特殊形状の止血用シートを開発!群馬合金が医療に参入 【前橋】群馬合金(群馬県伊勢崎市、六本木純一社長)は、医療機器分野に参入した。樹脂と発泡体を素材に採用し、指で押さえやすい特殊形状とすることで止血効果を高めたシート状の器具を開発。人工透析やカテーテル検査後の止血ツールとしての利用を見込む。今夏をめどに販売代理店を通じて発売する。医療機関の需要を開拓し、月10万個の売り上げを目指す。 群馬合金はステアリングやワイパーなどの自動車用アルミニウムダイカスト部品が主力事業。自動車分野の依存度を低減するため数年前に社内に医療事業部を立ち上げ、新規分野である医療器具の開発に着手。既存事業で培った金型の設計・製造技術を活用し、止血用器具を完成させた。 開発した止血用器具「とめ〜る君=写真」は、医療用のポリエチレン(PE)樹脂と発泡体を組み合わせた直径20ミリメートル程度の円形状シート。PE樹脂の表面にはくぼみがあり、患部に当てた後、中央部を指で押すと押圧力が中心に集まり止血しやすくなる。位置ずれも防げる。 カテーテル検査や人工透析が終わった後の止血作業の用途を見込む。すでに県内外の医療機関向けにサンプル出荷を始めており、今後は提携先の販売代理店を通じて本格的に売り込む。製造は外注先の活用で月30万個生産できる体制を整えた。10個を包装したシートが20枚入ったボックスタイプのほか、専用ホルダー2個を組み合わせた20個入りのタイプを順次発売する。