神々が見える神社100選 全国10万の神社から目利きが厳選。神の国へのガイドブック。荘厳な社殿に、神話の舞台に、優美な宝物に、雄大な山々に、神々が見える――日本全国津々浦々、八百万の神々の住まいを訪ねてみたら、そこは未知なるワンダーランド! 10万ともいわれる日本全国の神社から、芸術新潮編集部が選りすぐった名社を紹介。長い歴史と土地の力に育まれた聖なる空間へ、神様に会いに、いざ出発!! 約1万年以上前にはすでに存在していた神様とは? 2021年8月21日 6時0分 ダイヤモンド・オンライン 写真拡大 「仕事運」「金運」「恋愛運」「健康運」ほか、「21のご利益」の組み合わせからあなたの願いが叶う神様が見つかるかも! 八百万(やおよろず)の神様から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。さぁ、本を開けば、あなたが気になる神様がいるはず。それが今、必要としている神様かもしれません。 一万年前から祭られる縄文の神 トヨクモノ(豊雲野)は、神話で登場以外は何もせず、祭る神社も少ないですが、雲の神と推測されます。古事記ではクニノトコタチの次の7番目に登場する独神で、すぐに身を隠しました。日本書紀ではクニノトコタチ、クニサツチに次いで3番目に登場。やはり特に何もせず身を隠しました。 有名な人が信仰したとか、各地で祭られているとか、すごい逸話があるわけでもない。その地味にも見える神様を本書でご紹介するのは、今から約一万年以上前にはすでに存在していた「とてつもなく長続きしている神様」だからです。 トヨクモノを祭る神奈川県伊勢原市の比々多(ひびた)神社は、一万年以上前から信仰の場所として存在していたとか。神武天皇の時代には、すでにトヨクモノを祭る長い歴史があったようで、トヨクモノは縄文の頃からの神でしょう。 トヨクモノを信仰した例をあげると、北条早雲に滅ぼされた相模三浦氏がそうで、戦国時代にほぼ消滅します。三浦氏の子孫は守護大名から百姓に転落しますが、これで終わらず、江戸で150年浪人を続けて徳川家の旗本と交友関係を広げます。結果、旗本に取り立てられ、従五位下相模守にまで復活しました。 地味でしょう。でもおそろしく粘り強く、あきらめない継続力があります