駐在員でなければ支払えないケースが多いです。このため、富裕層や外国人駐在員の入居が現実的に可能なのか、見極める必要があります。
物件付近にはどのような企業がオフィスを構えているのか、オフィスまでのアクセスは良好か、現地の管理会社は賃貸付の戦略をどのように考えているのかなど、物件の賃貸需要と家賃設定のバランスを確認しておくことが大切です。

まとめ

デメリットや注意点としてあげたポイントの中で、未竣工リスクと家賃保証に関するポイントはカンボジア特有というわけではありません。国が違っていても、プレビルドで家賃保証がついている物件であれば、共通の注意点となります。
ドル建て家賃を得られることや口座開設と海外送金が容易であることを考慮すると、カンボジア不動産投資のメリットは大きいとも考えられます。
カンボジアの不動産投資を始める際は、メリットとデメリットの双方を確認し、慎重に検討しましょう。


「おつり投資」のメリット・デメリットは?サービスの比較も


1 おつり投資とは?特徴・メリット

「おつり投資」は、その名の通りおつりを使って投資が行えるサービスです。買い物アプリなどによって取引記録から自動的におつり額を設定し、運用資金として自動的に積み立てるといったイメージで投資が行われます。どの程度積み立てるかは自分で設定することができるので、家計に負担のない範囲で積み立てることが可能です。
積み立てたお金は、投資の専門家やAI技術を活用したロボアドバイザー等が運用してくれるので、投資初心者でもコツコツと資産形成を狙うことができます。運用方針はサービスにお任せするタイプや、リスクとリターンのバランスを自分で選べるタイプ等があり、ユーザーの幅広いニーズに応えることができる仕組みとなっています。
このように投資知識が無く、少ない運用資金でも始められるのが「おつり投資」の特徴です。では、おつり投資の詳しいサービス内容やメリットを見ていきましょう。

1-1 キャッシュレス決済と家計簿アプリを連携する

おつり投資では、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を利用し、その取引記録を管理する家計簿アプリと連携して積み立てを行います。キャッシュレス決済を行うと、その取引記録が家計簿アプリに記録され、その記録から想定されるおつりが自動的に計算されて銀行口座から自動的に引き落としが行われます。
買い物をしなければおつりは発生しないため、定期的な積み立てと比較するとコントロールがしやすい面があります。いくらまでのおつりを投資に回すかは自由に設定可能なので、初めての場合は負担の少ない金額を設定するのがおすすめです。

1-2 投資知識が不要で、手軽に始められる

おつり投資は、誰でも手軽に始められることを目指したサービスで、サービスに申し込んで必要なアプリを入れればすぐに始めることができます。積み立ては普段通りに買い物をするだけで良いので簡単です。
また、多くのサービスが複数の家計簿アプリと連動しており、運用面もお任せできるため、投資初心者でも手軽に始めることが可能です。投資の知識がない人や、商品知識を覚えるのが面倒という方にも向いたサービスとなっています。

1-3 少額で始められる

おつり投資にかかるお金は、少額で済むのもメリットです。少額投資可能な資産運用サービスは最近増加していますが、おつり投資は毎日のお買い物から自動的に積み立てられるので、数円程度から積み立てて投資に回すことができるタイプもあります。サービスによっては運用金額が大きくなるほど手数料が安くなるタイプもあり、長期投資にも向いています。

1-4 運用の手間がかからない

おつり投資では、資産の運用をサービス提供会社に一任します。いわゆる投資信託の形を取ることになりますが、サービスの多くは複数のETF(上場投資信託)を組み合わせてバランスを図ったポートフォリオで運用されています。
そのため、ユーザーは運用の手間を気にすることなく、貯金感覚で資産形成が狙えるのが特徴です。普段は仕事や家事で忙しく、投資のための時間が取れない方でも、片手間で資産運用を続けることが可能になります。

1-5 お得なポイント連携やキャンペーンなどもある

おつり投資サービスの中には、他のポイントサービスと連携しているものや、キャンペーンによって特典が受けられるものもあります。運用益だけでなく、運用している金額に応じて普段の買い物に使えるポイントやマイルなどが支給される場合もあるので、おつり投資を始めるきっかけにもなるでしょう。

2 おつり投資ができるサービス3選

おつり投資は銀行などの一般的な金融機関などではまだ扱っていません。おつり投資を始めたい方のために、人気のサービスをご紹介します。

2-1 THEO+ docomo

THEO+ docomoTHEO+ docomo(テオプラスドコモ)は、ドコモ利用者向けのおつり投資サービスです。「dカードおつり積立」と呼ばれることもあり、NTTドコモが資産運用会社であるTHEOと連携して運営しています。
THEOはいくつかの質問に応えるだけで、200を超える資産運用パターンからユーザーに適したポートフォリオを提案してくれるロボアドバイザーで、投資対象は主に海外ETFとなっています。THEO+docomoではdポイントを利用して購入した金額から自動的におつりを算出し、積み立てて増やすことができます。
THEO+ docomoでは、最低投資金額としてまず口座に1万円の入金が必要で、その後はおつりだけで運用が行われます。THEO+ docomoでは年率1.0%の運用手数料がかかりますが、その他の利用や出金の手数料は無料です。
dポイントの利用者であれば、預かり資産1万円につき1.5%のdポイントが自動的にもらえるため、手数料を差し引いてもメリットを感じることができるでしょう。THEOの運用実績とポイント還元によって、実質的に年間2桁の収益率でのリターンを期待できるのも特徴です。
なお、THEO+ docomoを利用するには、「本人名義でdカードまたはdカード GOLDを契約している」「本人名義でドコモ携帯回線を契約している」といった条件が必要になるので、事前によく確認しておきましょう。

2-2 マメタス

マメタスとは、ロボアドバイザーの利用者数が国内トップのWealthNavi(ウェルスナビ)が運営するおつり投資サービスです。ロボアドバイザーの中でも人気の高いウェルスナビが自動で運用を行ってくれる上、対応している金融機関が多いので使いやすいサービスとして注目されています。
ウェルスナビでは1,000億円を超える金額が常時運用されており、世界約50カ国1万1,000銘柄に分散投資することでリスクを抑え、運用額から収益が分配される仕組みとなっています。
ウェルスナビを利用する際は10万円の入金が必要ですが、マメタスでは1万円の入金があれば始められます。さらにマメタスではおつりの設定額が100円、500円、1000円と設定でき、利用や出金に手数料がかかりません(※運用手数料として年間に運用額の1.0%が必要です)。
また、マメタスでは「Moneytree」という家計簿アプリを利用します。Moneytreeはマネーツリー株式会社が提供するサービスで、国内2700超の金融機関、クレジットカード、ポイントサービス、電子マネーと連携して利用することができます。そのため、複数の金融サービスをひとまとめにして、おつり投資として運用することも可能です。

2-3 トラノコ

トラノコは業界最安値となる5円からおつり投資が可能なサービスです。ベンチャーのトラノテック株式会社が提供するサービスで、自分で運用方針を決められるなどのユニークな機能が多く提供されています。連携可能な家計簿アプリも多く、ポイントサービスとの連携も充実しており、さまざまなメリットを享受することが可能です。
トラノコでの投資資金は信託銀行に預けられて運用されるため、万が一、トラノコが破綻した場合でも信託銀行を通して運用資金が返還されます。
なお、トラノコの最低投資金額は0円です。ただし、あまりにも少額の場合は運用益がほぼゼロになるので、運用手数料(運用資金の年率0.3%+月額300円)を考えるとある程度まとまった金額を投資しないと収益化は厳しい点に注意が必要です。
トラノコはマネーフォワード、Zaim、マネーツリーなどの各家計簿アプリと連携しており、さまざまな金融サービスとの連携が強みです。すでにこれらの家計簿アプリを利用している方や、さまざまなサービスを利用しながらおつり投資をしたい方向けのサービスと言えるでしょう。

3 おつり投資をする際の注意点・デメリット

おつり投資はメリットも多いですが、利用にあたっては次のような点に注意が必要です。

3-1 おつり投資にはクレジットカードや電子マネーが必要

おつり投資には、家計簿アプリに情報が記録されることによって、自動的に積立金額を算出するシステムが搭載されています。そのため、家計簿アプリと連携させるクレジットカードや電子マネーなどの決済方法が必要です。また、積立額は銀行口座から引き落とされるため、対象の口座にある程度の預金があることも必要です。
THEO+docomoのように、家計簿アプリが対応している決済方法が限られている場合は、その利用によるメリットも大きい一方で、積み立てが思ったほど進まないケースもあります。普段の決済方法などをよく考慮した上で、ご自身の投資方針に合ったサービスを選択することが大切です。

3-2 投資先を選べない

おつり投資サービスは、ロボアドバイザーに運用を任せることによって運用を自動化できることが特徴・メリットです。しかし、投資先を自由に選ぶことができないのはデメリットとも言えます。
なお、投資している資金を引き上げることは可能なので、投資環境について見通しを立てることができる人は、口座から入出金を行ってリスクを管理するとよいでしょう。

3-3 運用成績がプラスになるとは限らない

ロボアドバイザーは、リスクを抑え、収益を最大化するようにAIによって自動運用を行うサービスです。しかし、前提となっている投資環境に大きな変化が生じた場合には、運用成績がマイナスになる可能性もあります。そのため、元本割れが生じるリスクもゼロではなく、その場合の保証などもありません。
しかし、数年以上の長期視点で見れば各社のロボアドバイザーの運用成績はプラスで推移しており、運用リスクを避けるための分散投資も図られています。
おつり投資は、このような特徴を踏まえて短期スパンではなく、長期スパンで運用を検討するのが向いているでしょう。

4 まとめ

おつり投資は、家計簿アプリなどと連携し、自動的に買い物時のおつり相当額を積み立てて運用することができるサービスです。投資に関する知識がない人や投資のための資金の準備が難しいという方でも、少額から手軽に積み立て投資を行うことが可能です。
おつり投資は、忙しくて時間の取れない方でも手離れの良い投資サービスになっています。興味のある方は、ご自身の投資方針と照らし合わせて検討してみてください。

富裕層に人気のポルトガル「ゴールデンビザ」…投資条件変更へ

ポルトガル「ゴールデンビザ」でヨーロッパ移住

ゴールデンビザは、投資や不動産購入により個人に対して発行される長期居住ビザです。ポルトガルの場合、50万ユーロ以上の不動産に投資することが原則ですが、都市再開発地域にある築30年超の指定中古物件に投資する場合、35万ユーロ以上からでもゴールデンビザの取得が可能です。

しかも、自分が住むための物件だけでなく、賃貸目的で購入する物件でも構いません。中古のリノベーション物件も対象に含まれますし、住宅、オフィス、商業施設など、物件の種類は問われません。またゴールデンビザを取得すると、一定の条件を満たすことで、5年後に永住権の申請ができます。シェンゲン協定によってEU諸国への自由な行き来が可能になることから、非常に人気のあるビザプログラムです(関連記事:物価が低く、住みやすいポルトガル…「ゴールデンビザ」の魅力)。


ゴールデンビザプログラムの大きな変更が見込まれる点は、以下の通りです。

(1)リスボン、ポルト、および沿岸地域の不動産投資によるゴールデンビザの取得はできなくなると見込まれています。しかし内陸部、およびアゾレスとマデイラの自治区での不動産投資は今回の措置の対象外です。

(2)築30年超のリフォーム済みの中古物件を対象とする35万ユーロ以上の不動産投資のオプションが、引き続き利用可能かどうかについては、まだ明確になっていません。

(3)不動産以外の投資オプションについても、最低投資額が引き上げられる可能性が噂されています。

「ゴールデンビザ」が不動産高騰の原因にさせられた!?

今回の議会承認の背景には、近年のリスボンとポルトを中心とするポルトガル不動産市場の高騰と、それに対する現地住民の不満の高まりがあると言われています。

EUROSTAT(EU統計局)によれば、2019年第3四半期のポルトガルの不動産価格は前年同期比+10.3%となり、欧州ではルクセンブルグに次いで第2位の上昇率を記録しました。特に、リスボンとポルトには海外からの不動産投資が集中しています。リスボンやポルトなどの主要都市では近年不動産価格が上昇し、多くのポルトガル人家族が中心部ではなく周辺地域の住宅を探すことを強いられています。

しかし、ゴールデンビザプログラムの変更が、その有効な対処策であるかというと疑問が残ります。2018年の統計によると、同年中にポルトガルで売買された不動産の数は242,091件、一方、ゴールデンビザ申請者による不動産購入件数は1,310件(同年のゴールデンビザ発給総数の93%と推定)となり、ポルトガルの不動産市場全体の0.54%を占めるに過ぎません。

リスボンとポルトの不動産市場の成長には他にも多くの理由があります。観光客の増加、旅行者向けの短期レンタル市場の伸長、外国人の国外所得をほとんど非課税にするNHR税制、成長するスタートアップ(起業)プログラム、ライフスタイルの選択などが、それらに含まれます。また、金融機関の低金利による融資も活発で、不動産投資を後押ししています。

さらにゴールデンビザプログラムを利用できるのは、原則的にEU以外の国々の投資家ですが、ポルトガルの主な外国人不動産投資の内訳は、21%がフランス人、18%が英国人、同じく18%がブラジル人、9%がドイツ人、7%が中国人となっています。 リスボンとポルトの不動産投資家の大半はEU市民なのです。

ゴールデンビザの規則変更は「2021年」か?

議会は、政府にゴールデンビザの変更を立法化する権限を与えましたが、最終的な立法が直ちに行われる訳ではありません。法律案が法律になるためには、次の要件を満たす必要があります。

(1)議会で議論、
(2)議会で投票
(3)大統領の承認
(4)法律の公開

法律が公開された後には、公務員がそれに従って業務に対処するために必要なすべての規制が決定され、周知されなければなりません。現時点で、それらのプロセスが完了する正確な日付を予測することはできませんが、政府当局者からの最新の声明では、ゴールデンビザプログラムの規則の変更は、2021年までは有効にならないだろうとのことです。 言い換えれば、まだリスボンやポルトの不動産を購入して、ゴールデンビザを取得する道が残されていると言えるでしょう。

不動産投資によるゴールデンビザ取得は、ビザ申請に先立って不動産を購入し、不動産登記を完了する必要があります。築30年超の中古物件のリフォームを前提とする35万ユーロ物件は、50万ユーロ以上の完成物件と比べて、登記までにかかる日数が長くなることが見込まれます。その点を考慮すると、時間的なリスクは50万ユーロ以上の不動産のほうが少ないといえるでしょう。




働かずに稼ぐ「不労所得」を得るには? 投資初心者向け4つの基本
自分が働かなくとも所得が得られる「不労所得」は、多くの人が憧れますよね。中には、不労所得だけで生活している人も存在します。そんな不労所得ですが、確実に稼ぐためにはどうすればいいのでしょうか。投資初心者が不労所得に取り組む時に知っておきたい基本を4つ、まとめました。
  • 働かずに稼ぐ「不労所得」を得るには? 投資初心者向け4つの基本

投資初心者が知っておきたい不労所得の基本4つ

「会社で働いて稼ぐ給料のほかにも、収入があったら安心だ」と考えたことはありませんか。最近では副業が流行っていますが、自分の時間は限られていますし、やはり休みの日はゆっくり体を休めたい、レジャーに充てたい、と考える人もいるでしょう。となると、働かずに得られる不労所得に目が向くのではないでしょうか。そこで、投資初心者が不労所得を始める時の基本的な考え方や知識を、以下の4項目に挙げてみました。
1.投機と投資は違うことを理解する
「投資で利益を得る」「投資で儲ける」という書き方をすると、投資には、相場を当てて大きな利益が得られる一方、外れれば大損をするといった印象があるかもしれません。しかし、このような短期目線でリターンを狙うやり方は、投資ではなく「投機」と言われるものです。
投機とは、短期的な値上がりのタイミングを狙って資金を投じ、利益を得ようとすることです。いわゆる「デイトレード」がこれに当たり、たとえば、株式投資のほか、FXや暗号通貨の短期売買などがこれに当てはまります。
またFXや仮想通貨は、需要と供給のバランスによって価格が上下し、利益を得る人がいる分、損をする人もいるものです。これは、「ゼロサムゲーム」と呼ばれ、参加者の得点と失点を合わせると、ゼロになる仕組みのことです。
一方で、投資先の成長やそれが将来的に利益を生むことを見込んで、長期的な視点で資金を投じることを「投資」と言います。たとえば、株式とは、事業のために資金を欲している企業が株主から資金を募り、その証明として発行するものです。株主から集めた資金を元に企業は事業を行い、それによって利益を生んだ時には、株主に利益を分配するのです。
つまり、株式を購入することは、株主自身がリスクを負いながら、企業が成長するのを応援することなのです。会社が利益を出せば、株主は配当や優待などで還元を受けられますし、業績が向上して株価が上がれば、値上がり益が得られます。
2.頭を使うという「労働」もある
不労所得というイメージのある投資。確かに、一度購入して運用を開始すれば、ほとんど何もしなくて良いものもあります。しかし、たとえば株式投資で利益を狙うなら、まずはどの会社の株式を買い、どのタイミングで売却するかを考えなければなりません。つまり、不労所得と言いながら、頭を使うという「労働」をしているのです。
自分が会社で働いている間も、休んでいる間も、お金は働き続けてくれます。そういう意味での不労所得であり、頭を使って判断するという労働は必要になることを念頭に置いておきましょう。
3.自分に合った方法を見つけるのが長続きのコツ
不労所得を得るには、様々な方法があります。投資に限れば、代表的なものとして、株式投資や投資信託、不動産投資、債券などがあります。たとえば、株式投資は、先述の通り、株式の選定や売買タイミングの見極めなど、頭を使うという「労働」が必要になります。
投資信託なら、積立投信を選ぶと、毎月自動的に積立が行えます。はじめに購入するファンドと毎月の購入金額を決めた後は、投資するのにほとんど時間を取られることがありません。同じく不動産投資も、物件購入後は入居者が決まれば収入は安定し、基本的には何もせずとも家賃収入が得られることになります。
債券は、個人が手軽に購入できるものとして、個人向け国債が一般的です。個人向け国債は、国に一定期間投資することで、満期を迎えると元本と合わせて利子を受け取ることができます。元本割れの心配もなく、1万円から購入できますので、気軽で手堅い投資として人気があります。
このように、いくつもの方法がある不労所得ですが、大切なのは利益の得やすさだけでなく、自分に合ったものを見つけることです。たとえば不動産投資は、安定収入のある会社員には取り組みやすい投資ですが、「ローンを組んで大きな借り入れをすることがどうしても心配」という人もいることでしょう。たとえ利益が得られるとしても、大きな不安を抱えてしまえば本末転倒と言えます。投資をした時の心理面まで考え、自分に合う方法を見つけるのが長続きのコツなのです。
4.分散投資が基本
不労所得と言っても、基本は普通の投資と変わりません。投資の基本は、「長期・分散・積立」です。一つの資産に集中投資するのではなく、購入する資産や地域(海外、国内)などを分散し、長期でコツコツ積み立てていくようにしましょう。長期で積立投資することで、購入のタイミングも分散することができ、リスクを軽減する効果が期待できます。

不労所得を得るなら勉強や情報収集もカギ

不労所得という言葉の響きから、「何もしなくても所得が得られる」と思いがちですが、所得を得るまでには、色々な勉強や情報収集など、やらなければならないことが多いのも事実です。不労所得といっても、それなりの努力が必要であることも頭に入れておきましょう。

武藤貴子

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中


本当に儲かる?レンタルスペース投資成功のポイント


レンタルスペース投資とは

レンタルスペース投資とは、賃貸物件やオフィスビルの一部のスペースをユーザーの目的に応じて「時間単位」でレンタルして利益を得る投資法のことです。
物件を活用した投資法というと、借主と賃貸借契約を結んだ上で長期間にわたって貸し出し、家賃という利益を得る方法が一般的です。
レンタルスペース投資では、貸し出す期間を大幅に短縮して、住まいとしてではなく「スペースを時間単位で貸す」というコンセプトのもと、幅広いニーズに対応できるという特徴があります。

レンタルスペースの具体例

レンタルスペースはユーザーの目的に応じて様々な種類がありますが、なかでも多いものについてご紹介します。
  • 貸し会議室・セミナールーム
  •  
  • シェアオフィス
  •  
  • パーティールーム
  •  
  • シアタールーム
  •  
  • 撮影スタジオ
  •  
  • ダンススタジオ
  •  
  • カフェスペース
  •  
  • キッチンスタジオ
レンタル期間としては、1時間〜1日など利用者のニーズ次第で調整ができ、必要な時に目的にあったスペースを必要な時間だけ借りられるとあって非常に人気が高まっています。

レンタルスペースのニーズが高まっている理由とは?

こういったレンタルスペースのニーズは最近になって急に高まったというよりも、以前からニーズとしてあったもののレンタルスペースという概念がなかったために、別の場所が受け皿となっていました。
例えば、貸会議室→近所の喫茶店、パーティールーム→カラオケボックスといった形です。
そんななか、利用者の目的にピンポイントで応えられるテーマのレンタルスペースが増えてきたことで、一気に需要が流れ込んできたのです。

民泊との違いとは

比較的短期間で貸し出すという点では民泊もレンタルスペースと似ていますが、民泊の場合は寝泊まりする場所、宿泊先として利用目的が限定されているのに対し、レンタルスペースは宿泊以外でのスペース利用のニーズがターゲットです。
民泊については最低でも1日単位での貸し出しとなるところ、レンタルスペースは1時間単位で細かく分けて貸し出すことができるとともに、住宅宿泊事業法の年間180日規制も受けないので、稼働率が維持できれば大きな収益が期待できます。

レンタルスペース投資の始め方と運営のポイント

ここからは実際にレンタルスペース投資を始めるにあたっての流れについて解説していきたいと思います。

ステップ1:物件探し

まずはレンタルする対象となる物件探しから始めます。
やり方としては、大きく分けて次の3つです。
  • 賃貸する
  • 購入する
  • 所有物件の空室を活用する
ゼロから始める場合は賃貸か購入のいずれかとなります。
初期コストを考えると基本的には賃貸で始めるケースが多い傾向ですが、貸主からレンタルスペースとして貸し出すことの許可をもらう必要がありますので注意が必要です。
また、所有物件の空テナントなどを活用する場合は、既存契約者の迷惑にならないようレンタル目的に配慮が必要になります。

ステップ2:リフォーム、設備投資

レンタルスペース投資で成功するためのポイントとなる部分です。
レンタルスペースはレンタルする目的に応じた室内設備がどれだけ完備しているかで固定客がつくかつかないかが決まってきます
レンタルスペース
例えば会議室であれば、デスクやイスのほかにプレゼンができるプロジェクターやホワイトボード、Wi-Fiなど、基本的に利用者が手ぶらで来ても大丈夫なように一通りの設備を整える必要があります。

ステップ3:複数のポータルサイトを利用し募集開始

設備が整ったらいよいよ利用者の募集を開始できます。
レンタルスペース専門のポータルサイトがあるので、そこに募集広告を出して利用者を募集します。
ポータルサイトによって特徴がありますので、自身のレンタルスペースのテーマにあったポータルサイトに募集広告を出すことがポイントです。
広告料はサイトによって異なりますが、予約が成立した段階で決済される成功報酬タイプが多いようです。

レンタルスペース投資で成功するための3つのポイント

レンタルスペース投資はほかの不動産投資法に比べると事業としての性質がとても強いため、収益を安定させるためにはそれなりのノウハウが求められます。
最後にレンタルスペース投資で成功するためのポイントを3つご紹介したいと思います。

ポイント1:立地が重要

レンタルスペース投資で収益を安定させるためには、できるだけ「リピーター」を獲得することが重要です。
リピーターを獲得するためには、いつでも気軽に利用できる交通の便がよい立地がポイントになるため、できるだけ駅から近い場所で開業することが第一のポイントとなります。

ポイント2:テーマと需要とのマッチング

レンタルスペース投資は通常の賃貸とは違い、住居以外のさまざまな利用用途が想定できるため、その場所に合ったテーマのレンタルスペースを提供することがとても重要です。
例えば、住宅街のど真ん中に会議用のレンタルスペースを作っても需要は期待できません。
現状のところ、レンタルスペースとして賃貸できる物件は限定的なので、個人投資家が参入する場合は予めテーマを決めてから物件を探すよりも、見つかった物件に対して当てはまるテーマを検証する方が近道です。

ポイント3:写真の見栄えが収益を大きく左右する

レンタルスペース
実際に内見して成約する通常の賃貸とは違い、レンタルスペースは募集広告の写真だけを見て利用者が予約の判断をするため、掲載する写真の見栄えが収益を大きく左右します。
せっかくよい設備を整えたとしても、それがユーザーに伝わらなければ収益につながりません。
完備している設備がわかるよう写真を撮るのはもちろんのこと、トップに掲載する写真については一目でスペースのテーマが伝わるものを選ぶ必要があります。
後半では、レンタルスペース投資をするにあたって絶対に知っておくべきメリット・デメリットについて解説したいと思います。


財産3分法の一角…「不動産」をつみたて投資に組み入れる方法


「過度な分散投資」は運用成果に悪影響も…

つみたて投資にはさまざまな考え方があります。分散投資するのか、単一の資産クラスで運用するのか。はたまた、それらをさらに分散するのか…。

筆者は毎月2万~3万円程度のつみたて額で20~30年間つみたてるのであれば、過度な分散投資は必要ないと考えています。実際、米国では“Overdiversification”(過度な分散投資)による運用成果への悪影響が指摘されていますし、金融機関が分散投資を勧めるのはそれなりの理由があるからだとされています。

たとえば、米国Investopediaによれば、分散投資が過度に勧められる理由として以下の3つがあるとされています。
①金融機関がリターンのばらつきによる顧客離れを恐れるあまり、ごく平均的な分散型ポートフォリオを提示する可能性

②もともと分散投資されている投資信託等で運用すれば十分なところ、わざわざ個別資産を購入させる販売手法

③リバランスをすれば、投資対象資産の売買に伴う手数料が獲得できること

確かに、分散投資は「家計全体の資産分散」には有用ですが、金融商品のなかだけで分散投資しても、効果のほどは個別ケースで判断せざるを得ないと思います。

さて、分散投資は資産運用の基本といわれますが、世の中には個別金融資産を組み合わせて運用される方もたくさんいらっしゃいます。本稿では、個別資産のひとつとしての「不動産」をどのようにつみたて投資していくのか、その方法を考察したいと思います。

キャプション
不動産を対象とした長期つみたて投資のポイントとは?

「リートファンド」で不動産への代替投資を行う

まず、不動産の実物物件は通常数千万円からと高額ですから、現物資産で小口のつみたて投資を行うのは困難です。従って、数万円程度の小口で投資するにはリート(不動産投資信託)かリートをパッケージ化した投資信託に投資することになります。

日本国内で上場されているJリートは株式同様時価でリアルタイム売買できるのですが、1口(1株)当たりの価格が2万円台から80万円台と、つみたて投資の対象としては高額すぎます。加えて個別銘柄を選択しなければなりませんから、つみたて投資として個別リートに取り組むハードルは高いと思います。もっとも、Jリートの平均利回りは年間3.48%ですから、昨今のほぼゼロ金利環境の中では比較的魅力がある投資対象です(データ出典:JAPAN-REIT.COM 2020/2/10時点)。

そうなると、不動産でつみたて投資を行うには、リートを投資対象とする投資信託を活用するということになります。モーニングスターのデータによれば、国内外のリートを投資対象とするファンドは324本あり、最大のリートファンドは純資産総額が約6,700億円となっています(投資対象:米国リート)。

一方、国内リートが投資対象である最大のリートファンドは、純資産総額が約3,900億円となっており、国内外リートで運用するファンドは純資産総額の観点からは人気は衰えていないと考えられます。さらに、資金流入額を見ると、海外リートファンドはほぼ純減している一方で(直近は流入傾向)、国内リートファンドは純増しています。これはおそらく、国内リートファンドは最近のパフォーマンスが良好なことと、運用コストが海外リートファンドに比べ低く設定されているからでしょう。

不動産は財産三分法(預貯金、株式、不動産)の一角を占める伝統的な投資対象ですが、いまやつみたて投資が可能なほど小口化されています。現物投資に目が行きがちな不動産投資ですが、リートファンドで不動産への代替投資を行うのもひとつの考え方です。

もちろん、投資信託(含むETF)である限り、信託報酬率や購入手数料の水準を確認しておくのは基本です。信託報酬率は年間0.2%以下のものがありますし、インデックスファンドであれば購入手数料がゼロ%のものもあります。米国ではリートETFのパフォーマンスは株価を上回っているというデータもあることから(図表2)、“Overdiversification”(過度な分散投資)はおすすめしないものの、不動産投資の一環としては検討する価値はあるでしょう。

時点:2020年1月末 出典:モーニングスター
[図表1]国内外リートファンドトップ3(純資産総額比較)時点:2020年1月末
出典:モーニングスター

 
時点:2020年1月末  出典:Nareit『Comparing Average REIT Returns and Stocks Over Long Periods』
[図表2]米国株式と米国リートのリターン比較(30年ローリングリターン)時点:2020年1月末 
出典:Nareit『Comparing Average REIT Returns and Stocks Over Long Periods』


太田 創
一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事

不動産投資の成否を分ける交通利便性 マンションは1にも2にも立地しだい

投資用のマンションを選ぶときには、何より立地が重要です。賃貸マンションの入居者は、最寄り駅からの徒歩時間ができるだけ短く、買い物などの生活利便施設がそろっている場所であることを重視します。
そんな入居者のニーズに沿った場所にあるマンションであれば空室リスクを下げることもできるでしょう。安定的に入居者や賃料収入を確保し、資産価値が向上することも期待できます。
本記事では不動産投資の成否を分けるともいわれている交通利便性について解説します。

最寄り駅からの徒歩時間15分以内が8割超に

不動産投資,交通利便性,マンション,立地
(画像=Kirill Neiezhmakov/Shutterstock.com)
2017年3月にリクルート住まいカンパニーが発表した『SUUMO賃貸・一人暮らしのこだわり条件調査』では「現在の住まいは最寄り駅から徒歩何分ですか」という質問がされました。
回答として最も多かったのは「10~15分未満」で21.2%、次いで「7~10分未満」が18.0%となっており、15分未満の合計は85.2%です。現状からすれば、遠くても15分未満が理想といえます。
しかし現実的には賃料との兼ね合いから15分前後の徒歩時間を我慢している人もいるのではないでしょうか。同調査で「引っ越す場合は徒歩時間がどの程度の賃貸住宅がいいか」という質問もされています。
最も多かった回答は「3~5分未満」で26.8%、次いで「5~7分未満」が24.0%、「7~10分未満」が23.2%で10分未満の合計が84.8%でした。実際はできるだけ徒歩時間が短くてすむ物件を希望している人が多いのです。

徒歩3分以内なら築10年でも分譲価格を維持

駅までの徒歩時間は家賃設定や入居率にも大きく影響してきます。そのため最寄駅からの徒歩時間が短いほど安定的に収益を確保でき、その分資産価値の維持を期待できるでしょう。
東京カンテイの「マンションリセールバリュー調査」から築10年の中古マンションの資産価値に徒歩時間がいかに影響しているかをみると、以下のグラフのようになっています。
YANUSY編集部
(資料:東京カンテイ調べ/画像=YANUSY編集部)
「徒歩3分以内」のマンションならリセールバリューは102.7%となっています。つまり10年前に買ったマンションが、いまも分譲時の価格の102.7%で売れるということです。10年経っても分譲時価格以上の価値を保持できることになりますが、徒歩時間が長くなるとリセールバリューが低下していきます。
「徒歩6分以内」なら98.3%とほぼ分譲価格並みに維持することが可能です。しかし「10分以内」だと93.8%、「15分以内」だと87.5%と10%前後価値が下がってしまいます。さらに「徒歩21分以上」「バス便」だと分譲価格の8割程度まで価値が下がってしまうのです。

不動産広告では80メートルを徒歩1分として計算する

賃貸住宅入居者の現実や希望、将来の資産価値からみても徒歩時間が短い物件を選択することが極めて重要であることが分かります。ただし、徒歩時間は不動産広告などだけで確認するのではなく実際に自分の足で確認することが重要です。
なぜなら不動産広告では「不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則」により80メートルを徒歩1分として計算することが定められているからです。例えば200メートルであれば200メートル÷80メートルで2.5分ですが、小数点以下は切り上げて3分と表示することになります。
しかし不動産広告の表示には坂道や信号など徒歩時間に影響する要素は考慮されず、あくまでも地図上の距離から計算された数字に過ぎません。さらに徒歩時間の出発点は駅の改札口ではなく出口であり、到達点は当該物件の敷地の一番近いところでOKです。

現地を訪問して自分の足で徒歩時間を確認する

最寄駅が地下鉄の場合、深さにも要注意です。地下の深い場所にある駅だと地上の出口からホームまで数分かかることも珍しくありません。また物件が敷地の広い大型物件やマンションの高層階ならさらに時間がかかるでしょう。
借りる人たちの多くも実際に物件を見るはずです。そのためこのような徒歩時間のギャップに驚いて敬遠することがあるかもしれません。投資用物件選びでは、なかには現地見学しない人もいますが、必ず現地を見て自分の五感をフルに使って確認することが賢明です。

質問力を上げよう。不動産投資の方針は年齢や立場や資産背景等で違って当然だ


先輩大家に質問する時の注意点

不動産賃貸業(投資)の事を考える中で生じる疑問や質問には、以下のようなものがあると思います。

①市場・市況・経済など全般の話
②個別エリアの話
③個別ニーズの話
④個人的な問題に係わる疑問・問題

①の「 全般 」は、景気・統計・金利動向などの経済指数を含む経済全般の事など、総枠の話題になります。これはいわゆる「 鳥の目 」と言われる全体俯瞰の事です。

②の「 個別エリア 」については、一つの地域内での不動産需給や金融機関の動向、また他地域と比べた不動産需給や金融機関の融資姿勢や各エリアの利回り・建築費・家賃・賃貸ニーズなど、それぞれの地域の特色や特徴になるかと思います。

これはオイラがあえて名付けると「 犬の鼻 」となるかもしれません。移動し、地面を歩いて回り匂いで感じる類のものです。

③の「 個別ニーズ 」はミニマムの話になります。これはいわゆる「 虫の目 」です。「 個別エリア 」の中でも間取りによる賃貸ニーズの違いや、同じ町内やブロック内でもどこが良い場所か悪い場所かなど、より具体的になってきます。

例えば、30平米・1DK×4戸の間取りも広さも同じ部屋があったとしても、各部屋で賃貸ニーズや家賃が違ってくるのがその最たるものです。

間取りや窓の向き・内装や床の色・設備などで、入居申し込み時期に違いが生じるのが不動産です。そして、それらは全て、最終的には個人的な問題と関わってきます。

そして、④の「 個人的な問題 」へと進むわけです。例えば、「 自分の立ち位置からどの方向に進めば良いのか? 」「 どのような戦略を持てば良いのか? 」など、テーマは各人で異なります。



オイラがセミナー会場などで受ける質問でもったいないと感じるのは、「 自分がどのパートの質問をしているのか、もしくはしたいのか 」について、質問者が自分で分かっていないことが多いことです。

本当は③の「 間取り 」について相談したいのに、①の「 これからの世界経済はどうなるでしょうか? 」というような質問をしていては、求めているアドバイスには辿り着きません。

なぜ、そうなってしまうのでしょう? それは、不動産を使って自分が何をしたいかの「 目的 」が曖昧だからだと思います。自分の目的を自分で分かっていないから、的確な質問が出てこないのです。

セミナー等で、他の人に質問する前に、このことを思い出してみてください。

■ 不動産投資の方針は年齢や立場や資産背景等で違って当然

さて、本題です。年末年初のコラムで、オイラが1棟目・2棟目に購入したアパートについて、「 売却せずに現在まで所有し続けたら、どうなっていたのか? 」という切り口で書いてみました。

今回は別の考え方として、「 9年前に売却した際に残った現金5,800万で、別の中古( しかし築年数の新しい物件 )に、借入なしで乗り換えた 」と想定してみます。

買い替えるのは札幌市で当時、実際に売りだされていた次のような物件です。

・100坪の角地(当時は土地単価坪35万程度でしょうか)に建つ築10年のアパート
・1階RC車庫の木造3階建、間取りは1DK×10室
・1戸あたりの家賃は車庫込み5万円⇒満室年間家賃は600万円
・物件価格5,400万で利回り11%(話を単純にするため1棟にしています)
 ※諸経費400万円

これを現金で購入していたらどうでしょうか? このやり方の良いところは、「 無借金でローンのリスクがない 」ことと、「 物件が10年若返ること 」です。

次に収入を計算しますが、満室家賃600万円から、空室率と運営費で150万円を控除します。そうすると、「 年間450万×9年=4,050万 」が9年間の合計家賃収入です。

その時点で、築20年になった木造アパートが残ります。これを現在、売却するとしたら、以下のような価格になると想定します。

1室家賃平均が4.5万( 10年経過で10%下がったと仮定 )で、年間家賃が540万円。販売価格は土地値以下にはならないでしょうから、土地が5千万の価値なら販売価格は利回り10%で5,400万、利回り9%で6千万程度です。

うまくそれで売れれば、現金で9年前と同じくらいの額が戻ってくることになります。また、9年分の家賃と合わせると、2棟とも「 現在まで持ち切って売却した手残り 」とほぼ同じになりました。( いずれもパターンも全て税金を考慮していません )

これは、借金がないという安全性はありますが、投資効率としては上手なやり方といえません。単純にはアパート入れ替えの若返り&無借金作戦ですと、2020年現在時点での売却はあまりお得ではないはずです。

しかし、オイラが9年前に今の61歳という年齢であれば、無借金経営というのも選択肢の一つになったかもしれません。

不動産賃貸業の答えは一つではありません。経営者の資産状況・年齢・家族構成・社会的立場が変われば、必要な不動産も方法も変わって当たり前ですね。

自分の置かれている立場を冷静に見つめて、自分が成したいと思う「 夢と目的 」から時間を逆算し、目標と戦略を見つけることが、不動産投資で大切なファクターとなることでしょう。

【追記】3月21日に予定していた大野靖弘さんのセミナーは、コロナウイルスの影響を鑑み、延期とさせていただきます。ご了承ください。


住宅ローンは、投資用物件を購入するためには使えない?

住宅ローンの金利は、現在、非常に低く魅力的です。しかし、住宅ローンは、住宅を購入するために使うもの。投資用物件を購入するためには、アパートローンを使うことになります。住宅ローンとアパートローンについて知っておきましょう!
住宅を購入するために使う住宅ローン
住宅は高額なものです。住宅を購入するときに、現金一括で購入する人はほとんどいないでしょう。多くの人が住宅ローンを使って住宅を購入しているはずです。

住宅ローンは、銀行だけでなく、生命保険会社やJA、住宅ローン専門会社などの金融機関で扱っています。ただし、金利は各金融機関が決めることができるため、金融機関によって金利はさまざまです。

借りる人は「金利が低い金融機関で借りたい」と思い、金融機関は、借りてもらわないことには金融機関の収益になりませんから、「金利が低くても、貸したい」のかもしれません。こうして、金利を低くする競争が起こるというわけです。

しかし、金融機関は誰にでもお金を貸してくれるわけではありません。金融機関への返済、車のローンの返済、カードの支払いを滞らせたことがある人にはお金を貸してくれないことがあります。返済できるかどうかわからない人に貸したくないというのは当然だと考えられます。

また、住宅ローンを借りるときに、すでに借り入れがある人、車のローンがある人などは、貸してもらえる金額が少なくなることがあるでしょう。このため、将来、住宅ローンを使いたい人は、車のローンやカードの支払いなどを滞らせないようにしましょう。

特に注意が必要なのは携帯電話の支払いです。なぜかというと、2年縛りは2年間のローンを組んでいるということになるからです。携帯電話の支払いを忘れると、2年間のローンの支払いを滞らせたと解釈され、金融機関によってはローンの審査に通らない場合もあります。注意しましょう!
投資用物件を購入するために使うのは、アパートローン
住宅ローンの1つに、政府系機関である住宅金融支援機構が発行している「フラット35」があります。国民が住宅を購入できるよう発行しているもので、金利は非常に低く設定されていることが多いです。

一方、投資用物件は、賃料という収入を得る目的で行います。つまり、賃貸する事業と言い換えることができます。そのため、住宅ローンではなくアパートローンや事業ローンなどの契約が必要になります。

事業性があるため、住宅ローンよりも金利は高くなります。自分が住むわけではないので、住宅ローンは使うことができません。

アパートローンや事業ローンの金利と比較して、住宅ローンの低い金利は、魅力的。しかし、投資用物件の購入には、使うことができません。自分で住むと偽って投資用物件を購入した場合、金融機関から契約違反を指摘され、一括弁済(残債を一括で支払うこと)を要求される可能性がありますのでご注意ください。

まとめると、
・住宅ローンは、住宅を購入するためのものである。
・投資用物件を購入するなら、アパートローンや事業ローンなどの不動産投資ローンになる。
・住宅ローンで投資物件を購入すると、一括弁済を要求される可能性がある。

出典 (※)住宅金融支援機構HP


不動産投資ローンの審査を通すには?融資相談前に対策したい5つのこと

1.不動産投資ローンの融資額を決める審査基準

不動産投資ローンの融資審査を行う金融機関は、物件の担保評価と、貸付先である借主の評価をそれぞれ行います。
投資物件の担保評価の基準は金融機関によって異なりますが、主に「安定的な家賃収入を得ることができるか」「返済が滞った場合、担保としての価値はあるか」という目線で行われます。
これらの目線を具体的な数値として評価するために、金融機関では主に「収益還元法」と「原価法」によって物件の審査を行い、融資実行する融資額と融資年数を算出しています。
収益還元法では、月々の家賃収入、発生する経費、入居率など、物件の収益性から物件を評価します。
原価法では、土地と建物の資産価値を固定資産税の評価額や再調達価格、路線価などの公的な指標から物件を評価します。また原価法によって算出された数値を積算価格と言い、物件の担保価値を査定する際の重要な指標とされています。
一方、借主の評価は、年収や勤め先企業の経営状況、雇用形態、貯蓄額や勤続年数などから総合的に行われます。借主の評価ポイントは属性と呼ばれ、より良い融資条件を得ることが出来る借主は高属性と呼ばれます。
このように、金融機関は物件と借主の両方をそれぞれ評価し、融資するか否かを判断しています。物件と自身の属性が高く評価されることで、より良い融資条件で融資を受けることが可能になります。

2.融資相談前に対策しておきたい5つのこと

ここまで金融機関が融資の審査をする際、物件と借主がそれぞれの評価対象であることを解説しました。
上記の解説を踏まえ、融資相談前に対策しておきたい5つのことをご紹介します。
  1. 融資相談前に現金資産を貯蓄しておく
  2. 正社員としての勤続年数を増やす
  3. 過去3年間の年収にばらつきが無いよう注意する
  4. 積算評価の高い物件を探す
  5. 不動産投資に積極的な金融機関を選ぶ
それぞれ詳しく見て行きましょう。

2-1.融資相談前に現金資産を貯蓄しておく

不動産投資ローンの審査では手元の現金資産が重要なポイントになります。現金資産が乏しい状況だと突発的な物件のトラブルや、入居率の低下時に対処が出来ず、返済能力が低いと評価されるためです。
現金資産が乏しい状況で金融機関に融資相談をした場合、融資条件が悪くなったり、融資を受けられない可能性もあります。
2020年2月時点での不動産投資ローンの傾向としては、フルローンでの融資は以前より難しくなってきており、頭金1~3割が必要となるケースが増えています。現金資産の貯蓄が乏しい場合、不動産投資ローンの審査はより厳しい状況と言えるでしょう。

2-2.正社員としての勤続年数を増やす

不動産投資ローンの審査では、正社員としての勤続年数を増やすことも重要になります。短い期間で転職をしていたり、勤続年数が短いと、収入が不安定と評価されるためです。
また、雇用契約期間が限られている有期雇用や勤め先の無いフリーランスの方は、同年収の正社員の方と比較して融資の評価も厳しくなる傾向にあります。不動産投資でより条件の良い融資を受けるためには、長く安定した本業の収入を証明することが大切です。

2-3.過去3年間の年収に大きな差が無いよう注意する

金融機関に資料を提出する際、過去3年間の収入証明を求められることがあります。収入証明では、勤め先のボーナスやインセンティブによって直近3年間の年収に大きな開きが無いかが確認されます。
例えば、営業職で年収のほとんどがインセンティブ(歩合給)に依る場合、同じ年収の一般職の方と比較して融資条件が厳しくなる傾向があります。
勤め先や職種によってこれらの対策は難しいポイントですが、年収の上下差が起きないように過去3年間の年収を安定させておくことも重要な対策となります。

2-4.積算評価や収益性の高い物件を探す

自身の属性評価を改善するには、年収の増加や勤続年数の積み上げが必要となるため時間がかかります。そこで、自身の属性を高めるのと並行し、積算評価や収益性の高い物件を探すことも検討しましょう。
積算価格や収益性の高い物件を選ぶことで金融機関の融資を受けやすくなります。逆に積算価格の低い物件の場合、フルローンや長期ローンが難しくなり、高属性の借主でも融資が受けられないケースもあります。
このように、不動産投資ローンを受けるためには自身の属性と物件評価、どちらも重要な指標となります。金融機関の評価を受けやすい物件を探すことで、自身の属性をカバーすることも検討しましょう。

2-5.不動産投資への融資に積極的な金融機関を探す

金融機関によって不動産投資ローンの融資年数や融資額などの条件は異なります。そのため、より良い融資条件で融資を受けるためには、不動産投資への融資に積極的な金融機関を探すことも重要になります。
物件のエリアや、借主の居住地によって利用できる金融機関は様々です。各金融機関の融資窓口に問い合わせ、不動産投資ローンに対応できるか確認してみましょう。
また、不動産会社が提携している金融機関を紹介してくれることがあります。金融機関の融資に強い不動産会社を選ぶことも、審査を通すための重要な対策となります。

3.年収によって不動産投資ローンが利用できない場合の対応策

自身の年収がネックとなり不動産投資ローンの融資を受けられない場合、属性を改善するには長い時間がかかります。そこで、自身の属性を改善する傍らで、少額でも不動産投資ができる他の方法も併せて検討してみるのも良いでしょう。

3-1.不動産投資型クラウドファンディングで少額投資をする

不動産投資型クラウドファンディングとは、運営企業が投資家から集めたお金で物件を購入し、物件から得た家賃収入を投資家へ還元する投資方法です。少額から不動産投資が出来るメリットがあり、属性が足りない方でも間接的に不動産へ投資をすることが可能です。
不動産投資型クラウドファンディングは不動産投資と異なり、金融機関の融資を受けることは出来ない点はデメリットと言えます。しかし、金融機関の融資を利用せずに不動産投資をしたい方にとって検討しやすい投資方法です。

1万円から投資可能、不動産のプロが投資物件を精査する「オーナーズブック(OwnersBook)」

オーナーズブックは、ロードスターキャピタルが運営元の不動産クラウドファンディングです。
1万円・数ヶ月から投資が可能で、キャピタルゲインも狙える投資型(エクイティ型)と、2%~6%のインカムゲイン(金利収入)が狙える融資型のファンドに投資をすることができます。また、融資型(ソーシャルレンディング)の案件では、ほとんどの投資案件に返済金額をカバーできる可能性が高い不動産を担保に設定することで、返済の安全性を高める取り組みがされています。
オーナーズブックに掲載されている全ての案件は、不動産鑑定士を含む不動産投資の専門家が精査したものとなっています。不動産投資を始める前に勉強も兼ねて、このような少額から取り組める不動産クラクドファンディングも併せて検討すると良いでしょう。
*その他の不動産投資型クラウドファンディングと比較検討したい方は下記のページもご参考下さい。

まとめ

不動産投資ローンは、自身の属性と物件評価の2つの視点から審査され、融資額や融資年数、金利などの条件が決められます。融資相談前に、どのような点が審査対象になるのか確認し、対策しておくことが大切です。
不動産投資ローンの審査は、借主と物件の返済能力を審査しています。つまり、貸主である金融機関側のリスクヘッジであると同時に、借主側のリスクヘッジになっていると言えます。無理に審査を通そうとするのではなく、自身の属性改善や積算価格の高い物件探しをすることが重要です。

不動産投資の成功者が「街づくりのコンセプト」に注目するワケ

収益最大化のコツは「街づくり」を考慮した投資予測

不動産の資産価値は「建物」と「土地」で決まります。当然ですが、「土地」=「立地」であり、物件の存在する「街」の価値とも言えます。不動産は大きな買い物です。自分の大切な資産を守り、運営していくためには、物件だけではなく、街そのものについてよく知り、さらに今後の変化を予測していくことが収益の最大化につながります。

私が皆さんにぜひお勧めしたいのが、行政の街づくりのコンセプトと一体になって不動産投資を考えることで、実り(収益)を最大化する長期視点の持ち方です。

不動産投資を考えるうえでは、投資対象となる土地の10年後、20年後にその物件を取りまく環境や街がどう変化していくのか、長期の視点を持つことが大事です。とはいえ、物件の周囲が将来どう変化するかを素人が予測するのは非常に難しいことです。

特に東京や大阪などの大都市圏で資産価値の高い街であるほど、限られた土地で収益性を追求するために、さまざまな再開発プロジェクトが実施されます。せっかく購入したマンションの近くに大規模マンションが建設されれば、眺望や景観、日当たりなどが阻害されてしまうかもしれません。投資用のマンションの場合は、自分が住むのではなく貸すのですから、より影響は顕著です。

どんなに良い「エリア」を探したところで、近隣にライバル物件が増えれば競争は激化し、空室や家賃値下げリスクが強まるばかりか、物件の資産価値も下落してしまう可能性があります。

しかし京都では、これまで説明してきたように、景観条例で厳しい建築制限がかけられているため、市街の中心部でも5階以上のマンションは新築できません。そのため高層マンションが近隣に建ち供給過剰になる、というようなリスクは少なく、その点でも安心して物件を所有できます。

京都駅周辺など一部地域では、大規模な再開発が進んでいます。再開発で街が活性化すれば、そこを起点とした人の流れが生まれ、これまでにない賃貸需要が生まれます。そのような街の変化を見越して物件を購入し、変化を待つ方法であれば資産価値が落ちないうえに、売却の際にキャピタルゲインを得ることも不可能ではありません。

大規模な再開発が進む京都駅周辺
大規模な再開発が進む京都駅周辺

行政の開示情報を分析し、投資対象の環境変化を予測

では、街の変化を予測するにはどうすればよいのでしょうか。京都市は街づくりに対して積極的に情報を発信しています。市が運営する「京都市情報館」というサイトでは、街づくりについて現在何が検討されているかや、過去の計画で何がどう変更されたのか、詳細が公開されています。

一例を挙げれば、2015年12月に京都駅周辺の容積率が緩和されています。再開発の進む京都駅周辺に、都市機能を集積させるためです。

規制ばかり目立つ京都市ですが、効率的な開発のために随時都市計画を見直し、緩和もしているということです。

次の文章は、2015年12月京都市都市計画局の「駅周辺における地域地区の見直しについて~用途地域・高度地区・防火地域及び準防火地域・景観地区等の変更」の中に記載されているものです。

「京都市では、都市計画マスタープラン(2012年2月に策定)に基づき、交通拠点の周辺に都市機能を集積させるとともに、地域コミュニティを基本とした生活圏の維持・構築を図ることで、それぞれの地域が公共交通等によりネットワークされた、暮らしやすく、地球環境への負荷が少ない都市構造の実現を目指しています。この目指すべき都市構造の実現に向け、交通拠点である駅周辺において都市機能を集積させるために、2015年12月1日に用途地域や容積率等の都市計画の見直しを行いました」

また、京都市は「歩くまち京都」を目指しており、街中へのマイカーの乗り入れは規制していく一方で、徒歩と公共交通の利用を推進する方針を取っています。

その一環として、2015年には10年の歳月をかけて四条通の歩道拡幅を実現させ、御池通から四条通及び烏丸通から河原町通内の信号機4基を撤去しました。この区間は制限速度も時速30㎞から20㎞へ変更されています。自動車を規制すると同時に、自転車の通行環境の整備にも取りかかっています。

この京都市の「歩くまち」政策は入居者の物件選びにも大きく関わってきます。今までもバス網が充実していることから、駐車場は必須ではなかった京都市ですが、今後は「駐車場よりも駐輪場」「駅よりもバス停に近い立地」など、部屋選びの際に今までとは違うポイントが重視されるようになる可能性があります。

このように、行政の街づくりのコンセプトを押さえておくことで、投資対象の不動産を取りまく将来の環境を予想し、長期的な視点で検討することが可能になります。

レバレッジと現金買いの一長一短。投資効率と安全性について考える



■ 投資効率と安全性

さて、本日は投資効率と安全性について話したいと思います。先日、投資をはじめて間もない方たちと話をする機会がありました。

その中に、「 レバレッジはかけられるだけかけてやっていきたい 」という方と、「 借金が怖いから現金で物件を買い続けているけど、いつになっても豊かにならない 」とこぼしている方がいました。

不動産投資にはレバレッジという言葉が良く使われます。株やFXなどをしている人は良く耳にする言葉かもしれません。所有している頭金に対して、どの程度のローンを組んで購入するかということです。

例えば頭金10%で物件を購入すれば、レバレッジ10倍。頭金20%で物件を購入すれば、レバレッジ5倍という感じです。

例えば、1億円の実質利回り10%の物件を頭金を10%の1,000万円いれて購入した場合、頭金の1,000万円はたった一年で回収できます。

その1,000万円の資金をまた同様に同条件で投資できれば、翌年には1棟目と2棟目で2,000万円の資金を作ることができます。当初は1,000万円しか持っていなかったのに、二年目には2,000万円ものお金を作ることができるのです。

さらに三年目に同じことができれば、頭金2,000万円で2億円の物件を購入し、最終的には1,2,3棟目を合わせて4,000万円の資金を作ることができます。これがレバレッジの効果です。

ただ、このように書くと、たった一年で自己資金を回収して、あとはすべて儲けであると勘違いしている方がいるのですが、そう単純な話ではないので、注意が必要です。

確かに自己資金は回収していますが、借金はしっかりと残っています。この例でいうと、以下のようになります。



3年目には投資した資金はすべて回収し、さらに資金もできていますが、借金は4年目で2憶9,000万円残っています。これがひとつのリスクになります。

購入してから何のトラブルもなく、家賃も下落せず、10%の実質利回りが確定されていれば問題ありませんが、10年以上の間、何の問題も発生しないということはありえません。

物件の故障・空室・家賃の下落などなど様々なことが日常的に起こります。さらに自殺などのトラブルが発生すれば、資金回収計画は一気に崩れてしまいます。

そのため、効率だけを重視して、レバレッジをかけ続けていると、ある日突然、資金がなくなってしまい、急いで物件売却を行うことになったり、破産したりする可能性が生じます。

このレバレッジと安全性をどの程度バランスさせるかということを、意識しなくてはなりません。ただ、このバランスについては、コレという正解はありませんし、年齢や生き方によっても違ってきます。

■ 私のレバレッジの指標

私自身は借金は好きではありませんが、怖いと思ってはいません。ただ、過去にFXでレバレッジをかけすぎて大失敗した経験があり、レバレッジについては良く調べました。

世の中を見ると、大きく伸びた会社が翌年に倒産するということが毎年あります。これはまさにレバレッジのかけすぎで、資金がショートしてしまうケースです。

逆に、ブラックマンデー・リーマンショックなど非常に大きな市場変化が起きた場合でも、レバレッジが3倍程度の会社は倒産しなかったという統計データもあります。

トヨタ自動車なども、全体では30%程度の自己資本比率ですので、大体レバレッジ3倍くらいで経営されていることになります。



そのため、私は最大でも5倍、基本的には3倍というレバレッジ制限を自分に科して不動産投資を行っています。

もちろん、最初からこれができたわけではありません。3棟目を購入した頃から、なるだけ頭金を入れて全体のレバレッジを下げていくということを意識してきました。

最初の頃は資金がなかったこともあり、3棟目まではレバレッジがやはり10倍くらいになっていました。しかし、4棟目の購入から20-50%の頭金を入れて購入することにしていました。

幸い、市場の大きな下落もなく、レバレッジをかけていたとしても倒産することはなかったですが、それは結果論。先が読めない中で、石橋をたたいて渡るくらい慎重でもいいのではないでしょうか。

人によっては、「 面白くない投資方法 」だと言われることもあります。しかし、ゆっくりですが、時間の経過とともに着実に家賃収入は増えていきます。

なんでもかんでもショートカットをしようとすると、失敗する確率は増えます。先駆者に追いつけ追い越せで焦って進めていっても、失敗したら元も子もありません。確実に進めていくことを優先してやっています。

■ そうはいっても不動産投資はレバレッジが妙味

ただ、不動産投資はレバレッジがやはり妙味。私は戦略的に現金買いをする物件もありますが、基本はレバレッジを利かせる方が効率は上がります。

たとえ利回り20%の物件であっても、現金買いでは自己資金を回収するのに5年もかかります。まして10-15%といった利回りの物件では単に自分のお金を無利息で7-10年で回収しているに過ぎません。

これでは、なかなか大きく資金を増やすことができません。特に、私のような年齢になると残りの人生の時間はそんなに長くもありません。

このあたりは各自、投資効率と安全性のバランスをとって、進めて行くしかありませんね。盲目的にレバレッジがいい、現金買いがいい、と考えるのではなく、一度、自分がどの程度のポジションにいるか調べてみてもいいかもしれません。

不動産投資ができるクラウドファンディングサービス5選



上場企業など大手も参入し始めた不動産投資クラウドファンディング。ソーシャルレンディングとは異なり、キャピタルゲイン(売却益)を狙える点や投資案件情報の透明性の高さ、優先出資を始めとした投資家保護などの仕組みの充実などにより、投資家からも支持を獲得しています。
最近では、ESG不動産投資や地方創生、社会的インパクト投資などができるサービスや余ったポイントを不動産投資に回せるサービスなども登場しており、投資の幅も広がってきています。
この記事では、注目の不動産投資クラウドファンディングのサービスをピックアップしてご紹介したいと思います。

過去案件の利回り4.5%~10%!地方創生や社会的インパクト投資も「クラウドリアルティ」

不動産投資クラウドファンディング・クラウドリアルティクラウドリアルティ(Crowd Realty)は、株式会社クラウドリアルティが運営する不動産投資クラウドファンディングです。メガバンクや大手のCVCなどが出資しており、WBSや大手メディアなどでも取り上げられている注目のサービスです。
クラウドリアルティの大きな特徴は、投資案件の種類が豊富という点です。第1号案件の「エストニア不動産担保ローン1号」などの海外案件や「京町家再生プロジェクト」などの宿泊施設案件、「渋谷区上原シェア保育園」、「炭火とワインプロジェクト」などの飲食施設案件、「ワークスペース創出プロジェクト」などの会議室・コワーキングオフィス案件など、海外案件から地方創生、保育、飲食、オフィス投資まで、様々な案件が揃っています。
クラウドリアルティの直近の年率利回りは4.5%~6.0%前後(税引前)となっており、不動産投資型クラウドファンディング全体の中ではやや高めの水準となっています。また、融資型クラウドファンディングのソーシャルレンディングなどとは異なり、キャピタルゲイン(物件の売却益)も得られる可能性があるため、運用がうまくいった場合は想定利回りよりも多額の分配が可能となります。
投資額は1口は5万円からで、案件により1口~3口となっているため、こちらは他サービス(1万円から始められる等)と比べるとややハードルは高くなっています。また、運用期間は1年~5年と数年にわたる長期の案件が多いため、余裕資金で運用することが大切です。楽しみながら投資をしたい方、社会的インパクト投資などに興味のある方、不動産投資クラウドファンディングで高めの利回りを狙いたい方に向いているサービスと言えるでしょう。



東証1部上場企業が運営!永久不滅ポイントで不動産投資ができる「リンプル(Rimple)」

不動産投資クラウドファンディング リンプル(Rimple)リンプル(Rimple)は、東証1部上場のマンション投資会社「プロパティエージェント」が運営している不動産投資型クラウドファンディングです。リンプルの投資案件は、プロパティエージェントが企画・開発したマンションが中心となっており、1口1万円からの少額投資が可能となっています。リンプルの年率の利回りは5%前後、運用期間は6ヶ月前後となっています。
また、リンプルでは、他社のポイントを、リンプルで使用できる「リアルエステートコイン」に交換し、投資をすることができます。現在は永久不滅ポイントから交換することができ(※永久不滅ポイント:1000ポイント×4.5=4500リアルエステートコイン)、「1コイン=1円」の価値で不動産に投資することができます。今後も、ポイントサービスは順次追加されていく予定です。
リンプルは「優先劣後方式」の仕組みを採用しており、万が一運用による損失が発生した場合でも30%までは投資家の元本が守られる、という仕組みとなっています。この劣後出資の割合は、他社の不動産投資クラウドファンディングサービス(10%~20%)と比べても高い水準です。



融資型・投資型の案件に1万円から投資できる「オーナーズブック」


オーナーズブックは不動産案件に特化したクラウドファンディングサービスで、1万円・数ヶ月から投資が可能です。また、融資型(ソーシャルレンディング)の案件では、ほとんどの投資案件に返済金額をカバーできる可能性が高い不動産を担保に設定することで、返済の安全性を高める取り組みがされています。
手数料については、投資口座の開設・投資口座の管理・ファンド購入時の手数料が無料であることに加えて、払い戻しの手数料が一律300円(税抜き)となっているため、ネット銀行など振込手数料無料のサービスがある金融機関を利用していれば、口座開設から投資完了まで300円の手数料負担だけでサービスを利用することが可能です。



地方都市の区分マンションやゲストシェアハウスに投資できる「ジョイントアルファ」

不動産投資クラウドファンディングJointo α(ジョイントアルファ)Jointo α(ジョイントアルファ)は、大手不動産会社で東証1部上場の『あなぶき興産』が運営している不動産投資型クラウドファンディングです。ジョイントアルファの投資案件は、地方都市の区分マンションやゲストシェアハウスなどが中心となっており、サイト上でも「不動産投資×地域創生への挑戦」を特徴の一つに掲げています。
ジョイントアルファの年利回りは3.6~5%と不動産投資型クラウドファンディングの中では平均的な水準となっています。また、1口は10万円からとなっており、こちらは他サービス(1万円から始められる等)と比べるとややハードルは高くなっていますが、実物の不動産投資(数千万円~数億円)に比べれば非常に始めやすくなっています。
運用期間は6ヶ月~1年と短期案件が中心のため、「不動産投資に興味はあるけど、少額から始めてみたい」「まずは短期間で様子を見てみたい」「不動産投資で分散投資がしたい」という方でも、気軽に始めることが可能です。また、優先出資・劣後出資の仕組みを採用しており、2019年11月現在で公開中のファンドについては劣後出資の割合が30%となっており、他社サービス(10%~20%)と比べても高い水準となっています。
なお、第2号のリノベーションゲストハウス案件では、出資者特典として「Alphabed Inn 高松駅前」の宿泊料が20%キャッシュバックされる(※ただし、出資者様本人名義での宿泊予約、ならびに運用期間内での宿泊に限る)というものがあり、今後もゲストハウス案件では出資特典が付く可能性があります。



募集総額30億円超、保育所・教育施設・ヘルスケア・地方創生などESG不動産投資ができる「CREAL」

不動産投資クラウドファンディングCREALCREAL(クリアル)は、不株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが運営している不動産投資型クラウドファンディングサービスです。1口1万円から小口不動産投資を始めることができ、運用資産評価額の下落が一定割合までであればブリッジ・シー・キャピタルが損失を負担する仕組みになっており、少額・短期で始めてみたい初心者の方にもおすすめのサービスです。
投資対象は大型のホテルや保育園といったESG投資案件、マンション1棟投資案件や区分マンションなどの小規模の案件など、多種多様なものが揃っています。投資対象になる不動産の住所、事業内容などに加えて、それぞれの案件の動画も公開されているなど、積極的に情報公開をしている点が特徴です。
利回りはソーシャルレンディングと比べると4%~5%台でやや低めですが、CREALは積極的にキャッシュバックキャンペーンなどを実施しているため、投資案件やタイミングによっては実質的な利回りをやや高くすることもできます。


まとめ

不動産投資クラウドファンディングは情報の透明性が高く、優先劣後方式などの仕組みを導入しているサービスも多いですが、貸倒れリスクが0になるなわけではありません。運営企業や各投資案件をしっかりと精査しながら投資を進めていきましょう。



都内・築古アパートでクレーム続出!せっかく売却したのに…

自宅購入時にお世話になっていた不動産に頼んだら…

【売却後にクレームが続出】

長年、都内S区に住んでいます。10年前に自宅のそばに築古のアパートを購入して昨年売却しました。依頼したのは自宅からほど近くにある大手業者です。

自宅購入のときにお世話になっていたので、安心していたのですが、売却後になってから建物のことや入居者のことなど、何度も何度も問い合わせやクレームが入って煩わしく思っています。最近、雨漏りのトラブルが出て、こちらが修繕しなくてはいけないような話も出ています。築古アパートだから仕方ないのでしょうか。

クレームが止まない…
クレームが止まない…

 
◆売却後のトラブルを避けるためには

売却で現金化するにあたり「トラブルが起こらずスムーズに売却したい」とは誰もが思うところです。物件が古くなり、入居者さんも高齢の人が増えてきた。あるいは若い人がメインだと、属性がそんなに良くない。自分で入居者のこと全部把握できていない。こういった物件は、持っていればこの先リスクも増えて、いろいろトラブルが起こりそうだと売却の候補となります。

この投資家は「引き継ぎ時にトラブルは避けたい」と考えて、すでにご自宅の購入で取引のあった地元の大手不動産業者に売却を依頼しています。地元で信頼のある会社であれば、そのネームバリューにはたしかに安心感がありますし、仕事で大きな間違いを犯すこともほとんどないでしょう。

しかし、収益物件を売却する場合は少し事情が変わってきます。売却を依頼したアパートは、大手では普通の一般不動産と同様に取り扱われます。

買い手となるお客さんの層は幅広くなるのはメリットであり、デメリットでもあります。クセのある物件を売りに出しているのだから、運営能力の高い投資家に、きちんと理解したうえで買ってもらわないと、後からクレームが続出する可能性が高くなります。

特にマイホームをメインとしている仲介業者では、収益物件のノウハウが少ないものです。売却する準備段階で事前にわかっていたことを、きちんと買い主に伝えていないため、売った後でトラブルになることもあります。

オーナーとしてトラブルのない売却のための準備としては、工事履歴をしっかり残しておきましょう。雨漏りが過去にあった物件でも、「いくらの費用をかけて、どういう工事をしたのか記録が残っています」ということであればハンデになりません。例えばシロアリ工事をしていれば、保証が5年とか7年つくので、その保証書があれば、何か起こったとき、そのシロアリ業者が保証により対応してくれます。

やはりきちんと履歴を残しておくことが、自分の資産防衛になるわけです。過去に工事をやったにもかかわらず、書類が残っていなくて、何年前だったかも定かでない。これでは、買主に説明がつきません。買う人だってエビデンスがないと安心できないという話になります。

できれば、よい形でいつでも売れるように日頃からきちんと管理をしておくべきです。オーナーとして「不動産屋に任せれば不労所得だ」ではなく、情報を共有して整理しておくのが大切です。

物件数が多かったり、本業が忙しい事情があるにせよ、物件を把握していない、努力もしていない。仮に管理会社に落ち度があったとしても、結局自分に全部返ってくることになります。

「とりあえず、レインズに載せてみますね」は要注意

◆売却依頼する業者の選び方

やはり収益物件の取り扱いに慣れていて、物件に関する情報をしっかりヒアリングしてくれる会社に売却依頼するべきです。売却するときに「とりあえず、物件の情報を渡すので、レインズに載せてください」とか「広告打ってください」というのは普通の不動産の売り方です。

特に収益物件の場合、私たちが物件をお預かりしたら、まずは賃貸契約書など必要書類が全部揃っているか、鍵はきちんとオーナーさんが管理しているかを、ヒアリングして確認することから始めます。

不動産会社に管理を任せている場合、不動産会社がきちんと管理していない場合もあります。そのあたりも含めてきちんとヒアリングして、資料があるかないかも確認します。

一見、面倒なことを私たちが行っているのは、売却するときに少しでも足元を見られる要素を減らすためです。収益物件を購入するのは、売り主同様、投資家層なので、どうしても指値が入りやすいものです。ここで足元を見られるような状態で物件を売りに出せば、買い付けが成立した後からいろいろ交渉を始めて、小さな不備にかこつけて、値下げを要求することもありえます。

このような事態を避けて、確実に売却するために、まずは情報をきちんと収集する必要があるのです。そのため、「とりあえず、レインズに載せてみますね」といった対応をしている軽率な業者には注意です。

特に一棟物件を売却する場合は要注意です。区分マンションであれば、入居者は基本1人で、必要書類は1セットだけなので、トラブルが起こるケースは少ないですが、10室あれば必要書類も10倍、必要事項を見落とす確率も上がります。

また、売却依頼する業者は、そのエリアに強い業者のほうが良いのか、そういった質問を受けることがあります。不動産管理の領域では、業者とエリアの相性はとても重要ですが、売却に関していえば、基本的にはあまり関係ありません。それよりも収益物件の売買仲介を中心に行っている業者を選んでください。

私たちが投資家の物件をお預かりしたとき、「どこの不動産業者が、どういったお客さんを抱えているのか」を重要視します。「一社を信頼して全部任せたい、誠実にやってくれるところにお願いしたい」というときでも、前述のようなヒアリングをして、売ることに対して作戦を練る会社にお願いするべきです。

業者選びとは、会社の規模や、ブランドで行うのではなく、まずは囲い込みをしないことが重要な条件です。そして、しっかり地に足をつけて、必要なデータ、書類をきちんとコツコツ情報収集する会社でないといけません。

そのうえで、やはり収益物件の取り扱いに慣れている、高く売るやり方がわかっている会社に任せるべきでしょう。買いたい投資家を直接抱えている会社でなくとも、そういう会社を知っているのであれば大丈夫です。

その業者が、例えば金融機関にネットワークを持っていれば、そこから買い手が見つかる可能性もあります。

投資家が真似するのは現実的ではありませんから、不動産会社を経由して、金融機関に話を持っていくことも良いと思います。「こういう物件が売りに出されますが、御行が融資を出せるお客さんで欲しい方はいませんか」と聞くと意外と買い手が見つかることもあります。ですので、会社にたくさん従業員がいるかどうか、オフィスが良い場所にあるかどうかは関係ありません。

◆売却を成功させるために

「自分の中で売却の目的がはっきりしていない」。これは売却時のリスクとなります。売却の目的とは「ただ、早く売れてほしい、すぐにでも現金化したい」というパターンもあれば「とりあえず、いくらで売れるか様子を見る」というケースもあります。不動産投資を始めるときには、必ずゴールを設定するものです。同じように売却の目的もはっきり決めておきましょう。

そして、買うときにはある程度、「どのような出口をとるのか」を考えておきましょう。購入時に出口を検討することで、売却することができる物件を買うことができます。もちろん、買ってからも常に市況や、金融情勢は変わってきます。もしかしたら自分が会社を辞めることもあるかもしれません。そういったすべての出来事に対して、できる限り対応できるよう準備しておきます。

選択肢は無数にあるわけですから、それを選び取っていける情報を得ることが重要です。そのためにも売却を依頼する業者は、必ず複数の選択肢が提示できるプロでなければいけません。

不動産投資の正しい始め方…135万円で区分マンション購入→数年後に年300万円の収入



不動産投資に関する本はたくさん出版されています。そのなかから基礎的な知識が得られる本、税務に関する本、管理に関する本、空室対策の本、大家さんが書いた本をバランスよく読むのがおすすめです。大家さんが書いた本は読んでいてモチベーションが上がります。物件を探すのに少し疲れたときなどは、ぜひ読んでみてください。「自分もそうなりたい」と意欲が湧くことは間違いありません。



 以前は「100冊読みましょう!」とアドバイスしていましたが、そこまでは難しくても、せめて20冊は読みましょうね。不動産投資の全体像がわかるし、どこにどんなリスクが潜んでいるかも、なんとなくイメージできるようになります。私も不動産投資の教科書となる本『世界一やさしい不動産投資の教科書 1年生』を出版していますので、よければぜひ手に取ってみてください。



 さて、今回は物件選びについてお伝えします。



 不動産投資の対象となる不動産にはいろいろな種類があります。区分マンション、貸家、アパート、1棟マンションなどなど。変わり種ではシェアハウス、民泊、時間貸し駐車場などもあります。いろいろありすぎるので、何を選べばいいのか迷ってしまいます。目標とする家賃年収が決まっても、どの不動産を選べばいいのか、選択肢が多すぎて選べなくなるのです。そこでざっくりとですが、代表的な不動産の長所と短所をリストアップします。そのなかから面白そう、と思うものを探せばいいと思います。



1.区分マンション

 区分マンションの長所は以下の3つです。



(1)物件が豊富に出ている



(2)管理が楽



(3)少額の投資からできる



 中古の区分マンションの長所は、なんといっても物件が豊富に出ていることです。また、毎月「管理費」「修繕積立金」を支払うことで、日々の清掃から大規模修繕などほとんどの管理を行ってもらえます。自分の部屋だけ管理すればいいのです。



 区分マンションは1棟アパートなどと違い、安いものだと100万円台、なかには100万円以下の物件も見つけることができます。総額が小さく現金で買うこともできます。また、土地が共有なので、税金(固定資産税等)が安いのも魅力です。

短所としては、
(1)管理費、修繕積立金が一律で経費削減が難しい

(2)1戸なので、空くと空室率が100%になる

(3)土地が共有のため、担保価値が低い

(4)建て替え等の意思決定がひとりでできない

などです。長所が短所になっている部分もあります。

2.アパート
 そのほか不動産投資の代表例としてはアパートがあります。アパートは区分マンションと違って額がそれなりに大きくなるので、現金購入する人は少ないといえます。一部、もしくは大部分の資金を銀行から借りて購入することになるので、シミュレーションなどにより、計画を立てることが重要になります。

 また、アパートは区分マンションよりも調査事項が増えます。例えば、建て替えができるのかどうか? 中古の場合は今まで建物の修繕をしたかどうか? 今入居している人の賃料は妥当かどうか? 間取りに競争力はあるか? 土地の形は悪くないかどうか? などをきっちりと調べる必要があるのです。区分マンションよりはすべての面でハードルが上がるといえます。

3.戸建
 最近は戸建に投資をする人も増えています。全国的に空き家が問題になっていますが、そのほとんどが相続で引き継いだ戸建です。子供は独立して違う場所に住んでいるため、親が亡くなった後、誰も住む人がいない物件などです。そういう戸建を安く買って賃貸として貸し出すのが戸建投資です。大きな指値が効きやすいのもこのような戸建です。

 私のお客様も昨年、売り出し価格1,000万円の物件を500万円で、同570万円の物件を250万円で購入されていました。ダメもとでトライしてみるのもいいと思います。戸建は家族で住むので一度入ると長く住んでくれます。また、駐車場が敷地内にあれば駅からの距離はあまり関係ありません。

 戸建投資の短所は間取りが大きくなるので、リフォーム費用が嵩んだり、1Kに比べると入居者が決まるのに時間がかかることです。

 以上、代表的な投資物件について長所と短所をあげました。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った物件を探してください。

まずは小さな区分マンションを現金で購入
 さて、ここからは前回に続き実際の例でお話しします。Aさん、Bさん、お二人のケースを取り上げます。

<50代会社員Aさん>

 本やスクールで勉強をし、不動産投資のロードマップを作成しました。5年以内に年300万円の収入を目指しています。

 Aさんのロードマップは、

・まずは300万円以内の小さな区分マンションを1件現金で購入し、不動産投資を体験、練習する

・次に、融資を利用して中古アパートを1棟購入

・数年運営しつつ、新築アパートを購入し、トータルで年間300万円のキャッシュフローを目指す

というものです。

そこでまず、1物件目の区分マンションを探し始めました。区分マンションは数が豊富に出ているので、ネットを中心に探します。探し始めて1週間たった頃、なんと、140万円の物件を見つけました。場所はS県です。Aさんの自宅は東京23区内なので、電車だと1時間30分ほどかかります。でも、行けない距離ではなかったので、早速、不動産業者に連絡を取り内見しました。この物件は築30年経っていましたが、外観もとても綺麗で、近くには大手スーパーが2軒もあり、場所もとても便利だと感じました。部屋の中に入ると、クリーニングをはじめ、クロスの張り替えやじゅうたんの張り替えなどのリフォームはほぼ完璧にされていました。

 では、なぜ売主さんはこの物件を売りに出そうと思ったのでしょうか? 売主の売却理由を聞くことは非常に重要です。仲介業者の担当者に聞いたところ、オーナーは関西に住んでいるとのこと。新築の時に購入し、販売業者が30年間サブリースしていました。そのサブリースが今年切れて客付けに苦労しているため、この際売却してしまおう、となったことが判明しました。

 次にAさんは市場調査をしました。具体的には、以下の内容です。

・地元の賃貸業者を訪ね、賃料相場と客付けの難易度をヒアリングする

・物件が所在する地域の利便性をチェックする

・物件の存する駅の乗降客数の推移を調べる

 その結果、この駅も地域も客付けに問題ないということがわかりました。賃料相場も把握し、この物件なら所有しても大丈夫だということがわかったのです。そこで売り出し価格140万円に対して130万円に指値をした購入申込書を提出しました。購入申込書に書く値段は売値ではなく、指値を入れるのが普通です。どうしても欲しい場合は売値で、さらにケースとしては少ないですが競争が多く、是が非でも欲しい場合は、売値以上で申し込むケースもあります。不動産業者も指値が入ることを念頭に、最初から少し高めに値段を付けている場合が多いです。

 売主さんからは、リフォーム費用に40万円もかかったので、5万円上げてほしい、という要望があり、結果として135万円で購入できることになりました。こうして晴れて最初の1件、小さな区分マンションのオーナーとなったのです。

<50代会社員Bさん>

 Aさんと同じく老後資金のために不動産投資を始めようと決意したBさんです。とりあえず不動産会社主催の無料の不動産投資セミナーに参加しました。ネットで広告していたセミナーです。参加してみると、その会社の社員によるセミナーの内容はなかなか魅力的なものでした。新築もしくは築浅の区分マンション投資は頭金ほぼゼロ、フルローンで購入できるのです。

 そして、団信(団体信用生命保険)がローンに付いているので、今の生命保険を解約することができます。毎月入ってくる賃料は多少マイナスになるけれど、マイナス分は本業のお給料と相殺できるので、年末に確定申告すれば源泉税を取り戻すことができる。という説明でした。普段から税金が高いと思っていたBさんは、節税にもなるというのも魅力に感じました。残債は年々減るのだから、ある程度減った段階で売却すれば利益が出るかも? とわくわくして、セミナー後の個人面談を受け、その場で3戸契約をすることにしました。

 すべてフルローンで費用は初期費用(登記費用、登録免許税、火災保険料等。売主から購入したため、仲介手数料はかからない)の数十万円だけで新築及び築浅の区分マンションが3戸も手に入ったのです。

(文=浅井佐知子/不動産鑑定士、不動産投資コンサルタント)

※次回へ続く

<著者プロフィール>

●浅井佐知子/不動産鑑定士、不動産投資コンサルタント

「不動産鑑定士の資格を持った不動産投資コンサルタント」としての実績が豊富で、不動産投資家からの信頼も厚く、きめ細やかなサービスで支持、信頼を得ている。現在、不動産投資スクールを開催。個人の投資家が絶対に失敗しない、幸せな投資家になれる啓蒙活動を行い続けている。著書に『世界一やさしい不動産投資の教科書 一年生』





物件を買わずに少額から始められる、新しい不動産投資サービスまとめ

1 従来の不動産投資の特徴

これまでの不動産投資は、マンションやアパート、戸建て住宅などを購入し、その不動産を運用することで家賃収入や売却益を狙う手法が中心でした。従来の不動産投資の特徴について確認してみましょう。

1-1 お金がかかる・運用期間が長期に及ぶ

不動産を購入するには、ワンルームマンションの場合でも最低数百万円以上は必要になります。都内に限らず物件の立地や広さによっては億を超えることも珍しくありません。アパートやマンションなどを一棟建てする場合には10億円以上に達することもあります。
また、投資資金を回収するのにも相応の期間を要します。短くても数年、長い場合には20〜30年かけなければ利益にならないこともあります。不動産投資は、基本的に長期になるほど物件の経年劣化や市場環境の変化が生じやすく、リスクも大きくなります。
さらに、不動産は株式や債券などと比べれば流動性が低いため、売却の際になかなか買い手が見つからないこともあります。そのため、ひとつの投資が完全に終わるまでの期間が想定より長くなる場合もあります。
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと言われ、築古の物件なら利回り10%以上になることもあります。しかし、収益が見込める物件の見極めは簡単ではなく、長期運用やリスク管理が苦手な方には始めにくい投資方法と言えます。

1-2 借り入れが必要なケースが多い

不動産投資では、一括で購入できるだけのお金を用意できる方は多くありません。そのため、通常は金融機関から融資を受けるなどして資金調達をします。借り入れの際は、購入予定の不動産の資産性や収益力に加え、本人の職業や収入といった属性が審査され、内容によっては希望の融資額に届かないこともあります。
さらに、借り入れたお金には利子が発生し、投資による収益率を下げる要因にもなるため、いかに有利な条件で資金調達をするか等のノウハウも求められます。また、変動金利で借り入れをする場合は、金利上昇もリスクとなります。
借り入れた金額の返済ができない場合、購入物件を担保に入れているケースでは物件を手放すことになります。しかし、その時には物件の資産価値が購入時よりも低下していることが多く、借金だけが残るケースもあります。
不動産投資では融資を受けることで、少ない元手で大きな家賃収入を得るレバレッジ効果の恩恵を受けられることが強みの一つですが、反面上記のようにリスクが大きくなるため、物件を購入する際は様々な知識をもとに慎重な判断が求められます。

1-3 空室リスクや滞納リスク、修繕リスクなども

不動産投資では物件購入後にも空室リスクや家賃の滞納リスク、大規模修繕のリスクなどがあります。入居者募集や家賃の督促などの管理業務は管理会社に委託が可能ですが、そもそも立地が良くないケースや、入居者審査が甘かったケースでは、空室や滞納のリスクを抱えることになります。
また、区分マンション投資の場合は、購入した建物全体で修繕費が十分に集まっていない場合は大規模修繕が適切に行われないケースなどもあります。
このようなことから、不動産投資に参入する人が少なく、競争率が低いという点はメリットにもなります。毎月の家賃収入があるので次の投資に向けた収支計画なども立てやすく、マンションやアパートをプライベートでも活用できるのも特徴です。
しかし、不正融資事件などの不動産投資詐欺に巻き込まれる可能性もゼロではありません。投資用不動産の購入・運営は、ある程度の専門的なノウハウや知識を身につけ、実際に取り組む時間を確保できなければ難しいでしょう。

2 少額で始められる不動産投資サービス

従来型の不動産投資と比較すると、最近の不動産投資サービスは少額で始められるものが増えています。まずはその特徴やメリット・デメリットを確認しましょう。

2-1 不動産投資信託(REIT)

REITとは不動産投資信託のことで、「リート」と読みます。世界共通の投資用語ですが、日本のREITでは特殊なルールもあるため、日本のREITをJ-REIT(Jリート)と呼ぶこともあります。
REITでは、投資家から資金を集め、それを元手にして専門家である投資法人が不動産投資を行って、得られた収益を投資金額に基づいて投資家に分配します。REITの提供事業者によっては、レバレッジをかける(=少ない投資金額でも大きな収益を狙う)ことも可能です。

REITのメリット

REIT投資は数万円程度から始めることができるのが特徴です。また。不動産の運用という初心者では難しい部分を専門家に委託できるため、投資を行った後は手放しで良いのがメリットです。
また、REITでは投資運用における収益のほとんどが投資家に還元されるため、同じく出資金額に応じて収益が分配される株式よりも利回りが高い場合もあり、10%以上のファンドも少なくありません。また、REITは株式などと同様に流動性が高く、いつでも売却することが可能です。

REITのデメリット

専門家が不動産を運用してくれる場合でも、市場環境によっては元本割れ等を起こすリスクがあります。また、投資法人の経営破綻などによって投資したお金が戻ってこない可能性もあるため、注意が必要です。

2-2 不動産小口化商品

不動産小口化商品とは、不動産を小口に分割することで取引や所有を手軽に行えるようにするための投資商品です。多くの投資家が出資して不動産を購入し、プロの管理会社に運用を委託します。そして、その運用益を投資家の出資分に応じて分配します。
収益だけでなく所有権も分配されているのが特徴で、節税にも活用可能です。不動産小口化商品は、おもに不動産会社で取り扱っています。

不動産小口化商品のメリット

個人では購入の難しい高額物件でも少額で投資することができます。都心の新築マンションや長期で安定した利回りを狙える物件が、一口100万円程度から購入可能になります。さらに物件の所有権の一部を保持しているだけなので、流動性は比較的高く、いつでも売却可能な点もメリットです。

不動産小口化商品のデメリット

REITと同様に、投資を行った後は物件の管理や運用の手間を必要としませんが、中間に業者が入るため従来の不動産投資と比較すると利回りは劣ります。また、募集に対して応募者が多い場合、投資ができないケースがあることや、金融機関から融資を受けて投資することができないことにも注意が必要です。

2-3 不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングは、国が2019年にガイドラインを定めた新しい投資方法です。特定の不動産の購入やリノベーションのための資金を広く投資家に対して募集し、出資金に応じて収益の一部が分配されるのが特徴です。

不動産クラウドファンディングのメリット

不動産クラウドファンディングは、多くの投資家から少額ずつ資金を集めるため、個人の出資額の上限・下限が低めに設定されており、1万円程度から投資することが可能です。
また、不動産クラウドファンディングの投資期間は半年〜2年など比較的短期に設定されている上、運用の手間がかかりません。

不動産クラウドファンディングのデメリット

物件の所有権がなく、一度投資を行うと途中で売却することができない点に注意が必要です。また、投資の元本割れリスクや、募集する企業の破綻リスクもあります。不動産クラウドファンディングの利回りは低い水準ではありませんが、投資上限が低いため、大きな収益を狙う場合には不向きです。

3 不動産クラウドファンディングを始められるサービス

不動産クラウドファンディングは新しいサービスになるため、運営事業者の増加が期待されています。なお、事業者によって取り扱う案件の種類や最低投資金額などは異なるので、内容をよく調べて選ぶことが大切です。最近注目されている不動産クラウドファンディングサービスをご紹介します。

3-1 オーナーズブック(Ownersbook)

オーナーズブックオーナーズブックは、東証マザーズ上場のロードスターキャピタル株式会社が運営する不動産クラウドファンディングサービスです。
オーナーズブックでは不動産の専門家が投資案件を発掘しており、厳しく担保評価された上で全ての案件に担保が設定されています。利回りは年2%~6%程度となっています。
一方、案件を厳選しているため、案件数や実績は伸びにくいという側面もあります。また、プロジェクト期間は比較的長い案件もあるので、余裕資金で行うことが大切です。人気が高いため、募集からすぐに目標金額が集まり、募集が打ち切られる場合もあります。
オーナーズブックの投資は中長期的な視点が求められるため、不動産に関する知識がある程度あって、運用による利回りを求める方向けのサービスといえます。従来の不動産投資に近い利回りで、かつ不動産の管理や経営の手間がないため、手離れのよいサービスとして人気です。

3-3 リンプル(Rimple)

不動産投資クラウドファンディング リンプル(Rimple)Rimpleは、東証1部上場のマンション投資会社で「プロパティエージェント」が運営する不動産投資型クラウドファンディングです。リンプルの投資案件は、プロパティエージェントが都心エリアを中心に企画・開発したマンション「クレイシア」シリーズなどに投資をすることができ、1口1万円からの少額投資が可能となっています。リンプルの年率の利回りは5%前後、運用期間は6ヶ月前後となっています。
また、リンプルでは、他社のポイントを、リンプルで使用できる「リアルエステートコイン」に交換し、投資をすることができます。2020年2月現在、永久不滅ポイントから交換することができ(※永久不滅ポイント:1000ポイント×4.5=4500リアルエステートコイン)、「1コイン=1円」の価値で不動産に投資することができます。今後も、ポイントサービスは順次追加されていく予定です。
余ったポイントを不動産投資で運用したい方や、都心のマンション投資を少額で始めてみたいという方に向いているサービスと言えるでしょう。

3-3 ジョイントアルファ(jointo α)

ジョイントアルファジョイントアルファは東証一部に上場している穴吹興産株式会社が提供している不動産クラウドファンディングサービスです。主に西日本を中心として、地方の分譲マンションなどの物件のリノベーションや購入を通し、地域への貢献を意識した企画が行われています。
ジョイントアルファは優先/劣後の出資構造をとっていて、投資家が優先出資となっているため、企画が元本割れした場合でも、投資家は優先的に分配を受けることが可能です。手堅いサービスとして投資家から人気があります。
なお、ジョイントアルファの最低投資金額は10万円程度と比較的高く、利回りは年3.6%~5.0%となっています。また、地方の案件のため土地勘がない場合は投資判断が難しいケースもあります。
都心の収益物件のような案件が中心ではないため、収益性を最優先にする人には不向きですが、資産運用を実績のある事業者に任せたい方や、投資を通して地域貢献をしたい人に向いたサービスとなります。

3-3 クリアル(CREAL)

不動産投資クラウドファンディングCREALクリアルは株式会社ブリッジ・シー・キャピタルが運営しているサービスです。1口1万円から始めることができ、クリアルが劣後出資を引き受けているため、物件の資産評価額が下落しても、一定の割合までは分配が保証されます。
また、運用は基本的に短期で行われ、分配は毎月行われるため、投資初心者の方にとって運用結果が見やすいサービスと言えます。また、キャンペーンも多く、株式の株主優待のようにクーポンが貰えたり、投資申し込みで現金が当たったりする案件もあるので、「不動産クラウドファンディングを始めたい」「さまざまな物件に投資して経験を積みたい」という方にも向いています。
なお、クリアルの利回りは平均4%~5%程度となっており、運用期間は1年程度が中心です。収益を効率的に狙うには複数案件に分散投資を行っていく必要も出てくるでしょう。

4 まとめ

これまでの不動産投資は物件購入と賃貸経営を行うのが主流でしたが、最近は複数の投資家から少額ずつ出資を募り、運用はプロに任せるスタイルの投資手法が増えてきています。個人では購入するのが難しかった人気案件までが投資対象となるので、選択肢の幅は大きく広がっています。
この記事を参考に不動産クラウドファンディング等に興味が湧いた方は、サービスの特徴のほかデメリットなどをしっかりと確認した上で、ご自身の投資方針に合った案件を検討してみてください。


不動産投資で20代で購入資産7億円を達成した元証券ウーマン。命題は「市長になるか、金持ちになるか?」

20代で不動産投資に目覚め、わずか数年で6棟資産7億円のアパートオーナーとなり2月15日にザイ不動産投資サロンでセミナーも行なう、八木エミーさん。これだけの規模を達成し、満足しているかと思いきや、その視線の先にははるか大きな目標があった!20代にして6棟70室のオーナーに! 直近ではテナントビルも!
---20代にして大家さんデビューを果たしたとのことですが、現在はどれくらいの物件を所有されているのでしょうか?

 26歳のときに2015年に愛知県の中古アパートを購入したのが最初で、ほぼ同じタイミングで愛知県名古屋市の新築木造アパート、翌年には千葉県の中古アパートと東京都の中古マンションを手に入れました。2017年には東京都23区の中古マンションと愛知県の中古マンションを買って、6棟70室家賃収入約5000万円のオーナーになっています。さらに、直近では名古屋市のテナントビルも目をつけ、すでに決裁は下りて手続きを進めている最中です。

 とはいえ、1棟目を購入するまでは本当に大変な道のりでしたよ。不動産投資に関する書籍を100冊以上読んで勉強しつつ、不動産会社を50社ほど回ったのですが、まったく相手にしてもらえませんでした。

 毎週末には不動産投資関連のセミナーにも出席していましたが、終了後の個人面談などでもまともに相手をしてくれません。参加者は中高年のおじさんばかりで、その中に小娘一人が混じっているのは明らかに場違いで、「どうせ冷やかしだろう」と思い込まれていたようです。

 私はそれでもめげずにセミナーに参加し、本気で不動産投資を始めようとしていることを訴え続けました。単に自分の情熱だけを伝えるのではなく、どういった目的で投資したいと考え、どの程度のキャッシュフローを求めているのかについて、きちんと事業計画を立てました。

 そして、ついに東京で開催されたセミナーで知り合った不動産会社の担当者から、愛知県の1棟目を紹介してもらえたのです。築18年の重量鉄骨アパート(全10室)で、販売価格は4800万円、利回りは10.79%でした。

 また、証券会社勤務を通じて金融のことは理解が深まってきましたが、不動産に関しても最新情報をこまめにチェックし、きちんと理論武装するように努めました。そのうえで、事業計画に見合った物件を探している旨を説明すると、次第に不動産会社の担当者も聞く耳を持つようになってくれました。

 さっそく翌日には購入を決め、250万円の自己資金を入れて不動産会社から紹介された金融機関で金利3.175%・返済期間32年のローンを組みました。4500万円を超える借金をして大きくレバレッジを効かせることには、まったく躊躇しませんでした。不安や戸惑いよりも、ようやくスタートラインに立てたことに対する高揚感のほうが大きかったですね。「地元の活性化」を果たす資金を不動産投資で築く!
-----そもそも、どのような動機で不動産投資を始めたのでしょうか?

 私が不動産投資を始めたのは、「生まれ育った街を活性化させる」という夢を実現させるためです。私は愛知県にある海に近い田舎町の出身で、どんどん過疎化が進んでいく地元の先行きのことに不安を抱いていました。私の祖父と父は会社経営を通じて地元に貢献していましたし、自分も何らかの方法で役に立って、地元をもっと魅力的な街にしたいと思っていたのです。

 あれこれ考えた結果、「街を変えるには市長になるか、お金持ちになるかの道しかない」という答えに私は辿り着きました。もっとも、若い自分がすぐさま市長になるのは無理でしょうし、何かと忖度もからんでくるでしょうし、その街から離れられなくなるのも困ります。

 結局、現実的には後者しか手段がなかったわけです。

 だから、自分も起業して事業を始めようと考えたのですが、父の反対にあって、「まずは3年間、就職してしっかりと働きなさい」と一蹴されました。そこで、「お金の勉強にもなるし、あえて最もハードな道に挑もう!」と思い、某大手証券に入社しました。

 社員が「○村ソルジャー」と表現するほど厳しい会社です。ここでみっちり鍛えられれば、きっとどこでも通用するはずだと腹を括って、修行のつもりで入社を決めました。

 そして、飛び込み営業を繰り返す日々を過ごしながら金融や経済のことを学んでいったわけですが、入社2年目を迎えたときに、私は地元の海辺に佇むホテルが売却を検討しているという話を耳にしました。売却価格は2億円で、当時の私には想像もつかない金額でしたが、その話を聞いた瞬間に「買いたい!」と思いました。

 もともとホテル経営への憧れがあったし、近隣に有名なカフェやカヤック場があるロケーションで集客も見込め、地元の活性化に貢献できると考えたからです。でも、自分は2億円なんて持っていないし、どうすればいいのかと考えあぐねて辿り着いたのが不動産投資だったのです。

不動産なら、本業の収入を次の投資のための自己資金に充てられます。それに、東証1部上場企業勤務という属性で融資も受けやすいと考え、不動産投資の勉強を始めました。

‐--後編に続く

(取材・文/大西洋平  撮影/土井一秀)

「フラット35」不正、一括返済要求開始。 返済不能なら、競売にかけ、分割で返済も



健美家編集部では、住宅金融支援機構の担当者を取材し、全額返金を求めたケースの詳細について話を聞いた。利用者の個人情報に関連するため、個別の案件には、答えられないというも実際に不正利用が確認された融資に対して、全額・一括返済を求めているという。

なお、全額・一括返済ができない場合は、物件を競売にかけて売却したうえで、残額も分割で返済を求めるという。

年収300~400万円の20~30代単身者、
融資額1000~2000万円を一括返済できるのか

フラット35を投資目的で利用したり、住宅購入金額を水増ししたり、不正が確認されたのは、最新の調査結果では合計162件に及んでいる。

住宅金融支援機構の調査によると、物件購入者は20~30代前半の単身者が84%を占め、その過半数は年収300~400万円の会社員である。すべてが中古物件で融資実行されており、価格は1000~2000万円台ものが80%をしめている。また、フラット35以外にも、多額のリフォームローンや多目的ローンの借入を、物件の購入後に他の金融機関からしているケースが89%も確認されている。

上記のような住宅購入者が、全額・一括返済を求められて、1000~2000万円を、一括で、返金できるものだろうか。手元に現金が残っているような状況は考えにくいのではないだろうか。競売にかけ、その売却した金額で、分割ででも、支払っていかなくてはならないケースが少なくないのではないだろうか。

2月5日付けの日経新聞では、フラット35の不正に関連して、架空のリフォームや家具購入のために、信販2社に、融資契約を本人のものではない印鑑が押されて、契約された事例や、サブリース業者による家賃保証額が一方的に下げられたケースもあると報じている。

スルガ銀行でのシェアハウス向け融資では
元本の一部カットなど個別相談に応じている

ちなみに、記憶に新しい、スルガ銀行のシェアハウス向け融資問題のその後に目を向けてみると、スルガ銀行では現在、個別に、金利の引き下げや、元本の一部カットに応じている。不動産の取得価額と積算価格の差額を上限に、元本を一部カットする。これは、ローン返済を含む物件収支が赤字であるなど返済が困難な物件であって、ローン契約締結時にスルガ銀行が関係する不正行為があるなどの条件がある。元本の一部カットの前に、金利の引き下げで、赤字が解消される場合は、金利の引き下げが検討される。














元本の一部カットの詳細については、スルガ銀行のホームページを要参照。
元本の一部カットの詳細については、スルガ銀行のホームページを要参照。

スルガ銀行の件では、不正が行われたかどうかや、借り手の投資判断の因果関係など、裁判所の民事調停または民間 ADR 機関の和解あっせんなどによって、中立公正な第三者の判断を経て、元本の一部カットがなされるかどうかが判断される。

フラット35の不正問題に至っては、物件を仲介する不動産業者グループの関与が明らかになっているが、不動産業者や、金融機関の責任は問われていない。

現段階では、契約者への全額・一括返済が要求されているのみである。今後の住宅金融支援機構の対応にも引き続き注目したい。

健美家編集部(協力:高橋洋子)

値下がり、空き家…資産性のある不動産の定義


キャッシュフローを生む不動産が唯一の資産

キャッシュフロー
(画像=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

●資産性のある不動産はどこにあるのか

現金、社債、国債、株式、不動産、ゴールド……。現在、「資産」と呼べるものは、このあたりでしょうか。
昔からよく言われる資産運用の鉄則に、「資産を三分割しなさい」という教えがあります。つまり、「現金と株式と不動産の3つに分けなさい」という意味ですが、この戦後の日本においては、不動産ほど確実に値上がりしていた資産はありませんでした。
不動産こそが最良の投資対象である、と断言していた経営者や投資家も大勢いました。実際、不動産によって莫大な資産を築いた方々が多数いました。とくに戦後、住宅地になりうる農地をたくさん所有していた農家の中から、多くの資産家が生まれた事実があります。
ところが現在は、これまで述べてきたように、なかなか値段がつかない、現金化ができない不動産が、日本のあちこちに続出しています。「広大な土地を所有していれば資産家である」とは言えなくなってきたわけです。今の日本では、「資産性のある不動産」は限定されてきています。資産性のある不動産とは、一つは私たちが住む、住宅地としての不動産です。
住宅地の資産価値は、戦後、長きにわたって急激な上昇を続けてきました。しかし、今では多くのエリアで頭打ちになっています。地方の住宅地どころか、東京郊外の住宅地でさえ、すでに値下がり傾向にあるエリアが広がってきました。
その要因は、やはり少子化であり生産年齢人口減少です。自宅として住宅を買うことができるのは、統計的な区分でいえば生産年齢人口に当たります、労働者の人口です。この生産年齢人口が、確実に減少しています。
結果、住宅市場の需給バランスが崩れているのです。今後も基本的には、買い手市場の状況が続いていくことになります
団塊世代に続いて人口が多いのは団塊ジュニア世代です。この世代は、最悪の不況期に社会に出る時期を迎えたことで、大変な就職難を経験しました。そのため、氷河期世代、ロストジェネレーションとも呼ばれています。
彼らは、親の世代とは異なり、モノを所有することにこだわりがないのが特徴です。不動産業界の立場から言えば、「笛吹けども踊らぬ世代」です。
「一生、賃貸でかまわないのでは?」「長期のローンを背負うリスクを抱えてまで、家を持つ必要はないのでは?」このような考え方を持った世代です。
そして、この世代に続く大きなボリュームゾーンは、日本には存在しないのです。

●増え続ける「空き家」問題

現在、全国に約850万戸の空き家があると言われています。人口の多い団塊世代が、今後さらに高齢化することで、さらに空き家は加速度的に増えていくでしょう。
こうした状況をふまえると、総論として住宅地の資産価値は、年々下落していくと予測できます。当然、投資対象としてそのような資産を持とうとする投資家はいません。私のまわりでも、日本の住宅地に長期的に投資している人は皆無です。
近年、各地で道路の新設・拡幅計画がスムーズに進んでいます。とくに東京中心部では、東京オリンピックを前にこうした道路工事が増えているのですが、目立ったトラブルはないようです。
一体、どうしてでしょうか?それは、かつてのように地権者がごねなくなったからです。つまり、ごねたところで将来価格が上がるわけではない、むしろ時間が経つにつれて下がっていくかもしれないことを地権者はよくわかっていて、買収に積極的に応じるようになったのです。
では、住宅地以外の不動産の資産価値は、どのように測ればよいのでしょうか。ひと言で言えば、「安定したキャッシュフローを生むかどうか」で決まります。その不動産を保有することで、収益を得られるかどうか、です。
かつては山、山林が、資産家にとって大きな資産でした。しかし昨今、木材に値段がつかないケースが多くなったことで、「この山の価値はいくらか?」という問いに答えることが難しくなっています。
最近では、国策によって再生エネルギーへの転換が進められているため、太陽光発電、風力発電の設置場所として、山の価値が見直されるようになりました。林業としての山の価値は極めて低いものの、発電施設としての価値は存在し、それなりの価格を形成するようになっています。
ただし、これにも条件があります。稜線に風が吹かなければ、風力発電は成り立ちません。日当たりのよい、なだらかな斜面地でなければ、太陽光発電も成り立ちません。
近くに鉄塔や高圧線があるかどうか、つまり、売電可能な立地かどうかも重要です。
かつては、どれだけ良質な杉やヒノキが植えられているかで、山の価値が算出されました。それと同じように、発電・送電にふさわしい環境かどうかで、山の価値は大きく変わってくるのです。
仮に将来、日本の林業が復活するようなことが起こるならば、ふたたび「山」が見直される時代が来るかもしれません。しかしそれには国産製材に関する需要の復活が欠かせません。

国内初! クレジットカードポイントを活用した不動産投資開始



少額現金ではじめる! 「中古1Rマンション」堅実投資術


『IT』×『都心』×『不動産』で価値を創造する企業、プロパティエージェント株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:中西 聖)は、株式会社クレディセゾン(本社:東京都豊島区、代表取締役社長COO:山下 昌宏)との間で、同社が提供するポイントプログラム「永久不滅ポイント」の交換アイテムに当社の「リアルエステートコイン?」*1が追加されることについて、合意いたしましたのでお知らせいたします。


 なお、ポイント交換は、本日2020年2月5日にオープンした当社不動産クラウドファンディングサービスサイト「Rimple?」 (以下、「Rimple」)から可能となります。

























 ↓↓↓「Rimple」はこちら↓↓↓


 不動産投資型クラウドファンディング【Rimple】-

  1口1万円から不動産投資ができる : https://funding.propertyagent.co.jp/

 

永久不滅ポイント」から「リアルエステートコイン?」への交換について



 これまで、貯まったポイントは主にアイテムへの交換、ショッピングの月々のお支払いへの充当、投資を疑似体験できるポイント運用サービスでの運用などに利用されていました。今回、永久不滅ポイントの交換アイテムに当社の「リアルエステートコイン」が追加されることで、貯まったポイントを当社の「Rimple」における不動産投資資金として利用することが可能となり、ポイントを利用して資産を増やすという選択肢が増えることになります。不動産投資へのポイントの活用は、国内初の取組となっており、当社は今回のポイント交換連携により、多くの皆さまに小額での資産形成をして頂きたいと考えております。

















 

交換条件、手続き等について



 永久不滅ポイント1ポイントをリアルエステートコイン4.5コインに交換いたします。なお、永久不滅ポイントからの交換は1,000ポイント単位となります。

 クレディセゾンのカード会員が利用できるインターネットサービス「Netアンサー」より、「リアルエステートコイン」へのポイント交換手続きをした際に発券されるクーポンコードを、「Rimple」サイト上で登録いただくことで、即時「リアルエステートコイン」への変換が可能となります。


 

 

「リアルエステートコイン?」の利用方法



 当社が提供する「Rimple」にて利用可能です。ファンド当選後の出資手続きにおいて、出資者が「リアルエステートコイン」を保有している場合には、「リアルエステートコイン」が自動的に充当されることとなり、出資金のお振込みがあった時に、「リアルエステートコイン」が資金使途限定で現金化され、出資されたこととなります。つまり、出資者は出資額から「リアルエステートコイン」による充当額を差し引いた金額をお振込みいただくことになります(出資額とリアルエステートコインの円換算額が同額の場合、お振込み手続きはございません。)。なお、1リアルエステートコインあたり1円に交換となります。






 *1 「リアルエステートコイン?」については当社プレスリリース9月19日付、24日付もご参照下さい。


 

 ■会社概要

 会社名:株式会社クレディセゾン
 代表者:代表取締役会長CEO 林野 宏
 代表取締役社長COO 山下 昌宏
 所在地:〒170-6073 東京都豊島区東池袋3-1-1
 サンシャイン60・52F
 設立:1951年5月1日
 上場市場:東京証券取引所市場第一部
 資本金:759億29百万円
 事業内容:クレジットサービス、リース、ファイナンス、
 不動産関連ほか
 ■会社概要
 会社名:プロパティエージェント株式会社
 代表者:代表取締役社長 中西 聖
 所在地:〒163-1306 東京都新宿区西新宿6-5-1
 新宿アイランドタワー6階
 設立:2004年2月6日
 上場市場:東京証券取引所市場第一部
 資本金:5億7,891万円
 事業内容:不動産開発販売事業、プロパティマネジメント事業、クラウドファンディング事業
 <当社紹介>
 当社は、『IT』×『都心』×『不動産』をコンセプトに4つのオウンドメディアを運営し、それぞれのニーズにマッチングさせる事業展開を行い、ニーズに合わせた資産運用型の投資用不動産や住み方の多様性を提供する居住用コンパクトマンションを提供する企業です。社会的信頼に応え、誠実な企業運営を行い、持続的な成長及び発展を遂げることが重要であると考え、2015年12月に東証JASDAQに上場、2017年12月8日に東証二部へ市場変更、2018年7月24日に東証一部銘柄に指定されました。2018年3月(株)アイ・エヌ・ジー・ドットコム調べでは3年連続「投資向けマンションデベロッパー満足度調査」総合第1位を獲得しております。
 <サービス一覧>
 ・ふじたろう
 AIによるLINEチャットボット機能を搭載した不動産売買マッチングプラットフォーム。
 ・不動産投資TIMES
 投資用物件の購入を考えている人や不動産投資について勉強したい人に向けて、プロからのアドバイスや物件情報などを提供します。
 ・住み方ラボ
 「消えない選択肢」というコンセプトのもと、「住んでよし、貸してよし」という新しいマンションの持ち方を提案しています。

マンション経営・基本の「き」|知っておきたい不動産投資用語5つ

マンション経営を始めるとき、見慣れない専門用語にとまどう人も少なくないでしょう。信頼できる不動産会社がサポートに入ってくれる場合でも、マンション経営のオーナーとして自覚をもつためには、最低限の不動産用語は知っておくべきではないでしょうか。初心者にもわかりやすく、不動産投資の専門用語を紹介します。

1.インカムゲインとキャピタルゲイン:家賃収入と売却益

マンション経営,基本,不動産投資用語
(画像=VGstockstudio/Shutterstock.com)
不動産投資において2つの用語「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」は最も重要な用語のひとつといえるかもしれません。マンション経営などを考えている方ならばすでにご存知の方も多いでしょう。
「インカムゲイン」とは、「保有していることで継続的に受け取り可能な収入」を指します。例えば収益不動産としてマンションを購入した場合、第三者にその部屋を貸して「家賃収入」を得ることになります。このようなマンション経営での「家賃収入」を「インカムゲイン」と呼びます。
なお、株式投資では「配当金」が「インカムゲイン」にあたります。
一方、「キャピタルゲイン」は「売却によって得られる差益」を指します。例えば3年前に3,000万円で購入した区分マンションを今年5,000万円で売却できた場合、差額である2,000万円のキャピタルゲインを得たことになります。

2.イールドギャップ:投資利回りと長期金利の差額

「イールドギャップ(Yield gap)」の「イールド」とは英語で「(投資の)収益・利回り・配当」などを意味し、「イールドギャップ」は「利回りの相違」という意味になります。すなわち投資における「イールドギャップ」とは、借りたお金の「長期金利」と投資で得られる「利回り」の差のことを指します。
例えば、不動産投資をする場合に銀行などの金融機関から融資を受け、その金利が2%だとします。一方、投資で得られる利回りが6%だとすると、その場合の「イールドギャップ」は「6%−2%=4%」となります。

3.アセットマネジメント:資産管理・資産運用

日本語で「アセット」は「資産」、「マネジメント」は「管理・運用」を意味し、「アセットマネジメント」は一般的に「資産管理」「資産運用」などと翻訳されます。略して「AM」と表されることもあります。建物自体の管理をするだけではなく、物件そのものの資産価値をトータルに管理運用し、さらに資産価値を高めるのが「アセットマネジメント」であるといえます。「アセットマネジメント」を代行して行う不動産投資会社も多数存在しています。

4.エスクロー:第三者にお金を予約し、支払い・受領の安全性を確保する

「エスクロー」という言葉は「第三者預託」と訳されています。一般的には、商取引の際に取引の安全性を保証する仲介サービスをいいます。
不動産業界における「エスクロー」は日本人にはまだあまり馴染みがないかもしれません。一方でアメリカなどの海外で不動産投資を行う場合には一般的な手法となります。
不動産投資において支払い(受領)の安全性を確保することは重要です。「エクスロー」は第三者である金融機関にあらかじめ入金し、条件が整ったときに取引相手に出金(入金)されるという仕組みで、取引をする双方にとってリスクを取り除くことができます。

5.パース:不動産を立体的に表現したイメージのこと

一般的に「パース」とは「パースペクティブ(perspective)」の略であり「遠近法」を意味します。また「遠近法」を用いて描かれた図を「透視図(perspective drawing)」といいます。ここから「パース」と言う場合、デッサンや写真撮影の技術・技法を意味することが多いといえます。
一方、不動産業界の用語で「パース」という単語を使うときは、その不動産(物件)の外観や室内を立体的に(3Dで)表現した「イメージ画像」のことを指します。実際の物件のほか、未完成物件の完成予想図としても用いられます。
平面図や部分的な写真などだけでは物件の全体像を掴むことは難しいですが、「パース」があれば、まるでその場で直接見るかのように雰囲気を掴むことが可能です。近年は技術の進歩により、パソコンでパースを閲覧し内部を歩いているかのように(バーチャルに)確認できるものが増えています。今後は特に完工前の不動産については「パース」を使ったバーチャル内覧が増えていきそうです。

成功のために不動産用語を学ぼう

このほかにもさまざまな不動産業界の専門用語があります。冒頭で述べたように、収益不動産を所持するマンション経営オーナーとして成功を目指すならば、まずはこの記事で紹介した単語を含め、調べてみてはいかがでしょうか。(提供:Dear Reicious Online

その営業、本当に信じて大丈夫?不動産投資詐欺に遭わないための見分け方をFPが解説

将来へのお金の不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。資金を捻出するためには「支出を減らす」もしくは「収入を増やす」ことになるでしょう。

後者の「収入を増やす」ための手段の1つとして考えられるのが、不動産投資。不動産投資は家賃収入という安定した副収入を得られる反面、初期投資が大きくなりがちなので、不動産投資詐欺などの被害に遭わないか不安に感じる人がいるかもしれません。

そこで今回は、不動産投資詐欺に遭わないための見分け方について解説します。

不動産投資詐欺とは?

不動産投資詐欺とは?


不動産投資詐欺とは、不動産投資に興味のある人や不動産投資を行おうとしている人をターゲットにした詐欺のことをいいます。

具体的には、手付金を受け取ったあとに音信不通となる業者や、実際は収益の見込めない物件を騙して購入させる、親密な関係になってから割高な不動産を購入させるなどの手口があります。

不動産に馴染みのない初心者は知識や経験が乏しいため、業者の言いなりになりやすく詐欺の被害に遭ってしまうことがあるのです。

不動産投資詐欺の勧誘方法

不動産投資詐欺の勧誘方法


不動産投資詐欺の勧誘方法にはどのようなものがあるでしょうか。
不動産投資セミナー
不動産投資セミナーの中には、詐欺目的の悪質なセミナーが存在しています。不動産投資セミナーは、不動産投資に関する知識やノウハウなどを学べる有益なセミナーであることが一般的でしょう。セミナーでは書籍だけでは知り得ない情報を知ることができる場合があるからです。

しかし、詐欺目的の悪質な不動産投資セミナーでは、セミナー参加者に価値の低い物件を購入させることを目的としています。悪質な不動産投資セミナーは無料で開催されていることがありますので、注意が必要です。

詐欺で用いられるテクニック
不動産投資詐欺では、様々なテクニックを駆使して知識の乏しい初心者などを騙そうとしています。ここでは、詐欺で用いられるテクニックをいくつかご紹介しましょう。

  • 高利回り物件なので早くローン完済ができる
  • お金がなくても大丈夫!フルローンで始められます
  • 特定の人のみに紹介している非公開物件です
高利回り物件なので早くローン完済ができる
不動産投資の物件選定において、利回りは重要な項目の1つです。高い利回りの物件は、収益性が高く大変魅力的に見えるでしょう。しかし、利回りには種類があります。表面利回りで計算されている場合、実際の経費などが一切含まれていません。
したがって、利回りが高く収益性の高い物件のように見えても、諸費用や諸経費を含めて計算される実質利回りは大きく下がることがあるのです。

お金がなくても大丈夫!フルローンで始められます
自己資金なしで不動産投資を始める場合、かなり余裕を持たせた資金計画でないと、何かあったときに破綻してしまう可能性が高いでしょう。不動産投資詐欺を行う人たちは、物件を購入させることが目的です。

したがって、顧客が購入した後の運用についてはきちんと計算していない可能性があります。フルローンで購入する場合は特に、余裕のある資金計画を立てることをおすすめします。

特定の人のみに紹介している非公開物件です

  • あなたには特別に紹介している
  • 条件に合う人のみに情報を公開している
  • お得な物件だから、一般公開したらすぐに売れてしまう
上記のように、不動産投資詐欺の場合は「非公開にしているお特な物件だけど、あなたには特別に教えてあげます」というスタンスで紹介してくることがあります。

しかし、一般公開されているか否かは不動産投資の物件選定に影響を与えません。言葉巧みに説明されるとお得な物件のように思えるかもしれませんが、物件を購入するときにはそのほかの条件をきちんと確認しましょう。
不動産投資詐欺に遭わないためには、詐欺グループの付け入る隙を与えないように断ることが大切です。なぜかというと、上記で解説したように「相手が根負けするまでしつこくする」という詐欺グループがいるからです。ここでは、不動産投資詐欺の断り方や見分け方について解説します。
  • 営業トークの途中でもきっぱり断る
  • 計算方法の詳細を確認する
  • 不動産投資に関する知識を身に着ける
  • 不動産業者について調べる
[adsense_middle]

営業トークの途中でもきっぱり断る
購入する気のない物件の話を最後まで聞く必要はありません。最後まで話を聞くことで「この人はしつこく押せば根負けして購入してくれるかもしれない」と期待させることになる可能性があります。

不動産投資詐欺に遭わないためには、営業トークの途中であっても「迷惑だ」ときっぱりと断ることが大切です。

計算方法の詳細を確認する
利回りの計算方法や資金計画など、相手が提示している数字の根拠となる計算方法について質問するとよいでしょう。実際に運用するにあたって必要な項目がきちんと入っているか、必ず確認してください。

悪質なものでは、実際の収益がマイナスになってしまう物件があるようです。
収益を得るために不動産投資を始めるはずなのに、マイナスとなっては本末転倒です。必ず詳細まで確認するようにしましょう。

不動産投資に関する知識を身に着ける
不動産投資詐欺という観点だけでなく、不動産投資を行うのであれば「ある程度自分で判断できる力」を身に着ける必要があります。業者の言いなりでは、不動産投資詐欺とまでいかなくても収益性の低い物件を購入して後悔することになる可能性があるでしょう。

書籍を読んだり不動産投資セミナーに参加したりするなど、積極的に勉強することをおすすめします。

不動産業者について調べる
相手の不動産業者に不信感を持ったり、不動産投資セミナーの実施団体に不審に感じる点があったりすれば、不動産業者について調べるとよいでしょう。会社の所在地・電話番号だけでなく、宅建協会などの所属団体も確認しておくことをおすすめします。

不動産投資詐欺の営業には十分注意しよう!

誰しも、詐欺の被害に遭おうと思っているわけではありません。詐欺を行うグループは、人を騙すプロです。不動産投資詐欺に遭わないためには、不動産投資に関する知識を身に着けたり、詐欺業者を見分けたりするなどの対策が必要でしょう。

不動産投資に興味のある人は、ぜひ詐欺被害に遭わないよう十分注意して行動しましょう!
ここでは、いくつか具体例をご紹介します。
しつこく電話で勧誘する
不動産投資詐欺の手口でよくあるのが「しつこい電話勧誘」です。世の中には、断るのが苦手な人・気の弱い人など、強い人からの押しに弱い人が存在します。不動産投資詐欺のグループは、こうした断りにくい人をターゲットとしていることがあります。

「もう少し押せば買ってくれそう」と思われたら、相手は根負けするまでしつこい電話を止めません。詐欺グループの中には、電話をかけるリストを作成していることがあります。

訪問営業
訪問営業から詐欺を行うことがあります。訪問営業を行うターゲット層の1つは、土地を所有している人。登記簿謄本などから該当の土地所有者を探し当て、実際に訪問するのです。ほかにも、賃貸居住者に対して資産運用などと話を持ち掛けることもあるようです。

悪質な訪問営業の場合、話を聞く前にドアを閉じようとすると足を挟んでくることも。1度家に上げてしまうと、熱心な営業トークが始まってしまいます。

しつこい電話勧誘と同じく、契約するまで何度でも訪問したり、次につながる言葉が聞けるまで家から出て行かなかったりすることがあります。

「東京の不動産」を海外投資家が買わなくなった3つの理由

アバクロが賃料減額で訴訟
それでも前回を上回る売却額

 東京の銀座6丁目、米国のアパレルブランドであるアバクロンビー&フィッチの銀座店が入居している地上11階建てのビルが2019年、米保険大手プルデンシャル・ファイナンシャル傘下の投資会社から東京建物グループの東京建物不動産投資顧問に売却された。プルデンシャルが坪当たり3億5000万円前後で取得したものが今回は4億4000万円前後、総額200億~300億円で売買されたと推定される。
 不動産市場において、銀座は破格の売買が成立する「別物」エリアといわれており、前回を上回る取引は通常であれば不思議はない。しかし、この物件に限れば、いわく付き。それでも高値で売買されたことに不動産関係者たちは驚いた。
 東京羊羮本舗などから買った土地でカラオケ会社が09年に建てたこのビルを一棟借りしているアバクロの日本法人は、かつて「入居賃料が高過ぎる」と賃料減額訴訟を起こした。
 確かに国内最高クラスの賃料で、銀座の相場の倍となる坪当たり月額約20万円、総額で同約1億2000億円に上った。しかし、それはアバクロ側が申し出たものだった。
 入札で負けたアバクロが、それでもどうしても借りたいと、米国本社の首脳が自家用ジェットで来日して熱望したのだ。結局、16年にビルの所有者が代わるタイミングで2割程度の賃料値下げがかなったとみられ、アバクロは訴えを取り下げた。
 アバクロは旗艦店の閉鎖が続いている。銀座店の定期借家契約期間は23年あたりまでとすれば、その後は閉店を織り込む必要がある。エレベーターの配置などからも一棟借り店舗を前提としたビルであり、次も一棟借りする小売りの入居が理想ではあるが、所有者がこれまでと同じレベルの賃料を確保するのは難しいと銀座に詳しい業界関係者はみている。高値に見合う賃料収入を得られるという当てがないとしたら、楽観的にはなれないはずだ。


不動産投資での資産運用、成功させるには?初心者が知っておきたい5つのこと

1.資産運用の手法を明確にする

不動産投資に限らず資産運用をする場合には、どのような形で資産を増やしていくかという手法を明確にすることが大切です。不動産投資にはどのような手法や特徴があるのかを見てみましょう。

1-1.利回りを優先する

利回りには2種類が存在し、最も身近で分かりやすい指標である表面利回りとは、投資した金額に対する年間の収入の割合のことを指します。例えば2,000万円の価格の不動産で年間120万円の家賃収入がある場合は以下のように計算します。
120万円÷2,000万円×100=6%
この場合は6%の利回りになります。この計算式から、利回りを良くするには家賃収入に対して価格の低い物件を購入すると良いことがわかります。
ただし、この計算では管理費などの経費を考慮していません。実際に手元に残るお金は経費を引いたものになります。経費を考慮した利回りを実質利回りと呼び、この実質利回りを優先して手元に残る現金を多くするには、購入価格と経費の双方を抑えることが重要になってきます。

1-2.年金タイプの収入をなるべく多く作る

不動産投資では一般的に金融機関から借り入れをして物件を購入しますので、毎月ローンの返済をしながら不動産を運用することになります。投資する物件のタイプによって費用や手元に残る金額は違いますが、例えばワンルームマンションに投資した場合は、毎月手元に残る資金は数千円から、1~2万円ということも多くなります。
しかし、運用から数十年が経過してローンを完済し終えれば毎月の手残り額が増えるため、年金代わりの収入が得られるという点で不動産投資を始める人もいます。このように老後の生活安定のための資産運用として、それに適した不動産に投資することを選ぶのも一つの手法です。
なおローンの完済を早くするには、ローンの期間を短くしたり、途中で繰上返済をしたりするなどの方法が必要になります。ただし手元のキャッシュには悪影響があるため、手元資金と将来のキャッシュフロー双方から実施するかどうかを判断する必要があります。

1-3.資産運用ポートフォリオの一つに入れる

他に株式投資などの資産運用をしている場合には、不動産投資を資産運用のポートフォリオの一つに入れることで、より資産形成を効率化する戦略が組めるようになります。株式投資で損失を被った時のリスクヘッジとして、毎月の家賃収入で資産総額を下支えできるような投資の仕方が可能になります。
不動産投資には「融資を受けて始めることも可能」「他の投資と比べて値動きがゆっくりなので、売却のタイミングをじっくり検討できる」「現物なのでインフレ時に価格が上がりやすい」「不況時にも家賃収入の水準は下がりにくい」というメリットと、「地震や災害のリスクがある」「売却までに時間がかかる」「ときどき修繕など大きな支出が発生する」というデメリットがありますので、その他の運用方法と合わせることでポートフォリオ全体の強みを活かし、弱みを打ち消す戦略を考えましょう。

2.人口が減りにくい地域の物件を狙う

不動産投資では立地が重要だと言われます。特に賃貸ニーズの高さを判断する方法としては、エリアの人口推移を確認することがポピュラーな手段となります。日本は人口減少社会に突入していますが、中でも人口が減りにくい地域では中長期的に賃貸ニーズを期待できるでしょう。
具体的にはどのエリアが良いのか見てみましょう。

2-1.東京には人口が集中している

東京は国内でも人口が集中する都市として知られています。毎年多くの転入者があり、他県との人口の開きが大きくなっています。以下のグラフは総務省が作成した資料から引用したものです。2017年と2018年における都道府県別の転入超過数が確認できます。
東京の転入超過数は他県と比較しても非常に多く、大きな差があることが確認できます。人口が多くなれば、それだけ賃貸ニーズが高まり不動産投資にはメリットがあると言えます。そのため東京に絞って不動産投資をするのであれば、安定した賃貸ニーズが期待できる物件を探しやすいでしょう。

2-2.東京の今後の人口予測

では、今後の東京の人口はどのように予測されているかを見てみましょう。以下の地図は国立社会保障・人口問題研究所が作成した資料から引用したものです。以下の「総人口の指数」は2015年の人口を100とした場合の2045年の人口の割合を表したものです。また下の表は具体的な人口予測を記載したものになります。

2015年2020年2025年2030年2035年2040年2045年
13,515,27113,732,95113,845,93613,882,53813,851,78213,758,62413,606,683
*国立社会保障・人口問題研究所作成「日本の地域別将来推計人口2018年推計」から引用(単位:人)
こちらの地図と表から、2045年時点の東京23区周辺の人口は2015年を上回っていることが確認できます。このことから、将来的に見て、東京23区で不動産投資をするのは人口増減面からは条件が良く、長期的な運用にも適していると言えるでしょう。

3.レバレッジを効かせる

不動産投資ではレバレッジを効かせて効率的な投資をすることが可能です。不動産投資のレバレッジについて見てみましょう。

3-1.レバレッジとは

レバレッジとは「テコの原理」という意味で、小さい力で大きなものを動かすことを言います。投資の場合は少額の手元資金で大きな収益を上げることを言います。
一般的な不動産の価格は数百万円から数千万円単位になりますので、そのような金額を貯めてから投資を始めるとなると相当な時間がかかり、効率的な資産形成ができるとは言えません。そのため不動産投資では金融機関から融資を受けて物件を購入することが、収益を得るための効率の良い方法として取り入れられています。

3-2.レバレッジの具体的効果

では、レバレッジの効果はどれくらいあるのか試算してみましょう。現金200万円をそのまま投資した場合と、現金200万円に加えて1,800万円のローンを組んで合計2,000万円投資をした場合の年間収支を見てみましょう。利回りは同じ6%だとします。
投資額利回り6%の場合の利益ローンの返済手元に残る資金
200万円12万円0円12万円
2,000万円120万円71万5,524円48万4,476円
*融資条件は金利2%、返済期間35年で試算。比較をわかりやすくするため、ここでは経費を考慮していません。
このように、現金が少なくても融資を受けて投資をすることで、手元に残る資金が大きくなることが確認できます。不動産投資で資産を作る場合は、大きな資金が貯まるまで待ったり、手元にある資金を全額使ったりせずに、レバレッジ効果を出しながら資産を増やすことが大切です。
ただし、不動産投資では運用中に空室が発生して賃料が入らなくなったり、修繕でまとまった支出が発生したりするリスクがあり、その場合は融資の返済負担が重くなります。投資におけるレバレッジは「リスクを大きくする」ことに直結するため、ローンを組む前には慎重に収支計画を立て、賃貸経営が破綻しないようにすることが欠かせません。

4.長期的に収益を得るための戦略を組む

上でも触れたように、不動産投資で資産を増やすには、長期的な視点から戦略を練る必要があります。どのような点を検討すれば良いのかを見てみましょう。

4-1.立地は慎重に検討する

時間の経過とともに建物は劣化し、損傷などが発生するようになります。また見た目も古臭くなるため、一般的に賃貸ニーズは下がってきます。しかし物件が古くなっても立地が良ければ賃貸ニーズは落ちにくくなりますので、購入時点で立地は慎重に検討することが大切です。
立地を検討するポイントとして、駅からの距離や、物件の周辺にスーパーやコンビニ、ATMなど生活に必要な施設などがあるかどうかを見ると良いでしょう。また自治体や物件周辺地域の人口推移や平均年齢、近隣施設・企業の立地なども賃貸ニーズを把握する良い指標になります。

4-2.出口戦略は早い段階に立てる

出口戦略とは、ある程度不動産運用をする中で、運用の仕方を大きく変えたり、売却したりすることを言います。出口戦略を立てると、いつ、いくらくらいの資金が必要になるか、あるいは賃貸募集をいつまでするか、などといった計画が明確になります。
不動産投資は基本的に長期の投資になりますので、効率的に資産形成をしていけるよう、出口戦略はなるべく早い段階で立てるようにしましょう。具体的には物件を購入する前から大まかな計画を決めておく必要があります。これにより、計画に無理が生じそうな物件は買い控えるという選択肢を取ることも可能になります。

5.繰上返済や借り換えを検討する

不動産投資では融資を受けてレバレッジを効かせることが、効率的な運用には大切だと述べました。しかし、借入条件や賃貸の状況によっては、返済負担によって経営状態が悪くなることもあります。
その際に検討したいのが「繰上返済」や「借り換え」といったものです。リスクはありますが、適切に利用することで融資条件を改善し、収支を良くすることが可能です。以下で詳しく見ていきましょう。

5-1.繰上返済で毎月の収支を改善する

仮に1,800万円を金利2%、返済期間35年でローンを組んでいたとします。その場合以下のようなシミュレーションになります。
  • 毎月の返済額:59,627円
  • 5年後のローン残金:16,132,066円
  • 10年後のローン残金:14,067,846円
10年後に206万7,846円を繰上返済した場合のその後の返済額を見てみましょう。
  • 毎月の返済額:50,862円
  • 月々の軽減額:8,765円
上記のように、繰上返済をすることで月々の返済負担が軽減されることがわかります。手元資金に余裕ができ、一方で毎月のキャッシュフローをもっと良くしたいという場合には有効な手段であると言えます。繰上返済をすれば元本も大きく減らせるため、支払う金利の総額も抑えることが可能です。
ただし、多くの金融機関では繰上返済時に手数料を設定していますので、手数料の支払いと手元の現金を減らすことを考えてもメリットがあるかどうかは、慎重に判断する必要があります。

5-2.借り換えで金利負担を減らす

また、今借りているローンを、他行から新しくローンを借り直して全額繰上返済する借り換えという手段もあります。これによって、より良い条件でローンを組み直せる可能性があるため、金利を低くして月々の返済額や総返済額を抑えることが可能になります。
ただし、借り換えには融資審査が必要なため、必ずしも気軽に借り換えができるというわけではありません。またローンを組む際の手数料も必要になるほか、元のローンの繰上返済手数料も発生しますので、これらの費用が発生しても借り換えメリットがあるかどうかは検証が必要です。
また、借り換えを行うと元の銀行の心証を悪くする可能性もあります。最悪の場合、二度とその銀行から融資を受けることができなくなることも考えられますので、不動産投資で長期的な資産形成を考えているのであれば、借り換えを行うべきかどうかは慎重な判断が必要になります。

まとめ

不動産投資で資産運用を成功させるための基本的なポイントについて解説しました。不動産投資はシミュレーション通りに運用できれば安定した投資となります。一方で、不動産投資には空室リスクや価格下落リスクや流動性リスクなどもありますので、それぞれに対策が必要です。
不動産投資は長期的なものになりますので、立地や投資の仕方など、長い目線で分析した上で取り組むことが大切です。少しでも資産を増やせるように、投資戦略を慎重に練って取り組みましょう。 

不動産投資で成功するために、お金持ちになる心構えを身につけるところから、購入後「目標達成までやり抜く力」まで、アフターフォローが評判の不動産会社・株式会社和不動産のセミナーがパワーアップ

[株式会社和不動産]
マネーリテラシーを学ぶ、お金のコーチングセミナーなど、不動産投資を成功に導くためのお金の勉強セミナー続々ラインナップ!本気のアフターフォローの和不動産|東京23区築浅ワンルームマンション経営セミナー

「5人に1人」が年間キャッシュフロー100万円以上を達成している“アフターフォローが評判の株式会社和不動産”では、「資産形成や不動産投資に対しての心構え」や「目標達成させたい」などのお客様のご要望にお応えし、パワーアップしたセミナーラインナップで不動産投資セミナーを開催中です。
不動産投資初心者だけではなく、老後2000万円問題を受けて資産形成に興味があり勉強を始めたばかりという方にも学んでいただける多種多彩なセミナーを開催中なのは【アフターフォローNo1宣言の和不動産】だけです。


不動産投資コンサルティング事業を行う、購入後のアフターフォローとコンサルティングが評判の株式会社和不動産(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:仲宗根 和徳、以下 和不動産)では、当社オーナーの「5人に1人」が年間キャッシュフロー100万円以上を達成しています。オーナーのほとんどは会社員で、23区中古ワンルームマンション経営を中心にこのキャッシュフローを生み出しています。


当社では、ヒアリングを重視しており、顧客が潜在的に持つ目標を引き出し、それを達成するための運用のプランを綿密にお伝えしています。そして、物件購入後もアフターフォロー専門の部署を設置するなどサポート体制を整えており、また定期面談の場では的確なコンサルティングがあるので、皆様収益を確実に増やしていっているわけです。

ほとんどのオーナー様は、まず始めに和不動産のセミナーに参加し、その後いろいろなテーマのセミナーを何度も聴講し、不動産投資の理解を深めた上で、かつ和不動産の運用メソッドに共感して頂き、購入に至りました。不動産オーナーになってからも投資で最大収益を得るための勉強をすることで、加速度をつけてマンション投資で富を築いたオーナー様もいらっしゃいます。


過去、セミナーにご参加頂いたお客様の中には、資産運用をしたくても踏みとどまってしまう方は少なくありませんでした。そういった方々へ、お金を読み書きできる能力(マネーリテラシー)を学べるセミナーや購入後に収益を改善することなく終わってしまわないように、運用のテクニックに注力したセミナーを開催しております。

中でも、オーナー様に年間キャッシュフロー100万円を超えて頂くためのメソッド会得やコンサルティングを最大限に活かし切るという観点から、近年ビジネスパーソンの間でも必要とされる話題の「コーチング」という技術にも着目しております。

少しでも多くの方に投資で目標達成していただくよう、アフターフォローNo.1宣言の和不動産では全社を挙げて心血を注いでおり、他社に負けない自負を持っています。いままでの「23区築浅マンション形成」セミナーに加えてのラインナップとなっています。セミナー会場は、秋葉原からでも神田からでも徒歩5分の場所と、誰でも行きやすい当社で開催しますので、
ぜひ、30年後の豊かな将来のためにも、和不動産のセミナーへのご参加をお待ちしております!
セミナーの参加申込みは、WEBフォームより24時間受け付けております。

【セミナー開催概要】
※各セミナー終了後には、ご希望の方に無料個別相談を開催しています。(約1時間)

■超入門編!お金の仕組みを覚えて、リッチマインドを身につけよう!
[日時]令和2年2月5日(水)/3月11日(水)
 19時~21時 セミナー
 21時~22時 個別相談(※ご希望の方のみ)
[セミナー詳細・お申込み]
・WEB予約フォーム
2月5日(水)
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=464
3月11日(水)
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=492

■投資で成功するにはグリットが必要です~成功者の哲学に学ぶ不動産投資~
[日時]令和元2年2月7日(金)
 19時~21時 セミナー
 20時~21時 個別相談(※ご希望の方のみ)
[セミナー詳細・お申込み]
・WEB予約フォーム
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=446

■お金持ちの扉を開く60の習慣
[日時]令和2年2月14日(金)/3月18日(水)
 19時~21時 セミナー
 21時~22時 個別相談(※ご希望の方のみ)
[セミナー詳細・お申込み]
・WEB予約フォーム
2月14日(金)
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=463
3月18日(水)
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=481

■真の投資家になるための成長ステップを確認しよう
[日時]令和2年2月17日(金)
 19時~21時 セミナー
 21時~22時 個別相談(※ご希望の方のみ)
[セミナー詳細・お申込み]
・WEB予約フォーム
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=453

■投資で成功したいなら「お金の使い方」を学ぼう!
[日時]令和2年2月26日(水)
 19時~21時 セミナー
 21時~22時 個別相談(※ご希望の方のみ)
[セミナー詳細・お申込み]
・WEB予約フォーム
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/indexdtl.html?seminar_id=459


【会場・参加費等】


場所;東京・神田 株式会社和不動産 セミナールーム
住所;東京都千代田区神田須田町1-7-9 VORT秋葉原maxim7F
アクセス;JR線「秋葉原駅」徒歩5分、JR線「神田駅」徒歩6分
参加費;500円(初回参加者のみ)

※少人数制につき各セミナー先着順、定員になり次第締切とさせていただきます。
※セミナー内容、日時、講師等が変更となる場合がございますので、随時サイトにてご確認ください。

★その他テーマのセミナー内容詳細・スケジュール、お申し込みはこちら
https://nagomi-fudousan.com/seminar/study/
(※和不動産公式HPセミナーページに遷移いたします)
※お電話でのお問い合わせ 0120-003-753


◆株式会社和不動産 代表取締役 仲宗根和徳 プロフィール

1978年東京都生まれ。
法政大学経営学部卒業後、デベロッパーを経て、2011年に32歳で株式会社和不動産の代表取締役に就任。

従来の不動産業界ではやらなかったこと、できなかったことに積極的に取り組み、顧客に対するユニークなアプローチを数々実践中。
その取り組みが評判となりTV・雑誌・新聞と各メディアから多数取り上げられている。
2018年8月8日には、5冊目となる著書「不動産投資初心者におくる46のメッセージ」を出版し、Amazonにて不動産・不動産投資部門ほか、大手書店ランキングビジネス書部門1位を獲得。
現在は、物件購入後のアフターフォローや運用コンサルティングに力を入れ、年々収益が増える不動産投資をオーナー様と二人三脚で実践している。
その中で、「購入後にこんなに頑張ってくれる会社はない」と評を博している。


【和不動産のセミナーの特徴】


セミナーの開催数が多い⇒月・水・金・土・日と週5回年240回、ほぼ毎日開催しているので、いつでも気軽に参加できます。
オーナーの参加者が多い⇒購入後のコンサルティングを得意とする同社では、購入後の定期面談と合わせて、セミナーに参加されるオーナーが多く、最新情報とマネーリテラシーを常にブラッシュアップすることで、収益アップを実現されていらっしゃいます。
セミナーのテーマが豊富⇒最新のトレンドや市況を盛り込んでおり、これからの日本人に必要である資産運用の選び方や興味のある「お金」の話しについて解説されており、聴くだけでマネーリテラシーが上がり、将来へのお金の不安がなくなったという声も多数いただいております。
セミナーの初回参加費はたったの1コイン500円。その後は、参加し放題⇒500円といってもばかにならないほどセミナー内容は情報量と信ぴょう性に富んでいます。セミナー種類は100種類もあるので、全部参加したいという声もあるほどです。
座学だけでなく、ゲーム会も3種類開催⇒座学だけでは正直よく理解できなくても、体験型の楽しみながら投資シミュレーションができるゲーム会を3種類開催。「キャッシュフローdeリッチ」「フォーチュンマップ」「キャッシュフローゲーム会」があり、自ら投資シミュレーションを体験することで、投資の勉強やマネーリテラシーを上げることができる。また、ゲーム会なので、堅苦しくなく、楽しんで遊びながら勉強できると好評です。
セミナー内容は、有名なお金の作り方の本から大事な部分を抜き出し凝縮させている⇒「金持ち父さん」シリーズのロバート・キヨサキ氏や、「21世紀の資本」のトマ・ピケティ氏、お金の勉強本で有名な「バビロンの大富豪」、世界の有名な投資家のウォーレン・バフェット氏などに学ぶ「お金の格言」、日本でもお金の話しで有名な本田健氏の話しなど、皆様にも興味のあるある「お金持ちになるための本」を仲宗根自身が毎月数十冊熟読し、大事なトピックを凝縮させ、わかり易く解説してくれます。
最新の自治ネタやトレンドを盛り込んだ内容となっている⇒台風19号の洪水被害を受けて急きょ、投資運用へのリスクとなる自然災害の脅威を調査し、その回避方法を徹底解明しております。
相続税対策、節税効果など税金対策も詳しく解説⇒仲宗根が過去に5冊著書を描き下ろしその中には、老後破産対策だけでなく、相続対策などもあり、アマゾンでも好評を博しており、その本を抜粋したセミナーもあります。
賃貸管理のセミナーもある⇒不動産投資は物件購入が終わりでなくスタートですので、購入後の運用の際に、どうやって賃貸管理で収益を上げることができるのか、独自のメソッドがあり、それをセミナーで惜しげもなく解説しております。


【和不動産を選ぶ12のメリット】


リスクが少なく家賃収入の安定した「都心・築浅ワンルームマンション経営」をご提案
驚異の入居率99%超!(2018年11月~2019年12月)、空室リスクが少ない
相続税対策にも、税金の圧縮化効果が高い。生前贈与も可能。分割しやすい。
アフターフォローサポート専門の設置…オーナー様にとって不動産投資のゴールとは、目標や目的を達成する事だと考えております。そのため、購入後から目標達成までの長い期間を通じてオーナー様をサポートさせていただきます。
コンサルティングシステム「N-RICOS」を独自開発…全オーナー様の運用成績をデータベース化し、チャート式にオーナー様の運用成績を一目でわかるような可視化を実現しました。保険の見直しや、相続税対策のシミュレーション、お金の使い方までFPのようにアドバイスし、オーナー様の目標達成の進捗管理までフルサポート致します。
提携金融機関10社以上
ガンになった場合、ステージ1でも完治しても残債が0になる「ガン保険付き団信」をご紹介
安い賃貸管理手数料(3%+消費税)や、
内装工事の内製化による原状回復、リフォームまでワンストップサービスによるコストダウンの実現
売り主だからこその手厚い各種保証(購入後半年以内退去時の費用負担や家賃保証、購入後5年以内の家賃保証〈2カ月間の免責あり〉)
毎月20回さまざまな角度からによるセミナー開催
弊社代表著書を5冊も出版

「1000万以下の中古物件」がベトナム人に売れる理由


外国人による日本の土地買収といえば、かつては中国人がその代表格だった。ところが、外国人不動産アドバイザーの佐野真広氏によると、最近は在留ベトナム人が、居住用として築古中古物件を購入するケースが増加しているのだという。彼らが日本の物件を購入する背景は。そして、どのようなエリアで、どのような物件を狙っているのか。佐野氏にリポートしてもらった。

ベトナム人のファミリー層が築古物件を購入

ここ数年、日本における空き家の割合が増え続けている。総務省統計局が公表した平成30年の住宅・土地統計調査によると、日本の総住宅数6240万7000戸に対し、空き家は848万9000戸。総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は実に13.6%となり過去最高を記録した。
少子高齢化の波が押し寄せる日本。今後も全国で「空き家問題」は深刻化が予想されるが、首都圏に限って言えばその問題が少しずつ解消されるかもしれない。日本に在留する外国人、特にベトナム人がここ数年、東京近郊の空き家や中古住宅を「物色」する動きが加速しているのだ。
東京のベッドタウンである千葉県船橋市で長年不動産売買に携わるM氏に話を聞くと「ベトナム人の問い合わせは増えつつある」と現状をこう明かす。
「外国人の不動産売買と言えば、10年前は圧倒的に中国人の富裕層が中心でした。しかし昨年頃から比較的若いベトナム人のファミリー層の割合が増え始めました。我々の担当するエリア(船橋市周辺)ですと、日本人が敬遠するような駅から徒歩15分以上の築古マンションや築古戸建てが人気です」
M氏によると、多い時だと月に10件程度の問い合わせをベトナム人から受けることもあるのだという。
「実際に成約になるのはそのうち1、2件あるかないかですが、ベトナム人のお客さんは仲間意識が強いのか、一度購入してくれると友人や知人を紹介してくれることが多いので助かります。売買に関わり始めた当初は『本当に買ってくれるのか』と疑心暗鬼でしたが、今では大切な顧客ですよ」

「1000万円以内」で物件探し

ベトナム人と言えば、かつては技能実習生や学生ビザなどで来日し、「過酷な労働環境で働く重労働者」といったイメージがあった。日本語学校に通いながらコンビニ、深夜工場で働く苦学生などだ。だが、昨今は母国の経済発展や日本の人手不足も追い風となり、生活水準が向上。日本語を流暢に話す在留ベトナム人の中には大学を卒業後、日本の大手企業に就職する人も少なくない。前出のM氏によると、そうした比較的裕福な世代が日本で結婚したり、家族を呼び寄せたりする節目に合わせて中古物件を購入しているというのだ。
日本では外国人による土地や一戸建て、マンションの購入に今のところ制限はない。企業から就労ビザを発給してもらえば日本での生活は安定する。こうした背景もベトナム人の物件購入意欲を後押ししているのだろう。
もっとも、彼らは中国人富裕層のように新築や投資対象となるような高額物件を買えるほど資金に余裕はない。狙う物件は現金一括で購入できる東京郊外にある中古物件。中でも「総額1000万円以内」の物件に人気が集まるのだと言う。昨年末、埼玉県越谷市内の木造築40年の中古戸建て(3LDK)を約800万円で購入したホアン氏(30代・ベトナム人男性)は自らの経験を基にこう話す。
「日本の企業に勤めている人や永住権保有者でなければ、ベトナム人は基本的に日本の銀行で住宅ローンが組めません。このため、日本で自宅購入を検討するベトナム人は手持ちの現金で買える物件を探します。その結果、1000万円程度が予算の上限になるようです」
この予算内で東京都心に近い物件を探そうとすると、築古の分譲マンションや大型団地の一室、築30年以上で駅から距離のある中古戸建てなどに絞られる。しかし、ベトナム人はそういったデメリットをあまり気にしないのだという。「別に外観が古くても、室内がある程度綺麗になればいいのです」(ホアン氏)

細かいことは気にしない

元来、ベトナム人は周囲への「体裁」をあまり気にしない。むしろ質実剛健な生活を好むため、できる限り低価格で中古住宅を購入し、その後、修繕や内装整備を重ねていくのが一般的だ。リフォームも同胞が経営する業者に依頼するため、格安で築古住宅の再利用を可能にするのだという。
「いくつかの業者にリフォームの見積りをお願いしましたが、ベトナム人が経営する業者は日本の内装業者に比べ相場の半額程度で引き受けてくれます。値段が安いのは外国人労働者を使っているからだと聞きました」(ホアン氏)
そういった業者にリフォームを頼めば、精巧な技術を誇る日本人職人によるものに比べて完成度は劣る。クロスの張替えや耐熱工事などには少なからず粗さが目立つが、購入物件はあくまで格安物件。リスク覚悟でのマイホーム購入のため、細かい点には気にかけない。いかに安く自己所有の住居を確保できるか。ベトナム人はこの点を重要視する。
「だからなのか、私の周りでも『賃貸で部屋を借り続けるぐらいなら両親、知人に借金をしてでも土地や資産が残る古い物件を買った方がいい』と中古住宅の購入を検討する人が多い。特に子供がいる家族はこの傾向が強いと思う。子供たちを日本で育てていくことを考えると、教育的にも金銭的にもなるべく1カ所に住み続け、引っ越しをしない方がいい。子供たちも転校を繰り返すことは望みませんからね。賃貸より購入を選択するのはこうしたベトナム人の考え方も大きいと思います」(ホアン氏)
とはいえ、彼らも「東京近郊」であればどこでもいいわけではない。ベトナム人が好む人気エリアや鉄道沿線がある。
ベトナム人が日本で中古住宅を購入する場合、「マンション」にするか「戸建て」にするかで悩む。日本人でも好みが分かれるところだが、ベトナム人はどちらを選ぶかで物件購入エリアも大きく異なるという。
まず「マンション派」からは、東京と千葉を東京湾岸に沿って結ぶJR京葉線の人気が高い。中でも彼らが好むエリアは市川塩浜駅から南船橋間の沿線に建つ築古マンションだ。同エリアは首都圏屈指の工場地帯で、周囲には大規模倉庫や化学プラントなどが立ち並ぶ。日本人は敬遠しがちなエリアだが、ベトナム人はその思考を逆手にとって同地域の格安中古マンションを狙うという。

京葉線市川塩浜駅周辺。周辺には工場が広がっている(PHOTO:うっちー/PIXTA)
船橋市で外国人を中心に中古住宅やマンションを販売する不動産業者A氏は「確かに工場が多いため日本人には好まれない地域ですが、実は南船橋を中心とした半径10キロメートル圏内は価格面でも利便性でもメリットが多い穴場エリアなのです」と話す。
「京葉線沿線でも舞浜や新浦安周辺は日本人にも人気が高いため中古マンションの価格も高い。でも、そのエリアから電車で10分程東にある市川塩浜や南船橋になると、マンション価格は急激に下がります。特に中古マンションの価格は顕著で、例えば新浦安駅と南船橋駅周辺の物件を比べると、築年数と間取りがほぼ同じでも価格差は数百万円単位で開くことが多い。外国人のお客様、特にベトナム人や東南アジアの方々は資金の面からもここに目を付けるのでしょう」
築古とはいえ、南船橋駅や隣駅の二俣新町、新習志野周辺には1000万円を切る物件が多数が多数あるようで、「建物の古さや駅までの距離を気にしなければお得なエリアであることは間違いない」とA氏は話す。
東京都心へのアクセスも忘れてはいけない。京葉線と言えば、海風による運休や遅延がたびたび問題視されるものの、市川塩浜駅や隣駅の二俣新町駅から東京駅までは各駅停車で約30分。南船橋駅から快速であれば25分程で到着できる。しかも、途中駅には東京メトロ(地下鉄)へ乗り換えられる新木場駅(有楽町線)や八丁堀駅(日比谷線)もある。都心へのアクセスは他地域に比べても抜群にいい。「工場地帯」という一言で敬遠するには惜しい穴場エリアなのである。
昨年、南船橋駅から徒歩20分の築古中古マンション(3LDK)を780万円で購入した在日歴9年のグエンさん(ベトナム人)も「実際に住んでみたら予想以上に住みやすい」と満足した様子でこう話す。
「妻と子供1人(小学生)の3人で暮らせるマンションを数年前から探していました。当初は新宿駅近くの賃貸アパートに住んでいたので、中央線や西武新宿線沿線にある1000万円前後の安い中古マンションを探していました。でも、築古でも価格が予想以上に高く、手が出なかった。そんな時にベトナム人の知人からこのエリア(南船橋)のことを聞きました」
初めは全く周辺地域のことを知らず「ディズニーランドが近いエリア」という印象しかなかったというグエンさんだったが、実際に行ってみると都心に近く、駅周辺にはショッピングモール(ららぽーと)や家具家電を扱う「IKEA」などもあり、気に入ったのだという。「友人も先日、近くの中古マンションを約800万円で購入しました。こんな住みやすい場所はありませんからね」(グエンさん)
千葉県が公表した平成29年時点での県内在留ベトナム人数は1万5346人。そのうち、船橋市のベトナム人数は2779人と県内最多だ。この数字からもベトナム人の人気が見て取れる。今後も同地域で格安中古マンションを求めるベトナム人は増え続けるだろう。

戸建てなら武蔵野線沿線

一方、中古戸建ての購入を狙うベトナム人が好むのは「JR武蔵野線」沿線だ。東京駅から市川塩浜駅、南船橋駅から海浜幕張まで京葉線と同じ線路を走る武蔵野線は東京、千葉、埼玉を半環状に結ぶ貨物、旅客の併用線。沿線家賃は他の首都圏路線に比べても安いため、ベトナム人を筆頭に東南アジア出身の永住希望者に絶大な人気を誇る。
中でも、格安中古戸建てを狙うベトナム人に人気なのがJR常磐線と交錯する新松戸駅周辺や東武スカイツリーラインに乗り換え可能な南越谷駅周辺だ。両地域とも駅周辺こそ賑わいを見せるものの、15分も歩けば戸建てを中心としたのどかな住宅地が広がる。しかも、ここ数年は築40~50年という古い中古戸建てが多数売りに出され、1000万円以下で購入できる格安物件も珍しくない。

新松戸駅前。武蔵野線、常磐線、流山線の3路線が利用可能(PHOTO:吉野秀宏/PIXTA)
また、最近は埼京線と交わる武蔵浦和駅や西武池袋線を利用できる新秋津駅周辺など埼玉県南部の格安物件も徐々にベトナム人の間で注目され始めている。前出不動産業者A氏は言う。
「建物の外観にこだわらないベトナム人は『室内さえリフォームで綺麗にすればいい』という考え方の人が圧倒的に多いので、日本人では絶対に買わないであろう郊外の築古中古物件や再建築不可の物件でも魅力を感じてくれる。そう考えると、今日本で問題になっている郊外の空き屋も、外国人に積極的に売り出せば売れる可能性は高い。我々も外国人向けの売買をやって初めて『極端な築古物件でも売れる』ということがわかったぐらいですから。郊外の売れない中古戸建てや空き家を長期間保有されている地主さんや投資家は今後、ベトナム人や東南アジア出身の方々をターゲットにすることを選択肢に入れるべきだと思います」
少子高齢化が進む日本の現状を考えれば、今後も外国人の流入は続く。となれば、今以上に外国人の不動産売買も活況になることが予想される。特に日本に在留するベトナム人は、日本人とはマイホーム購入に関するお金の使い方や価値観が異なる。日本人が「不良債権」と考える空き家や格安中古物件も、彼らの目には優良物件に映る可能性が高い。
外国人向け不動産売買をビジネスとして捉えるのであれば、日本人の「先入観」は不要。この点を肝に銘じておけば、まだまだ格安中古物件の売買市場は拡大の余地があると言えそうだ。

小口から不動産投資が可能に すそ野を広げ、京町家の保存・再生事業を加速 京都初「小規模不動産特定共同事業者」登録完了 地域の活性化に貢献 人生100年時代 老後の資産形成に

京都市内において不動産売買や宿泊施設の管理運営を行う株式会社レ・コネクション(本社:京都市下京区 代表取締役:奥田久雄)は、京都府内で初となる「小規模不動産特定共同事業者」の登録を令和元年11月7日に完了しました。

当社は2016年4月の設立以来「人を結び 街を紡ぐ」をコンセプトに、不動産を通して京都の未来を紡ぐ担い手となることを目指して事業に取り組んでおります。歴史ある京都のブランド価値を守っていくため京町家の保存再生に積極的に取り組み、空き家となり放置されたままの京町家を宿泊施設へと再生する事業に注力しています。

◆個人投資家「融資を受けにくい」が課題 京町家の保全・継承を足止め
築100年以上経つことも多く伝統構法を用いて建てられている京町家は歴史的文化価値の高いものですが、資産価値としての銀行の評価は大変低いものとなっています。そのため物件を取得しようとする投資家への融資が受けにくく、収益物件として京町家に投資の意欲がありながらも、諦めざるを得ない状況がありました。個人投資家への融資の受けにくさが京町家の保全と継承を足止めしている実態があります。

初心者は何から始めるべきか? 不動産投資の始め方

不動産投資に興味を持つ人が増えていますが、実際に一歩踏み出すには勇気がいるもの。不動産投資は、株式投資のように口座を開設するだけで気軽に始められるものでもありません。では、具体的にどんなことから始めればいいのでしょうか。

まずは情報収集から

初心者,不動産投資,始め方
(写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)
これは不動産投資に限ったことではなく、すべての投資に言えることでしょう。まずはその投資について情報を収集することが第一歩です。といっても、いきなり物件の情報を集めるのではありません。
・どんな投資方法があるのか(物件タイプやエリアなど)
・どんな不動産会社に依頼するべきか
・失敗するケースにはどのようなものがあるのか
・不動産投資や融資の基本的な仕組み
など、基本的な事柄について情報を収集する必要があるでしょう。実際に不動産投資を実践している人の書籍やブログなどを参考にする方法もありますが、これは判断が難しいところです。投資をする際の状況(資産額や属性、目的、目標など)は人それぞれであり、書籍などに書かれた情報が自分に当てはまるとは限らないからです。

不動産会社のセミナーに参加

情報収集の方法として有効なのが、不動産会社のセミナーに参加することです。不動産投資セミナーは、実際に日々不動産を売買している不動産会社から、現場の生の情報を聞ける貴重な機会です。金融機関の最新の融資方針など、インターネットで調べても出てこないような情報が得られることもあります。不動産投資の情報収集には、もってこいの方法と言えるでしょう。
そもそも不動産投資では、パートナーである不動産会社選びが成功を大きく左右します。パートナー選びの入り口としてセミナーに参加することは、それを見極める目を養うことにもつながります。セミナーでは、不動産投資のメリットばかりでなく、リスクについてもきちんと説明する誠実な企業かどうかを見極めてください。
「セミナーに参加すると、後日しつこい営業がありそう」と思うかもしれません。確かにセミナー参加後には、電話やメールなどで営業が行われることがあります。しかし、「断ったのにもかかわらずしつこく電話をかけてくる」「深夜や早朝に電話をかけてくる」などの勧誘行為は宅地建物取引業法で禁止されています。その点を理解しておけば、安心して不動産投資セミナーに参加できるでしょう。

物件を持つ目的を明確にする

セミナーに参加して不動産投資の情報を得ると、早速物件を買いたくなってしまうかもしれませんが、焦りは禁物です。物件を買う前にも、やるべきことがたくさんあるからです。最初にやるべきことは、物件を持つ(不動産投資を行う)目的を明確にすることです。
ほとんどの人にとって、物件を持つ目的は利益を得ることでしょう。時間をかけて不動産に投資する以上、リターンを得られなければ意味がありません。しかし、どれくらいの利益を求めるかは人それぞれです。「将来の老後資金の足しにしたい」という人もいれば、「多額の家賃収入を得て早期リタイアしたい」という人もいるでしょう。
不動産投資で得る成果の目標は、人それぞれです。まずは自分の目的と目標を明確にし、それに合わせた投資スタイルを選ぶ必要があるのです。

完済まで見据えたプランを立てる

次の重要なステップは、完済まで見据えたプランを立てることです。不動産投資は、物件を買ったらそこからは毎月家賃収入が得られてハッピー、という甘いものでは決してありません。コツコツと家賃収入を得ながら、空室対策など行いつつ堅実に運営し、最終的にローンを完済するか、あるいは物件を売却することで、初めてその投資の成否が確定するのです。
甘い予測に基づいたプランを立ててしまうと、少しの状況変化にも対応できずに目標達成が遠のくばかりか、多大な損失が発生する可能性もあります。その意味でも、完済までを見据えた精緻な収支シミュレーションを作成してくれる不動産会社を選ぶことが、不動産投資をスムーズにスタートし、最終的に成功をつかむために何より重要なのです。(提供:Dear Reicious Online

不動産投資にも影響を及ぼす、防災を意識した土地選びに効果を発揮。国土交通省の「重ねるハザードマップ」がスゴイ!

国土交通省による「ハザードマップポータルサイト」のトップ画面。災害リスク情報などを地図で重ねて表示する「重ねるハザードマップ」と、地域のハザードマップを入手できる「わがまちハザードマップ」を用意している。(出典:ハザードマップポータルサイトより)

増える一方の自然災害

不動産投資にも大きく影響
地球温暖化など原因は諸説あるが、日本を取り巻く気候環境が大きく変わりつつある。政府がまとめた「気候変動の観測・予測及び影響評価総合レポート2018~日本の気候変動とその影響~」によると、世界の平均気温は19世紀後半以降100年あたり0.72℃の割合で上昇していて、北極海の海氷は減少、熱帯低気圧の風速及び降雨量は増加する可能性が高いとのこと。
日本では世界より速いペースで気温が上昇していて、その割合は100年あたり1.19℃。1990年代以降に顕著な高温を記録するようになった。
日最高気温30℃以上の真夏日と同35℃以上の猛暑日の年間日数は、統計期間1931~2016年で増加傾向が現れていて、猛暑日は10年あたり0.2日の割合で増えている。
他にも、強い雨が増加している一方で降水日が減り、多くの地域で積雪が減少しているものの内陸部では大雪が増加する可能性も指摘されるなど、気候変動は確実に起きている。
日本の平均気温の変化を示したグラフ。気象庁によると、日本の気温上昇が世界の平均に比べて大きいのは、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられる。 (出典:気象庁サイトより)
日本の平均気温の変化を示したグラフ。気象庁によると、日本の気温上昇が世界の平均に比べて大きいのは、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられる。
(出典:気象庁サイトより)
気候変動による影響は多岐にわたる。コメの収量や品質、果実の品質・栽培適地への影響、サンマの南下の遅れといった農業や水産業、自然生態系へ変化が見られ、水環境・水資源に対するインパクトも大きい。
気温の上昇を一因とする公共用水域の水温の上昇、渇水による上下水道の減断水などが確認されていて、ゲリラ豪雨や大雨の強度・頻度による河川の洪水、土砂災害、台風の強度の増加による高潮災害は目に見えて増えている。
近年を振り返っても豪雨や台風による自然災害は顕著で、2017年6月から7月にかけての梅雨前線・台風3号では福岡・大分・秋田、18年5月から7月の豪雨では中国・四国地方、8月から9月の台風19~21号などでは和歌山・奈良・大阪・長野・新潟、今年は台風19号、21号により長野や千葉が大打撃を受けた。いまも途上にあり、1日でも早い復興を願うばかりだ。
言わずもがな、自然災害は不動産投資にも甚大な被害を及ぼす。所有物件に浸水や倒壊が起きれば入居者へのフォローはもちろん、改修には時間とコストを要する。加入した保険でカバーできる部分はあるだろうが、空室期間が長くなると家賃収入は入らず、融資の返済にも苦慮することも。そう考えると、これから物件を選ぶ際は、自然災害のリスクも考慮しないといけない。
複数の防災情報をひとつの地図上で可視化
「重ねるハザードマップ」が便利
自然の災害リスクを知るため、被害や範囲を予測する「ハザードマップ」は便利なツールだ。主には自治体が冊子やウェブで公開していて、これを参考に「高台だから浸水のリスクが低い」「津波を避けやすい」「土砂災害のエリアではない」など、物件選びをしている投資家もいるだろう。
ところが、一般的なハザードマップは災害別になっているケースが多く、それぞれを見比べるのは正直なところ面倒というもの。そこで便利なのが、国土交通省が公開している、複数の防災情報をひとつの地図上で見ることができる「重ねるハザードマップ」だ。
「重ねるハザードマップ」では、洪水・土砂災害・津波のリスク情報、道路防災情報、土地の特徴。成り立ちなどを地図や写真に自由に重ねて表示できる。使い方は簡単で、災害リスクを知りたい場所を地図もしくは検索で指定して、「災害種別」から表示させたい情報を選べば、すべてがマップ上に描画されるという仕組みだ。
「重ねるハザードマップ」で東京都心部を表示。「災害種別」を選んでいない状態。
「重ねるハザードマップ」で東京都心部を表示。「災害種別」を選んでいない状態。
洪水・土砂災害・津波・道路防災情報を選ぶと、マップに表示された。
洪水・土砂災害・津波・道路防災情報を選ぶと、マップに表示された。
マップは拡大・縮小できるので、より広範・詳細な情報をチェックすることも可能だ。
マップは拡大・縮小できるので、より広範・詳細な情報をチェックすることも可能だ。
他にも、画面右上にある「危」のアイコンを選び、調べたい場所にカーソルを合わせて左クリックすると、さらに詳しい災害リスクを見ることもできる。
危」カーソルを合わせると、選んだ場所の自然災害リスク一覧が表示。さらに詳しい情報を得られる。
危」カーソルを合わせると、選んだ場所の自然災害リスク一覧が表示。さらに詳しい情報を得られる。
計測機能や作図機能、印刷・保存にも対応しているので、何かと便利だろう。スマホからもアクセスできるので、物件探しに出かけた際に現地で調べるといったことも。重宝するに違いない。
自然災害を考慮した物件選びは、なにもオーナーのためだけではない。リスクの低い場所に所有することで入居者の安全性にもつながる。「選ばれる物件」としても意味があるので、こういったツールを活用してはいかがだろうか。
【ハザードマップポータルサイト】(https://disaportal.gsi.go.jp/)
健美家編集部(協力:大正谷成晴)

融資地獄…支払の請求に対抗する「手元不如意の抗弁」とは?

インターネットを探しても「適切な情報」がないワケ

今回は、融資の返済が厳しくなってきたときにどうすれば良いかというテーマで考えてみます。

融資や不動産に限らずですが、何か調べようと思ったときにインターネットで探すのが当たり前になりました。実際、インターネットは便利ですし、たいていの情報は見つかります。しかし、融資やローン返済についてはそこまで簡単ではありません。

その理由は単純で、解決方法などが書いてある法律や金融関係の記事は見つかりますが、その内容が難しすぎて、意味がわからないからです。

正しい解決策があっても、その文章に法律用語や、金融・不動産といった業界用語が多く、読み手として意味が理解できなければ、読んでも無駄です。むしろ、意味を誤解したり、重要な部分を読み飛ばしてしまうことにより、間違った方法をとったり、そのせいで状況が悪化する可能性もあります。

ですから、インターネットでの答え探しはやめましょう。難解な文章を解読するために貴重な時間を使わずとも、重要なポイントだけしっかり押さえれば、ローン返済という難しい問題にもきちんと向き合えるようになるのです。

支払の請求に対抗する「手元不如意の抗弁」は最強

融資とはつまるところ借金です。一般的に借金はいずれ返すものと認識されていますし、ほとんどの人が返しますが、そもそも借金は必ず返さなければいけないものなのでしょうか。

例えば、自己破産する人がいます。夜逃げする人もいます。

このような例からもわかる通り、「借金は必ず返さなければならないもの」ではありません。ローン返済も同じで、借りたときに「返済できる」と判断したとしても、返せなくなることは十分ありえます。そういう状態になったときこそ、「借金は必ず返さなければならない」というモラルを疑うところから始めるのが大事なのです。

これは私個人の見解ではなく、借金問題などに詳しい弁護士の見解です。「とうてい返せない額の借金を、無理をし、周囲に迷惑をかけてまで返さなければならない」というのは誤った固定観念であり、捨て去るべき偏見だというのが弁護士たちの常識です。なぜなら、どんな債権者であっても、いかに優秀な取り立て人であっても、法律の実務上、「ないところからは取れない」のが現実だからです。

ローン返済が滞り、もうダメだ、諦めるしかないと思いつめているのだとしたら、「手元不如意(てもとふにょい)」という言葉を覚えておくと良いと思います。これは「家計が苦しくお金がない」という意味の言葉で、テレビの時代劇などでは「手元不如意なので払えぬものは払えぬ」「不如意で支払いもままならぬ」などと「返したいのは山々だが、お金がないので返せない」と開き直るときのセリフとしてよく使います。

手元不如意は法律の世界でも非常にメジャーな言葉で、「払いたいが払えない」という「手元不如意の抗弁」は、支払の請求に対抗するための最強の理由といわれています。

返せるなら返したほうが良いのですが、生活を切り詰めるにも限界があります。消費者金融などから借りるとさらに傷が深くなります。家族や友人に頼って借金すれば、彼らの信用を失うことにもなるでしょう。そのような手段を考えるなら、手元不如意の抗弁を武器にして、しぶとく、したたかに生きましょう。モラルに縛られるよりも、生き残ることが最優先です。

金融機関も「事故は起きるもの」と認識している⁉

返済が滞った場合、貸す側である金融機関はどのような処理をするのでしょうか。

金融機関には「事故率」という言葉があります。これは返済不能になる人の割合のことで、何千人、何万人もの人に融資しているため、そのなかには必ず返済不能に陥る人がいます。つまり、金融機関としても「事故は起きるもの」と認識していますし、そもそも審査によって無理なく返せる金額と判断したうえで融資しているわけですので、返済不能になった背景として、金融機関側の責任もゼロとは言い切れないのです。

返済不能になったら、金融機関はマニュアルに従って事故処理の手続きを粛々と進めます。ただし、どのような方法をとるにしても、「ないものは取れない」という現実は変わりません。

例えば、1億円借りていた人が破産し、ホームレスになったとしましょう。手順としては、この人を相手に裁判を起こすのが普通かもしれませんが、訴訟するためには弁護士費用などがかかります。

さて、仮にそのコストが100万円だとして、訴訟は得策でしょうか。相手がホームレスの場合、訴訟で勝っても貸したお金が返ってくる可能性は限りなくゼロです。勝ってもゼロ円の訴訟に100万円かけるのはビジネスの面から見てもコストパフォーマンスの面から見ても最悪ですし、普通の人は放置したほうが良いと考えます。

一般的なお金のやりとりは、お金を借りるほうよりも貸すほうが力が強いのですが、返済不能は「一般的」ではありません。一般的でなくなった世界では、債務者が圧倒的に有利になります。この革命的とも言える環境に甘んじることが、ローン返済のトラブルと向き合うための最良の方法なのです。

払えないことに悲観したり、絶望する必要はない

返済不能になる例としてホームレスの訴訟を挙げましたが、オーナーは実際にはホームレスではありません。一文無しではなく物件という換金可能な資産を持っているため、返済不能になった場合は、融資を受ける際に担保に入れているはずの物件が差し押さえられます。

差し押さえられた物件は、その後、競売を通じて現金化されます。そのお金を返済の一部に充てることで、金融機関は損失を埋めるわけです。

しかし、競売価格は相場より安くなるため、金融機関の損失は完全には埋まりません。残りはどうするかというと、おそらく強制執行という仕組みを通じてオーナーの預金、不動産、給料などを押さえることになります。ただし、金融機関側から見ると、債権回収になっても全額回収できるわけではなく、時間や手間がかかります。オーナーの資産状況によっては金融機関が大損することもあります。

そのため、出来るだけオーナーが返済不能になるのを防ぎたいと考えます。返せ、どうなっているんだなどと強く返済を迫ってくることはありませんし、返済期間を調整するなどして返済を継続できるように手伝ってくれることもあります。

もし返済が厳しくなったとしたら、そのような手助けを受けながら再起を目指しましょう。どうにもうまくいかなかった場合は、最後の手段として物件や預金などが取られることはありますが、命までは取られません。まして、オーナー側が自分の命を絶とうなどと考える必要はまったくなく、無理に払おうとする必要も、払えないことに悲観したり、絶望したりする必要もないのです。

サブリースは不動産投資でリスクのある仕組み? なぜ社会問題が多発する?

インターネットでサブリースについて検索すると、サブリースに関する社会問題やトラブルの例が数多くヒットします。では具体的に、どのような問題が過去にあったのでしょうか? そこから得られる教訓や利用時の注意ポイントを解説します。
スカイライン、ニューヨーク、橋、水、高層ビル、建物


サブリースによって空室に関係なく賃料を安定的に得られる

サブリース,不動産投資,社会問題
(写真=osonmez2/Shutterstock.com)
サブリースとは、不動産投資における空室リスクをゼロにする仕組みのことです。サブリース会社がオーナーから物件を借り上げて入居者に転貸し、10〜20%程度の手数料を差し引いた契約賃料をオーナーに支払います。オーナーにとっては、管理の手間がかからない上に、空室の有無にかかわらず決まった家賃収入を得られるというメリットがあります。
その一方で、サブリースに関するトラブルが多発しているため、検討中の方が不安を抱くケースもあるでしょう。実際に、どのようなトラブルがあったのかを確認してみましょう。

サブリースのイメージを悪くした社会問題 レオパレス集団訴訟、かぼちゃの馬車破綻……

サブリースのイメージが悪化する原因となったのが、「郊外アパートのサブリース問題」と「かぼちゃの馬車事件」です。前者では地主が、後者では中高所得者のビジネスパーソンが数多く被害に巻き込まれました。
「郊外アパートのサブリース」が社会問題化したのは、2015年頃からです。大手建築会社D社が、賃貸ニーズのない郊外の土地に次々とサブリースのアパートを建設し、当初は十分な家賃保証がされていましたが、その後、一方的に家賃保証の額を引き下げるとオーナーに通告されました。
このときに問題になったのは、家賃の引き下げがあることを契約前に説明されなかったとオーナーが主張したことです。この問題をきっかけに、サブリースに対するイメージが悪化しました。
その後、株式会社レオパレス21でも同様のトラブルが起こり、家賃増額を求める集団訴訟が相次いで、さらにサブリースへの不安が増大しました。
サブリースのイメージを悪化させたもう一つの社会問題は、「かぼちゃの馬車事件」です。
女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する株式会社スマートデイズが、「30年間家賃を保証する」とのセールストークでオーナーを募り、急速に物件数を増やしました。しかし、入居率が当初予定よりも大幅に下回り、資金繰りが悪化しました。2017年10月頃から賃料の減額がオーナーに対し一方的に告げられ、その後、入金が途絶えて2018年4月には民事再生法を申請しました。

サブリースの社会問題から得られる教訓とは?

サブリース,不動産投資,社会問題
(写真=Just dance/Shutterstock.com)
これらのサブリース問題から得られる教訓は、一定期間ごとにサブリースの賃料変更を意識すべきだということです。それによって、どのようなときにどんな変更があるのか、また仮に変更があった場合には、どのような負担が発生するかをリアルにイメージできます。その上で、不動産投資を続けるべきか、あるいはサブリースを利用すべきかを適切に判断することができます。
もう一つの教訓は、サブリースにおいては保証する会社の信頼性が重要であるということです。契約を検討している会社の経営内容に問題がないか、あるいは悪い噂はないかどうかを事前にリサーチすることも必要でしょう。

サブリースのトラブル増加で国も対策強化へ

このように社会問題となることが多かったサブリースですが、もともとはオーナーの安心感を担保しながら、サブリース会社が入居率や家賃を高めることが本来の役割のはずでした。しかし一部の悪徳業者が。家賃保証がずっと続くと思わせるトークで勧誘をしたことにより社会問題化しました。
新しい仕組みのため法整備が後手に回っていたサブリース問題ですが、国もようやく対策に乗り出し始めています。
これまでサブリースを含む賃貸管理業は、規制する法律がほとんどない中で行われていましたが、そのような中、国土交通省が「賃貸住宅管理業者登録制度」のサブリースに関する内容を充実させ、登録業者にルールを守るように指導しています。現在のところ、この登録制度は任意制ですが、将来的に義務化されるかが注目されます。
それと併せて、金融庁・消費者庁・国土交通省は、サブリースを検討している方に対し、契約書のひな形を利用すること(※)や、管理会社からの重要説明を受けることを注意喚起しています。サブリース契約を結ぶ場合、管理会社に全て任せるのではなく、オーナー側も内容に問題がないかどうかをチェックすることが、トラブル防止に効果的です。
※サブリース住宅原賃貸借標準契約書(提供:Braight Lab

不動産投資で節税効果を得るポイントは「損益通算」にあり!

サラリーマンにとって不動産投資は節税メリットが大きいと言われますが、その理由の一つが「損益通算」です。損益通算とはどのような仕組みで、メリットを受けるためにはどんなことに注意すればいいのでしょうか。

「富士山上」なら、赤字と黒字を相殺できる

不動産投資,節税,損益通算
(画像=TimeShops/Shutterstock.com)
所得は、給与所得や事業所得、不動産所得、雑所得など10種類に分かれますが、ある所得が赤字(損失)で別の所得が黒字(利益)の場合、それらを相殺できる仕組みを「損益通算」といいます。
損益通算には一定のルールがあります。損益通算できる所得は、「富士山上」と覚えます。これはファイナンシャルプランナーの試験勉強でよく使われる覚え方で、【ふ】不動産所得、【じ】事業所得、【さん】山林所得、【じょう】譲渡所得のことです。
これらの4つの所得の中に赤字の所得がある時には、「富士山上」の他の所得(不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得)の黒字とぶつけて、黒字を減らすこと(相殺)で節税をすることが可能となります。
つまり、この4つ以外の所得である配当所得(株式などの配当金)、一時所得(生命保険の一時金、賞金など)、雑所得(公的年金所得、原稿料や講演料など)などで赤字が出ても損益通算はできません。

損益通算による節税効果の例

損益通算のメリットを考えてみます。たとえば、給与所得のあるサラリーマンが不動産投資をして、初年度に購入費用などで赤字を計上したとしましょう。その場合、給与所得の黒字から不動産所得の赤字を差し引くことで給与所得が圧縮でき、節税になります。また、事業所得の損失と不動産所得の利益を相殺することもできます。
具体的な節税効果を見てみましょう。たとえば、Aさんのある年の給与所得と納税額は以下のような状況でした。
給与所得:   800万円
各種所得控除:▲350万円
課税所得:   450万円
             
所得税:    約47万円
住民税:    約45万円
課税所得450万円に対する所得税率は約20%(控除額42万7,500円)なので、所得税は約47万円です。また、住民税率は約10%なので約45万円です。
同じ年にAさんが不動産賃貸業を始めて、赤字が300万円だった場合は、給与所得と損益通算することで、収める所得税額は以下のようになります。
給与所得:   800万円
不動産所得: ▲300万円
各種所得控除:▲350万円
課税所得:   150万円
             
所得税: 約7万5,000円
住民税:    約15万円
不動産所得の赤字によって課税所得が圧縮されて150万円となり、税率も5%に下がるので、所得税額は約7万5,000円、住民税は約15万円になります。
損益通算をすると、大幅に節税できることがわかります。

青色申告なら赤字の繰り越しもできる

赤字額が大きく、損益通算しても赤字が残ってしまった場合、青色申告であれば、赤字を翌年以後3年にわたって繰り越すことができます。たとえば、2019年の確定申告で200万円の赤字が発生し、2020年には300万円の黒字が出た場合、2020年の課税所得は300万円-200万円=100万円とります。
これは青色申告の大きなメリットの一つなので、不動産所得がある人はできるだけ青色申告を行うようにしましょう。

不動産オーナーが損益通算する時の注意点

気をつけなければならないのは、「富士山上」に含まれる不動産所得であっても、損益通算できない場合があることです。たとえば、「土地の取得のための負債利子」がそれに当たります。不動産を買うために銀行ローンを利用するケースが多いですが、毎月のローン返済額のうち利子部分は経費として計上できます。
ただし「土地」の分の利子は、損益通算ができません。ローンの支払いがある場合は、その利子を土地の分と建物の分に分け、土地の分を損益通算の対象から除外する必要があるので、確定申告の際は注意が必要です。
また、損益通算の対象となる所得には譲渡所得も含まれますが、土地や建物の売却によって発生した譲渡損失(赤字)については、損益通算ができません。ただし自宅の売却であれば、一定の要件のもとで損益通算に含めることができます(マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)。
【マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例】
令和元年12月31日までの期間にマイホームを売却し、新たにマイホームを購入した際に損失が出た場合は、事業所得や給与所得と損益通算ができます。
また、その損失が損益通算しても引ききれなかった時は翌年以降3年間繰り越して控除することができます。
※適用条件には所得や売却する土地の面積など、細かい条件があります。
不動産賃貸業で得た収入は不動産所得であり、それが赤字ならば他の所得の黒字と相殺することができます。不動産賃貸業を営む人は「経営者」ですから、メリットの多い損益通算という仕組みを正しく理解し、不動産経営に生かすようにしましょう。(提供:オーナーズ倶楽部

不動産投資による法人化のメリット・デメリット

金融機関から融資を受け、家賃収入を得ながら安定的に資産運用ができる不動産投資。最初は個人ではじめるケースが多いものの、規模が拡大していくにつれて、法人化を検討する人も少なくありません。そこで法人化のメリット・デメリットを解説します。

不動産投資は個人から法人化へ

不動産投資,法人化,メリット・デメリット
(写真=VOJTa Herout/Shutterstock.com)
そもそも不動産投資とは、銀行をはじめとする金融機関から融資を受け、マンションやアパートなどの物件を購入し、賃貸に出すことで家賃収入を得る投資手法です。
入居者から得られる毎月の家賃からローン返済や諸経費などを差し引いたものが収益となるため、他の投資手法と比較しても安定しているのが特徴です。また現物を扱う投資なので保有資産をイメージしやすいのも利点でしょう。
そんな不動産投資ですが、個人としてはじめるケースが大半です。最近では「働き方改革」という文脈から、副業・兼業として不動産投資に着手する人も増えています。
賃貸管理のほとんどは管理会社に委託でき、手間や時間もかからないため選ばれやすいのでしょう。ただし投資する物件や規模が大きくなってくると、いずれ個人での投資には限界がきます。
そこで検討されるのが「法人化」というわけです。

不動産投資の法人化のメリット・デメリットとは

法人化とは、それまで個人で行ってきた不動産投資を法人格で行うことです。個人の不動産投資家が法人化することでさまざまなメリットがあります。一方で法人化にはマイナス面もないわけではありません。そこで法人化のメリット・デメリットについて確認しておきましょう。

そもそもなぜ法人化を検討するのか?

法人化を検討する理由として代表的なのはやはり「節税」でしょう。ご存じのとおり累進課税制度が採用されている日本では、個人の所得税が5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%の7段階に区分されています。
ちなみに課税される所得金額が超えた部分にのみ、高い税率が課せられます。そのため、あらかじめ控除額が定められており、その金額を差し引くことで正しい税額が求められます。
所得税の速算表
一方で法人税の税率も所得金額に応じて高くなります(目安は800万円)。そのため法人化の分岐点としては「900万円」がひとつの目安になるでしょう。
なぜなら課税される所得金額が900万円を超えると、住民税(10%)を加えた場合の個人の税率が43%になるのに対し、法人税の実効税率は約37%になるからです。

法人化がもたらすメリット

このように、規模が大きくなるにつれて節税効果が得られる法人化ですが、その他にもメリットはあります。例えば不動産投資によってマイナスが発生した場合、個人だと他の所得と合算して3年間しかマイナスを繰り越せないのに対し、法人では9年間も繰り越すことができます。
しかも個人の場合では一定の要件を満たさなければ損益通算ができません。法人の場合であれば同一事業年度内の損失を他の所得から無条件で控除できるため、事業としてのバランスを保ちやすいのです。
長い目で見るとこうした違いは節税効果とともに重要な利点であると言えるでしょう。

法人化がもたらすデメリット

ただし法人化によるデメリットもあります。例えば法人化するのには所定の設立費用がかかることに加え、赤字であっても維持費として税金がかかります。
また会計処理の複雑化にともない、税理士や公認会計士への委託料も必要です。その他、事務手続きが煩雑になるなどの点は、あらかじめふまえておくべきでしょう。

メリット・デメリットを考慮して法人化を検討しよう

このように法人化にはメリット・デメリットがあるため、不動産投資を行う際には、どの程度の規模まで収入を拡大したいのかを考慮しつつ、それぞれの違いを理解したうえで検討することが大切です。短期的な視点だけでなく中長期的な視野で考えることが求められるでしょう。(提供:Dear Reicious Online

仕組みを理解…ワンルームマンション投資の「最大の弱点」とは

都心のワンルームマンション投資は、今後も安定的か?

「老後の年金代わりに」「給料以外の安定した収入源に」などと、会社員の間でも人気が高まりつつある不動産投資。なかでも、ワンルームマンションは物件価格が1,000万円程度からと初心者や自己資金の少ない人には始めやすく、経験を積み、実績を作るうえで最適な投資対象といわれてきました。

しかし不動産投資は投資であると同時に、「賃貸ビジネス」という側面のあり、必ずしもすべての投資家が成功するとは限りません。またワンルームマンション投資、特有のリスクもあり、それを知っておかないと、投資をしてから後悔したり、期待外れになったりしかねません。なかには、経営が立ち行かなくなり、破綻するサラリーマン大家も存在します。

まずはワンルーム投資を始める前に、どのような仕組みの投資なのか見ていきましょう。

そもそもワンルームマンションは、単身者向けの25平方メートル前後の物件のことをいいます。物件価格が比較的安いのでローンを組みやすく、自己資金が少なくて済むことはメリットといえます。

立地がよければ需要が高いため、売りやすいことも魅力です。また都心部であれば若者が集まりやすく、近年は晩婚化が進んで独身男女の割合が増えているため、長期的に安定した需要が見込まれます。

来るべき高齢化社会で独居老人も増加傾向にありますし、外国人労働者が増えるだろうという予測もあります。また住居としてではなく仕事用やセカンドハウス用としても使われるため、今後も都心部に限れば、ワンルームマンションの需要は途切れない可能性が高いといえます。

また空室リスクが低いこともメリットの一つです。都心部であれば入居者ニーズは高く、また近隣に大学があったり、大きな企業があったりすれば、一定期間で入居者は入れ替わりますが、退去者が出てもすぐに入居者が見込めます。

単身者がターゲットになるので、入退去の頻度は高く、そのたびにクリーニングやリフォームなどの出費がありますが、賃貸需要の高いエリアでは敷金や礼金が入ってきます。空室リスクが低いことは、不動産投資において重要なことです。

都心であれば入居者ニーズも旺盛
都心であれば入居者ニーズも旺盛

空室、家賃下落、減価償却……破綻するきっかけ

しかし、どんな投資でも強みと弱みがあります。ワンルームマンション投資の場合、大きく3つの弱点があります。まず最大の弱点は家賃収入が0か100かという点です。

1棟マンションなら1部屋が空室になっても他の部屋でカバーできますが、ワンルームマンション1部屋だけの投資では、空室が出た瞬間に収入がゼロになってしまいます。一方でローンや管理費、修繕積立金などの支払いは空室になったとしても待ってくれません。多くの場合、つまり別の収入や蓄えから経費を支払えないと破綻することになるでしょう。

またワンルームマンションは建物割合が大きく、そのことが弱点となる場合があります。

マンション価格は土地価格と建物価格の合計です。ただしワンルームは土地面積が少ないため、積算評価における価格のほとんどが建物価格です。建物部分の資産価値は、時間の経過とともに目減りしていきます。このため土地の割合が大きいファミリータイプと比べると長期的には資産価値が減価しがちである点がデメリットと言えるかもしれません。

特に新築マンションの場合は、1人でも入居者が入るとその瞬間に中古マンションとなり「新築プレミアム」と呼ばれる価値がなくなってしまうため、エリアによっては価格が2割程度一気に下落してしまうのです。

また空室が発生しないようにするために、経年とともに家賃を下げざるを得なくなります。近隣のマンション物件の人気が低下するとワンルームマンションに投資しているオーナーとの間で入居者確保のために、「値下げ合戦」が起きるかもしれません。

そのときローンの返済に耐えられるかどうかも考えておかなければなりません。また家賃を下げない工夫も必要になってくるでしょう。たとえば中古のワンルームマンションを時代のニーズに合うようにリノベーションし、新築と同様の機能やデザイン性を持たせることで資産価値を上げれば、家賃を下げることもなく空室のリスクを防ぐことができるでしょう。

さらに「節税」の宣伝文句に惹かれて、不動産投資を検討している方もいると思いますが、この文句を何も理解せずにうのみにしてはいけません。

不動産投資では初年度に諸経費が発生します。また当面の間は、減価償却費が計上でできるので、会計上は赤字となり、所得税や住民税を減らすことも可能でしょう。

しかし建物の償却期間が過ぎてしまえば、税額は元に戻ります。節税効果が限定的なのも、ワンルームマンション投資の弱点のひとつです。

ワンルームマンション投資の宣伝文句として「節税になる」とよくいわれますが、その仕組みを理解すれば、それが「永遠に続くものではない」ことが理解できるでしょう。

このように失敗しないためには、ワンルームマンション投資の仕組みとリスクをよく理解してから始めることが賢明だと言えるのではないでしょうか。

ローン金利が過去最低水準の超低金利に!不動産投資がこんなに有利になっている!

2016年2月、日本銀行がマイナス金利政策を導入して以降、わが国では長期金利が大幅に低下し各種のローン金利も過去最低水準まで下がりました。2017~2018年は一時的に少し上昇したものの、2019年には再び低下、一時の過去最低水準に近いレベルまで下がっています。ローンを利用して不動産投資を行うには、これ以上の環境はないといっていい状態です。

レバレッジ効果で手元資金の何倍もの投資が可能に

ローン金利,超低金利,不動産投資
(写真=kenary820/Shutterstock.com)
不動産投資においては、多くの人が不動産投資用ローンを利用しています。なぜならレバレッジ効果が期待できるからです。レバレッジを日本語に直訳すると「てこ」の意味で「てこの原理のように小さな力で大きなものを動かせるようになる」という意味になります。
その際には、利用するローンの金利の動向が大きく影響してきます。不動産投資は金額が大きくなるだけに、金利の影響は一般の住宅ローンなどに比べて負担が大きくなりがちです。その点、2019年現在、不動産投資を行う格好の機会に恵まれています。

超低金利によってローン負担が大幅に軽減される

いかに金利が影響してくるのか、具体的な数字で確認してみましょう。例えば年利3.0%で5,000万円を借り入れると、返済期間30年の毎月返済額は21万円台です。しかし年利2.5%に下がると19万円台に下がり、金利2.0%なら18万円台まで減少します。金利1%の差が、月額2万6,000円ほどの差になるため、1億円の借入額だとその2倍で、月額5万円以上の差ということです。
ワンルームマンションの1棟買いなら1部屋分の賃料収入ほどの違いになる可能性もあります。不動産投資の収支計算、実質利回りに大きく影響してくることが理解できるのではないでしょうか。

低い金利を利用して返済期間を短縮する方法も

超低金利をうまく活用すれば返済期間を短くすることも期待できるでしょう。例えば5,000万円を金利3.0%で30年返済とした場合の毎月の返済額は約21万円です。しかし金利2.0%になれば負担が軽減される分、25年返済にしても約21万円と金利3.0%の30年返済とほぼ変わらない負担になります。
返済期間を5年短縮できれば総返済額を大幅にカットできますし、早く完済できるという精神的な安心感もメリットです。もともと60歳までかかると思っていたのが、55歳で完済できるとなれば老後の見通しが格段に明るくなるのではないでしょうか。
図表 金利によって返済負担はこんなに違ってくる
設定条件:借入額5,000万円、元利均等返済
金利20年返済25年返済30年返済
1.0%22万9,947円18万8,436円16万819円
1.5%24万1,272円19万9,968円17万2,560円
2.0%25万2,941円21万1,927円18万4,809円
2.5%26万4,951円22万4,308円19万7,560円
3.0%27万7,298円23万7,105円21万802円

金融機関は優良な物件に融資したがっている

このように超低金利の魅力を享受できる環境といっても「不動産投資への融資環境は厳しくなっているのではないか」と考える人もいるのではないでしょうか。主にアパート経営などを巡って、家賃保証に関するオーナーと工務店・不動産会社などとのトラブルが増加しているため、金融庁では本当に収益性を確保できる物件がどうか慎重に判断して融資するように指導を強化しています。
逆にいえば安定した収益を挙げられる物件であれば融資しても問題はないということです。しかも頻発しているトラブルの多くは大都市部の郊外や地方でのことであり、大都市部の中心部の賃貸マンションなどは入居率が高くトラブルはあまり発生していないといわれています。アパートでも大都市部の人気エリアに特化した大手住宅メーカーの管理物件では入居率97%台(2018年度)を確保しているようです。
マンションでも都心部やその周辺では高い入居率を確保しており、そうした物件には金融機関も積極的に融資を行っているのです。投資用マンションの開発や仲介実績の豊富な会社、また安定した収益を確保できる物件を見つけて超低金利をうまく活用した効果的な不動産投資を行うチャンスが到来しているといえます。(提供:YANUSY
にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村 「不動産 投資 初心者 勉強」

コメント

このブログの人気の投稿

「完」 SUBARUへのこだわり!    スバルに2022年WRC復帰の噂。XVハイブリッドがベース車両に?

スバルに2022年WRC復帰の噂。XVハイブリッドがベース車両に? スバルの第2世代水平対向エンジンが生産終了へ SUBARUこだわりのHV快走 「トヨタ化」せず持ち味発揮 スバル レヴォーグ、2リットルターボにお買い得仕様 価格は346万5000円 SUBARUとソフトバンク、5Gで自動運転実験 SUBARU (スバル)と ソフトバンク は7日、次世代通信規格「5G」を活用した自動運転などの共同研究を始めたと発表した。スバルの研究施設にソフトバンクが5G対応の基地局を設置して、2019年中にも実証実験を始める。基地局と車両の間や車両同士で通信し、自動運転や車両制御に関する技術を検証する。 スバル研究実験センター美深試験場(北海道美深町)のテストコースで実証実験をする。自動運転では前進するクルマの中で周囲の映像の処理を続ける必要がある。スバルは大量のデータを高速でやり取りできる5Gの特長を生かし、自動運転に必要な技術開発を加速する。 ソフトバンクは ホンダ と組んで5G通信による車載通信機を搭載したコネクテッドカー(つながる車)の検証を手掛ける。このほか トヨタ自動車 と共同で出資するモネ・テクノロジーズ(東京・港)を通じて次世代の移動サービス「MaaS」の開発を進めている。スバルとも共同研究を始め、5Gを使う移動サービスの実用化に弾みをつける。 スバル 中村社長「CASEの時代でもスバルらしさを磨くことに集中していく 2019年11月7日(木)09時19分 SUBARU(スバル)の中村知美社長は11月6日に行った2020年3月期第2四半期の決算説明会で、トヨタ自動車とのアライアンスについて「CASEの時代であってもスバルらしさを磨くことに集中していく」と述べ、独自な生き方を貫いていく考えを示した。 スバルは2005年、トヨタがGMが放出したスバル株の一部を買い取ったことによってトヨタグループ入りした。その後、スバルが北米工場でトヨタ車を生産したり、『86/BRZ』を共同開発するなどしたが、それほど両社で協調していく様子は見られない。部品の共有化などを進めれば、もっと効率的な経営を行えると思え

「完」サンフレッチェ広島へのこだわり!3   今日の誕生日は誰だ! 4月25日は“トータルフットボール”を体現したあのレジェンドのバースデー!

今日の誕生日は誰だ! 4月25日は“トータルフットボール”を体現したあのレジェンドのバースデー! ◆ ヨハン・クライフ 【Profile】 出身:オランダ 誕生日:1947/4/25 ポジション:MF クラブ:アヤックス、バルセロナなど 身長:176㎝ 『今日の誕生日は誰だ!』本日、4月25日はアヤックスやバルセロナで活躍した“トータルフットボールの体現者”ヨハン・クライフ氏のバースデーだ。 選手時代のクライフ氏は リヌス・ミケルス 監督の志向したトータルフットボールを完全に体現。その類稀な戦術眼を生かしピッチ上で第2の監督として振る舞い、目まぐるしくポジションの入れ替わる戦術に欠かせない存在として君臨した。アヤックス時代には、UEFAチャンピオンズカップを3連覇し、バロンドールを3度受賞。オランダ代表でも“時計仕掛けのオレンジ”と称される精密な組織の中心となり、ワールドカップ準優勝に導いた。 バルセロナでも選手時代に“救世主”と呼ばれたクライフ氏は、現役引退後に監督としてカタルーニャに帰還。現在まで脈々と続くポゼッションというフィロソフィーをバルセロナに植え付け、 ジョゼップ・グアルディオラ 少年を見出しトップチームに引き上げ、リーガエスパニョーラ4連覇などの圧倒的な成績を残した。その功績は計り知れないものであり、晩年の2015年3月24日、肺がんに臥した際にはベッケンバウアー氏らサッカー界のレジェンドをはじめ、オランダ国王までもが哀悼の意を示し、世界中が悲しみに包まれた。 ※誕生日が同じ主な著名人 デイビッド・モイーズ(サッカー監督/ウェストハム) ジウベルト・ダ・シウバ・メロ(元サッカー選手) ラファエル・ヴァラン(サッカー選手/レアル・マドリー) ライス・エンボリ(サッカー選手/アル・イテファク) 岡崎亮平(サッカー選手/FC琉球) 森島司(サッカー選手/サンフレッチェ広島) アルバート・キング(ギタリスト) 鳥羽一郎 (歌手) アル・パチーノ(俳優) 鈴木おさむ (放送作家) 「日本から引き抜くのは困難」 J助っ人獲得に海外クラブ白旗、現地メディア指摘「適応した」 儲かりたいならパート社員を武器にしなさい サンフレッチェ広島FWレアンドロ・ペレイラ(※写

「完」不動産投資へのこだわり!10    月2000万円の収入でも「破滅寸前…」大家撃沈、酷すぎる末路「不動産 投資 初心者 勉強」

月2000万円の収入でも「破滅寸前…」大家撃沈、酷すぎる末路 「あれも」「これも」手当たり次第はもう最悪 私は流儀一の中で「目標は高く掲げるが、それを越えてはいけない」と書いた。そこで私が強調したかったのは、目標を決めたらそこに向かって集中しろということだった。 不動産投資に興味をもつと、本を読んだり人の話をききかじったりして「あれも」「これも」と無計画に手を広げる人が少なくない。それではダメだ、ということがいいたかったのだ。 それと一見、矛盾するようだが、ここでは目標を達成したら次の目標にチャレンジだ、という点を強調したい。 「地道な作業」であることを理解していない人が多い。 あとで詳しく説明するが、私はいままで本業の工務店とは別に、いくつもの会社をつくってきた。たとえば「賃貸マンション20棟購入費(土地建物20億円)」という目標を設定したら、その目標を達成する受け皿として会社をひとつつくるのだ。 そしてその目標を達成したら、また新しい目標をたて、新しい会社をもうひとつつくる。私はこうしては、ゆっくりと、しかし確実に自分の所有する1棟マンションの数を増やしてきた。目標は、あくまで通過点にすぎないのだ。 銀行に返済後、残りわずかな利益を享受する地味な作業 わたしはよく自分がたてた目標をビーカーにたとえることがある。大家さん業というのは、月々いただく家賃から銀行への返済を行い、残りのわずかな利益を、すこしずつビーカーに集めていくようなものだと思うことがあるからだ。 少しずつしか、たまってはいかないが、しんぼう強く続けていれば、いつかはいっぱいになってくれる。 しかしビーカーばかり増やしていたら、どうなるだろうか。なかなか水はいっぱいにならない。ひとつのビーカーにゆっくりとではあるが確実に水がたまっていくイメージと、カラに近いビーカーばかりがならんでおり、あちらにポツリ、こちらにポツリと水が落ちているイメージをくらべてみてほしい。どちらがプラスのイメージかは、いうまでもないだろう。 ひとつのビーカーがいよいよいっぱいになったら、つぎの目標をたてるタイミングがきたということだ。 このビーカーこそが、私のいう「大家さんとしての目標」であり、その目標を達成するためにつくった

「完」不動産投資へのこだわり!3  オーナーチェンジ物件購入時に知っておきたいメリットとデメリット「不動産 投資 初心者 勉強」

オーナーチェンジ物件購入時に知っておきたいメリットとデメリット 不動産投資を始めるにあたって、オーナーチェンジ物件の購入を検討される方も多いのではないでしょうか。入居者の賃貸契約を継承するオーナーチェンジ物件は、新築マンションとは違ったメリットとデメリットが存在しています。 この記事では、オーナーチェンジ物件を購入する際に知っておきたいメリットとデメリット、また注意しておきたい点についてご紹介します。 まとめ オーナーチェンジ物件購入時に知っておきたいメリットとデメリット、また購入時に注意したいことについて確認しました。オーナーチェンジ物件はすぐに家賃収入が得られますので、その点では初めて不動産投資をする方にとって安心できると言えるでしょう。 しかし、メリットだけではなくデメリットもあります。オーナーチェンジ物件を購入する際は、売主が物件を売却する理由や、現在と過去を含めた賃貸状況など色々な視点から慎重に確認するようにしましょう。 新築ワンルームマンション投資 の否定論に対する反論と成功術7カ条 新築ワンルームマンション投資は、不動産投資の中でもメジャーな分野です。しかし、ネットの記事や書店で売っている不動産投資関連書籍などを見ると、「やめておいた方がよい」といった論調のネガティブな情報が多いことにお気づきの方も多いことと思います。 しかしその一方で、実際には新築ワンルームマンション投資で利益を上げている不動産投資家はたくさんいますし、成功事例も数え切れないほどあります。これらの相反する情報に触れると、「結局、どっちなの?」と頭を抱えてしまう方も少なくないでしょう。 当記事では、新築ワンルームマンション投資について結局のところどうなのか?という結論を、さまざまな角度からの情報を交えながら導き出してみたいと思います。当記事は10分ほどで読めますので、10分後には新築ワンルームマンション投資について正しい認識を持ち、的確な投資判断ができるようになっているはずです。 1.今さら聞けない、新築ワンルームマンション投資のメリット7つをおさらい (画像=takasu/Shutterstock.com) 新築ワンルームマンション投資には、多くのメリットがあります。それぞれのメリットを正しく

「完」SUBARUへのこだわり!2    スバル社長「今期赤字にしない」との意志、経営陣で確認=株主総会

スバル社長「今期赤字にしない」との意志、経営陣で確認=株主総会 [東京 23日 ロイター] - SUBARU(スバル)( 7270.T )の中村知美社長は23日、東京都内で開いた株主総会で、2021年3月期(今期)の業績予想を「遅くとも第1・四半期決算までには開示する」との意向を示した。新型コロナウイルス感染の第2波リスクを含め、市場動向が分からない時期だからこそ、精緻な予測以上に「今はこうしたいのだという経営の意志が大事だ」と指摘。「非常に厳しい状況だが、絶対に赤字にはしないということを全経営陣で確認し合っている」と述べた。 中村社長は株主に足元の新車販売状況を説明。5月は日本での全体需要が前年比55%のところ、スバルは同30%だった。感染拡大に伴う生産休止による車両供給遅れ、外出自粛による来店者・受注の減少が響いたが、「週を追うごとに来場者数、商談数は回復傾向にある」と述べた。主力の米国では5月の全体需要が70%の中、スバルは81%で、「少しずつ正常化に向けた兆しを感じ始めている」と話した。 ADVERTISEMENT ただ、米国は感染者数が世界最多で先行きも不透明なため「慎重な対応が必要」とも指摘。第2波が起きた場合でも「取引先の支援や従業員の雇用を維持した上で事業を継続していく。キャッシュを機動的に使って対処する必要がある」として手元資金の確保、追加の資金調達もできるよう検討を進めていると語った。 株主からは、前期が増収増益にもかかわらず、期末配当が前の年から減配となったことに不満も上がった。中村社長はこうした声に対し、減配後も配当性向50%を維持しているほか、「米国次第で(業績は)左にも右にも揺れる。リスクは高い」とし、「今後の資金需要に備えたい」と述べ、株主に理解を求めた。 自動車メーカーSUBARU 2か月半ぶり 群馬の工場で通常生産再開 自動車メーカーの「SUBARU」は、新型コロナウイルスの影響で、群馬県の工場の生産を通常の半分程度に抑える生産調整を行っていましたが、22日、2か月半ぶりに通常の生産を再開しました。 SUBARUは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、部品の調達が困難になったことなどから、群馬県の太田市と

「完」不動産投資へのこだわり! 投資は東京・大阪・名古屋にこだわるべき 「不動産 投資 初心者 勉強」

回復し続ける地方の地価 それでも投資は東京・大阪・名古屋にこだわるべき 東京 (写真=ESB Professional/Shutterstock.com) 東京駅前や日本橋、虎ノ門、新宿、渋谷などの重要エリアで、大型開発が進行中です。次世代に対応した先進都市になることが予想されているため、今後も賃貸需要やある程度の地価の安定が期待できます。 大阪 (写真=PIXTA) 大阪駅周辺のうめきたや2025年大阪万博の会場である夢洲をはじめとする大型再開発、主要路線の整備が進行中です。また、大阪は国内でも有数のインバウンド好調エリアです。こういった背景を考えると、今後も賃貸需要や地価上昇が期待できます。大阪はIR(カジノを含む統合型リゾート)の候補地でもあります。決定すれば勢いが増すことでしょう。 名古屋 2030年100兆円産業「MaaS」丸わかり。 不動産の価値 が根底から変わる? ウーバーでは電動飛行機によるMaaSの試験も CREALが、不動産投資クラウドファンディングにおけるリサーチで運用資産残高No.1を獲得!! ■会社概要 社名:株式会社ブリッジ・シー・キャピタル 代表取締役社長:横田 大造 所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-11 片帆ビル3階 TEL:03-6264-2590 イラン、通貨の信用不安深刻化…車や不動産投資、仮想通貨に走る イランで通貨リアルの下落に歯止めがかからず、信用不安が深刻化している。車や不動産、金などに投資して資産の目減りを防ぐ動きが続き、仮想通貨への投資も増えている。イラン沖のホルムズ海峡近くで日本のタンカーなどが攻撃される事件が起き、米との軍事的緊張がさらに高まる中、経済悪化が続いて原油輸出に悪影響が出るとみる評論家もいる なぜ不動産投資の営業マンは自分で物件を買わない? なぜ自分でやらない?の答えは「買えないから」 投資マンションの相続で使える?「小規模宅地等の特例」の条件とは 投資マンションを所有している投資家の心配の種の一つは、「相続税はどれくらいになるのか」という点ではないでしょうか。不動産投資の対象となる土地や建物は、現預金よりも相続税評価額が低くなりますが、それでも

「完」サンフレッチェ広島へのこだわり!2   Jリーグが「ユース出身選手」ベストイレブンを紹介!今季デビューの広島・守護神からG大阪の“史上最高傑作”まで揃い踏み!

 Jリーグが「ユース出身選手」ベストイレブンを紹介!今季デビューの広島・守護神からG大阪の“史上最高傑作”まで揃い踏み!  Jリーグが選んだ“Jユース出身選手”ベストイレブンは以下の通り。   GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島)   DF 立田悠悟(清水エスパルス) 瀬古歩夢(セレッソ大阪) 岩田智輝(大分トリニータ)   MF 菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌) 田中 碧(川崎フロンターレ) 齊藤未月(湘南ベルマーレ) 橋岡大樹(浦和レッズ) 遠藤渓太(横浜F・マリノス) 土居聖真(鹿島アントラーズ)   FW 宇佐美貴史(ガンバ大阪) にほんブログ村 広島県トレセンU-16(2019年度 国体・少年男子) 監督 岩成 智和 株式会社サンフレッチェ広島 選手 1 GK 為岡 進悟 広島県瀬戸内高等学校 2 MF 森本 凜 広島県瀬戸内高等学校 3 DF 豊田 将大 広島県立吉田高等学校 4 DF 山口 宙  広島翔洋高等学校 5 MF 藤野 和樹  広島県立吉田高等学校 6 MF 光廣 健利  広島県立吉田高等学校 7 FW 森夲 空斗  広島県立吉田高等学校 8 MF 池田 柚生  広島県立吉田高等学校 9 MF 山根 留偉  如水館高等学校 10 DF 西村 岳  広島県立吉田高等学校 11 FW 菅野 翔斗  広島県立吉田高等学校 12 GK 波多野 崇史  広島県立吉田高等学校 13 FW 島津 大輝  広島県立広島皆実高等学校 14 MF 入江 大雅 広島県立広島皆実高等学校 15 DF 香取 潤  広島県立吉田高等学校 16 MF 田部 健斗 広島県立広島皆実高等学校 17 DF 増村 風月 広島県立吉田高等学校 18 GK 宮本 駿世 広島県立広島皆実高等学校 最も走ったチーム&選手は…J1第21節の走行距離発表 8月2日、3、4日に行われたJ1第21節における選手の走行距離などのトラッキングシステムによるデータが発表になった。  第21節で最も走行距離が長かったチームは サンフレッチェ広島 で113.366km、2位は 松本山雅FC で112.958km、3位は 北海道コンサドーレ札幌 で112.345km。逆に最も短かったのは、 川崎

「完」不動産投資へのこだわり!15      甘い話に要注意! 投資の教訓は失敗談から学ぶ

日本人の平均貯蓄額に絶句…資産形成にスペイン不動産はどう? ランキングは語る「スペインの住みやすさ」 スペインは、移住先ランキングや海外移住者に人気の都市ランキングで常に上位に入っています。   たとえば、海外在住者に人気の都市を調査した『InterNations Expat City ランキング2020』によると、人気トップ10の中にスペインの4都市がランクインしました。   まず、バレンシアが気候や家賃相場、医療形体などで高評価を獲得し、同ランキングで堂々の1位を獲得しました。この都市に続き、地中海沿いに位置するアリカンテが2位、マラガが6位、そして最後にスペインの首都マドリードが9位にランクインしました。   [図表1]海外在住者「人気の都市」ランキング 出所:InterNationsより     また、アメリカのレミトリー社が世界101ヵ国を対象に行った各国の移住したい国ランキングでは、101ヵ国中12ヵ国で、スペインの移住を願っている人が多いことが判明しました。世界各国の中で、移住したい国3位にランクインしたのです。   人気の理由は前ランキングと同様、医療体制の良さ、治安の安定、生活の質があげられました。   [図表2]世界で移住したい国ランキング 出所:Remitly世界で移住したい国ランキングより   これらのランキングは、いかにスペインが移住先や投資先に適しているかを表しています。医療体制が整っているほか、生活の質、得に食生活の質はとても高水準です。その証拠に2019年ブルームバーグによって発表された「健康な国指数」ランキングではスペインが堂々の1位を獲得しました。   リタイア後、生活の質の向上のために物件を買って移住したり、バケーションなどの長期滞在用に、不動産の購入や賃貸を始めたりしています。賃貸需要が途絶えることはありませんので、「スペインに住んでみたい」という人を対象に賃貸用の不動産物件投資をするのも良いでしょう。 スペイン不動産は女性にもオススメ スペインの個人不動産投資家の多くは女性です。株やFXなどそのほかの金融商品に比べ、不動産投資では市場動向を事細かに気にする必要がなく、時間のない方に向いている点、将来の事を考え長期的な投資をしたい女性に適している点が理由としてあげられます。   老後に必要な資金は現在2,000万円とも3,