村山哲也(サムットプラカーン・シティ クラブダイレクター)元サンフレッチェ広島のスカウトが挑むタイでのクラブ改革
一本のレポートから生まれたオファー
タイ1部のサムットプラカーン・シティは今季、一人の日本人にチーム強化を託した。白羽の矢を立てられたのは、元サンフレッチェ広島強化部の村山哲也氏。フロントとコーチングスタッフを統括するクラブダイレクターとして、その双肩にかかる期待は限りなく大きい。(文:長沢正博 2019年7月発売『アジアフットボール批評08』を転載) ■プロフィール 村山哲也(むらやま・てつや) 1974年、東京都出身。ガンバ大阪、清水エスパルス、ジェフ千葉で強化部やユースコーチなどを歴任し、12年にサンフレッチェ広島ユースコーチに就任。同クラブの強化部スカウトを経て、今季よりタイ1部のサムットプラカーン・シティのクラブダイレクターを務める。
広島GK廣永遼太郎に第二子となる次女誕生
サンフレッチェ広島は27日、GK廣永遼太郎(30)の第二子誕生を報告した。
廣永は27日に群馬県内の病院で体重3200gの次女を授かったとのことだ。
廣永は2015年にFC東京から広島入り。今季はここまで出場機会がない。
[スーパープリンスリーグ中国]菅野3発の広島ユースと7-0快勝の米子北が無敗キープ:第9節
開幕7試合無敗の米子北高(鳥取)はFW中田来輝とDF横山凌雅のゴールなど岡山学芸館高(岡山)に7-0で快勝。広島皆実高(広島)は、FW閑田隼人の2ゴールとMF田部健斗のゴールによって3-0で就実高(岡山)に勝利している。
【第9節】
(11月28日)
[吉田サッカー公園]
広島ユース 5-0 作陽
[広]菅野翔斗3(3分、20分、72分)、森夲空斗(5分)、関祐斗(22分)
[就実高校祇園グラウンド]
就実 0-3 広島皆実
[広]閑田隼人2(31分、78分)、田部健斗(58分)
[岡山学芸館高校瀬戸内グラウンド]
岡山学芸館 0-7 米子北
[米]中田来輝(9分)、横山凌雅(36分)、崎山友太(53分)、矢野巧也(64分)、片山颯斗(76分)、海老沼慶士(82分)、橋本淳史(84分)
[政田サッカー場]
岡山U-18 2-0 鳥取U-18
[岡]内海柊暉(17分)、石田隼将(45+1分)
[松江市営補助競技場]
立正大淞南 vs 玉野光南
3位名古屋グランパスは勝ち点1どまり。2点差追いついたサンフレッチェ広島もドロー
明治安田生命J1リーグ第30節の2試合が28日に行われ、名古屋グランパス対大分トリニータ、サンフレッチェ広島対北海道コンサドーレ札幌戦がいずれもドローに終わった。
先発11人変更の広島に追い付かれた湘南、J1通算150勝はまたもお預けに《J1》 28日には2試合のみの開催。すでに前節で川崎フロンターレの優勝が決定し、今季はJ2への降格もないため、来季AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏の3位以内および天皇杯に出場できる2位の争いが残された注目点となった。
ACL圏の3位に位置する名古屋はホームで大分と対戦。決定的な形でゴールに迫ったのは大分の方だったが、60分の星雄次のダイビングヘッドはわずかに枠を外れ、後半アディショナルタイムの決定機もGKランゲラックの好セーブに阻まれるなど得点ならず。スコアレスドローに終わった。
3位浮上へ望みを繋ぎたい広島はホームに札幌を迎えたが、前半を1点ビハインドで折り返す。前半42分、福森晃斗がゴール正面からのFKを見事に沈めて札幌が先制した。
さらに53分、左CKから福森のクロスに宮澤裕樹がゴール前で合わせて札幌が追加点。だが広島もそのわずか1分後に浅野雄也のクロスからレアンドロ・ペレイラのゴールで同点とすると、58分にも相手陣内でボールを奪ってのショートカウンターからドウグラス・ヴィエイラが決めて2-2の同点。そのままドローに持ち込んだ。
名古屋は3位を守っているが、4ポイント差となった4位のセレッソ大阪は明日の試合も含めて2試合を多く残す状況。広島は8試合連続無敗としたが、残り3試合で3位と8ポイント差とACL圏浮上は厳しくなった。
【了】
明治安田生命J1リーグ第25節、湘南ベルマーレvsサンフレッチェ広島が25日に行われ、1-1の引き分けに終わった。前節の湘南は、無失点3連勝中にあった中で、アウェイの名古屋グランパス戦に挑むも3-1で返り討ちに遭い、6試合ぶりの黒星を喫した。対する広島は、アウェイでセレッソ大阪に完封勝利を収め、6試合無敗を継続。来季のAFCチャンピオンズリーグの出場権が狙える位置にまできた。
スタメンに関しては前節から2人変更の湘南に対し、佐々木とレアンドロ・ペレイラが累積警告で出場できない広島は大胆に11人全員入れ替えるターンオーバーを敢行。GK大迫がおよそ1カ月ぶりにゴールマウスに立ったほか、センターバックの左に入ったベテラン清水は今季公式戦4試合目。松本や土肥など若手も起用されたが、この采配が吉と出るか凶と出るか。
試合は3分に湘南の岡本がファーストシュート。松田のCKを右足で合わせた。一方の広島も4分、味方とのワンツーで左サイドを縦に突破したエゼキエウのスルーパスに抜け出した永井がシュートに繋げたが、ここはDFのブロックに遭った。
湘南は6分には、相手のクリアに反応した柴田が頭で前線に送り返したボールを、ボックス中央の松田がシュート。決定機だったが、ここは名誉挽回を図るGK大迫のビッグセーブに阻まれた。
しかし直後の8分、左CKを得たホームチームが先制に成功する。キッカーの松田が山なりのクロスを入れると、ファーサイドの大野が頭でリターン。これを岡本が頭でゴール左下に押し込みネットを揺らした。
出鼻を挫かれた広島は、その後もリズムを作れず湘南に主導権を許したまま。そんな中でも26分に左サイドの松本のクロスを永井が頭で合わせるなど、何とか形を作る。30分から40分にかけては広島が流れを掴みかけるが、エゼキエウが足を痛めて途中交代。森島を緊急登板させた。
これで流れが途切れた広島。43分にハーフウェイライン付近でボールを失うと、前に運んだ松田のパスから茨田に決定機を許してしまう。だが、ここでもGK大迫がビッグセーブ。何とか最少失点に抑えて試合を折り返した。
反撃に出たい広島は、土肥と永井を下げて柏と浅野を投入して後半に望む。すると立ち上がりの49分、ドウグラス・ヴィエイラが得たFKを松本が直接狙うと、強烈な―シュートがクロスバーを直撃。ボールは真下に弾かれたが、ゴールラインは割っておらず同点には追いつけなかった。
しかし、58分にも松本がゴールに迫るなど明らかに攻勢を強めた広島がさらに野津田を下げて川辺をピッチへ送ると、この交代がズバリ的中する。
66分、柴崎の縦パスをボックス手前で受けたドウグラス・ヴィエイラが起点を作ると、ボックス右に走り込む川辺に丁寧にスルーパス。これでGKと一対一となった川辺は、冷静にGK谷のニア上方に蹴り込み、試合を振り出しに戻した。
このまま広島を調子付かせたくない湘南は、失点直後に投入した大橋がドリブルで打開を試みる。左サイドから1人躱してボックスに侵入。ここでDF2人に挟まれ倒されるが、主審の笛は鳴らなかった。
勢いに乗る広島にとっても気の抜けない時間が続くが、85分に左サイドに流れた森島のクロスを頭で合わせたドウグラス・ヴィエイラのシュートが相手GKを強襲。さらに87分には同点ゴールの川辺に再びビッグチャンス。味方のスルーパスでボックス左に抜け出しGKと一対一になるが、丁寧にゴール右下を狙ったシュートはポストを掠めてしまった。湘南も途中出場の指宿に好機が訪れるが、好セーブ連発のGK大迫が立ちはだかる。
結局、試合は1-1のドロー。湘南のJ1通算150勝目はまたもお預けに。また、追いつく形となった広島も連勝はお預けとなった。
湘南ベルマーレ 1-1 サンフレッチェ広島
【湘南】
岡本拓也(前8)
【広島】
川辺駿(後21)
サッカー サンフレッチェ広島MF・浅野雄也選手 兄に劣らぬ快足、狙うは五輪
その才能は兄にひけを取らない。サンフレッチェ広島のMF浅野雄也選手(23)は、セルビア1部リーグで活躍する日本代表の浅野拓磨選手(26)の弟。21日までのリーグ29試合のうち27試合出場で5得点とチームを引っ張る。昨季の実績なら望み薄だった東京五輪が1年延期となり「神様が味方してくれた」と、五輪代表入りを狙う。
兄と同様の快足は、カウンターを武器とする広島にあってもひときわ目立つ。だが一番の特長はターン。「敵を見なくても足音で分かる」と、ゴールを背にした状態でも素早く反転して相手をかわす。強力な左足のキックも魅力だ。城福浩監督は「与えた時間で全ての力を出せる選手はなかなかいない」と評価する。
サンフレッチェ広島F.Cユースが10発圧勝で無敗継続!瀬戸内と作陽も勝利
高円宮杯 JFA U−18サッカースーパープリンスリーグ2020 中国の第8節1日目が11月21日に各会場で行われた。
サンフレッチェ広島F.CユースはFW菅野翔斗のハットトリックの活躍などにより10-1で就実(岡山)に大勝。作陽(岡山)はファジアーノ岡山U-18(岡山)に3-0で勝った。玉野光南(岡山)とガイナーレ鳥取U-18(鳥取)の一戦はドロー決着。瀬戸内(広島)は試合終盤のFW風呂迫恵人の連続ゴールにより3-2で岡山学芸館(岡山)に逆転勝ちし勝ち点3を手にしている。
レアンドロ・ペレイラが決勝点も退場…10人のサンフレッチェ広島、セレッソ大阪の猛攻しのいで勝ち点3奪取!
【Jリーグ(J1)試合結果】明治安田生命J1リーグ第28節が11月21日に開催。ヤンマースタジアム長居ではセレッソ大阪とサンフレッチェ広島が対戦した。明治安田生命J1リーグは21日に第28節が行われ、セレッソ大阪とサンフレッチェ広島が対戦した。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得の可能性を残す5位・セレッソ大阪と8位・サンフレッチェ広島による一戦。直近3試合1分け2敗と不調のC大阪は豊川雄太や清武弘嗣、坂元達裕ら、ここ5試合2勝3分けと負けのない広島はレアンドロ・ペレイラや森島司、青山敏弘らを先発で起用した。
試合の序盤、C大阪が2分に得た右CKから都倉賢が放ったヘディングシュートが枠を外れると、広島が押し返していく。そして24分、左サイドから東俊希が蹴り込んだクロスがクリアされると、こぼれ球にレアンドロ・ペレイラが反応。ボックス手前中央で右足を振り抜いて先制点を奪取する。その後も広島が攻勢を保ち、C大阪はなかなか前線までボールを運ぶことができない。とはいえ、広島も29分に放った浅野雄也のヘディングシュートや33分の茶島雄介の左足の強烈なシュートが枠を外れるなど追加点を奪うことはできない。1点を追うC大阪は後半開始から2枚替えを敢行。都倉と松田陸に代えて西川潤と丸橋祐介を投入して攻撃に変化を付けていく。徐々にボールを持てるようになってきたC大阪は、58分にも瀬古歩夢と豊川に代えて奥埜博亮とブルーノ・メンデスを送り出して攻撃の枚数を増やす。そして61分には左サイド深い位置で得たFKからキッカーの清武が鋭いクロスを蹴り込むが、これは跳ね返されて得点に繋がらない。
劣勢に追いやられる広島には、62分に向かい風となる出来事が起こる。L・ペレイラがドリブルで仕掛けた奥埜を後ろから倒してしまい、この日2枚目の警告で退場。広島は残り時間を10人で戦うこととなった。
その後、74分にボックス内での混戦から坂本が左足で放ったシュートがバーに直撃するなど、C大阪が多くの決定機を迎えるものの最後の精度を欠く。
結局、試合は広島がしのぎ切る形で終了。この結果、広島が直近6試合無敗でACL出場権獲得の可能性を広げている。
■試合結果
セレッソ大阪 0-1 サンフレッチェ広島
■得点者
C大阪:なし
広島:レアンドロ・ペレイラ(24分)
J1広島・茶島は広島のサッカー少年に夢を与える小さな巨人
公称166センチの身長。最近はなにかと「大型化の必要性」が言われる中で、J1広島のMF茶島雄介(29)のサイズは小さい。それでも今や、彼をスタメンから外すことは考えられない。
10月以降の10試合でスタメン落ちはアウェー鹿島戦から中3日で迎えたホーム横浜M戦(10月28日)の1試合のみ。城福浩監督の信頼は絶大だ。
「戦術的な指示を行っても、チャジ(茶島)はすぐにピッチで表現できる。サッカーに必要とされる知性がとても高い。無理をするところ、ゲームを落ち着かせるところの判断も含めて、本当によくやってくれています」
茶島の名前が知られたのは、2015年のクラブW杯。持ち味の細かな技術とアグレッシブな姿勢で攻撃の一翼を担い、アルゼンチンの名門・リバープレートや広州広大といった強豪と互角以上に渡り合い、世界3位に貢献。飛躍のきっかけをつかんだ。
この年、リーグ戦ではわずか3試合しか出場できず、大半をベンチの外で過ごしていた。しかし、彼は一度も腐ったことがない。広島の闘い方をしっかりと頭に入れ、ピッチに立ったら何をするべきかをずっと考えていた。
「あの時はケガ人が多発して、突然クラブワールドカップの舞台に立った感じですから」
もちろん、運はある。ただ、その運をつかんだのは茶島の生真面目な準備の確かさだ。
「たとえ試合に出られなくても自分の商品価値を高めるために、やり続けないといけない」
森保一前監督の言葉に感銘を受け、継続を力にして闘ってきた。その精神性を持ち続けたからこそ、今季の開幕でベンチから外れても下を向かない。その姿勢が、今につながる。
スクールからずっと広島の育成組織で育ってきた生え抜き中の生え抜き。「広島のサッカー少年たちに、頑張れば夢をつかめることを示す。それが自分の仕事だと思います」と故郷への想いを口にする小さな巨人。茶島の情熱と生き様はきっと、広島の少年たちの心を動かすはずだ。
(紫熊倶楽部・中野和也)
茶島雄介(ちゃじま・ゆうすけ)91年7月20日生まれ。広島市安芸区出身。身長166センチ、体重60キロ。ポジションはMF。背番号25。小学1年の時にサンフレッチェ広島のスクールでサッカーを始める。ジュニア、ジュニアユースを経て07年にユースに昇格。10年に東京学芸大に進み、14年に広島入り。18、19年はJ2千葉に期限付き移籍。広島に復帰した今季はJリーグ25試合出場、0得点(20日現在)。代表歴は10年にU−18日本代表、13年にユニバーシアード日本代表。
サンフレッチェ新サッカー場、集客策「いいとこ取り」
U19日本、鹿島MF荒木遼太郎に代わり広島MF鮎川峻を代替招集「この合宿で少しでも成長できるように」
日本サッカー協会(JFA)は14日、U-19日本代表候補トレーニングキャンプにおいて、鹿島アントラーズMF荒木遼太郎に代わり、サンフレッチェ広島MF鮎川峻を招集することを発表した。
代替招集となった鮎川は、U-17やU-18の出場歴はあるが、U-19は初。広島の公式サイトで「追加招集となりましたが、U-19日本代表候補に選出されて光栄です。この合宿で少しでも成長できるように全力で取り組みたいと思います。応援をよろしくお願いいたします」と意気込みを語っている。
なお、鮎川は今季は公式戦の出場は一度もない。
広島vs横浜FC、今季3度目の対戦は1-1のドロー
明治安田生命J1リーグ第27節、サンフレッチェ広島vs横浜FCが14日にエディオンスタジアムで行われ、1-1の引き分けに終わった。前節は前線からのプレスが機能し、らしい戦い方で名古屋グランパス相手に快勝を収めた広島。ここ4試合は2勝2分けと好調で、暫定順位も8位に上げた。中2日となる今節はスタメンを名古屋戦から5人変更。ワントップにはドウグラス・ヴィエイラが入り、2シャドーにはエゼキエウと永井が起用された。
一方の横浜FCは、8日に行われたヴィッセル神戸戦で4試合ぶりの白星。立ち上がりの失点をすぐに取り返し、後半アディショナルタイムの安永玲央のJ初弾が決勝点となり逆転勝利を収めた。こちらは中5日、先発の入れ替えは3人で、布陣が4バックから3バックに変更された。
両者の対戦はルヴァンカップ含めて今季3度目。ここまで2度の対戦はいずれも広島が2-0で白星をあげているが、この日はアウェイの横浜FCが先制する。10分、右CKの場面でショートコーナーを選択した手塚は、もう一度パスを受けて右サイドから左足でクロスを供給。ファーサイドで荒木のマークを外した小林がヘディングシュートを叩き込んだ。
その直後、広島もCKから佐々木がヘディングシュートを突き刺すが、GK南に対するエゼキエウのファウルがあったとして、ゴールは認められなかった。
だがそのエゼキエウは28分、自陣に下がっていたドウグラス・ヴィエイラの狙いすましたロングボールを受けてチャンス到来。後ろからの難しいボールを上手く胸でコントロールしGKとの一対一の場面を作ると、最後はボックス左から冷静に左足で流し込んで同点に追いついた。
その後は広島のペースで試合が進む中、エゼキエウがボックス手前からミドルシュートを狙うシーンも。対する横浜FCも前半アディショナルタイムに一美が際どいヘディングシュートを放ったが、試合は1-1のまま後半へ折り返した。
広島は後半から、3試合ぶり先発出場だった土肥を下げて青山を投入。これで中盤の安定感が増したホームチームはさらに前線のプレスを強め、ショートカウンターを狙っていく。55分にはボックス手前でパスを受けたドウグラス・ヴィエイラがワントラップから反転シュート。これはボール一つ分右に外れた。
58分に同時に交代カードを切った両チーム。広島は浅野と東の主力組をピッチへ。横浜FCはマギーニョを下げて中山を投入しテコ入れを図る。逆転を狙う広島はさらに、65分にドウグラス・ヴィエイラを下げて4試合連続ゴール中のレアンドロ・ペレイラを送り、明らかなメッセージを伝える。
だが、次にゴール迫ったのは横浜FC。69分、途中出場中山が右サイドから速いクロスを送ると、合わせたのは一美。しかし、シュートは右ポストを直撃。跳ね返りも押し込めず、勝ち越しのチャンスを逃してしまった。
徐々に攻勢を強めていく横浜FCは終盤に一気に4人入れ替える。神戸戦でプロ初ゴールを決めた安永や、9月の川崎フロンターレ戦以来今季3試合目の出場となる松井がピッチへ。
後半アディショナルタイムにかけては、レアンドロ・ペレイラや青山のミドルシュートなど、広島がゴールに迫る。さらにCKでは森島のクロスを野上が完璧に合わせるが、ヘディングシュートはGK南の正面に。
ラストプレーではレアンドロ・ペレイラと森島が立て続けにシュートを放ったが、結局1-1のまま試合終了。痛み分けの結果に終わった。
サンフレッチェ広島 1-1 横浜FC
【広島】
エゼキエウ(前28)
【横浜FC】
小林友希(前10)
【広島vs横浜FCプレビュー】広島はシーズントリプル達成なるか…横浜FCはアウェイ戦5試合ぶりの白星目指す
■サンフレッチェ広島 4戦連発のエースは温存か。先を見据える指揮官の決断は!?
【プラス材料】
3位・名古屋グランパスに何もさせず、シュート3本に抑え込んでの完勝。水曜日に2-0で勝利した第7節・名古屋戦の実績は、チームに大きな自信をもたらしている。
前線からの積極的な守備、ブロックを作る時の切り替えの速さ、スライドスピードも向上し、ポジショニングひとつで相手の組織的な攻撃を抑えきることができていた。攻撃においても、FWレアンドロ・ペレイラが出場した4試合連続でゴールを決め、9月以降は12試合出場で7得点と好調を維持。また、MF森島司が今季2本目、通算3本目となる直接FKでのゴールを叩き込んでおり、ショートカウンターとセットプレーの脅威が増幅している。
10月以降の9試合では無得点試合が2試合しかない。一方で、複数得点を挙げた試合が5試合と、チームとしての破壊力も強まっている。
【マイナス材料】
横浜FCが中5日と休養十分である一方、サンフレッチェ広島は中2日。致し方ないとはいえ、コンディションの差は否めない。同じように中2日で挑んだ第25節・ベガルタ仙台戦はコンディションを考慮してメンバーを大きく変えて臨んだが、結果はスコアレスドロー。チャンスは数多く存在したものの、得点を取って勝利するところまでは至らなかった。
ホームでの連戦で移動がない分、前回の連戦よりも楽ではあるが、それでも厳しいことには変わりない。特にエースのL・ペレイラ不在の試合は第24節・鹿島アントラーズ戦、仙台戦と2試合続けて得点なし。中2日の試合にあえて絶好調のエースを投入するか、21日以降に控える連戦を考慮して休ませるか。指揮官の決断次第だ。
文:紫熊倶楽部 中野和也
■横浜FC 連敗ストップで雰囲気は良好。チーム一丸で過去2試合の雪辱を目論む
【プラス材料】
前節・ヴィッセル神戸戦は粘り強く戦って劇的な勝利。連敗を3で止めた。前半の出来はよくなかったが、失点直後に追いつき、同点で後半を迎えると、終盤には53歳のFW三浦知良を投入。一気にスタジアムの雰囲気を変えて機運を高めた。そして、待っていたのは後半アディショナルタイムに19歳のMF安永玲央のプロ初ゴールとなる強烈なミドルシュート。チーム一丸で勝利をつかんだ。
その神戸戦ではFW一美和成が約3カ月ぶりにゴールを奪った。チームとしてもゴールが少なく、FWもスタメンが試合ごとに入れ替わることが多い中でコンスタントにゴールを奪える人材がいなかっただけに、シーズン終盤の若きストライカーの爆発に期待がかかる。
ここ数試合、攻撃時は「4-3-3」の形を採ることが多い。アンカーにインサイドハーフが絡むことでピッチ中央での厚みが増し、攻撃に勢いを感じる。3トップを含めて若い選手が多く、アグレッシブさがひとつの武器となっている。
【マイナス材料】
今季は連勝したのが1度だけと、勝った試合の直後で不甲斐ない試合やもったいない試合をしてしまうことが多い。シーズンも終盤に入り、夏場に比べたら試合間隔も落ち着き、十分な準備と対策を取れる時間はあるだけに、継続と切り替えの両方を意識して臨みたい。
今節の相手・サンフレッチェ広島とは今季公式戦で2度対戦。シーズン開幕戦となったJリーグYBCルヴァンカップ第1節では圧倒的な力の差を見せつけられ、J1の厳しさを味わった。そして、前半戦の対戦でも高いインテンシティの前に屈し、またしても0-2で敗れた。広島は今季、最も痛い目に遭わされているチームと言っても過言ではない。
この試合を終えると、次の試合まで1週間以上空く。シーズン終盤に向けて、そのインターバルを有意義に使えるかどうか。広島戦の勝敗が大きく関わってきそうだ。勝って横浜に戻り、明るい雰囲気で長めの準備期間を迎えたい。
広島がホームで名古屋に完勝! 上位を目指す名古屋は痛い敗戦に《J1》
明治安田生命J1リーグ第7節、サンフレッチェ広島vs名古屋グランパスが11日にエディオンスタジアムで行われ、2-0で広島が勝利した。元々7月に開催予定だったが、名古屋側に新型コロナウイルス感染者が確認されたため延期となっていた一戦。互いに1週間ぶりの試合となる中、10位の広島(勝ち点39)は3日に行われた第26節で浦和と対戦。開始早々に失点を喫するも、レアンドロ・ペレイラのゴールで同点に持ち込んだ。対して、3位に位置する名古屋(勝ち点49)は、サガン鳥栖にゴールレスドローで連勝ストップ。そんな両者の今季初対決では、広島は前節からスタメンを1人変更。柏の左ウイングバックに東が起用された。一方の名古屋は、鳥栖戦で一発退場となったガブリエル・シャビエルが出場不可。スタメン変更は3人で、鳥栖戦欠場の金崎や米本がスタメンに名を連ねた。
立ち上がりは中盤の潰し合いが際立つ中、ホームの広島は3分に足の長いスルーパスで森島がチャンスになりかけるが、中谷に対応されシュートまで運べず。それでも前線からのプレスでペースを作る広島が先制に成功する。
16分、相手ボールをGKに下げさせ圧力をかける広島。するとGKランゲラックがグラウンダーで繋ごうとしたパスを敵陣中央で川辺がカット。こぼれ球を拾ったレアンドロ・ペレイラがペナルティアークから右足をコンパクトに振り抜き、ゴール左隅にシュートを突き刺した。
狙い通りの展開に持ち込んだ広島は、その後も連動した守備からカウンターを狙っていく。27分に自陣でボールを奪い相手のプレスを上手くかわしながら前線へ繋ぎ、茶島が右サイドからセンタリング。手前で弾かれたものの、そのままボックス左に流れたボールを東がハーフボレーで狙ったが、枠へ収めることができなかった。
一方の名古屋もカウンターから金崎が仕掛けるが、ここは荒木のディフェンスに遭いシュートを打てず。36分には1本のパスで相馬にチャンスが訪れるが、広島の素早いチェックに阻まれた。なかなかシュートシーンが作れない名古屋。41分に自陣からのロングボールに反応したマテウスがボックス左から強引に左足を振り抜いたが、大きく枠を外した。
早い時間に追いつきたい名古屋だったが、後半立ち上がりに金崎が佐々木との競り合いで負傷。担架で運ばれる事態となり、代わりに石田がピッチへ向かった。
そんな名古屋の2本目のシュートは52分、右サイドを細かいパス回しで崩し、マテウスのラストパスを受けた阿部がシュート。これはブロックに入られ、その後の4連続CKも生かしきれなかった。
レアンドロ・ペレイラの4試合連続ゴールでリード中の広島は、59分に浅野へのファウルでFKを獲得。ボックス手前中央の絶好の位置でキッカーを務めたのは森島。縦回転をかけて左上を狙ったシュートは惜しくもボールひとつ分外れた。
後半の飲水タイムを経て、名古屋は成瀬と相馬を下げてオ・ジェソクと前田を投入。広島は茶島と浅野を下げて柏とドウグラス・ヴィエイラを送り出した。広島はこの交代が結果的に功を奏すことに。
78分、ボックス手前でボールを持ったドウグラス・ヴィエイラは、敵をかわそうと少し浮かせたボールが相手の手に当たりFKを獲得。先ほど同様、ボックス手前のやや右寄りという絶好の位置。これを再び森島が狙うと、右ポストに直撃し跳ね返ったボールがGKランゲラックに当たってゴールイン。これで2点のリードを得た。
その後、互いに2枚ずつ交代カードを切って残り時間の狙いを定めていく中、しっかりと守備を築く広島は、時折カウンターのチャンスも窺わせながら巧みに時計の針を進めていく。
そして、5分のアディショナルタイムを経て試合終了。2-0でホームの広島が3試合ぶりの勝利を収めた。名古屋は4試合ぶりの黒星となった。
サンフレッチェ広島 2-0 名古屋グランパス
【広島】
レアンドロ・ペレイラ(前16)
森島司(後34)
広島柏と佐々木、クリスマスケーキをプロデュース
サンフレッチェ広島は10日、「西洋菓子処バイエルン」(広島市)の協力で、MF柏好文(33)とDF佐々木翔(31)プロデュースのクリスマスケーキを、そごう広島店で販売すると発表した。両選手が提案するイメージと、こだわりが詰まったケーキという。
◆柏プロデュース「シェンヌ ド ノエル」…シェンヌとはフランス語で「柏」を意味。スポンジやクリーム、デザインの細部までこだわった一品。
◆佐々木プロデュース「王子の翔(しょ)コラ-フランボワーズ仕立て」…佐々木が大好きだというフランボワーズをふんだんに使った大人の味。断面の美しさも目を引く一品。
価格は各4860円(税込み)で販売個数は各限定50台。予約期間は13日から12月10日まで。詳細はクラブホームページにて。
攻撃一辺倒だったJ1広島レアンドロペレイラの意識を変えた鳥栖戦
百聞は一見にしかずということわざは、中国の歴史書「漢書」に登場する。漢は漫画「キングダム」後の時代に登場する中国の王朝で今から約2200年前に成立。そんな昔の言葉が今も残っている。真実の証明である。
サンフレッチェの主砲・レアンドロペレイラにとっても、その言葉は真実として胸に刺さっているはずだ。
10月3日、対鳥栖戦。城福浩監督はレアンドロをはじめとするブラジル人選手を先発から外した。違いがつくれるはずの彼らを外して果たして攻撃をつくれるのかという心配をよそに、広島の日本人選手たちは躍動。強烈な前からのプレスを実践し、3-0で快勝した。
レアンドロはわずか5分間の出場。決定機を一つつくったが、成果はそれだけ。試合後、プレー時間の少なさに不満を見せていたが、広島が前半から見せた圧倒的な内容と3得点という結果の前に、それ以上の主張は難しい。
レアンドロはずっと城福浩監督と話し合い、指揮官が求めていることを自分なりに咀嚼(そしゃく)しようと努力した。しかし、ピッチに立つと自分の身体に染みついた習慣が抜けない。前からのプレスは連続性に欠け、結局は攻撃に専念しがちになる。
「監督のサッカーに従って、点を取る」
言葉では何度もそう言っていたし、やろうという意識も存在した。しかし、それがどうしても表現できなかった。
しかし、まさに百聞は一見にしかず。目の前で見せ付けられた鳥栖戦のサッカーは、エースを変えた。
永井龍が見せた迫力のあるプレスほどではないが、何度も何度も前に走り、相手に圧力を掛け続けた。かわされれば後ろに戻り、ブロックをつくって堅牢(けんろう)な守備に貢献。その上で、ゴールを狙う貪欲さを失わない。
「非常に近しい親族の不幸」のため、城福監督が試合を休まざるをえなかった神戸戦(10月18日)で決勝ゴールを決めたレアンドロペレイラは「監督のために」と口にした。成長を導いてくれた指揮官に対するせめてもの感謝だった。(紫熊倶楽部・中野和也)
◆レアンドロペレイラ 91年7月13日生まれ。ブラジル出身。ポジションはFW。身長190センチ、体重76キロ。背番号39。11年にプロ入りし、ブラジル、ベルギーのクラブを渡り歩き、19年1月に松本に加入。同年8月に広島に期限付き移籍した。19年は広島でJリーグ9試合に出場し4得点。今季は22試合に出場し12得点(11月6日現在)
浅野拓磨も日本代表復帰!パルチザンでは今季16試合7得点。森保一監督「周りから信頼を得ている」
日本サッカー協会(JFA)は5日、オーストリアで行われる国際親善試合に挑む日本代表メンバーを発表した。セルビア1部のパルチザン・ベオグラードに所属するFW浅野拓磨が、昨年11月に行われた国際親善試合のベネズエラ代表戦以来約1年ぶりの代表復帰となった。
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入国制限があり10月のオランダ遠征に臨む日本代表メンバーからは外れていた浅野。1年ぶりに代表に戻ってきた。森保一監督は「本人もチームの中心として周りから信頼を得ていると自覚してプレーしていると思いますし、そういうところを我々も確認しながら代表の戦力として招集させてもらっています」と期待を寄せた。
浅野は2016年にサンフレッチェ広島からアーセナルに移籍。すぐにシュトゥットガルトに2年間のレンタル。2018年にはハノーファーへとレンタルされ、昨年8月にパルチザンに3年契約で加入した。
浅野は1年目のシーズンとなった昨季、パルチザンで公式戦37試合に出場9得点5アシストを記録。今季はここまで同16試合に出場7得点4アシストと好調を維持している。浅野はFWとして招集されているが、森保監督が「パルチザンでレギュラーとして攻撃の部分の、FW、2列目のサイドハーフなどいろいろなポジションでプレーしているのを映像等々で確認できています」とコメントした通り、複数の攻撃的なポジションをこなし、右サイドで起用されることが多い。
浅野が加わることで日本代表にスピードを与え、攻撃のバリエーションやフォーメーションがさらに増えることになりそうだ。約1年ぶりに代表復帰となった浅野の活躍に期待したい。
サンフレッチェ広島、後半に追いつき1-1ドロー。浦和レッズは興梠慎三が開始3分にゴールも…勝ち切れず
【サンフレッチェ広島 1-1 浦和レッズ 2020明治安田生命J1リーグ第26節】
2020明治安田生命J1リーグ第26節、サンフレッチェ広島対浦和レッズが3日17キックオフで行われた。試合は1-1のドローに終わった。5試合負けなしの浦和は広島のホームに乗り込んだ。浦和では興梠慎三や武藤雄樹、クエンテン・マルティノスなどが先発に名を連ねた。広島では青山敏弘や浅野雄也、森島司などが先発入りした。
試合開始3分、浦和がいきなり先制に成功する。マルティノスのボールを受けた興梠がワントラップから右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
浦和の先制後は、両チーム得点が奪えないまま時間が過ぎていく。しかし0-1で迎えた77分、広島が同点に追いつく。青山がペナルティエリア手前やや左よりの位置からクロスを送るが、ボールはクリアされる。しかし、ドウグラス・ヴィエイラがボールを拾い、レアンドロ・ペレイラにパス。レアンドロはボールキープから右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
その後、両者激しい攻防を見せるが、得点には至らず。試合は1-1のドローに終わった。浦和はこれで6試合負けなし。広島は2試合連続のドローとなった。
【得点者】
3分 0-1 興梠慎三(浦和レッズ)
76分 1-1 レアンドロ・ペレイラ(サンフレッチェ広島)
【J1注目プレビュー|第26節:広島vs浦和】決定力不足の広島、浦和の圧力を掻い潜りゴールなるか
◆1試合おきの無得点、今節は?【サンフレッチェ広島】
前節はアウェイでベガルタ仙台と対戦し、0-0のゴールレスドロー。連勝のチャンスを逃してしまった。
試合内容こそ圧倒していたが、仙台の守護神GKヤクブ・スウォビィクの前にゴールを奪えず。再び決定力不足を味わうこととなってしまった。
直近では1試合おきに無得点が来ている状況。内容こそ悪くないだけに、全勝もできたはずだが、結果として勝ち点が伸びきらない状況となっている。
今シーズンの広島を体現しているかの如く、内容と結果が伴わない中で、しっかりと勝利を収めることができるのか。まずはゴールを奪うところからスタートしたい。
★予想スタメン[3-4-2-1]
GK:林卓人
DF:野上結貴、荒木隼人、佐々木翔
MF:柏好文、川辺駿、青山敏弘、東俊希
MF:浅野雄也、森島司
FW:レアンドロ・ペレイラ
監督:城福浩
◆アグレッシブさを保ち勝利なるか【浦和レッズ】
前節はアウェイでの大分トリニータ戦で0-0のゴールレスドロー。攻撃面では相手の対策にハマり、何もできなかった印象だ。
大分のゲームプランに飲まれた試合だったが、相手の攻撃もしっかりと凌ぎきり、無失点に抑えたところは評価ポイント。これで5戦無敗となった。
コンスタントにゴールを奪えていた攻撃陣が停滞したところは気になるが、中2日でのアウェイ連戦でしっかりと結果を残して帰りたいところ。まずは、アグレッシブにプレーするところから始めたい。
広島はホームで1-0と辛勝した相手。守備の堅さもあるチームだけに、積極的なプレーを心がけ、ミスを少なくしたいところだ。
★予想スタメン[4-4-2]
GK:西川周作
DF:橋岡大樹、岩波拓也、槙野智章、山中亮輔
MF:マルティノス、長澤和輝、エヴェルトン、汰木康也
FW:武藤雄樹、興梠慎三
監督:大槻毅
【広島 vs 浦和】広島のゴールを守るリーグ屈指の2人のGK

10月31日、ユアテックスタジアム仙台では大迫敬介(写真右)が10試合ぶりに広島のゴールマウスを守った。そして、21歳のGKは存在感を存分に示した。
試合はずっと優勢に進めながら得点を奪えなかった広島が、80分を過ぎてから仙台に押し返されて幾度もゴールを脅かされた。そこで立ちはだかったのが大迫だ。
80分のセーブは大迫らしさが凝縮されていた。FKを合わせた長沢駿のヘディングシュートに右手で反応すると、すぐに立ち上がって弾いた場所に詰めてきた平岡康裕のシュートコースを塞いでピンチを抑えてみせた。
あらためて広島に新進気鋭のGKが在籍していることを印象付けたビックプレーだったが、その大迫をベンチに座らせている林卓人(写真左)の存在の大きさも、あらためて実感することになった。
「GKの選手層はリーグでも屈指」。城福浩監督が自負するポジションでもある。本当に二人の競争はハイレベルだが、林に17歳も年下の大迫との競争について聞くと、「本当に今、自分はいい経験をさせてもらっていますよ」と笑みを広げて話してくれた。
「敬介は入ってきたときからすごいスピードで成長している。彼にはスペシャルなものがあって、彼から見習うことも多い。一サッカーファンの立場として、誰よりも近い場所で彼の成長を見れることが楽しいですけど、もちろん自分もやれるっていうところをまだまだ証明したい。敬介に負けずに成長していきたいと思っているし、彼のためにも自分が良い状態を作ることは大切なことだと思ってやってますね」
浦和戦のゴールマウスを守るのは、林か、大迫か。いずれにしてもリーグ屈指のGKが浦和の前に立ちはだかることになる。
文:寺田弘幸(広島担当)

仙台終盤巻き返すも広島とドロー/仙-広25節
<明治安田生命J1:仙台0-0広島>◇第25節◇31日◇ユアスタ
互いに決め手を欠いた。押し込む時間が長かったサンフレッチェ広島はサイドを起点に好機を探ったが、ドウグラスがヘディングを外すなど仕留め損なった。
ベガルタ仙台は4バックから3バックに変えた終盤に巻き返すも、FKからの決定機を平岡が逸した。
【仙台 vs 広島】泥臭く、粘り強く走る、それが飯尾竜太朗
飯尾竜太朗が吠えた。
10月28日の明治安田生命J1第30節・仙台vs神戸の、76分のこと。この試合で仙台は、後半の早い段階で立て続けに2失点。その直後に長沢駿が1点を返して反撃ムードになっていたときだった。佐々木匠が蹴った左CKは相手に弾かれたが、これをパラが拾い、石原崇兆を経由して再び佐々木へ。佐々木の絶妙なクロスが入ると、ニアサイドのアレクサンドレ ゲデスが相手DFをずらし、中央では長沢がおとり役となってボールをファーサイドに流した。
多くの選手が関与したその先に待っていたのが、飯尾だった。「(長沢)駿さんが大きいのでその越えたあとはチャンスになると思っていましたし、すごくいいボールだったので、あまりボールを見ずに気持ちで飛びこんだ、という感じでしたね」。あまり見なかったという割にはピタリと決まったヘディングシュートは、左ポストをたたきながらゴールイン。スコアを2-2に変えた、殊勲のゴールだった。
2019年に長崎から仙台に加入。しかしその年は、負傷に苦しめられた。JリーグYBCルヴァンカップと天皇杯で出番をつかんだが、リーグ戦のピッチには立てず。悔しいシーズンを経て、仙台加入2年目で出番を増やす。
自らを「泥臭さがアピールポイント」と語る。飛び抜けたスピードやテクニック、パワーがあるわけではない。だが献身的にサイドを走り抜き、攻守ともに味方をサポートする。そして決めた、神戸戦での仙台加入後初ゴール。試合を終えた彼のユニフォームは、激しい試合を物語るように、遠目から見てもわかるほど汚れていた。
普段は落ち着いた話し方をする好青年も、ゴールの直後には感情を爆発させていた。なかなか結果が出ていないチームの現状を変えようと心を砕く中で、飯尾はこのゴールについて試合後に振り返る際に「トレーナーの方とかがけがをしている間に支えてくれましたし、感謝しています。家族も含めいろいろな方に支えられてサッカーができているとあらためて感じましたし、その恩返しのためにも勝てるように、また次に向けて頑張っていきたい」と感謝の言葉を並べた。勿論、試合前に旗を掲げて出迎えてくれたサポーターに対しても「サポーターの方に支えられてサッカーができていると思いますし、(新型)コロナ(ウィルス)のことも含めて皆さん苦しい時間を過ごしていると思いますけれども、その中でサッカーが、ベガルタが生きがいになれるように、ピッチの上で表現していきたい」と思いを口にした。
サイドからさらにチームを勝利に近づける役割を果たすべく、飯尾は自身のプレーを高めるべく地道な努力を続ける。得意のクロスに加え、前の選手を走らせる縦パスについても第21節・川崎F戦のあたりから好感触を得ているといい、「そこ(のポジション)をうまく動かしていくと自分のクロスも出していけるし、取られてもすぐ取り返す場面も作りやすくなるので、攻守両面でサイドの奥を取りにいくのは大切なこと」と磨いているところだ。
10月31日のJ1第25節・広島戦は神戸戦から中二日で行われるため、神戸戦で先発出場した飯尾が続けて先発するか途中出場に回るのかはまだ分からない。しかしどんなかたちで出番がきたとしても、彼は全力で、泥臭く、仙台のために走ってくれるだろう。
文:板垣晴朗(仙台担当)
広島快勝、ペレイラ11点目 横浜は連勝2で止まる
<明治安田生命J1:広島3-1横浜>◇第32節◇28日◇Eスタ
サンフレッチェ広島が快勝した。前半33分、MF浅野が左サイドからクロスを供給し、ゴール前にいたFWレアンドロ・ペレイラが今季11点目となる先制ゴールをヘッドで決めた。後半17分にも浅野のFKから相手のオウンゴールを誘い、貴重な2点目を奪った。後半終了間際にはFW永井のPKでダメを押した。
3点を追う横浜Fマリノスは、後半50分にDFチアゴ・マルチンスのPKで1点を返しただけで、連勝は2でストップした。
【広島 vs 横浜FM】魅力的な速さを持つエゼキエウが本領発揮
エゼキエウが広島の大きな力になりはじめている。
18日の神戸戦で先発出場した背番号14は、攻守に躍動感のあるプレーを見せて勝利に貢献した。前半終了間際には高い位置でボールを奪ってショートカウンターを発動させてレアンドロ ペレイラのゴールにつなげている。この神戸戦で得られた成功体験は大きかった。
「守備のことは日本に来てからずっと言われ続けてきて、求められていることはわかっていても、どこまでやれば認めてもらえるかわからなかった。でも、神戸戦で良い手応えがつかめたよ。僕の中では少し大げさなくらいにやる。それくらいで求められているところに達するのかなと思う。すべてはチームが勝つために自分ができることをやっていきたい」
自信を膨らませて先発した24日の鹿島戦では、持ち味のスピードをゴールへ向かって発揮した。ハーフウェイ付近からドリブルを開始すると、追い掛けてくる相手DFを振り切ってシュート。左足で放ったシュートは残念ながらバーに阻まれたが、エゼキエウがJの舞台でも違いを生み出せることを示してみせたシーンだった。
速さにもいろいろな速さがあるが、エゼキエウの速さは少し不思議な加速力だ。青山敏弘も「ボールを持ちながらスピードアップできるからね。面白いなって思う」と話す能力はとても魅力的である。まだまだ披露していないポテンシャルも秘めているに違いなく、その力を余すことなく発揮できるようになれば、エゼキエウは広島の大きな大きな力になることだろう。
28日に横浜FMをエディオンスタジアムに迎える一戦。エゼキエウは昨季の王者を大いに苦しめてくれるはずだ。
文:寺田弘幸(広島担当)
明治安田生命J1リーグ 第32節
10月28日(水)19:00KO Eスタ
サンフレッチェ広島 vs 横浜F・マリノス
来年開幕のWEリーグチェア 新規参入のサンフレッチェ広島訪問
J1鹿島2連勝 広島に1-0
明治安田J1(24日・カシマスタジアムほか)第24節、第28節の計6試合が行われ、鹿島は広島を1-0で下し、勝ち点を45に伸ばした。 鹿島は後半31分、エベラウドが相手GKとの1対1から決勝点を挙げた。エベラウドは4試合ぶりのゴールで、J1得点ランキング2位の13ゴール目。試合前には、14日の第22節鳥栖戦でJ1通算100試合出場を果たした和泉に花束が贈呈された。 G大阪は柏に2-1で競り勝った。9試合負けなしで勝ち点48とし、C大阪と並んで2位に浮上した。札幌は横浜FCに3-0で快勝し、ペトロビッチ監督が史上3人目、外国人としては初のJ1通算200勝に到達した。 名古屋は仙台を1-0で下した。浦和はC大阪を3-1で破った。第28節の1試合は横浜MがFC東京に完勝。FC東京は4位に後退した。
ジョン・カビラ×影山優佳(日向坂46)がサンフレッチェ広島歴代ベストイレブンvsサッカー日本代表ドリームマッチを妄想バーチャル実況!10/23J-WAVE『JK RADIO TOKYO UNITED』
FMラジオ局J-WAVE(81.3FM)金曜日のワイド番組『~JK RADIO~TOKYO UNITED(金6:00~11:30、ナビゲーター:ジョン・カビラ)』の人気コーナー『Yakult FOOTBALL FANATIC(金8:10~8:15)』10月23日(金)の放送に、日向坂46の影山優佳がゲストとして登場します!
ジョン・カビラが毎回様々なサッカーのビッグマッチやドリームマッチを妄想で実況する『Yakult FOOTBALL FANATIC(金8:10~8:15)』。10月23日(金)の放送では、ゲストに日向坂46の影山優佳を迎えて、サンフレッチェ広島歴代ベストイレブンvsサッカー日本代表Samurai Blueのドリームマッチを妄想バーチャル実況!アイドル界一のサッカーオタクと話題の影山優佳が選ぶサンフレッチェ広島のメンバーとは?あのレジェンドから海外で活躍するあの選手、そして現役で活躍するあの選手まで!?果たして勝利はどちらのチームに?二人の妄想実況をお楽しみに!
【番組概要】
放送局:J-WAVE(81.3FM)
放送日:2020年10月23日(金)
番組名:『Yakult FOOTBALL FANATIC(金8:10~8:15)』
(『~JK RADIO~TOKYO UNITED(金6:00~11:30)』内)
ナビゲーター:ジョン・カビラ
ゲスト:影山優佳(日向坂46)
番組HP: https://www.j-wave.co.jp/original/tokyounited/

サンフレッチェ広島、佐々木&L・ペレイラ弾で指揮官不在の一戦に勝利!ヴィッセル神戸は3戦未勝利
明治安田生命J1リーグは18日に第23節が行われ、サンフレッチェ広島はヴィッセル神戸と対戦した。
前節は首位・川崎フロンターレに敗れたとはいえ、それまでは2試合連続で3ゴールを奪って勝利していた11位・広島。プライベートな理由で城福浩監督が不在となるこの一戦では沢田謙太郎ヘッドコーチが指揮を執り、森島司や野津田岳人らを先発させた。
一方の神戸は2戦連続未勝利で10位に位置する。リーグ3位タイ43得点の攻撃力を発揮すべく、アンドレス・イニエスタや古橋亨梧らを送り出した。試合の序盤、神戸がセルジ・サンペールやイニエスタを経由しつつボールを保持。広島は冷静にブロックを強いて決定機を作らせず、静かな立ち上がりとなる。
しかし、試合は前半終盤に一気に動く。43分、右CKの場面でキッカーの森島がアウトスイングのクロスを蹴り込むと、ボールはボックス内中央ややゴールから離れた位置へ。フリーで飛び込んだ佐々木翔が強烈なヘディングシュートを放って広島が先制する。
続く前半AT、高い位置でエゼキエウがボールを奪取して広島のカウンターが発動。パスを受けたレアンドロ・ペレイラがボックス中央まで運んで左足を強振し、追加点を叩き込んだ。
後半に入って点差を縮めようとギアを上げていく神戸だが、割り切った守備を徹底する広島のネットを揺らすことはできない。57分には郷家友太に代えて強烈な左足を持つ田中順也を投入する。
神戸が攻めあぐねる62分、広島が素早い攻撃からまたしてもチャンスを作る。ボックス手前右の茶島雄介が右足で鋭いシュートを放ち、GK飯倉大樹に弾かれたこぼれ球に自ら反応して今度はクロス。L・ペレイラのシュートはうまくミートしなかったが、神戸ゴールを脅かした。
それでも84分、ボックス手前中央まで上がってきたダンクレーが右足を一閃。佐々木の背中に当たって軌道がわずかに変化したボールがネットを揺らし、神戸が1点差に詰め寄る。
しかい、追いつくことはできないまま試合が終了。この結果、広島は2試合ぶりの白星を飾り、神戸は3試合勝ちなしとなった。
■試合結果
サンフレッチェ広島 2-1 ヴィッセル神戸
■得点者
広島:佐々木翔(43分)、レアンドロ・ペレイラ(45+3分)
神戸:ダンクレー(84分)
広島、きょう神戸戦は沢田HCが暫定指揮…城福監督が「親族のご不幸により不在」
サンフレッチェ広島は18日、同日に行われるJ1第23節神戸戦では沢田謙太郎ヘッドコーチが暫定的に指揮を執ることが決まったと発表した。「城福浩監督が親族のご不幸により不在となるため」としている。
昨季まで広島ジュニアユース、広島ユースの監督を務めていた沢田氏は、今季から広島のヘッドコーチに就任。トップチームの指揮を執るのは初めてとなる。
【広島vs神戸プレビュー】前回対戦は3-0で広島が快勝…その時の雪辱に燃える神戸が敵地に乗り込む
■サンフレッチェ広島 首位チームと互角に渡り合う力はある。課題は前線の駒不足
【プラス材料】
第18節・大分トリニータ戦からガンバ大阪戦、サガン鳥栖戦、清水エスパルス戦と続けてきたハイプレス戦術が、川崎フロンターレにもある程度通用したことは大きな収穫だ。
しかも、FWレアンドロ・ペレイラというこの戦術に対する適応性が低いと見られていたストライカーが自身のスタイルをかなぐり捨てて取り組み、しっかりと走ってくれたことは大きな収穫。ペナルティエリア侵入回数で川崎Fを上回るなど、チャンスの数も川崎Fと拮抗。ガチなインファイトでも圧倒的な首位チームと五分に渡り合えたことは、チームの成長を証明している。
また、MF東俊希やMF松本大弥というU-23世代の若者が台頭してきたことも試合の中で確認できた。敗戦を喫したとはいえ、勢いは衰えていない。
【マイナス材料】
ともにケガで離脱したFWドウグラス・ヴィエイラとFW永井龍の不在は、やはり大きかった。前半から必死に走っていたL・ペレイラは後半はさすがに疲労が見え、勝負手として切った4-4-2にしても、本来はトップ下の選手であるMFエゼキエウをFWで使わざるを得ない状況。
特に永井を欠いてしまったのは大きく、彼の持つ圧倒的なプレッシング能力とスプリントがあれば、川崎Fをもっと苦しめることができたのではと、どうしても考えてしまう。D・ヴィエイラのケガは軽傷で、今節のヴィッセル神戸戦に復帰する可能性もあるが、永井は軽傷だったとはいえ、もうしばらく時間がかかりそうだ。
ベンチにMF三笘薫やFW旗手怜央を座らせることができた川崎Fと比較しても、選手層の厚みを増幅させていきたい。
文:紫熊倶楽部 中野和也
第18節・大分トリニータ戦からガンバ大阪戦、サガン鳥栖戦、清水エスパルス戦と続けてきたハイプレス戦術が、川崎フロンターレにもある程度通用したことは大きな収穫だ。
ともにケガで離脱したFWドウグラス・ヴィエイラとFW永井龍の不在は、やはり大きかった。前半から必死に走っていたL・ペレイラは後半はさすがに疲労が見え、勝負手として切った4-4-2にしても、本来はトップ下の選手であるMFエゼキエウをFWで使わざるを得ない状況。
■ヴィッセル神戸 前節は主力の温存に成功。前回対戦の借りを返す準備は整った
【プラス材料】
前節の大分トリニータ戦は先発11人を入れ替えた中で1-1の引き分け。ターンオーバーで連敗を回避させた三浦淳寛監督は「全員がそれぞれの役割を果たしてくれた」と一定の評価を示した。それを踏まえて、プラス材料は2つ。
1つ目は、主力組を温存できた点。65分からMFアンドレス・イニエスタやMF山口蛍が出場し、続けてFW古橋亨梧やFW田中順也、DF酒井高徳らも投入されたものの出場時間は短く、疲労の蓄積はほぼないと思われる。サンフレッチェ広島戦はフレッシュな状態でベストメンバーを編成できそうだ。
2つ目は、攻撃力の安定。ここ7試合すべて得点を挙げており、そのうち4試合で複数得点を記録。三浦体制下では5試合で12得点と好調だ。田中が復帰戦となった柏レイソル戦でいきなり2ゴールを挙げ、さらに攻撃力は増した。
【マイナス材料】
第21節の柏戦を3-4で落とし、前節の大分戦は追いつかれて1-1のドロー。2試合白星なしで、4連勝の勢いはおさまった印象だ。とはいえ、前節はターンオーバーで主力を温存できたことを考えるとマイナス材料は少ない。
強いて挙げるなら守備面だろう。柏戦は十分なカウンター対策を練りながらも4失点。警戒していたFWオルンガにも2ゴールを許した。大分戦では主力を温存したとはいえ、終盤の猛攻をしのぎきれず、最終的には酒井のオウンゴールで同点に追いつかれている。今節の相手は、前回対戦で3点を許している広島。中3日という限られた時間の中で、どれだけ守備の課題を修正できるかが広島攻略のカギになりそうだ。
前節の大分トリニータ戦は先発11人を入れ替えた中で1-1の引き分け。ターンオーバーで連敗を回避させた三浦淳寛監督は「全員がそれぞれの役割を果たしてくれた」と一定の評価を示した。それを踏まえて、プラス材料は2つ。
第21節の柏戦を3-4で落とし、前節の大分戦は追いつかれて1-1のドロー。2試合白星なしで、4連勝の勢いはおさまった印象だ。とはいえ、前節はターンオーバーで主力を温存できたことを考えるとマイナス材料は少ない。
サンフレッチェ広島とコラボ企画!高機能マスク「SUTTO MASK」にサンフレッチェ広島オリジナルパッケージが登場
株式会社HANDENは2020年より、SUTTO MASKを選手ならびにスタッフの皆様への提供を通じて、サンフレッチェ広島を応援して参りました。また、CPOプロジェクト(チーフパフォーマンスオフィサープロジェクト)として、様々なプロフェッショナルの方を支援しています。
そこで今回、サンフレッチェ広島を応援する全てのサポーターの方に、より安全により身近にサンフレッチェ広島を応援していただけるよう、サンフレッチェ広島パッケージのSUTTO MASKを販売致します。この「SUTTO MASK」がサンフレッチェ広島ならびにサポーターの皆様が、最高のパフォーマンスを発揮できる一助になりますと幸いです。
大宮アルディージャ、サンフレッチェ広島が女子プロのWEリーグ参入!なでしこリーグ9クラブを加え11クラブが承認
日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は15日、「WEリーグ参入クラブ発表記者会見」を実施。11クラブの入会申請を承認したことを発表した。WEリーグは「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」ことを理念に掲げ、参入基準には「意思決定者のうち少なくとも1名は女性にすること」、「運営法人の役職員のうち50%以上を女性とすること」など独自の項目を設けていた。
リーグ創設発表後から7月31日(金)までに17団体からの入会申請を受理。8月23日(日)に外部有識者も加えた審査選考委員会を設置し全4回の協議を経て、審査結果に基づく推薦11クラブが第5回理事会で承認された。 今回承認を受けた11クラブは、現在のなでしこリーグ1部を戦っている浦和レッドダイヤモンズレディースや日テレ・東京ヴェルディベレーザ、INAC神戸レオネッサら7クラブと、なでしこリーグ2部を戦っている2クラブに加え、男子チームがJリーグを戦っている明治安田J1のサンフレッチェ広島と明治安田J2の大宮アルディージャの2クラブとなった。 WEリーグチェアの岡島喜久子氏は「はじめに、入会申請をいただきました17団体の関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。クラブの皆さまには、審査のために膨大な資料をご提出いただいたほか、個別のヒアリングにて女子サッカーの発展を誓う熱い思いをお聞かせいただきました。どのクラブも魅力的でしたので、審査選考委員会ならびに理事会にてクラブ数に関する議論を尽くしましたが、最終的に11クラブの承認を決定いたしました。これからのWEリーグをともに創っていく仲間として、11の素晴らしいクラブをお迎えできることを大変嬉しく思います。WEリーグのビジョンにある世界一の女子サッカー、コミュニティ、リーグ価値を創 出するため、クラブの皆さまと手を取り合い、2021年秋の開幕に向けて準備を進めてまいります」とコメントしている。 ◆WEリーグ参入クラブ マイナビ仙台レディース(なでしこリーグ1部) 浦和レッドダイヤモンズレディース(なでしこリーグ1部) 大宮アルディージャ ちふれASエルフェン埼玉(なでしこリーグ2部) ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(なでしこリーグ1部) 日テレ・東京ヴェルディベレーザ(なでしこリーグ1部) ノジマステラ神奈川相模原(なでしこリーグ1部) AC長野パルセイロ・レディース(なでしこリーグ2部) アルビレックス新潟レディース(なでしこリーグ1部) INAC神戸レオネッサ(なでしこリーグ1部) サンフレッチェ広島F.C広島リベンジならず「0-2で終わる試合では…」
<明治安田生命J1:広島0-2川崎F>◇第22節◇14日◇Eスタ サンフレッチェ広島が1-5で敗れた前回のリベンジはならなかった。 【写真】快勝した川崎Fイレブン 前半から何度も川崎Fゴールに迫ったが、決定機を生かせなかった。城福監督は「0-2で終わる試合ではなかったと思うし、選手の頑張りを結果につなげてあげられなかった悔しさがある。いい学びにしないといけない」と唇をかんだ。
「直接FKはまさに日本の専門分野」 広島MF森島、“30mブレ球弾”に海外メディア反応
清水の壁4人、相手GK西部の牙城を崩す完璧な一撃でシーズン自己最多の4点目をマーク
サンフレッチェ広島の日本代表MF森島司は、10日に行われたJ1リーグ第21節・清水エスパルス戦(3-2)で先制点となる約30メートルの鮮やかな直接FK弾を決めた。海外メディアも「直接FKは日本の専門分野」などと注目している。
前半11分、広島はMF柴﨑晃誠が清水DFヴァウドにファウルで倒され、ペナルティエリアー手前中央の約30メートルの距離でFKを獲得する。キッカーを務めた森島は、しっかり助走を取って、コンパクトに右足を振り抜くと、ボールは清水の壁4人の横を抜け、逃げていくような軌道でゴールへ。清水GK西部洋平が懸命に伸ばす手の先を越え、そのままゴール右隅に突き刺った。
森島は今季リーグ戦4点目で、早くもシーズン得点数の自己記録を更新。その後、広島は一度同点に追いつかれたが、途中出場のFWレアンドロ・ペレイラが勝ち越し弾、MF川辺駿が追加点を奪い、逃げ切ってリーグ戦2連勝を飾った。
現役時代にプレースキックを得意とし、現在は広島の初代アンバサダーを務めるOBの森﨑浩司氏は、ツイッターで「モリシーFKすげー。無回転というよりブレ球」と感嘆していたが、反響は海外にまで広がっている。
ポルトガルメディア「Notícias ao Minuto」は、「直接FKはまさに日本の専門分野だ。ここにもう一つの例がある。ツカサ・モリシマがハイライトを作った」と見出しを打ち、「日本ではすでにいくつものビューティフルゴールが生まれてきたが、土曜日、ツカサ・モリシマによる素晴らしいキックによって登録に値する新たな直接FK弾が生まれた」と称えている。
東京五輪世代の森島は今、着実に成長の階段をのぼっている。
「ふかしたかな?と思った」…広島の10番・森島司が無回転FK弾で勝利に貢献
台風の影響で雨風が強く吹き荒れるなか、サンフレッチェ広島の若き10番が輝いた。10日に行われた明治安田生命J1リーグ第21節、清水エスパルス戦にフル出場した広島の森島司は、2得点に絡む活躍で3-2の勝利に貢献した。
まずは立ち上がりの13分、意表を突いた弾丸FKをゴール右上にぶち込んだ。「FKを直接決めたことが人生でそんなにない」という森島は当初、「(FKの位置が)真ん中ら辺だったので、一回サイドに出してクロスを上げてもらおう」と考えたという。しかし、相手の壁の作り方などを考慮し、急きょ直接狙うことに変更。「とりあえず無回転気味で(相手GKが)取りにくいボールを狙ったけど、打った瞬間はふかしたかな?と思った」というボールは、GKが伸ばした腕の先へ伸びていき、豪快にネットを揺らした。
清水のベテランGK西部洋平も「スーパーなシュートだった」と認めざるを得ないほど難易度の高いゴール。広島の城福浩監督は「我々としてはゲームを進めやすくなった」と評し、森島個人についても「今日の素晴らしい一発でさらに自信をつけてもらえればと思う」と称えた。
51分の追加点も森島のキックから生まれた。右サイドで得たFKを「レアンドロ(ペレイラ)がいて高さもありましたし、真ん中に落とそうと思って」と狙いどおりに中央へ送ると、こぼれ球がレアンドロの得点につながった。
今シーズンから身にまとう背番号10。ピッチ上では伸び伸びとプレーしながらも、少なからず背番号の重みは感じている。
「ピッチに立たせてもらったらやっぱり責任感は芽生えますし、選手として少しでも長くピッチの上に立っていたいという気持ちはあるので、自分もアピールしながらチームが勝てるように、順位を上げられるようにってことを考えている」
この日、広島は永井龍などが負傷交代し、攻撃面に痛手を負って次節、中3日で首位を走る川崎フロンターレとの一戦に挑む。「頑張ります」と多くを語らず大一番に目を向けた森島は、プレーでチームをけん引する。
【J1第21節】広島が攻防の末、清水から逃げ切る
J1リーグ第21節は10月10日 (土)、IAIスタジアム日本平で清水エスパルス vs サンフレッチェ広島の試合が行われました。
広島は清水を激しく攻め立て、1 - 0とリードを奪って前半を折り返します。
後半に入り、一進一退の展開となり、広島、清水共に得点を追加する。
しかしながら、攻撃で上回ったのは広島の方であった。
最終スコアは3 - 2となり、広島は、1点差で清水を降し、見事勝利です。 メンバー■ 清水エスパルス
<スターティングメンバー>
GK 1 西部 洋平
DF 5 ヴァウド
DF 7 六平 光成
DF 22 ヘナト アウグスト
MF 18 エウシーニョ
MF 37 鈴木 唯人
MF 28 西村 恭史
MF 17 河井 陽介
MF 16 西澤 健太
FW 11 ジュニオール ドゥトラFW 10 カルリーニョス ジュニオ
<サブメンバー>
GK 39 大久保 択生
DF 21 奥井 諒
MF 13 宮本 航汰
MF 40 成岡 輝瑠
FW 14 後藤 優介
FW 30 金子 翔太FW 33 川本 梨誉
<スターティングメンバー>
GK 1 林 卓人
DF 2 野上 結貴
DF 23 荒木 隼人
DF 19 佐々木 翔
MF 25 茶島 雄介
MF 8 川辺 駿
MF 30 柴崎 晃誠
MF 24 東 俊希
MF 26 土肥 航大
MF 10 森島 司FW 20 永井 龍
<サブメンバー>
GK 38 大迫 敬介
DF 3 井林 章
MF 6 青山 敏弘
MF 18 柏 好文
MF 29 浅野 雄也
FW 39 レアンドロ ペレイラFW 9 ドウグラス ヴィエイラ
広島“10番”森島、華麗な30m“ブレ球FK弾”にクラブレジェンドも感嘆 「すげー」
清水の壁4人、相手GK西部の牙城を崩す完璧な一撃でシーズン自己最多の4点目
サンフレッチェ広島は10日、J1リーグ第21節で清水エスパルスと対戦。「10番」を背負うMF森島司が、鮮やかな直接FK弾で先制点を挙げ、広島の初代アンバサダーを務める森﨑浩司氏もツイッターで「モリシーFKすげー」「無回転というよりブレ球」と感嘆している。
前半11分、広島はMF柴﨑晃誠が清水DFヴァウドにファウルで倒され、ペナルティエリアー手前中央の約30メートルの距離でFKを獲得する。キッカーを務めた森島は、しっかり助走を取って、コンパクトに右足を振り抜くと、ボールは清水の壁4人の横を抜け、逃げていくような軌道でゴールへ。清水GK西部洋平が懸命に伸ばす手の先を越え、そのままゴール右隅に突き刺った。
森島はこれで今季リーグ戦4点目。プロ5年目でシーズン得点数の自己記録を更新した。
この鮮やかな一撃には、現役時代にプレースキックを得意とし、現在は広島の初代アンバサダーを務めるOBの森﨑浩司氏が「モリシーFKすげー」と感嘆。「無回転というよりブレ球」とその軌道に注目した。
オーストラリアのスポーツ専門局「Optus Sport」公式ツイッターも、「40ヤード(約36.5メートル)の位置からFK……サンフレッチェ広島のモリシマの驚きの一撃!」と速報している。
【清水 vs 広島】守備の立て直しを誓う鋼のセンターバック、ヴァウド。苦しい経験を成長の力に
後半戦に入って3連敗、ホームでは5連敗中と苦しい状況の17位・清水。今季はJ2降格がないのが幸いだが、逆にそれによって勝利への執着心が低下してしまう恐れもある。しかし、自分たちのサッカーの完成度を高めて勝利につなげていきたいという選手たちの強い意志は、まだまだブレていない。
今季チームの柱となっているブラジル人選手たちも、日本人選手と同じく真面目に自分たちの道を追求し続けている。それも難しいシーズンの中で非常に頼もしいところだ。今季ブラジルのセアラーSCから完全移籍で加入したセンターバックのヴァウドも、次のように語る。
「(今の成績に)自分は満足してないし、サポーターの皆さんに喜びを与えることができていないので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、まだまだシーズンは終わっていないし、チームとしてもっと成長できるように頑張って、もっともっと勝たなければいけないと思っています」
ヴァウドは183cmの屈強な体格を持ち、1対1や空中戦の強さは本当に抜群。スピードもあってカバーリングにも優れ、相手の決定機になりかけたところを彼が止めるシーンは、清水の試合の中で非常に目立っている。さらに攻撃のセットプレーでも競り勝つシーンが非常に多く、ここまで2得点。彼の折り返しからゴールが生まれた場面も多い。
その能力の高さは誰もが認めるところだが、組織として守備が機能しなければなかなか失点を減らすことはできず、ここまでリーグ最多の47失点を喫している。これほど複数失点が続いているのは28歳になった彼のキャリアでも経験がなく、悔しさも相当なものだろうが、だからこそ守備の立て直しに向けて強い想いを口にする。
「失点が多いと、GKとかDFとか誰か個人のせいにする人もいますが、やっぱりチーム全員で守らなければ、チームとしての守備は強くならないし、失点は減らせないと思います。全員で攻撃して、全員で強く守備をしていけるように、自分の経験を生かしてできるだけ周りの選手に声をかけることも意識しています。でも、自分の言いたいことがうまく伝わっていない面もあるかもしれないし、そこはもっとコミュニケーションをとって改善していきたいです」(ヴァウド)
ブラジル人としては比較的物静かな印象もあるが、非常に謙虚で前向きなところも頼もしい部分だ。
「今年の状況もすべて自分たちが成長するための経験だと思っています。だから監督のことを信じて、自分たちがピッチの中でやるべきことをやっていくしかないし、そうすれば必ず結果は出てきます」(ヴァウド)
昨年までとは大きく異なるサッカーを構築しようとしている中で、産みの苦しみを味わっている今季の清水。しかし、ヴァウドをはじめ能力の高い個人は多く、それがうまくかみ合えば、もっともっと内容も結果も向上させられるだろう。
「広島は非常に良いチームなので我慢するときも必要。しっかり守備をして、チャンスが来たときには必ず点を決めて、勝点3を取れるように頑張りたいです」という彼の言葉通りの試合ができれば、流れを変えるきっかけをつかむこともできるはずだ。
文:前島芳雄(清水担当)
【超WS選定週間ベストイレブン/J1第20節】止まらぬオルンガ! 青山敏弘が2018年5月以来のゴール
GKランゲラック(名古屋グランパス/3回目)
安定したハイボール処理のほか、飛び出しの判断も冴え渡り決定機を2度阻止。公式戦10試合ぶりの無失点勝利に貢献した。
DF川口尚紀(柏レイソル/初)
右サイドからの正確なクロスで2アシスト。上下運動を繰り返し最後まで走り抜いた。
DF野上結貴(サンフレッチェ広島/初)
積極的な攻撃参加で敵陣へ侵入。高い位置でのパスカットが浅野雄也の先制点に繋がった。
DFキム・ヨングォン(ガンバ大阪/2回目)
鹿島を相手に攻め込まれる時間が長くなった中で集中力を切らさずファイト。昌子源とともにゴール前に立ち塞がり鍵を掛けた。
MF青山敏弘(サンフレッチェ広島/2回目)
ショートコーナーから強烈なミドルシュートで2018年5月以来のゴール。ベテランらしくゲームをコントロールして中盤を支配した。
MF守田英正(川崎フロンターレ/3回目)
アンカーの位置で攻守の要に。12kmに迫るチーム1位の走行距離で奮起した。
MF田中達也(大分トリニータ/3回目)
幾度となくディフェンスラインの背後を取りチャンスメイク。76分にはこぼれ球にいち早く反応して決勝点をマークした。
MF三笘薫(川崎フロンターレ/4回目)
セレッソ大阪との頂上決戦で1-1の状況から途中出場。キレのあるドリブルで相手を翻弄すると、レアンドロ・ダミアンのゴールの1分後に見事な一撃を決めて役目を果たした。
MFマテウス(名古屋グランパス/3回目)
金崎夢生の決勝ゴールを個の力でアシストまで持ち込んだ。左サイドでボールを持つと2人を抜き去り、対面したディフェンダーをかわしてクロスを供給。守備面でもプレッシャーを掛け続けた。
FWオルンガ(柏レイソル/5回目)
その勢い衰えずまたしても2得点を記録した。2点目のファーストタッチは誰もが目を見張る。
FWドウグラス(ヴィッセル神戸/2回目)
絶妙なラインブレイクでGKと一対一になると、繊細なタッチでGKをいなして同点弾。後半は防戦一方の中でも56分にフリーランでディフェンスを引きつけ古橋亨梧のゴールをサポートした。
2020の主役は誰だ。高校サッカーの注目選手特集26 MF竹森康太(瀬戸内)&FW閑田隼人(広島皆実)
MF竹森康太(瀬戸内/3年)
近年、最終ラインからの丁寧なポゼッションサッカーを徹底する瀬戸内の要となるプレーメーカーで、中盤の底で見せるプレーからはセンスの高さを感じさせる。相手の逆を巧みにとり、ドリブルでの前身からロスなく味方にパスを出せるのが魅力だが、もう一つの武器は左右両足で繰り出す正確なキックだ。元々は左利きだったが、小学生の低学年で怪我をし、右足で練習を続けるうちに利き足が変化。今でも練習後の自主練で両足のキック精度を磨き続けた結果、「ドリブルは左の方がやり易いけど、キックは右の方が蹴りやすい」。相手からすれば片方のコースを消しても反対側を狙われるため、守備対応がしにくい。怪我の功名である左右を上手く使い分けるスイッチキックは一見の価値ありだ。
入学後は、運動量と守備への貢献など泥臭さの部分に苦しみ、一時はCチームまでカテゴリーを落としたが自主練で改善に努め、3年目を迎えた今年はチームに欠かせない存在までになった。今年の目標は、中学時代に所属したサンフレッチェ広島のユースを撃破することと選手権への出場だ。選手権に出られたら、同じ広島JY出身のプレーメーカーである興國のMF湯谷杏吏と対戦できる可能性があるため、意気込みは強い。
「小学校の時から比べられてきたし、二人ともユースに上がれず悔しい想いをしている。杏吏は今、興國で凄く注目されているので、負けたくない」。実力十分のMFが、その名を全国に轟かせられるか注目だ。
FW閑田隼人(広島皆実/3年)
「ボールを持ったら前に勢いを持って仕掛けるのが良さ」と自己分析するストライカーで、選手権優勝の経験を持つ強豪でも一目置かれる存在だ。広島JYに所属した中学時代はタイミングの良い飛び出しからのシュートが持ち味だったが、高校ではチームスタイルに合わせ、前線でボールをおさめる機会が増えた。同時にサッカーに取り組む姿勢も良くなり、筋トレに励むだけでなく、食事を栄養と量を気にして食べるようになった。そのおかげで、高校入学時から体重が10kgもアップし、前線でのポストプレーや強引な突破も自身の武器に加わり、よりマルチな点取り屋として輝きを放っている。
メンタル面での成長も見逃せない。昨年までは、上級生の牙城を崩せず思うようにAチームで出場機会を伸ばせなかったため、気持ちが入らない時期もあったというが、今は違う。「自分たちの代になるにつれ、しっかりしてきて、自分がやらなければいけないという強い気持ちを感じるようになった」と証言するのは、チームメイトのMF二井田樹。本人も「皆実高校は人間性を鍛えられる場所なので、大きく成長できたと思う。生意気な性格だったけど、謙虚な気持ちを持てるようになった」と続ける。
これから高校最後の晴れ舞台である選手権の予選が本格化する。「今年は自分たちの代なので絶対に優勝したい」と意気込むエースの活躍が、広島皆実の命運を左右するのは間違いない。
(文・写真=森田将義)
サンフレッチェ広島F.Cユース、ドロー決着で連勝ストップ
高円宮杯 JFA U−18サッカースーパープリンスリーグ2020 中国の第5節1日目が10月3日に各会場で行われた。
広島皆実(広島)は田部健斗と閑田隼人のゴールにより2-0で玉野光南(岡山)を下し初白星を手にした。 サンフレッチェ広島F.Cユース(広島)は、ファジアーノ岡山U-18(岡山)と3-3で引き分け勝ち点を分け合った。ガイナーレ鳥取U-18(鳥取)と瀬戸内(広島)の一戦は2-1でガイナーレ鳥取U-18が勝利している。
【第5節1日目試合結果】
広島皆実 2-0 玉野光南
瀬戸内 1-2 ガイナーレ鳥取U-18
サンフレッチェ広島F.Cユース 3-3 ファジアーノ岡山U-18
▽高円宮杯 JFA U−18サッカースーパープリンスリーグ2020 中国
高円宮杯 JFA U−18サッカースーパープリンスリーグ2020 中国
オールスター感謝祭ミニマラソンは澤井一希が優勝 元サンフレッチェユース
TBSの「オールスター感謝祭2020」が3日、放送され、名物のミニマラソンは元サンフレッチェ広島ユースのタレント、澤井一希(24)が優勝し、賞金30万円を獲得した。
今回のミニマラソンは、これまで開催されてきた本社のある赤坂から、「無観客で安全に行える」(実況の初田啓介アナウンサー)緑山スタジオ周辺に会場を移して開催。タレント・森脇健児、お笑いコンビ・ティモンディ、純列・後上翔太らに加えて、大学駅伝の常勝軍団・青山学院大学陸上競技部から竹石尚人が2年連続で参戦した。
優勝した澤井は「最高で~す!澤井一希です!覚えてください!」と絶叫。昨年、俳優の森渉に敗れて2位に終わった竹石は、3位の森は上回ったものの、澤井に及ばず2年連続の2位だったが「全力で戦えたので楽しかったです」とさわやかな笑顔を見せていた。また、常連の森脇は6位だった。
快勝広島、ベテラン健在青山「練習以上」絶品2年ぶり弾!20歳MF東俊希は「ホッとした」J1初ゴール!
[10.3 J1第20節 広島3-0鳥栖 Eスタ] サンフレッチェ広島がサガン鳥栖に3-0で快勝した。前半21分にMF浅野雄也が左足で先制点を決めると、同アディショナルタイム1分に2年目MF東俊希のJ1初ゴールで追加点。後半に入り11分にはベテランMF青山敏弘に18年5月6日の神戸戦以来となるゴールが生まれるなど、試合内容でも圧倒した。 34歳が健在ぶりを示した。長年、広島の中盤を支えてきた青山だが、昨年は日本代表に招集された1月のアジアカップで右膝を負傷。夏場以降にようやく復帰したが、昨季はレギュラーを掴んで以降ワーストのリーグ14試合の出場にとどまった。また得点は奪えておらず、今季もここまで17試合に出場していたが、無得点だった。 ゴールシーンはショートコーナーから繋いだボールをミドルレンジで受けた青山が右足を一閃。全盛期をほうふつとさせる絶品ミドルだった。これについては青山も「弾道が低くてきれいなボールだった。足に体重が乗っていた、練習以上のものが出せた」と自画自賛。2年間、ゴールがなかったことについてはあまり意識はなかったというが、「少しでも勝利に貢献できるプレーを求めていた。自分の殻(を破る)というか、大きく一歩前進できたようなゴールだったと思います」と振り返った。 ベテランの復活弾の前にはフレッシュな若手に記念弾が生まれていた。前半アディショナルタイム、鳥栖の横パスがルーズになったところを見逃さなかった東がカット。ワンタッチでエリアに入ると、GKとの1対1を冷静に制した。下部組織出身、2年目の東はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)や天皇杯ではすでに得点していたが、J1リーグ戦は通算31試合目での嬉しい初ゴールになった。 ゴールが決まった瞬間は喜びよりもホッとした気持ちになったという。「長い間、試合に出させてもらっていた中でチームに迷惑をかけていた。初ゴールが出てホッとしています」。20歳MFは「最近は点以外のところでも落ち着いてプレー出来るようになってきた。これを続けていけるように。そしてもっとクロスの質を上げていきたい」と更なる活躍を誓った。
浅野先制弾に2年目MF東J1初弾!ベテラン青山にもミドル弾生まれ広島が3発快勝!
[10.3 J1第20節 広島3-0鳥栖 Eスタ]
サンフレッチェ広島がホームでサガン鳥栖に3-0で快勝した。
前半から広島が得点を重ねた。まずは前半21分、FW小屋松知哉のクリアをカットしたDF野上結貴のパスを受けたMF浅野雄也がカットインから豪快に左足を振り抜く。4試合ぶりとなる今季5点目で先制に成功すると、同アディショナルタイム1分には相手の横パスをカットしたMF東俊希がGKとの1対1を制してゴールネットを揺らす。下部組織出身の2年目MFが、J1出場31試合目で待望の初ゴールを奪った。
前半何も出来なかった鳥栖は後半開始と同時に4枚替え。ベンチスタートさせていたMF原川力や2戦連発中のルーキーDF森下龍矢らを投入して反撃に出る。ただ流れは変わらず後半11分、直前にMF森島司に許した決定的なシュートはGK守田達弥の好セーブによって防いだが、このプレーで与えたCKからショートコーナーを繋がれ、MF青山敏弘に豪快なミドルシュートを決められた。
3点のリードを奪った広島は、守備面にも余裕が生まれる。ゴール前ではこの日がJ1通算300試合出場となったGK林卓人が立ちふさがる。交代枠を使いながら上手く逃げ切った広島2試合ぶりの勝利。一方の鳥栖は3試合ぶりの黒星を喫した。
愛媛MF長沼洋一が一般女性と入籍「夫婦支え合って笑顔で明るい家庭を築いていきたい」
愛媛FCは1日、MF長沼洋一が入籍したことを発表した。お相手は一般女性のため、プロフィール等は公開されない。
クラブの発表によると、長沼は8月に入籍していたとのことだ。長沼はクラブを通じてコメントしている。
「この度、入籍いたしました。これからは、今以上に責任を持ち、夫婦支え合って笑顔で明るい家庭を築いていきたいと思います」
「まだまだ未熟者ですが、サッカー選手としても、一人の人間としても大きく成長していけるように頑張りますので、引き続き熱い応援よろしくお願いいたします」
サンフレッチェ広島から2シーズン連続で期限付き移籍している長沼は、今シーズンの明治安田生命J2リーグで23試合に出場し1ゴールを記録している。
U-19日本代表候補、トレーニングキャンプ参加メンバーを発表!セレッソ大阪・西川ら26名が選出
日本サッカー協会は2日(金)、10月4日(日)から7日(水)にかけて高円宮記念JFA夢フィールド(千葉県)にて行われる、「U-19日本代表候補 トレーニングキャンプ」に参加するメンバーを発表した。参加メンバーの詳細は以下のとおり。
(写真●Getty Images)
GK
藤田 和輝(アルビレックス新潟)
鈴木 彩艶(浦和レッズユース)
野澤 大志ブランドン(FC東京)
DF
山﨑 大地(順天堂大)
西尾 隆矢(セレッソ大阪)
モヨマルコム 強志(法政大)
三原 秀真(愛媛FC)
加藤 聖(V・ファーレン長崎)
半田 陸(モンテディオ山形)
鈴木 海音(ジュビロ磐田U-18)
佐古 真礼(東京ヴェルディユース)
MF
柴田 壮介(湘南ベルマーレ)
小田 裕太郎(ヴィッセル神戸)
髙田 颯也(大宮アルディージャ)
武田 英寿(浦和レッズ)
鮎川 峻(サンフレッチェ広島)
鈴木 唯人(清水エスパルス)
山本 理仁(東京ヴェルディ)
荒木 遼太郎(鹿島アントラーズ)
藤田 譲瑠チマ(東京ヴェルディ)
田中 聡(湘南ベルマーレU-18)
FW
藤尾 翔太(セレッソ大阪)
櫻川 ソロモン(ジェフユナイテッド千葉)
斉藤 光毅(横浜FC)
染野 唯月(鹿島アントラーズ)
西川 潤(セレッソ大阪)
これでスマホを持たない人も安心!サンフレッチェ広島、エディオンスタジアム広島7000人上限運用で、チケット窓口発売再開へ
サンフレッチェ広島は9月24日、エディオンスタジアム広島で開催されるJリーグ公式戦チケットの取り扱いについて、変更事項を発表した。
サンフレッチェ広島ではすでに、政府より発表されたイベント開催における入場制限の段階的緩和の方針に基づき、入場者数を上限を現在の5000人から約7000人として運用することを決めている。この措置に伴い、10月3日(土)に開催されるサガン鳥栖戦のチケット販売以降からはより多くの入場者がスタンドに入れるように以下の変更を実施する。
・チケット販売の再開
これまではJリーグチケットのみでの販売で、スマホに馴染みのない高齢者層などには縁遠い状況となっていた。コロナ対策として窓口販売は行われていなかったが、紙屋町シャレオのV−POINTと試合会場でのチケット販売が再開される。支払いはクレジット、現金とも可能。チケット購入時には個人情報(氏名・電話番号)が求められる。なお、すでに行われているJリーグチケットでの購入サポートのサービスはそのままV−POINTと試合会場で継続される。試合会場ではキックオフ3時間前より販売が開始される。
・シーズンパス寄附者に対する割引率アップ
シーズンパス購入者にはすでに、クラブ側から購入代金の全額返済が続けられているが、返済を求めずクラブにシーズンパス代金を寄附したサポーターは、優先販売の割引率が変更される。これまでの割引率25パーセント相当から同50パーセント相当となる。よって、9月27日(日)ガンバ大阪戦までは25ぺ―セント相当割引で、10月3日(土)サガン鳥栖以降、50パーセント相当割引となる。
・サンフレッチェクラブ会員特典の引換券取扱再開
サンフレッチェクラブ会員の特典であるバックスタンド自由シート入場引換券の取り扱いが再開される。専用フォームで事前に登録すれば「バックスタンド自由シート入場引換券」を利用できる。事前申込みのため、詳細はサンフレッチェ広島HPで要確認。試合当日の受付はない。
問い合わせは、サンフレッチェ広島セールスプロモーション部
電話 (083)259−3220
営業時間 午前9時から午後6時(土・日・祝・試合日・試合の翌月曜日は休業)
「ただ勝つのではなく、圧倒して勝とうと意識した」。広島ユースが広島皆実に6発勝利し、開幕4連勝
26日、高円宮杯 JFA U‐18 サッカースーパープリンスリーグ2020中国は第4節を行い、広島皆実高(広島)とサンフレッチェ広島ユース(広島)が対戦。開始40秒で奪ったMF竹内崇人(3年)の先制点を皮切りに、6得点を奪った広島ユースが6-1で勝利した。
開幕から4試合で広島ユースが奪ったゴールは27。広島皆実と対峙したこの日も、「同じ広島県内の高校なので、ただ勝つだけのではなく圧倒して勝とうと意識していた」(DF伊藤太陽、3年)という意気込みを序盤からプレーで示した。
開始直後に見せ場を作ったのは、高田哲也監督が、「今の中国地方では抜けた存在」と評する竹内だ。MF福崎伶青(3年)からのパスを左中間で受けた竹内は「外を使うか迷ったけど、中の方がチャンスになる」とMF高柳英二郎(2年)にパスを展開。素早く中央でリターンを受け、右足を振り抜いた一撃がゴールネットに突き刺さり、開始からわずか40秒で広島ユースが先制した。
以降も、広島ユースが最終ラインからテンポよくボールを動かし、試合の主導権を掌握。竹内が「攻撃の時に全員がスプリントをして、人数をかけた攻撃を意識している」と振り返った通り、福崎とMF城水晃太(3年)の両ウイングバック、DF伊藤太陽(3年)とDF豊田将大(2年)の攻撃参加を交え、厚みのある攻撃を繰り出すと、前半だけで4点を奪った。
後半の序盤は攻めるしかなくなかった広島皆実にボールを持たれる時間が増加した。広島ジュニアユース出身のFW閑田隼人(3年)に力強い突破を許す場面も多く、10分には自陣でのボールロストからMF中島永弥(2年)にゴールを許した。しかし、この失点で目が覚めた広島ユースは30分、後半からピッチに入ったMF池田柚生(2年)のパスを受けた福崎が5点目をマーク。42分にはMF笠木優寿(1年)がPKを決め、6-1で試合を終えた。
圧倒的な力の差を見せつけた一戦で、高田監督が高評価を与えたのは1トップに入ったFW菅野翔斗(3年)だ。この日のゴールは前半35分に右クロスをボレーで合わせた1点のみだったが、持ち味であるスペースへの飛び出しがチームに与えた効果は絶大。髙田監督は「今日の前半は菅野が飛び出しで、相手のセンターバック2枚を引っ張り、2列目のスペースを作ってくれたのが大きかった」と口にする。攻撃のキーマンである竹内とMF光廣健利(2年)のダブルボランチが中央をドリブルで仕掛ける回数が多かったのも、前線で菅野が絶えずアクションを起こし続けたからだ。
昨年は腰椎分離症に悩まされる時期もあったが、将来の目標や自身の身体を見つめ直す期間と前を向き、大暴れするためのエネルギーを貯めた。肉体的に逞しくなって迎えた今年はこれまでの定位置だったシャドーから、自身が希望していたセンターフォワードを任された。
ポジション変更と共にプレーにも変化を加えた。スペースへの抜け出しが持ち味の”活かされる”タイプであるため、昨年までは味方の調子が悪ければ点が獲れなかったが、今年は一人でも点が獲れるよう強引な突破にも磨きをかけた。その結果、スーパープリンスリーグでは毎試合ゴールネットを揺らし、竹内に次ぐ7得点をマーク。第2節の鳥取U-18戦では、4得点を奪うなど好調を維持する要因について菅野はこう話す。「昨年よりシュートの精度が上がっている。得点の形も増えていて、色んな形で点が獲れているのが大きい」。
残りわずかとなった今シーズンの目標は、スーパープリンスリーグ中国の得点王と12月に行われるクラブユース選手権での日本一。ゴール前での存在感が増した菅野のゴールラッシュは、これからも続いてくはずだ。
(取材・文 森田将義)
【広島】鳥取との練習試合に城福監督も満足「90分間できたことが大きい」
前半だけで5得点
45分ハーフ、前後半の半ばに飲水タイムが設けられるなど、公式戦と同様の条件で行なわれた一戦。サンフレッチェ広島、ガイナーレ鳥取とも前日にリーグ戦を戦っていたこともあり、出場機会の少ない選手が多くを占めるメンバー構成となった。 その中で広島は立ち上がりからゴールラッシュを見せる。開始3分にMF柴崎晃誠が左足でコースを突いたシュートを決めて先制すると、10分にFW鮎川峻がゴール前のこぼれ球を蹴り込んで2点目。16分にはMF野津田岳人が右足で右スミにコントロールしたシュートを決め、一気にリードを広げた。 さらに35分にMF松本大弥が鮮やかな右足ミドルシュートをたたき込み、36分には最終ラインの背後に抜け出したFW永井龍が決め、前半だけで5-0とする。やや失速した後半も78分に広島ユースのキャプテン、2種登録のMF竹内崇人が決めて6得点。86分に鳥取MF世瀬啓人にミドルシュートを決められたものの、6-1での勝利となった。 広島がリーグ戦再開後、90分間の練習試合を行なったのは今回が初めて。城福浩監督は「試合に絡めていない選手にとって、コロナ禍は非常に難しい状況。彼らに90分間プレーさせたかったので、得点、失点にこだわりながら、しっかり90分間やることは意味があったと思う」と練習試合の意義を振り返った。 終了間際に失点したとはいえ、全6得点を違う選手が決め、90分間プレーした選手も多かったことは収穫と言えるだろう。城福監督も「90分間のゲーム体力や、苦しい時間を乗り越えるところを、みんなが久しぶりにできたことが大きかった。クオリティー、モチベーションも高かった」と満足げに語った。 広島は前日の明治安田生命J1リーグ第19節で、ガンバ大阪に1-2で敗戦。現状の11位から浮上していくためには、この日の練習試合に出場した選手のエネルギーも必要になるときがありそうだ。「内容が良くて結果が伴わないとき、実は試合に絡んでいない選手が、ものすごく悔しい。みんなで準備してきてメンバーに入れず、勝ち点3を取ってくれれば報われるが、スタンドから見て悔しい思いをする」と語った城福監督は、「そういう選手がやり続けている姿を見て、やはり全員で勝ち点3を取ることの大切さを感じた。彼らもチャンスがあれば、信じて送り出したい」と続け、新しい力の台頭に期待を寄せていた。 取材・写真◎石倉利英
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